マジックアイテム「すま~ほ」異世界だって稼ぎます!

八木小町

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第一章 異世界で生き抜くチュートリアル

6 異世界の蝶は虹色

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 あーアゴが鍛えられるランチだった、明日顔筋肉痛とかになるかも…

「すま~ほ」は更新中だから、今のうちにテントを立てよう!初心者キャンパーセットから携帯食と水だけ出したけど、テント以外だとなにが入ってるんだろう?

初心者キャンパーセット

テント1人用…
防水・防塵・防寒・防火・耐風・耐熱・防刃。入り口を閉じると完全防御空間となります。外からは開けられません。


寝袋+マット…軽くて暖かい。防水・防火。


ランタン…太陽光充電。日中太陽光を集めて夜じんわり光ります。太陽がない時は魔石でも充電可。


調理器具…クッカー・カトラリー・マグカップ・ミニナイフ。


雨具…カッパ。完全防水。


焚き火台+メタルマッチ…
焚き火の火が消えづらく、煙が少ない高性能品質。メタルマッチは石やナイフなどと叩き合わせて使う事で火花を散らします。

一一一一一一一

 防水・防塵…完全防御!テントのポテンシャルが想定外に高い!防刃がちょっと気になるけど…この世界って刃物飛んで来たりしますか?

 砂浜と森の境目あたりの、なるべく水平な所にテントを立ててみよう。説明書によると折り畳まれているテントの両端を掴み、力強く振ればいいらしい…

グッとテントの両端を掴み、上から下に力強く腕を振る!

バン!!と、テントが広がりあっという間に完成した。かんた~ん!片付けも決まった箇所を押してたたむだけみたい。ヌルゾン、グッジョブ!
あとは、飛ばないように地面に杭を打ち込む!と…

ゲッ。サラサラ…サラサラ…砂浜には固定できなかった!最悪~移動するけどさー…もー。

 
 その後ちょっとずらして、森の地面にしっかり固定し。ランタンを太陽光に当てて、完成ーい!!
私ってば、やればできるじゃーん!


 テントも完成したから、ちょっと森を探索してみようかな、日がもう傾いてきているから遠くに行かないように気をつけなきゃ。

 探索するからには、できれば水と食料を見つけたい!と火を起こせるような枝とか葉っぱ?とかそんな感じのものを拾えたら拾うって事で早速行ってみよー。


 人も動物もいないってわかっているから、足元と帰り道さえ気を付けていれば不安なんてないのでザクザクと進む。

 うーん、なんだろ、密林?ジャングル?って感じかな、植物は葉っぱが大きくて南国っぽい雰囲気だし何よりじっとり暑い…海とはなんか暑さが違う気がする。

枯れ木など集めながら、しばらく歩いてみて

「なんもな~い。せめて怪しいキノコとか謎の果物とか、何か出てきて欲しかった」

 現実はそんなに甘くないか…もう日が暮れそうだし、一旦戻って明日に備えよう。
 前向きに切り替えてこー!!


 探索を切り上げて、戻ろうとしたその時…

 いままで見たことがない、不思議な色の蝶々が飛んでいるのに気づいた。じっと見ていると不思議な色の理由は羽ばたくたびに羽の色が変わっているからだと気づいた。

「レインボー??綺麗~めっちゃ不思議~」

 鱗粉りんぷんまでキラキラしているように見える、目の前を優雅に飛んでいく蝶々の行き先はどこなのか気になって目で追っていると…
木々の隙間から水しぶきが見えた気がした。

「ん?あれって…もしかして滝では?」

 やったー水だー!!木々の間を走り抜けて滝に着いたー………って、あれ!?

 着いた先には、滝はなく水の気配もない、なんで? さっき見えたのに!?

 おかしいな?と思いつつ戻ろうとすると、また水しぶきが別の木々のすき間から見えた!

 今度こそ!! と、走ってたどり着いたけど、やっぱり水はなく…なんで? 確かに見えたのに

 そしてまた、別の木々の隙間から水しぶきが見えた…なんか変かも気持ち悪い、帰り道どっちだっけ?右、左と見てみるが、全部同じに見えてどちらへ進めばいいのかわからない。

ドクッ!ドクッ!ドクッ!

自分の心臓の音が大きく聞こえて…すごく怖くて

目の前がグルグルする……日が落ちてきて暗くなっていた道を、足をもつれさせながら無我夢中で走った!

 どこをどう走ったかわからないが、なんとか無事テントまで戻ってくることができ膝をついて荒くなった呼吸を整える。心臓のドキドキが収まらない。
 思ったよりも森の奥深くまで進んでいて危うく帰れなくなるところだった?

「はぁ、はぁ、はぁ…気持ち悪い~なんだったの!迷子になるところだった、帰れないのは1回経験したら十分だって!はぁ…疲れた」

 テントの前に座ってすっかり暗くなったあたりをランタンで明るく灯す。ぼんやりとした明かりを見るとホッとして力が抜けた。

「あ…枯れ木、投げてきちゃった」


一一一一一一一


ランタンの明かりの中、バリカタクッキーを食べていると「すま~ほ」の更新が終わった。私、アゴ絶対強くなるよ…

ブーン、更新が完了しました。再起動後ご利用になれます。再起動完了まで

10・9・8・7・6・5・4・3・2・1…

ピンポーン!

…再起動音インターホンみたいなの!?


 更新されて、なんか変わったのかな??あ!アイコンが2つ増えてる!

(ゴロミ)・(Bank)

まんまやん。アイコンまで(ゴロミ)なんだ…

 これでGOとバンクが使えるようになったから明日は、タイGO。について色々聞いてみよ…

ナンシー、私負けないから!

(代神)ポチっ

「ナビ助ー」

『なーにー?』

「「すま~ほ」が更新されている間ちょっと森を探索してたんだけど、不思議な事がおきてね。滝みたいなのがあったのに、近づくと無くなっちゃうの…それが、すごい怖くて走って戻ってきたんだ。」

『・・・そこに存在しているものは、急に無くなったりはしないよ?なにかの魔法でもかかっていたのかもね』

「魔法か~、魔法なんでもありだね…そういえばすごく綺麗な蝶々がいてね、羽ばたく度に羽の色が違うの!鱗粉がキラキラしてて、まさに魔法!ああいうのを幻想的っていうんだと思う」

『一確認中一…羽ばたく度に羽の色が変わる、鱗粉がキラキラしている蝶々だと、「幻惑蝶げんわくちょう」ってのがいるよ。名前の通り幻を見せる特性を持つ蝶々だよ。キミ、まぼろしを見せられたんじゃない?』

「え?幻惑蝶!?なんで?私に幻?」

一一一一一一一


『エサだから』

「え?」

『だから、エサだから』

「なにが?」

『キミが』

「私が!?」

『そう言ってるでしょ』

「えっ、エサ!私食べられるところだったの!?嘘でしょ、あの蝶肉食なの!?」

『そんな、バリバリムシャムシャ食べるんじゃなくて、幻で誘って仲間がいるところまで誘導するんだよ、そしてキミが綺麗だって言っていた鱗粉でシビレさせて…あとは…』

「あとは…?」

『ちゅーって、養分を吸われちゃう感じ!貴重なタンパク質ってやつ。』

ちゅーって、なに明るく言ってくれちゃってるの!怖!異世界の蝶々怖すぎか!

「あんなに綺麗な蝶々だったのに…」

 異世界でもがんばろう!と決意したけど、蝶々すら私が知っているものでは無くて、危うく死ぬところだったなんて思いもよらなくて…ショックで涙がでてきた。

「うっ、ぐす…」



『そんな、泣かなくてもさ大丈夫だよ!ちゅーって、されてる間は幻惑見せられてて痛くも痒くもない間に、この世からバイバイだからさ!』

一一一一一一



は?

「ナビ助ー!!」

涙も引っ込んで、ナビ助に怒りまくった。

そういう問題じゃなーい!!
プンプンしながら、ナビ助にその日の出来事を話した。

おかげで気持ちは持ち直したけど…ムカつくから感謝なんてしないけどね!ふん!



 その夜初めてテントの中で寝袋を使ったのだけど、マットレスもあるし思った以上に快適で、気づいたら寝ていた。昨日は浜辺で泣いていたのに、昨日の今日で考えたらすごい進歩、私って意外と適応力…高い………Zzz……






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