[完結]不実な婚約者に「あんたなんか大っ嫌いだわ」と叫んだら隣国の公爵令息に溺愛されました

masato

文字の大きさ
35 / 35

35 幸せならそれでいい(エピローグ3) 王太子

しおりを挟む
エストリア伯爵の姿が小さくなった頃。
ふぅ、と溜息をついて、振り返る。

「こんなもので良かったのかい?リディアム?」

柱の影からニコリと笑みを浮かべて途轍もなく美しい男が現れた。
ボウアンドスクレープで頭を下げる。

「ご助力感謝致します、王太子殿下。」
「ヤメロ、気持ち悪い。」
「あはは、でもほんとに感謝してるんだよ、面倒な事頼んでごめんね?」
「まぁ、エストリアをこのまま潰させる訳にはいかないからな。けどお前にとっては、あいつは愛しい嫁を虐げた敵だろうに、なぜ塩を贈るような真似をするんだい?」
「貴方が言ってたでしょ?アリーチェはエストリアを大切に思っていたって。もしこのままエストリアが潰れちゃったら、それを知ったアリーチェが後悔するでしょ?自分が見捨てたからだって。アリーチェが哀しむ芽は摘んでおかないと。」
「、、、あぁ、心が広い訳じゃなく、嫁大事なだけだったか。、、、ぶれないな。」
「十分広いでしょうが。」

心外だと言う顔で宣う。
表情が随分と豊かになったな。
外交でラジアンに行く度に、ラジアンの王子王女達と共にリディアムも一緒に遊び回っていた。
女性不信だとかでこちらに来ていたのに、嫁を見つけて連れ帰るなんて何があったのか。

「今度こそアリーチェ嬢を紹介してくれよ?」
「え~、手を出さないって約束してくれます?」
「私にだって愛する妃がいるんだぞ!」
「あはは。そうそう、デヴィッドにアリーチェ呼び禁止はグッジョブでした!有難う御座います!」

そう言って嬉しそうに笑う。
まぁ、幸せそうならいいよ。
お前もレティシアも私にとっては弟妹のようなものなのだから。


        (fin)


    ✳︎   ✳︎   ✳︎    ✳︎   ✳︎   ✳︎




これにてアリーチェ編完結です。
ご覧頂きありがとうございました。

栞をつけてお話しを追っかけてくださった方、❤️やエールを送って下さった方、本当にありがとうございました。
たくさんの感謝を!


しばらく休憩致しますが、同じ世界観のエスト王国五家のシリーズ、順に投稿していきますので、よろしければまたお付き合い頂ければ幸いです。
次は公爵家編、王道の逆行転生復讐(?)物です。(が、コメディ色強いです。)
成長したユリアちゃんとアンジェ君も出てきます。
よろしくお願い致します。
しおりを挟む
感想 10

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(10件)

operahouse
2025.12.01 operahouse

 妹はおとがめなしか。
 姉の婚約者奪って、変な金持ちのところに嫁がずに済んで、姉は追い出して、スペシャルラッキー状態じゃないか。跡継ぎ教育とか受けてなくて自分の家って意識ないから、自分の家がうまいこと夫の家から搾取されていても気にしないだろうし。
 ちょっとそこら辺がもやもやしたかな。

2025.12.01 masato

ご感想ありがとうございます!
そうですね、そう言うご意見もあると思ってました。
ただ、キャサリンはデヴィッドを略奪するつもりも姉を追い出すつもりも無く結果的にそうなったんですよね。常識含めきちんと教育されないのも虐待だと思うんです。
でも知らないことも罪だとは思うので、家族を失い、デヴィッドは贖罪として大切にはしてくれるけれど、愛してはくれない。、、、と言う罰で十分かなと思います。

解除
与三振王
2025.12.01 与三振王

まあ散々虐げられたのに、クズの方に戻るとかありえないよな。誤解だとか言い訳してるけど、それで都合よく縋り付いてくるとか自分だけが楽したいの見え見え。それでもこれ以上どころか命まで奪われてるのに、助けてくれた人を踏み台にして何のプラスになる事してない僕ちゃん悲劇のヒロインでちゅ君に靡くアホもいるから、俺だって許されていいだろってバカが増えるんすよねぇ……物語がしっかりしてるし、長々と主人公を虐める描写しといてやり返す場面は10行ぐらいで済ませるとかせずしっかりやってるのも良いです。いじめられた側に寄り添って書いてるか、自分のした事を掘り起こされて面倒な事になりたくないから都合よく許されたい虐めた側の気持ちで書いてるかの違いですよね。

ツッコミ所をあげるなら、そんなに領地を愛しているならクズの無能とその生産者と汚チ◯コ豚は焼却処分して別の人に任せた方がいいだろって思いました。

2025.12.01 masato

ご感想ありがとうございます!
私も元さや嫌いなので(笑)。
その通り!なんで許せちゃうかなぁ?と言うところからできたお話なのです。
そしてアリーチェが領地にあまり執着してない件はあえてスルーしたんですが、わぁ、気にして下さって嬉しいです。
そもそもアリーチェには領地愛って無いんですよね。義務と責任で領地を守ろうとしてました。自分にしかできないなら領民の為に精一杯努力しよう的な。でもお前じゃなくて良いと言われたので切り捨てたんですが、やっぱり罪悪感的なのはあって、それを感じたリディアムがこっそり手を打った感じです。
リディアムがアリーチェを溺愛してるエピソードが書きたかっただけですねwww。

解除
望景(mihiro)
2025.11.30 望景(mihiro)

苦難に立ち向かう凛々しい強い女のコが好きで、そんなコが溺愛されちゃうの大好物なので、タイトル見て飛びつきました笑

それにしてもレティシア様がなんともカッコイイ!
アリーチェも強いけど、なんというか余裕の強さ?笑
「お前たちのラジアンへの立ち入りは遠慮するわ」の捨て台詞にはシビれました。
それを流れるようにダメ押しするリディアム様もさすが出来る男!
リディアム様の活躍(暗躍)で親たちの理不尽の理由も分かって読後感もスッキリ。エスト王国五家シリーズもとても楽しみですが、短編でもいいのでレティシア様の婚家での活躍なども読みたいなぁ~と期待しておりますワクワク.。.:・゚♡・:.。.

2025.12.01 masato

ご感想ありがとうございます!
私も強い女の子大好きです!
レティシア様かっこいいって言っていただけて凄く嬉しいです。
1番お気に入りのキャラなので!
次作でほんのちょこっとだけレティシア様も出てきます。
またよろしければお付き合い頂けたら嬉しいです。

解除

あなたにおすすめの小説

愛を知らないアレと呼ばれる私ですが……

ミィタソ
恋愛
伯爵家の次女——エミリア・ミーティアは、優秀な姉のマリーザと比較され、アレと呼ばれて馬鹿にされていた。 ある日のパーティで、両親に連れられて行った先で出会ったのは、アグナバル侯爵家の一人息子レオン。 そこで両親に告げられたのは、婚約という衝撃の二文字だった。

それは私の仕事ではありません

mios
恋愛
手伝ってほしい?嫌ですけど。自分の仕事ぐらい自分でしてください。

夫婦という名の協力者、敵は令嬢

にゃみ3
恋愛
齢十二歳にして公爵夫人となった、セレスティア。 常に命を狙われる危険と、露骨な敵意に晒される立場。 同年代の令嬢たちからは妬みと侮蔑を向けられ、年長の貴婦人たちからは距離を置かれる。 そんな生活を送り始めて、早くも六年が経った頃。 「私、公爵様とお近づきになりたいんです!」 夫に好意を寄せる、自らが公爵夫人の座に就きたいと言い出した令嬢が現れて……。 黒く爛れた世界でたった二人の幼い夫婦が、どれほど苦しい思いをして生きてきたか。それは、当人である二人にしか分からないことだ。

とある侯爵令息の婚約と結婚

ふじよし
恋愛
 ノーリッシュ侯爵の令息ダニエルはリグリー伯爵の令嬢アイリスと婚約していた。けれど彼は婚約から半年、アイリスの義妹カレンと婚約することに。社交界では格好の噂になっている。  今回のノーリッシュ侯爵とリグリー伯爵の縁を結ぶための結婚だった。政略としては婚約者が姉妹で入れ替わることに問題はないだろうけれど……

妹なんだから助けて? お断りします

たくわん
恋愛
美しく聡明な令嬢エリーゼ。だが、母の死後に迎えられた継母マルグリットによって、彼女の人生は一変する。実母が残した財産は継母に奪われ、華やかなドレスは義姉たちに着られ、エリーゼ自身は使用人同然の扱いを受ける。そんなある日――。

冷徹公に嫁いだ可哀想なお姫様

さくたろう
恋愛
 役立たずだと家族から虐げられている半身不随の姫アンジェリカ。味方になってくれるのは従兄弟のノースだけだった。  ある日、姉のジュリエッタの代わりに大陸の覇者、冷徹公の異名を持つ王マイロ・カースに嫁ぐことになる。  恐ろしくて震えるアンジェリカだが、マイロは想像よりもはるかに優しい人だった。アンジェリカはマイロに心を開いていき、マイロもまた、心が美しいアンジェリカに癒されていく。 ※小説家になろう様にも掲載しています いつか設定を少し変えて、長編にしたいなぁと思っているお話ですが、ひとまず短編のまま投稿しました。

夏の眼差し

通木遼平
恋愛
 伯爵令嬢であるティナの婚約者とティナの妹が恋仲になり、ティナは婚約を解消することになる。婚約者に対して特に思い入れはなかったが、姉妹の婚約のすげ替えについての噂と勝手なことばかり言う妹に気疲れしたティナは、昔から彼女を気にかけてくれていたイライザ夫人の紹介で夫人の孫娘リネットの話し相手として雇われることになった。  家から離れ、リネット共に穏やかな日々を過ごすティナは、リネットの従兄であるセオドアと出会う。 ※他サイトにも掲載しています

籠の鳥

夜宮
恋愛
 エリーは子爵家の跡取り娘だ。  まだ幼い頃に母を亡くしたものの、愛してくれる父と可愛い妹がいる。  何不自由なく暮らしていたが、年頃になり、婚約者候補の青年ができることになるとエリーの胸にある思いが浮かび上がるようになる。  もう一人の青年に出会うことで生まれた思いを胸にエリーは一つの選択をした。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。