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14 アレク殿下との攻防(サイラス)
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ミリアンナの誕生日にアレク殿下が来られたのは、もちろんバラを贈る為などではなく、それは、不自然にならないように我が家を訪れる為の口実だった。
話はあの日、ミリアンナの覚え書きについて話し合った翌日の事。
学園には王族専用の待機室がある。
執務室の様なものだが、一般の生徒と一緒に食事をしたりするのは警備上の問題もあるし、四六時中人の目に晒されるのもストレスが溜まるからね。
そして、僕もしょっちゅう入り浸っていたりする。
今も王宮からわざわざやって来たシェフが作った昼食を、殿下と一緒に頂いたところだ。
「あー、美味しかった!ご馳走様でした!」
「お前な。毎度毎度昼食をたかりにくるな。少しは遠慮ってモノはないのか?」
「え~、でも殿下も一人で食べるの寂しいでしょう?」
「う、、、。」
王太子という立場上、冷静沈着を心掛けてはいるが、本来の彼は表情豊かな人懐こい人間だ。
僕といると素に戻ってるし。
こんな風に隔離された空間に閉じ込められるのは寧ろ苦痛なんじゃないかと思う。
「そういえば、お前の自慢の妹もう直ぐ誕生日だろう?」
「ええ、11歳になります。どんどん綺麗になってて心配です。」
「はぁ?いや、ぶれないな、お前も。そろそろ僕にも紹介しろよ。」
「は⁈嫌です!何度も言ってますが、殿下の妃にはあげませんよ!」
「違うわ!まだ11歳だろう⁈守備範囲外だわ!」
「そんなのわからないじゃないですか?ミリアンナは可愛いし!だいたい、殿下は陛下の血を引いてるんですから!」
「は?父上の血?何だそれ?」
「僕聞いたんですけど、陛下ってミランダ妃に結婚前に手を出して、できちゃった結婚だったそうじゃないですか?正妃様がおられたのに。」
「なっ!どこでそれを⁈違うぞ!あんな毒婦相手にいくら父上でも懸想するか‼︎あれは父上が罠に嵌って、、、あっ!」
まずい事を言ったと思ってか口を押さえて黙ったけれど。
そうか、殿下はご存じだったか。
「薬を盛られたというのは事実でしたか?」
「なんで知ってる、、、⁈」
「とある筋からとしか今は言えませんが。」
「どこまで知ってる⁈」
「おそらく全て。例えば陛下の腕の咬み傷はまだ残っておいでですか?」
「、、、そこまで知ってるか。」
ふーっと息をついて殿下が椅子にもたれ掛かる。
彼がこんなに気の抜けた姿を晒す事はまず無い。
「実はな、僕がここで一人寂しく食事してるのもそのせいだ。」
「え?」
「父上のように容易に薬を盛られ無いようにだよ。全く、あの能天気め。あんな見え見えの罠にハマるなんて情けない。」
今度は頭を抱えて俯かれた。
うん、これで確信できた。
少なくとも殿下は敵じゃ無い。
そして、ある程度の事情もご存じだ。
「殿下、実はそのことも含めてご相談したいことがあります。」
「ああ、ケインやグレンの事とかか?」
「はい⁈」
「ふふ、僕にもまだ持ってるカードがあるんだよ。よし、やっぱりミリアンナの誕生日に僕を招待してもらおうか。不自然じゃなくお前の家に行けるだろう?その時に公爵達も交えて色々相談しよう。こちらからもう一人関係者を連れて行く。目立たない様に従者に紛れさせるよ。」
「誰ですか?それに何をご存知なんですか?」
「それは当日のお楽しみだ。」
そう言ってニヤリと笑った顔は、いつもの太々しい物に戻っていた。
話はあの日、ミリアンナの覚え書きについて話し合った翌日の事。
学園には王族専用の待機室がある。
執務室の様なものだが、一般の生徒と一緒に食事をしたりするのは警備上の問題もあるし、四六時中人の目に晒されるのもストレスが溜まるからね。
そして、僕もしょっちゅう入り浸っていたりする。
今も王宮からわざわざやって来たシェフが作った昼食を、殿下と一緒に頂いたところだ。
「あー、美味しかった!ご馳走様でした!」
「お前な。毎度毎度昼食をたかりにくるな。少しは遠慮ってモノはないのか?」
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「は⁈嫌です!何度も言ってますが、殿下の妃にはあげませんよ!」
「違うわ!まだ11歳だろう⁈守備範囲外だわ!」
「そんなのわからないじゃないですか?ミリアンナは可愛いし!だいたい、殿下は陛下の血を引いてるんですから!」
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「なっ!どこでそれを⁈違うぞ!あんな毒婦相手にいくら父上でも懸想するか‼︎あれは父上が罠に嵌って、、、あっ!」
まずい事を言ったと思ってか口を押さえて黙ったけれど。
そうか、殿下はご存じだったか。
「薬を盛られたというのは事実でしたか?」
「なんで知ってる、、、⁈」
「とある筋からとしか今は言えませんが。」
「どこまで知ってる⁈」
「おそらく全て。例えば陛下の腕の咬み傷はまだ残っておいでですか?」
「、、、そこまで知ってるか。」
ふーっと息をついて殿下が椅子にもたれ掛かる。
彼がこんなに気の抜けた姿を晒す事はまず無い。
「実はな、僕がここで一人寂しく食事してるのもそのせいだ。」
「え?」
「父上のように容易に薬を盛られ無いようにだよ。全く、あの能天気め。あんな見え見えの罠にハマるなんて情けない。」
今度は頭を抱えて俯かれた。
うん、これで確信できた。
少なくとも殿下は敵じゃ無い。
そして、ある程度の事情もご存じだ。
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