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19 打倒フランクリン
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「まずね、デビュタント自体では直接話なんてしてないのよ。ご挨拶に上がった王族席にも両陛下と王太子殿下しかおられなかったわ。」
そう、デビュタントを迎えた令嬢達は、一人ずつ両陛下にご挨拶をして、王妃陛下にひと言賜るのが慣わしで、横に王太子殿下も控えておられたのは覚えている。
私は王妃陛下に、
「会えて嬉しいわ。これからも精進してエストロジアを盛り上げてね。」
と勿体無いお言葉を頂いた。
けれどその時に、側妃ミランダもフランクリンもいなかった。
席さえなかったわ。
王族として認められていないという事、、、?
「では、その時点ではフランクリン王子には会っていないんですね?」
「そうね。その後も舞踏会の間中会ってないわよ。だから、翌日父に婚約の打診があったのだって何処で見そめたのよって思うわ。」
「なるほど。完全に口実ですよね。しかもデビュタントの翌日にだなんて、他の誰かに先を越されない様にって魂胆が見え透いてますよ!」
「ね?メイミもそう思うわよね。しかもね、父に婚約の打診をして来たのが、会議が終わった直後に、わざわざ会議場に来て大声で叫んだんですって。「貴方の御息女に心を奪われたので、是非とも婚約を許して欲しい!」って。」
「えええっ⁈何ですかそれ!恥ずかしい‼︎」
メイミが赤ではなく青い顔をして叫んだ。
全くよね、どういう羞恥プレイよ!
「なるほど、牽制ですね。」
うんうん、と頷きながらケインが言った。
「牽制?」
「会議の後、つまり殆どの主だった貴族の前で、王子が執着する娘だと公言してしまえば、他の貴族は手を出せないでしょう?」
「え!私の婚活を邪魔する為だったの⁈でもお父様は即答で断ったって。そんな恥をかくかもしれないのに?」
「断られる事も織り込み済みでしょう。その場で「僕は諦めない。」とか言ってしまえば、他の人間はもう手出しなんてできませんよ。」
「うわぁ、姑息ですね!」
「ほんとサイテーね‼︎」
「その上で、エストロジア公爵邸に足繁く通い、ミリアンナお嬢様との仲を吹聴して回られたら、既成事実の出来上がりと言うわけです。」
「他に嫁入り先は望めなくなって、お父様達も折れざるを得なかったっていう事?」
「やだもう、本当にサイテーですね、あの屑王子。」
メイミが汚物を見る様な目で呟く。
こらこら、不敬よ。同感だけど。
「どうしよう、それだと私の気持ちってどうでも良くない?同じ事やられても防ぎようが無いわ、、、!」
「いえ、今回はグレンは大して使い物になりませんからね。夢の中の様に公爵邸に通って来ても門前払いにしてやりますよ。ですが、、、。」
「他に何かあるの?」
「敵もそれは承知しているでしょう。その手は使えないと。とすれば、デビュタントの舞踏会で直接接触してくるかもしれません。」
「ええ?」
「例えば、フライング気味ですが、舞踏会中に、「一目惚れした」なんて言ってプロポーズして来て、一緒にダンスを踊ってしまえば一気に公認になってしまいますよ。」
「「はぁ⁈」」
メイミと叫び声が重なる。
そんな無茶苦茶な‼︎
「冗談じゃないわ!あんなクズとダンスなんか踊りたくも無いわよ!」
「ミリアンナ様、お言葉お言葉。」
「はっ!ごっ、御免なさいつい、、、。」
流石に言葉が乱れすぎちゃった。
仮にも王子相手に「あんなクズ」は無いわ~。
でも、そうね。
そんな公の場で理由はどうあれ王子にダンスを申し込まれて断れる訳が無いわ!
ましてやデビュタントしたばかりの小娘が!
「ど、どうしよう、、、?本当にそんな事になったら!」
涙目になっちゃう。
楽しみにしてたデビュタントだけど、欠席する?
でも、いつかは出なくちゃ成人として認めてもらえないわ。
「あ、なら王太子殿下に先にダンスを踊って頂いて牽制するとか?フランクリン王子より身分は上ですもの!殿下はお味方ですからきっと助けて下さいますわ!」
「そんな畏れ多いっ!」
「そうですよ、それに王太子殿下には既に婚約者がおいでです。牽制にはなりません。無駄に混乱を呼ぶだけですよ。」
「そうでした。」
メイミがしゅんとする。
そんな姿も可愛いのだけど。
あゝ、ほらまたケインがによによしてる。
ちょっと真面目に考えてよ。
問題提起して来たくせに~。
「う~。」
打開策が見つからない。
嫌だ、絶対フランクリンの思い通りになんてなりたく無いわ!
「これはもう、やっぱり女神に助けを求めましょう。僕の手には余る。」
ケインが腕を組んで、ふぅ、とため息をついた。
「女神?」
「ええ、とびきり頼りになるお方です。大丈夫ですよ。今世の貴女は絶対に幸せになるんだそうですからね。だから心配しないで下さい。今はデビュタントを楽しむ事だけ考えましょう!」
女神って何?
訳がわからないんだけど。
まぁ、でも、ケインが大丈夫だと言うのなら、大丈夫なのかもしれない。
だってケインはもういつも通りにふんわり笑ってる。
そうね、フランクリンが接触して来ても、隙を作らず逃げ切ればいいのよ。
お父様もお母様もお兄様だっているわ。
何があっても絶対に奴らの思い通りになんか、なってやるもんか!
そう、デビュタントを迎えた令嬢達は、一人ずつ両陛下にご挨拶をして、王妃陛下にひと言賜るのが慣わしで、横に王太子殿下も控えておられたのは覚えている。
私は王妃陛下に、
「会えて嬉しいわ。これからも精進してエストロジアを盛り上げてね。」
と勿体無いお言葉を頂いた。
けれどその時に、側妃ミランダもフランクリンもいなかった。
席さえなかったわ。
王族として認められていないという事、、、?
「では、その時点ではフランクリン王子には会っていないんですね?」
「そうね。その後も舞踏会の間中会ってないわよ。だから、翌日父に婚約の打診があったのだって何処で見そめたのよって思うわ。」
「なるほど。完全に口実ですよね。しかもデビュタントの翌日にだなんて、他の誰かに先を越されない様にって魂胆が見え透いてますよ!」
「ね?メイミもそう思うわよね。しかもね、父に婚約の打診をして来たのが、会議が終わった直後に、わざわざ会議場に来て大声で叫んだんですって。「貴方の御息女に心を奪われたので、是非とも婚約を許して欲しい!」って。」
「えええっ⁈何ですかそれ!恥ずかしい‼︎」
メイミが赤ではなく青い顔をして叫んだ。
全くよね、どういう羞恥プレイよ!
「なるほど、牽制ですね。」
うんうん、と頷きながらケインが言った。
「牽制?」
「会議の後、つまり殆どの主だった貴族の前で、王子が執着する娘だと公言してしまえば、他の貴族は手を出せないでしょう?」
「え!私の婚活を邪魔する為だったの⁈でもお父様は即答で断ったって。そんな恥をかくかもしれないのに?」
「断られる事も織り込み済みでしょう。その場で「僕は諦めない。」とか言ってしまえば、他の人間はもう手出しなんてできませんよ。」
「うわぁ、姑息ですね!」
「ほんとサイテーね‼︎」
「その上で、エストロジア公爵邸に足繁く通い、ミリアンナお嬢様との仲を吹聴して回られたら、既成事実の出来上がりと言うわけです。」
「他に嫁入り先は望めなくなって、お父様達も折れざるを得なかったっていう事?」
「やだもう、本当にサイテーですね、あの屑王子。」
メイミが汚物を見る様な目で呟く。
こらこら、不敬よ。同感だけど。
「どうしよう、それだと私の気持ちってどうでも良くない?同じ事やられても防ぎようが無いわ、、、!」
「いえ、今回はグレンは大して使い物になりませんからね。夢の中の様に公爵邸に通って来ても門前払いにしてやりますよ。ですが、、、。」
「他に何かあるの?」
「敵もそれは承知しているでしょう。その手は使えないと。とすれば、デビュタントの舞踏会で直接接触してくるかもしれません。」
「ええ?」
「例えば、フライング気味ですが、舞踏会中に、「一目惚れした」なんて言ってプロポーズして来て、一緒にダンスを踊ってしまえば一気に公認になってしまいますよ。」
「「はぁ⁈」」
メイミと叫び声が重なる。
そんな無茶苦茶な‼︎
「冗談じゃないわ!あんなクズとダンスなんか踊りたくも無いわよ!」
「ミリアンナ様、お言葉お言葉。」
「はっ!ごっ、御免なさいつい、、、。」
流石に言葉が乱れすぎちゃった。
仮にも王子相手に「あんなクズ」は無いわ~。
でも、そうね。
そんな公の場で理由はどうあれ王子にダンスを申し込まれて断れる訳が無いわ!
ましてやデビュタントしたばかりの小娘が!
「ど、どうしよう、、、?本当にそんな事になったら!」
涙目になっちゃう。
楽しみにしてたデビュタントだけど、欠席する?
でも、いつかは出なくちゃ成人として認めてもらえないわ。
「あ、なら王太子殿下に先にダンスを踊って頂いて牽制するとか?フランクリン王子より身分は上ですもの!殿下はお味方ですからきっと助けて下さいますわ!」
「そんな畏れ多いっ!」
「そうですよ、それに王太子殿下には既に婚約者がおいでです。牽制にはなりません。無駄に混乱を呼ぶだけですよ。」
「そうでした。」
メイミがしゅんとする。
そんな姿も可愛いのだけど。
あゝ、ほらまたケインがによによしてる。
ちょっと真面目に考えてよ。
問題提起して来たくせに~。
「う~。」
打開策が見つからない。
嫌だ、絶対フランクリンの思い通りになんてなりたく無いわ!
「これはもう、やっぱり女神に助けを求めましょう。僕の手には余る。」
ケインが腕を組んで、ふぅ、とため息をついた。
「女神?」
「ええ、とびきり頼りになるお方です。大丈夫ですよ。今世の貴女は絶対に幸せになるんだそうですからね。だから心配しないで下さい。今はデビュタントを楽しむ事だけ考えましょう!」
女神って何?
訳がわからないんだけど。
まぁ、でも、ケインが大丈夫だと言うのなら、大丈夫なのかもしれない。
だってケインはもういつも通りにふんわり笑ってる。
そうね、フランクリンが接触して来ても、隙を作らず逃げ切ればいいのよ。
お父様もお母様もお兄様だっているわ。
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