22 / 64
22 飴と鞭(サイラス)
しおりを挟む
「引退って、父上⁈」
「私は甘い。さっきのお前のガイへの尋問を見ていて思い知ったよ。私はメジャー家が裏切るなんて考えもしなかった。」
「メジャー家ではなく、ロイですよ、裏切ったのは。」
「いや、能力の無いものに情で家督を継がせた。それ自体が既に我がエストロジアへの裏切りだろう。」
ロイとガイ、逆だったなら何も問題はなかっただろうに。
何の神の悪戯か。
本当にこの世界の神様ってやつは碌でもない!
「これだけ大事になったんだ。アズロとカルヴァンを潰しても誰かが責任を取らねばならん。それは陛下と私だろうよ。」
「父上。」
「お前もじきに学園を卒業して成人として認められる。殿下も近いうちに即位なさるだろう。しっかりしておられるがまだお若い。お前はその時に出来うる全てで殿下をお支えするがいい。その為の公爵の地位だ。存分に利用しなさい。」
「父上、、、。」
「なに、実務は当分手助けしてやるさ。まだ引き継ぎもできていないからな。そうだな、ミリアンナが無事に嫁に行くまでは、、、。」
「は⁈何言ってるんです?ミリアンナは嫁になんかやりませんよ⁈この家で幸せに暮らすんです!他所に行って苦労する必要なんてありません!」
「、、、サイラス。」
残念なモノを見る目で見るなよ!
「あんな酷い目にあったんです。これからは穏やかに幸せに暮らすといい。」
「だが、お前だって結婚するだろう?」
「ミリアンナを蔑ろにするような者を嫁になどしませんよ!なんなら、結婚なんてしなくてもいいし。」
「阿呆。後継を作るのは貴族の義務だぞ。我がエストロジアに特に結びたい政略的な結婚は無いとは言えな?それにミリアンナにも、今度こそ幸せな結婚をさせてやりたいだろう?」
「うぐ。」
「まぁ、急ぐ必要はない。お前達はまだまだ若い。これから色々な経験と出会いがあるはずだ。、、、その為にも、この件をきっちりと終わらさなければな。」
「、、、勿論です。」
そうして、今回捕まえたガイを始めそいつらをちょ~っとだけキビシク尋問した結果(うん、ミリアンナにはちょっと言えない)、更にもう一匹釣れた。
執事長アレンの直下、副執事のジェイクだ。
最初はアレンが消えれば次の執事長は自分だと思っていたから、アレンを消してくれると言った奴らに加担したと。
でも結果的にグレンとケインが来たことで、それは怪しくなったが、今更抜けられず、ずるずると言われるままに行動していたんだと。
なるほど、ウチの人事がザルだった訳だよ。
そもそもどれだけ調べてたとしても、アレンに報告が上がる前にこいつが手を入れてたんだから。
はぁ~、ほんとウチの内部喰われまくりじゃん。
うん、僕が爵位を継いだらまずは綱紀粛正からだな。
まぁ、今回ので裏切り者がどうなるかはしっかり見せつけておいてやるけどね。
父上はちょっと飴が多かったようだから、僕はもう少し鞭を増やさないとね。
ミリアンナに嫌われない程度には。
「私は甘い。さっきのお前のガイへの尋問を見ていて思い知ったよ。私はメジャー家が裏切るなんて考えもしなかった。」
「メジャー家ではなく、ロイですよ、裏切ったのは。」
「いや、能力の無いものに情で家督を継がせた。それ自体が既に我がエストロジアへの裏切りだろう。」
ロイとガイ、逆だったなら何も問題はなかっただろうに。
何の神の悪戯か。
本当にこの世界の神様ってやつは碌でもない!
「これだけ大事になったんだ。アズロとカルヴァンを潰しても誰かが責任を取らねばならん。それは陛下と私だろうよ。」
「父上。」
「お前もじきに学園を卒業して成人として認められる。殿下も近いうちに即位なさるだろう。しっかりしておられるがまだお若い。お前はその時に出来うる全てで殿下をお支えするがいい。その為の公爵の地位だ。存分に利用しなさい。」
「父上、、、。」
「なに、実務は当分手助けしてやるさ。まだ引き継ぎもできていないからな。そうだな、ミリアンナが無事に嫁に行くまでは、、、。」
「は⁈何言ってるんです?ミリアンナは嫁になんかやりませんよ⁈この家で幸せに暮らすんです!他所に行って苦労する必要なんてありません!」
「、、、サイラス。」
残念なモノを見る目で見るなよ!
「あんな酷い目にあったんです。これからは穏やかに幸せに暮らすといい。」
「だが、お前だって結婚するだろう?」
「ミリアンナを蔑ろにするような者を嫁になどしませんよ!なんなら、結婚なんてしなくてもいいし。」
「阿呆。後継を作るのは貴族の義務だぞ。我がエストロジアに特に結びたい政略的な結婚は無いとは言えな?それにミリアンナにも、今度こそ幸せな結婚をさせてやりたいだろう?」
「うぐ。」
「まぁ、急ぐ必要はない。お前達はまだまだ若い。これから色々な経験と出会いがあるはずだ。、、、その為にも、この件をきっちりと終わらさなければな。」
「、、、勿論です。」
そうして、今回捕まえたガイを始めそいつらをちょ~っとだけキビシク尋問した結果(うん、ミリアンナにはちょっと言えない)、更にもう一匹釣れた。
執事長アレンの直下、副執事のジェイクだ。
最初はアレンが消えれば次の執事長は自分だと思っていたから、アレンを消してくれると言った奴らに加担したと。
でも結果的にグレンとケインが来たことで、それは怪しくなったが、今更抜けられず、ずるずると言われるままに行動していたんだと。
なるほど、ウチの人事がザルだった訳だよ。
そもそもどれだけ調べてたとしても、アレンに報告が上がる前にこいつが手を入れてたんだから。
はぁ~、ほんとウチの内部喰われまくりじゃん。
うん、僕が爵位を継いだらまずは綱紀粛正からだな。
まぁ、今回ので裏切り者がどうなるかはしっかり見せつけておいてやるけどね。
父上はちょっと飴が多かったようだから、僕はもう少し鞭を増やさないとね。
ミリアンナに嫌われない程度には。
114
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢に転生!?わたくし取り急ぎ王太子殿下との婚約を阻止して、婚約者探しを始めますわ
春ことのは
恋愛
深夜、高熱に魘されて目覚めると公爵令嬢エリザベス・グリサリオに転生していた。
エリザベスって…もしかしてあのベストセラー小説「悠久の麗しき薔薇に捧ぐシリーズ」に出てくる悪役令嬢!?
この先、王太子殿下の婚約者に選ばれ、この身を王家に捧げるべく血の滲むような努力をしても、結局は平民出身のヒロインに殿下の心を奪われてしまうなんて…
しかも婚約を破棄されて毒殺?
わたくし、そんな未来はご免ですわ!
取り急ぎ殿下との婚約を阻止して、わが公爵家に縁のある殿方達から婚約者を探さなくては…。
__________
※2023.3.21 HOTランキングで11位に入らせて頂きました。
読んでくださった皆様のお陰です!
本当にありがとうございました。
※お気に入り登録やしおりをありがとうございます。
とても励みになっています!
※この作品は小説家になろう様にも投稿しています。
『婚約破棄ありがとうございます。自由を求めて隣国へ行ったら、有能すぎて溺愛されました』
鷹 綾
恋愛
内容紹介
王太子に「可愛げがない」という理不尽な理由で婚約破棄された公爵令嬢エヴァントラ。
涙を流して見せた彼女だったが──
内心では「これで自由よ!」と小さくガッツポーズ。
実は王国の政務の大半を支えていたのは彼女だった。
エヴァントラが去った途端、王宮は大混乱に陥り、元婚約者とその恋人は国中から総スカンに。
そんな彼女を拾ったのは、隣国の宰相補佐アイオン。
彼はエヴァントラの安全と立場を守るため、
**「恋愛感情を持たない白い結婚」**を提案する。
「干渉しない? 恋愛不要? 最高ですわ」
利害一致の契約婚が始まった……はずが、
有能すぎるエヴァントラは隣国で一気に評価され、
気づけば彼女を庇い、支え、惹かれていく男がひとり。
――白い結婚、どこへ?
「君が笑ってくれるなら、それでいい」
不器用な宰相補佐の溺愛が、静かに始まっていた。
一方、王国では元婚約者が転落し、真実が暴かれていく――。
婚約破棄ざまぁから始まる、
天才令嬢の自由と恋と大逆転のラブストーリー!
---
「不吉な黒」と捨てられた令嬢、漆黒の竜を「痛いの飛んでいけー!」で完治させてしまう
ムラサメ
恋愛
漆黒の髪と瞳。ただそれだけの理由で「不吉なゴミ」と虐げられてきた公爵令嬢ミア。
死の森に捨てられた彼女が出会ったのは、呪いに侵され、最期を待つ最強の黒竜と、その相棒である隣国の竜騎士ゼノだった。
しかし、ミアが無邪気に放った「おまじない」は、伝説の浄化魔法となって世界を塗り替える。
向こう見ずな天才騎士に拾われたミアは、隣国で「女神」として崇められ、徹底的に甘やかされることに。
一方、浄化の源を失った王国は、みるみるうちに泥沼へと沈んでいき……?
神託の聖女様~偽義妹を置き去りにすることにしました
青の雀
恋愛
半年前に両親を亡くした公爵令嬢のバレンシアは、相続権を王位から認められ、晴れて公爵位を叙勲されることになった。
それから半年後、突如現れた義妹と称する女に王太子殿下との婚約まで奪われることになったため、怒りに任せて家出をするはずが、公爵家の使用人もろとも家を出ることに……。
第二王女と次期公爵の仲は冷え切っている
山法師
恋愛
グレイフォアガウス王国の第二王女、シャーロット。
フォーサイス公爵家の次期公爵、セオドア。
二人は婚約者であるけれど、婚約者であるだけだった。
形だけの婚約者。二人の仲は冷め切っているし冷え切っている。
そもそも温度など、最初から存在していない。愛も恋も、友情も親しみも、二人の間には存在しない。
周知の事実のようなそれを、シャーロットもセオドアも否定しない。
お互いにほとんど関わりを持とうとしない、交流しようとしない、シャーロットとセオドアは。
婚約者としての親睦を深める茶会でだけ、顔を合わせる。
親睦を深める茶会だというのに、親睦は全く深まらない。親睦を深めるつもりも深める意味も、二人にはない。
形だけの婚約者との、形だけの親睦を深める茶会。
今日もまた、同じように。
「久しぶりに見る君が、いつにも増して愛らしく見えるし愛おしく思えて、僕は今にも天に召されそうなほどの幸福を味わっている。──?!」
「あたしのほうこそセオ様とお顔を合わせること、夢みたいに思ってるんですからね。大好きなセオ様を独り占めしているみたいに思えるんですよ。はっ?!」
顔を合わせて確認事項を本当に『確認』するだけの茶会が始まるはずが、それどころじゃない事態に陥った。
出来損ないと呼ばれた公爵令嬢の結婚
奏千歌
恋愛
[できそこないと呼ばれても][魔王]
努力をしてきたつもりでした。
でもその結果が、私には学園に入学できるほどの学力がないというものでした。
できそこないと言われ、家から出ることを許されず、公爵家の家族としても認めてもらえず、使用人として働くことでしか、そこに私の居場所はありませんでした。
でも、それも、私が努力をすることができなかった結果で、悪いのは私のはずでした。
私が悪いのだと、何もかもを諦めていました。
諦めた果てに私に告げられたことは、魔法使いとの結婚でした。
田舎町に住む魔法使いさんは、どんな方なのか。
大きな不安を抱え、長い長い道のりを歩いて行きました。
【1話完結】あなたの恋人は毎夜わたしのベッドで寝てますよ。
ariya
ファンタジー
ソフィア・ラテットは、婚約者アレックスから疎まれていた。
彼の傍らには、いつも愛らしい恋人リリアンヌ。
婚約者の立場として注意しても、アレックスは聞く耳を持たない。
そして迎えた学園卒業パーティー。
ソフィアは公衆の面前で婚約破棄を言い渡される。
ガッツポーズを決めるリリアンヌ。
そのままアレックスに飛び込むかと思いきや――
彼女が抱きついた先は、ソフィアだった。
分厚いメガネを外した令嬢は美人?
しゃーりん
恋愛
極度の近視で分厚いメガネをかけている子爵令嬢のミーシャは家族から嫌われている。
学園にも行かせてもらえず、居場所がないミーシャは教会と孤児院に通うようになる。
そこで知り合ったおじいさんと仲良くなって、話をするのが楽しみになっていた。
しかし、おじいさんが急に来なくなって心配していたところにミーシャの縁談話がきた。
会えないまま嫁いだ先にいたのは病に倒れたおじいさんで…介護要員としての縁談だった?
この結婚をきっかけに、将来やりたいことを考え始める。
一人で寂しかったミーシャに、いつの間にか大切な人ができていくお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる