[完結]転生したので私を殺したクズな王子に復讐します。、、、お兄様達が。

masato

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25 ユリアーナとの出会い(サイラス)

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ユリアーナ様が居る。我が家に。

ミリアンナの誕生日の為に用意された晩餐室のテーブルで、僕の目の前の席に座り、我が家の用意した料理を召し上がっている。
時折、僕に向かって微笑みながら。
何なのこれ、何かの罠⁈
さっきなんか、抱きつかれたんだぞ?
あり得ないだろう⁈

「おい、サイラス、驚いたか?」

ニシシとでも言いそうな笑いをたたえて、隣に座ったアレク殿下が面白そうに言う。

「めちゃくちゃ驚きましたよ。ユリアーナ様達がいらっしゃるだなんて何も聞いてませんよ⁈」
「当たり前だろ。言ったらサプライズにならないじゃないか。」
「一体どうして?」
「うーん、僕もミリアンナのデビュタント対策としか聞いてないんだ。」

殿下が両手を広げて肩をすくめる。
まさか、ミリアンナの為だけにわざわざ来て下さったって言うのか⁈
ラジアンから⁈

バッと振り向いてユリアーナ様を見ると、僕の視線に気付いたユリアーナ様がふわりと嬉しそうに微笑んだ。

ああ、変わらない。
何年経っても同じ笑顔だ。
可愛くて可愛くて、胸が苦しくなるって知ったあの頃のままの。



ユリアーナ様に出会ったのは、僕がまだ7歳の時だった。

アレク殿下がようやく立太子された。
一つ下のフランクリン第二王子を押すアズロ公爵派が煩く、なかなか決まらなかったのだ。
フランクリン殿下は惻妃の子だし、第二王子だ。しかも、言っちゃ悪いが勘違い俺様野郎の馬鹿だ。
アレク殿下は正妃のお子だし、第一王子、しかもすこぶる出来がいい。
この僕に負けたと言わせるくらいには。
誰が見たって結果は歴然だろうに、大人のやる事はわからない。
フランクリンなんぞ国王にしてみろ秒で国終わるぞ。
あ、殿下付け忘れた。
ま、心の中まで不敬罪にはならんだろ。

隣国のラジアン王国では貴族の子供は7歳になると半成人の祝いを大々的にするらしい。
エスト王国の王太子は必ずこれに招待される。
両国の交流の為、主だった貴族子女達との顔合わせができるから。
これに合わせて立太子の義を強行したのだ。
アズロ派の反発は凄かったらしいけど。

殿下の付き添いとして僕も連れて行かれた。
エストでは最高位の貴族だからね、我がエストロジアは。
フランクリンなんぞ連れて行かないよ?
あんなの恥を晒すだけだもの。

そうして連れて行かれたラジアンの王宮は。

「でっか!」

途轍もなくデカかった。
エストの王宮の3倍はあるか?
国力が違うのは知っていたけど、ここまでかよ。

「こら、サイラス、口を閉じろ。驚くのは分かるが、間抜けに見えるぞ。」
「、、、失礼しました。」

アレク殿下に呆れた様に注意された。
ムッとしながらも事実なので謝罪する。

王宮に到着してすぐに国王陛下へと謁見に向かう。
到着が少し遅れた為に心配をかけていたらしい。
謁見の間に着くと、国王陛下に王妃陛下、そして9歳になられる王太子のクリストファー殿下と、僕たちと同じ歳の弟の第二王子であるユスト殿下が待っておられた。

「到着が遅れ申し訳ありません。エスト王国が第一王子アレクサンダー・エストと申します。この度はご招待頂き光栄に存じます。」

アレク殿下が代表して挨拶される。
僕は一歩下がった所で、他の従者達と一緒に片膝を付いて頭を下げる最敬礼の姿勢を取る。

「うむ、無事に到着されて良かった。此度は王太子の就任めでたいな。ようやっと片が付いたようで安心した。エスト王国も立派な後継を持てて良かったな。我がラジアンともこれまで以上に親睦を深めてくれよ。」
「有り難きお言葉にございます。」

アレク殿下も深く頭を下げた。

今の言葉って、ウチのお家騒動知ってそうな口ぶりだよな?
馬鹿フランクリンじゃなくて良かったって聞こえるぞ?
その程度の情報、全て筒抜けってか。

姿勢を戻す許しが出たので、立ち上がり、不自然にならない位に辺りを見回す。

すると、

最前列近く、大人達に混じって、僕らと同年代くらいの女の子が立っていたのに気がついた。

ビスクドールみたいにすべっすべで真っ白な肌に薄っすら頬を桜色に染める容貌は驚く程に整っていて。
サラサラのプラチナブロンドは何の癖もなく絹糸のように流れ落ち、まんまるに見開いた双眸はアメジストの様にキラキラと輝いて今にもこぼれ落ちそう。
少し吊り目がちなのが余計に印象的だった。
そして、身に纏う一目で最高級と分かる淡いラベンダー色のドレスはまるでお伽話に出てくる妖精姫のドレスのようで。

え、何?ラジアンには妖精が住んでるのか⁈

なんて馬鹿な事を半ば本気で思っていたんだけど。
そのうち、その少女の瞳から涙が溢れてきて、でも、瞬きすらせずに僕を見てるから、

え⁈なんで⁈僕なんかした⁈

驚いた僕こそ、こぼれ落ちそうなほど瞳を見開いて凝視してしまった。
とんでもなく失礼な態度だと考える余裕すらもなく。


それがユリアーナ様との最初の出会いだった。
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