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41 貴方を守ると誓った(ユリアーナ)
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私の名前は
ユリアーナ・フォン・リンドバーグ。
ラジアン王国筆頭公爵家の長女である。
父は現公爵リディアム・フォン・リンドバーグ。前王の妹を母に持つ。
つまり私のお祖母様ね。
だから、私と弟も末席ながら王位継承権を持っている。
私は小さい頃からちょっと変わった子供だった。
何となくだが、こんな風景見たことあるな、とか、この人知ってるな、とか、この後こんな事あったな、とか。
俗にいうデジャヴの様な感じ。
私が2歳の時母が妊娠した時も、リンドバーグの子供はディアンジェロっていう男の子だったって、頭に浮かんだ。
何故かは分からない。
でもそれらは全て当たっていた。
そのうち、
「家族にならいいけれど、他の人に教えてはダメよ。」
と母に言われた。
よく分からなかったけど、変な子だと思われちゃうのかなって思って頷いた。
母は、何に利用されるか分からないからと心配しての事だったが。
そして7歳の時に、謎は解けた。
半成人のお茶会の前に、隣国エストの王太子一行がいらして陛下へ謁見された。
その中にいた同じ歳くらいの男の子。
顔を見た瞬間、怒涛の様に不思議な記憶が流れ込んできた。
ここでは無い、違う世界で生きていた私。
19歳の真柴 馨という名の女の子だった。
体が弱く、病院のベッドの上で過ごすことが多かった。
そんな中の楽しみは読書やゲーム。
特にお気に入りだったのはライトノベルのエスト五家物語で。
中でも1番の推しはサイラス様だった。
主人公でもなく、スピンオフのお話しにちょっと出てくるだけの脇役。
エストロジア公爵家の嫡男で、もちろん容姿も超好みだったが、その人となりが好きだった。
筆頭公爵家の跡取りという重積をしっかり受け止めて、日々努力する姿に感心した。
小さい頃の淡い初恋を胸に妹を溺愛する様もいじらしかった。
そして何より、彼の最期の姿に号泣した。
自分の死よりも、犯人たちに対する怨嗟よりも、ただただミリアンナを心配する気持ちに。
こんな風に大切に思ってもらえたらと。
ミリアンナは確かに可哀想だったけど、サイラスにこんなに大切に思ってもらえて羨ましかった。
だから、
あの日,サイラス様を初めて見た日、涙が止まらなかった。
生きてる貴方、動いてる貴方。
ああ、私は貴方を救うためにこの世界にやって来たのだと。
あの小説にユリアーナという存在はいない。
私こそが、物語を変えることができる証明。
絶対に貴方を、そしてミリアンナを救ってみせると誓ったのだ。
お話しの中のサイラス様の初恋は他国の王女様だった。
ラジアンの王太子の婚約者。
けれど今はまだ婚約者では無い。
ラジアンの王太子クリスは私に求婚していたから。
まぁ絶対頷かないけどね。
私というイレギュラーのせいでストーリーが変わっていく。
望むところよ!
サイラス様は私が幸せにしてみせるわ!
そう決意して、翌日のお茶会でサイラス様を会場から引っ張り出した。
だって、お茶会には件の王女様もいたんだもの、接触させたく無いじゃない!
だけど結局木から落ちて大怪我をさせてしまった。
私のせいでサイラス様に怪我をさせるなんて!
それこそ大号泣よね。
そのまま会える事なくサイラス様はエストに帰っちゃったし。
毎日泣いて泣いて。
そのうち、お母様がそっと抱きしめて仰った。
「ユリアーナ、何が貴女を悩ませてるの?サイラス様に会いたかったとか、迷惑をかけた事に対する後悔とかだけでは無いわね?貴女に不思議な力があるのは知ってるわ。それと関係ある事かしら?お母様は貴女の味方よ?何があっても貴女を信じているわ。悩みがあるなら聞かせて?一緒にどうすべきか考えましょう?」
思えば母は私が物心ついた時から私を頭ごなしに否定することなど一度も無かった。
私やディアンジェロがどんな悪さをしても、何故そんな事をしたのか、その結果どうなったか、どうしたら良かったか、それを静かに懇々と諭される。
それは怒鳴られるよりも余程胸を抉られたわ~。
でも、だからこそ、
どんな事だってお母様はきちんと聞いてくれるはず。
そう信じられるから、全てを話した。
話を聞き終えたお母様は暫く考え込んでいた。
そうよね、流石に無理のある話よね。
流石に頭おかしいと思われたかしら。
不安に思っていたら、
「ああ,ごめんなさいね。大丈夫よ、そんな不安なお顔をしないで。何ができるか考えていたの。」
「信じてくれるの?」
「もちろんよ。それで貴女はサイラス様を救いたいのよね?」
「はい!」
「実は一人味方になってくれそうな方がいるの。お話ししてもいいかしら?」
「本当ですか⁈」
「きっと貴女がこの世界に生まれた事には意味があるはずよ。貴女にしかできない事があるのでしょう。でも一人で悩まないで。皆んなで考えましょう?お母様もお父様もディアンジェロだって、皆んな貴女の味方だわ。」
「ありがとう!お母様!」
そうして引き合わされたのがカルロス・アズロ卿だった。
少しずつ味方を増やして、できる事を考えて。
サイラス様、きっと貴方と貴方の大切な人達を守ってみせるわ。
ユリアーナ・フォン・リンドバーグ。
ラジアン王国筆頭公爵家の長女である。
父は現公爵リディアム・フォン・リンドバーグ。前王の妹を母に持つ。
つまり私のお祖母様ね。
だから、私と弟も末席ながら王位継承権を持っている。
私は小さい頃からちょっと変わった子供だった。
何となくだが、こんな風景見たことあるな、とか、この人知ってるな、とか、この後こんな事あったな、とか。
俗にいうデジャヴの様な感じ。
私が2歳の時母が妊娠した時も、リンドバーグの子供はディアンジェロっていう男の子だったって、頭に浮かんだ。
何故かは分からない。
でもそれらは全て当たっていた。
そのうち、
「家族にならいいけれど、他の人に教えてはダメよ。」
と母に言われた。
よく分からなかったけど、変な子だと思われちゃうのかなって思って頷いた。
母は、何に利用されるか分からないからと心配しての事だったが。
そして7歳の時に、謎は解けた。
半成人のお茶会の前に、隣国エストの王太子一行がいらして陛下へ謁見された。
その中にいた同じ歳くらいの男の子。
顔を見た瞬間、怒涛の様に不思議な記憶が流れ込んできた。
ここでは無い、違う世界で生きていた私。
19歳の真柴 馨という名の女の子だった。
体が弱く、病院のベッドの上で過ごすことが多かった。
そんな中の楽しみは読書やゲーム。
特にお気に入りだったのはライトノベルのエスト五家物語で。
中でも1番の推しはサイラス様だった。
主人公でもなく、スピンオフのお話しにちょっと出てくるだけの脇役。
エストロジア公爵家の嫡男で、もちろん容姿も超好みだったが、その人となりが好きだった。
筆頭公爵家の跡取りという重積をしっかり受け止めて、日々努力する姿に感心した。
小さい頃の淡い初恋を胸に妹を溺愛する様もいじらしかった。
そして何より、彼の最期の姿に号泣した。
自分の死よりも、犯人たちに対する怨嗟よりも、ただただミリアンナを心配する気持ちに。
こんな風に大切に思ってもらえたらと。
ミリアンナは確かに可哀想だったけど、サイラスにこんなに大切に思ってもらえて羨ましかった。
だから、
あの日,サイラス様を初めて見た日、涙が止まらなかった。
生きてる貴方、動いてる貴方。
ああ、私は貴方を救うためにこの世界にやって来たのだと。
あの小説にユリアーナという存在はいない。
私こそが、物語を変えることができる証明。
絶対に貴方を、そしてミリアンナを救ってみせると誓ったのだ。
お話しの中のサイラス様の初恋は他国の王女様だった。
ラジアンの王太子の婚約者。
けれど今はまだ婚約者では無い。
ラジアンの王太子クリスは私に求婚していたから。
まぁ絶対頷かないけどね。
私というイレギュラーのせいでストーリーが変わっていく。
望むところよ!
サイラス様は私が幸せにしてみせるわ!
そう決意して、翌日のお茶会でサイラス様を会場から引っ張り出した。
だって、お茶会には件の王女様もいたんだもの、接触させたく無いじゃない!
だけど結局木から落ちて大怪我をさせてしまった。
私のせいでサイラス様に怪我をさせるなんて!
それこそ大号泣よね。
そのまま会える事なくサイラス様はエストに帰っちゃったし。
毎日泣いて泣いて。
そのうち、お母様がそっと抱きしめて仰った。
「ユリアーナ、何が貴女を悩ませてるの?サイラス様に会いたかったとか、迷惑をかけた事に対する後悔とかだけでは無いわね?貴女に不思議な力があるのは知ってるわ。それと関係ある事かしら?お母様は貴女の味方よ?何があっても貴女を信じているわ。悩みがあるなら聞かせて?一緒にどうすべきか考えましょう?」
思えば母は私が物心ついた時から私を頭ごなしに否定することなど一度も無かった。
私やディアンジェロがどんな悪さをしても、何故そんな事をしたのか、その結果どうなったか、どうしたら良かったか、それを静かに懇々と諭される。
それは怒鳴られるよりも余程胸を抉られたわ~。
でも、だからこそ、
どんな事だってお母様はきちんと聞いてくれるはず。
そう信じられるから、全てを話した。
話を聞き終えたお母様は暫く考え込んでいた。
そうよね、流石に無理のある話よね。
流石に頭おかしいと思われたかしら。
不安に思っていたら、
「ああ,ごめんなさいね。大丈夫よ、そんな不安なお顔をしないで。何ができるか考えていたの。」
「信じてくれるの?」
「もちろんよ。それで貴女はサイラス様を救いたいのよね?」
「はい!」
「実は一人味方になってくれそうな方がいるの。お話ししてもいいかしら?」
「本当ですか⁈」
「きっと貴女がこの世界に生まれた事には意味があるはずよ。貴女にしかできない事があるのでしょう。でも一人で悩まないで。皆んなで考えましょう?お母様もお父様もディアンジェロだって、皆んな貴女の味方だわ。」
「ありがとう!お母様!」
そうして引き合わされたのがカルロス・アズロ卿だった。
少しずつ味方を増やして、できる事を考えて。
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