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43 反撃開始(ユリアーナ)
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夕食も湯浴みも終わり、自室でのんびりとしていたら、ノックの音が響いた。
コンココンとクセのある音は、ディアンジェロがワザと鳴らす音。
「どうぞ?」
「お邪魔します、姉上。お茶しましょう?」
「今から?あら、ケインもいるのね。良いわよ、話が長くなるって事ね?」
「そゆこと。ケイン準備して。」
「はい、ディアンジェロ様。」
ケインがお茶のセットを乗せたワゴンを押しながら部屋に入って来た。
私もソファーに移動する。
「どうぞ。」
と、ケインが無駄のない綺麗な所作でお茶の準備を終える。
「ありがとう。お前も座って。」
お茶のカップを手に取りながら、ディアンジェロが言う。
私も同じ様にカップに口を付けながら頷く。
「では失礼致します。」
ケインがそう言ってディアンジェロの横に座る。
普通ではあり得ない事だけど。
「で、何があったのかしら?」
「グレンがカルヴァンに接触しました。」
「あら、早かったわね。貴方何かしたの?」
「お二方の縁談を知らなかったのかと大袈裟に驚いて、ジェイクが地下牢に入れられたらしい、とバラしただけですよ。」
「あらぁ、そりゃ焦るでしょ。」
クスクスと笑みが出てしまった。
「で?」
「影をお借りして内容を調べさせました。結果がこちらです。」
「ありがとう。」
ケインに渡された紙の束に目を通す。
「え、ちょっと、あの二人って親子だったの?」
「その様ですね。件の男爵令嬢の兄ですね。」
「ああ、そういや名前似てたね。グレンとグレオ。自分の名を与えてたんだ。」
「あら、じゃあ令嬢はグレコかしらね?」
クスクス笑って言ったら、二人に、はぁ?って呆れた顔をされた。
「御免なさい、そんな顔で見ないで。」
お茶を飲んでごまかず。
「なるほど、公爵夫人に娘を、執事長、、、やがては家令かしら?に息子をあてがう気だったのね。もしかして、フランクリン王子もワザと阿呆に育てたのかしら?そうしたら実権はカルヴァンの物じゃない?」
「かもしれませんね。」
「アズロは踊らされてるだけって可能性もあるわね。」
「まぁ、だからって手心なんて加えないけどね?」
「もちろんよ。」
そうしてまた報告書を読み始める。
「カルロス宰相の読み通りです。カルヴァンはグレンに、密輸品と売買契約書の搬入と隠蔽の指示を出してます。」
「領地も?」
「はい。」
「既に怪しまれてるのに?」
「グレンは危険だと言って当初は拒否しましたが、カルヴァンが今ならまだ間に合うと押し切りました。荷は明日・明後日で運び込まれます。グレンはそれを隠し終えたらこの屋敷から脱出する予定です。そして領地の本邸の方はロイ・メジャーが。」
「カルヴァンは余程エストロジアが欲しいのね。」
「え、ですが、フランクリンを送り込めなくなったのに、どうやってエストロジアを手に入れるんですか?」
「潰すつもりなのかな?でも今はバックにリンドバーグがいるのに?」
「薬物含む密輸なんて大罪を犯してるならリンドバーグも手を引くと思ってるんでしょう。そして家門の責任として公爵夫妻と跡取りのサイラス、領地のエドアルド含む家門の要人達をまとめて処分する。ただし、エストロジア家自体を潰すのは忍びないと温情でミリアンナを残すのよ。で、その見返りとしてフランクリンを送り込んで来るんでしょうね。結局目論見通りに片付くわ。」
「はぁ?何その自分勝手な思考。」
「世界は自分を中心に回ってるとでも思っているんでしょうか?」
「そうよね。だったら回してあげましょう?」
「グレンを今すぐ捕らえますか?」
「いいえ。ちゃんとお仕事させてあげましょう。」
人を呪わば、と言う言葉の意味をしっかり教えてあげるわね。
コンココンとクセのある音は、ディアンジェロがワザと鳴らす音。
「どうぞ?」
「お邪魔します、姉上。お茶しましょう?」
「今から?あら、ケインもいるのね。良いわよ、話が長くなるって事ね?」
「そゆこと。ケイン準備して。」
「はい、ディアンジェロ様。」
ケインがお茶のセットを乗せたワゴンを押しながら部屋に入って来た。
私もソファーに移動する。
「どうぞ。」
と、ケインが無駄のない綺麗な所作でお茶の準備を終える。
「ありがとう。お前も座って。」
お茶のカップを手に取りながら、ディアンジェロが言う。
私も同じ様にカップに口を付けながら頷く。
「では失礼致します。」
ケインがそう言ってディアンジェロの横に座る。
普通ではあり得ない事だけど。
「で、何があったのかしら?」
「グレンがカルヴァンに接触しました。」
「あら、早かったわね。貴方何かしたの?」
「お二方の縁談を知らなかったのかと大袈裟に驚いて、ジェイクが地下牢に入れられたらしい、とバラしただけですよ。」
「あらぁ、そりゃ焦るでしょ。」
クスクスと笑みが出てしまった。
「で?」
「影をお借りして内容を調べさせました。結果がこちらです。」
「ありがとう。」
ケインに渡された紙の束に目を通す。
「え、ちょっと、あの二人って親子だったの?」
「その様ですね。件の男爵令嬢の兄ですね。」
「ああ、そういや名前似てたね。グレンとグレオ。自分の名を与えてたんだ。」
「あら、じゃあ令嬢はグレコかしらね?」
クスクス笑って言ったら、二人に、はぁ?って呆れた顔をされた。
「御免なさい、そんな顔で見ないで。」
お茶を飲んでごまかず。
「なるほど、公爵夫人に娘を、執事長、、、やがては家令かしら?に息子をあてがう気だったのね。もしかして、フランクリン王子もワザと阿呆に育てたのかしら?そうしたら実権はカルヴァンの物じゃない?」
「かもしれませんね。」
「アズロは踊らされてるだけって可能性もあるわね。」
「まぁ、だからって手心なんて加えないけどね?」
「もちろんよ。」
そうしてまた報告書を読み始める。
「カルロス宰相の読み通りです。カルヴァンはグレンに、密輸品と売買契約書の搬入と隠蔽の指示を出してます。」
「領地も?」
「はい。」
「既に怪しまれてるのに?」
「グレンは危険だと言って当初は拒否しましたが、カルヴァンが今ならまだ間に合うと押し切りました。荷は明日・明後日で運び込まれます。グレンはそれを隠し終えたらこの屋敷から脱出する予定です。そして領地の本邸の方はロイ・メジャーが。」
「カルヴァンは余程エストロジアが欲しいのね。」
「え、ですが、フランクリンを送り込めなくなったのに、どうやってエストロジアを手に入れるんですか?」
「潰すつもりなのかな?でも今はバックにリンドバーグがいるのに?」
「薬物含む密輸なんて大罪を犯してるならリンドバーグも手を引くと思ってるんでしょう。そして家門の責任として公爵夫妻と跡取りのサイラス、領地のエドアルド含む家門の要人達をまとめて処分する。ただし、エストロジア家自体を潰すのは忍びないと温情でミリアンナを残すのよ。で、その見返りとしてフランクリンを送り込んで来るんでしょうね。結局目論見通りに片付くわ。」
「はぁ?何その自分勝手な思考。」
「世界は自分を中心に回ってるとでも思っているんでしょうか?」
「そうよね。だったら回してあげましょう?」
「グレンを今すぐ捕らえますか?」
「いいえ。ちゃんとお仕事させてあげましょう。」
人を呪わば、と言う言葉の意味をしっかり教えてあげるわね。
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