[完結]転生したので私を殺したクズな王子に復讐します。、、、お兄様達が。

masato

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63 初めから始めましょう(エピローグ2)フランクリン

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ほんの数日前まで僕は王子だったのに。

お祖父様が犯した罪のせいで、王子位剥奪の上国外追放だなんてあんまりだ!

そう言って暴れまくった僕に、母であるミランダが言った言葉。

「貴方に王家の血は流れていないわ。」

は?

「貴方は元々私とこの護衛騎士のエディオとの子。私達は許婚だったのに無理やり別れさせられて、私は貴方を身籠ったまま側妃にあげられたのよ。」

な⁈

「陛下もご存じだったわ。でも私と貴方の命を守るために見逃して下さったの。だから、今回の事も父の連座を免れた事を感謝こそしても、恨むなんてとんでもない事よ。」
「嘘だ!嘘だ!信じない!そんな事‼︎」
「いい加減現実を見て。貴方と陛下に似た所なんて無かったでしょう?」
「!」

それは小さい頃からずっと言われ続けた事だ。
ただの陰口だと思ってたのに。

「全ての元凶は貴方のお祖父様です。けれど、それに抗えなかった弱い私のせいでもあります。だから、恨むなら陛下ではなく、どうか私を恨んで下さい。」

そう言って深く頭を下げられた。
どうしたらいいか分からなくて部屋を飛び出した。


エストを追われ、今いるのはラジアン王国のロイエンタール領内にある港町の小さな邸。
母上が個人で所有していた建物らしい。
使用人もわずかな本当に小さな邸だ。
、、、だけど、その分好奇な目や蔑む目で見られる事はない。

海の側の高台なので、テラスからは日が翳って暗くなった海が見える。
規則的な潮騒の音が荒れた気持ちを少しずつ鎮めてくれた。

僕は小さな頃から、無理矢理側妃に上がった傲慢な女の息子と蔑まれてきた。
皆、表面は取り繕ってたけどな。
そして父上、、、いや、陛下にも厭まれてきた。
僕を敬ってくれるのはアズロのお祖父様達だけだったから、彼らの言う事は全て正しいとそう思ってきたのに。
本当は何が正しかったんだよ?
僕はどうすれば良かったんだ?

膝を抱えて座り込んでいると、背中に温かい毛布を掛けられた。

「夜の海風は体に悪いですよ。」

母上の護衛騎士であるエディオ。
僕の本当の、、、。

「本当にお前が僕の父親なのか?」
「はい。誓って。」
「だったら、何でこんな事になった⁈」
「全ては私が弱かったからです。」
「母上も同じことを言った!」
「少し昔話を聞いて下さいませんか。」

そう言って、温かい飲み物が入ったカップを渡された。
ひと口飲むと、

「ブッ!ホットミルクじゃないか⁈」
「落ち着きますよ。」
「子供扱いするな⁈」
「私にとっては大切な子供ですよ。」
「!、、、今更!」
「そうですね、今更です。けれど、今やっとミランダ様と貴方と、誰憚る事なく暮らせるようになったのが嬉しいんです。」

そう言って僕を見つめる瞳は本当に嬉しそうで、居た堪れなくなって視線を逸らした。

「私とミランダ様は幼馴染で許婚でした。」
「え?」
「母同士、貴方にとってはお祖母様同士仲が良かったので私達も幼い頃から一緒にいました。私は心からミランダ様を愛していました。けれどアズロ公爵夫人が亡くなると公爵は権力に固執し始めた。ミランダ様を無理矢理側妃にすると言い出しました。私達は全てを捨てて逃げましたが、捕まってしまった。」
「な、、、。」
「私は当時しがない伯爵家の子息で武術の心得なんて皆無で、そりゃぁもうボコボコにされました。」

ふぅ、とため息をつく。
僕は何を言ったらいいかわからなくて。

「そしてアズロ公爵はミランダ様に言いました。“コイツを殺されたくなければ言うことを聞け”と。ミランダ様は私を助ける為に王宮に上がったのです。」
「そんな、嘘だ!お祖父様がそんな事⁈」
「今回の大粛清の結果を見て同じ事が言えますか?」
「‼︎」
「私は少しでも貴方達を守りたくて、騎士になりました。今なら、あの頃よりも強くなれたと思います。どうか私に今度こそ貴方方を守らせて下さいませんか?」
「、、、僕は、本当にどうしたらいいのか分からないんだ。」
「ここでは穏やかに過ごせます。ゆっくり色々な事を考えましょう?」
「今からでも遅くないか?」
「貴方は今まで知らない事が多すぎた。知らなかったこと自体は罪にはならないけれど、知ろうとしなかった事は罪だと、ある方が仰っていました。」
「誰?」
「ふふ、貴方の知らない方です。けれど、とても心配して下さっている方です。」

心配して、、、?

「、、、僕を心配してくれる人がまだ居るのか?」
「ええ、もちろん。そして私とミランダ様も、貴方を心から大切に思っています。ですから、初めから始めましょう?」
「初めから?」
「家族として。」

、、、家族。
僕には関係ない言葉だと思ってた。
でもそうか、僕達は本当に血の繋がった家族なのか。

「、、、だったら、まずその敬語を止めろよ」

恥ずかしくて、顔を背けて言ったけど、

「分かりまし、、、分かったよ。」

そう返ってきた言葉は、すごく嬉しそうだった。
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