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仲裁
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その後、今後の説明を軽く受ける。
理事長の言う通り、身分差や種族で差別しないこと。
ここでは身分や生まれは関係ないこと。
基本的に午前中は共通で講義を受けて、午後からは選択科目授業になること。
あと部活はあるが自由で、放課後は外で働くのも条件付きで自由なこと。
年に二回テストがあり、それによってはクラス替えもあるということ。
「ひとまず、それくらいですかね。何か、質問はありますかー?」
「はい、先生。少しよろしいでしょうか?」
「なんでしょうか? カイル君」
カイル様、確か第二王子とか言ってたっけ。
身長は俺と同じくらいで、金髪で目鼻立ちが整った美男子といった感じだ。
言葉遣いとは裏腹に、相手を威圧する空気を出している。
そして威圧は……横の席にいる、獅子族の獣人レオン君に向けられていた。
黄金の鬣のような髪、逞しい身体に身長は百八十以上あるだろう。
「そこにいる獣人と一緒に授業を受けるのですか?」
「……何か文句あるのか?」
「あるに決まっている。ここは獣がいて良いような場所ではない。下のクラスならまだしも、ここは栄誉あるAクラスなのだから」
「そんなの、俺より貴様らが弱かっただけの話だろう。文句があるなら——やるか?」
「ふっ、いいだろう。その思い上がった鼻をへし折ってあげようか」
「はいはーい! そこまで! ここでは関係ないって言いましたよー!」
先生が止めに入るが、二人はにらみ合ったままだ。
しかも、今にも殴り合いをしそうなくらい。
ここで殴り合いをされると面倒だなぁ……よし。
「氷よ、降り積もれ」
「なっ!?」
「こ、これは、冷たい氷の粒? まさか、水魔法の中でも難易度が高い氷魔法を操れるとは……」
「俺達だけに当たるように調整してるだと? 魔法が使えない獣人の俺でも、その難易度はわかるぞ………何者だ?」
二人の頭上だけに、冷たい氷の粒が降り注ぐ。
これで、少しは頭が冷えたはず。
もちろん、ダメージ的なものはない。
というか、氷魔法って難しかったんだ……知らなかったや。
師匠であるエリスはそんなこと言ってなかったし。
「まあまあ、お二人共。午後の授業では実戦訓練があるって話です。そんなにいうなら、そこでやればいいのではないかと。ねっ、先生?」
「そ、そうです! ユウマ君のいう通りですよぉ~! 二人共、席についてください!」
「……ふんっ、今回は許してやろう」
「はっ、それはこっちの台詞だぜ」
そして二人が落ち着き、それぞれの席に着く。
先生が俺の方にお辞儀をして……。
「はーい! 他にはありますかー!? ああいうのはダメですからねー!」
「じゃあ、俺が良いですかね?」
「はい、ユウマ君!」
「午前中はいいとして、午後の選択科目とはどういったものがあるのでしょうか? あと、放課後は自由と言いましたが、冒険者登録などしてもいいのですか?」
せっかく、知らない場所に来たのだから色々なことをしてみたい。
冒険者になって依頼を受けたり、ダンジョン探索をしたり。
まだ食べたことない美味しいものを食べたり、知らない場所や景色を見たり。
「午後の選択授業については、この後にある授業で説明します。そして、冒険者登録ですが……残念ながら、すぐには無理となってます」
「選択授業についてはわかりましたが、冒険者になれないとは? 一応、俺達は成人してるので規定違反には値しないと思うのですが」
「はい、そうですね。ただ命の危険や、社会勉強不足から一年生が冒険者登録をするのは基本的にダメなんです。一応、二年生になってから許可が出ます」
ふむふむ、色々な意味で大事な生徒だから危険な目には合わせられないのかも。
ただ、それで本当の実力がつくかは謎ではある……まあ、師匠達の受け入りだけどね。
できることなら……俺だって、平和に鍛錬して欲しかったし!
「なるほど、となると条件があるってことですね?」
「はい、そうなります。あとで説明されますけど、このクラスだし先に言っちゃいますかね。まずはAクラスであること、筆記試験や実技試験の結果が著しく良い者。最後に、理事長が許可した者が冒険者登録を出来ます」
「……わかりました、ありがとうございます。つまりは、最低条件は満たしているんですね。あとは、テストの成績と理事長の許可を取れば良い」
「はい、そういう事になります。皆さんも、冒険者になりたければ頑張ってくださいねー」
その言葉に何人か生徒はやる気を出し、第二王子のように我関せずとする者もいる。
もちろん、俺はやる気を出す方の生徒だ。
よし、良い成績を取って冒険者登録しますか!
理事長の言う通り、身分差や種族で差別しないこと。
ここでは身分や生まれは関係ないこと。
基本的に午前中は共通で講義を受けて、午後からは選択科目授業になること。
あと部活はあるが自由で、放課後は外で働くのも条件付きで自由なこと。
年に二回テストがあり、それによってはクラス替えもあるということ。
「ひとまず、それくらいですかね。何か、質問はありますかー?」
「はい、先生。少しよろしいでしょうか?」
「なんでしょうか? カイル君」
カイル様、確か第二王子とか言ってたっけ。
身長は俺と同じくらいで、金髪で目鼻立ちが整った美男子といった感じだ。
言葉遣いとは裏腹に、相手を威圧する空気を出している。
そして威圧は……横の席にいる、獅子族の獣人レオン君に向けられていた。
黄金の鬣のような髪、逞しい身体に身長は百八十以上あるだろう。
「そこにいる獣人と一緒に授業を受けるのですか?」
「……何か文句あるのか?」
「あるに決まっている。ここは獣がいて良いような場所ではない。下のクラスならまだしも、ここは栄誉あるAクラスなのだから」
「そんなの、俺より貴様らが弱かっただけの話だろう。文句があるなら——やるか?」
「ふっ、いいだろう。その思い上がった鼻をへし折ってあげようか」
「はいはーい! そこまで! ここでは関係ないって言いましたよー!」
先生が止めに入るが、二人はにらみ合ったままだ。
しかも、今にも殴り合いをしそうなくらい。
ここで殴り合いをされると面倒だなぁ……よし。
「氷よ、降り積もれ」
「なっ!?」
「こ、これは、冷たい氷の粒? まさか、水魔法の中でも難易度が高い氷魔法を操れるとは……」
「俺達だけに当たるように調整してるだと? 魔法が使えない獣人の俺でも、その難易度はわかるぞ………何者だ?」
二人の頭上だけに、冷たい氷の粒が降り注ぐ。
これで、少しは頭が冷えたはず。
もちろん、ダメージ的なものはない。
というか、氷魔法って難しかったんだ……知らなかったや。
師匠であるエリスはそんなこと言ってなかったし。
「まあまあ、お二人共。午後の授業では実戦訓練があるって話です。そんなにいうなら、そこでやればいいのではないかと。ねっ、先生?」
「そ、そうです! ユウマ君のいう通りですよぉ~! 二人共、席についてください!」
「……ふんっ、今回は許してやろう」
「はっ、それはこっちの台詞だぜ」
そして二人が落ち着き、それぞれの席に着く。
先生が俺の方にお辞儀をして……。
「はーい! 他にはありますかー!? ああいうのはダメですからねー!」
「じゃあ、俺が良いですかね?」
「はい、ユウマ君!」
「午前中はいいとして、午後の選択科目とはどういったものがあるのでしょうか? あと、放課後は自由と言いましたが、冒険者登録などしてもいいのですか?」
せっかく、知らない場所に来たのだから色々なことをしてみたい。
冒険者になって依頼を受けたり、ダンジョン探索をしたり。
まだ食べたことない美味しいものを食べたり、知らない場所や景色を見たり。
「午後の選択授業については、この後にある授業で説明します。そして、冒険者登録ですが……残念ながら、すぐには無理となってます」
「選択授業についてはわかりましたが、冒険者になれないとは? 一応、俺達は成人してるので規定違反には値しないと思うのですが」
「はい、そうですね。ただ命の危険や、社会勉強不足から一年生が冒険者登録をするのは基本的にダメなんです。一応、二年生になってから許可が出ます」
ふむふむ、色々な意味で大事な生徒だから危険な目には合わせられないのかも。
ただ、それで本当の実力がつくかは謎ではある……まあ、師匠達の受け入りだけどね。
できることなら……俺だって、平和に鍛錬して欲しかったし!
「なるほど、となると条件があるってことですね?」
「はい、そうなります。あとで説明されますけど、このクラスだし先に言っちゃいますかね。まずはAクラスであること、筆記試験や実技試験の結果が著しく良い者。最後に、理事長が許可した者が冒険者登録を出来ます」
「……わかりました、ありがとうございます。つまりは、最低条件は満たしているんですね。あとは、テストの成績と理事長の許可を取れば良い」
「はい、そういう事になります。皆さんも、冒険者になりたければ頑張ってくださいねー」
その言葉に何人か生徒はやる気を出し、第二王子のように我関せずとする者もいる。
もちろん、俺はやる気を出す方の生徒だ。
よし、良い成績を取って冒険者登録しますか!
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