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冬馬君は遅れたものを取り戻す
冬馬君はようやく約束を果たす
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教室に入って俺達は、早速片付けを開始する。
ちなみに、優勝者ということで地元の遊園地のチケットをもらった。
期限があるので、いつ行くか考えておかないとな。
ある程度教室を片付けたら、今度は校舎の外を掃除する。
教室には何十人もいらないしな。
「さて、ゴミ出しに行くか」
全く、ちゃんとゴミはゴミ箱に捨てろっての!
なんで、わざわざ草むらとかに捨てるかね。
「モラルの低下ってやつだよね。しかもこういうのに限って、大人とかがしてるんだよね」
「おっ、博」
振り向くと、ゴミ袋を抱えた博がいた。
「一緒に行くかい?」
「おう、そうするか」
二人でゴミの収集車へと向かう。
「それでさ……」
「まあ慌てるな。黒野のことだな?」
「まあ……ハァ、我ながらうざいな」
「いや、仕方ないことだ。片思い歴が長そうだしな?」
「かれこれ三年になるのかな?」
「だから、モテるのに彼女を作らないんだな」
スポーツマンで高身長。
性格は温和で、言葉遣いも柔らかい。
顔も爽やかだし、頭も悪くない。
まさしく、モテない要素がない。
「ハハ……まあ、否定はしないよ」
「黒野の件も解決したし、綾の件も解決したし……まあ、良いかもな」
「ほんと良かったよ。何もなくて」
「博もありがとな」
「いや、大したことはしてないよ」
「そんなことはないさ。怪しい奴がいるって教えてくれたし。俺一人では出来ることなんてたかが知れているからな。何かあってからでは遅いし」
そして、ゴミを収集車に預ける。
「あっ、これ使うか?」
これ、四人分になってるし。
「えっ? これってリニューアルオープンした西武遊園○? でも、優勝商品だよね? 俺達が行っても良いのかい?」
埼玉県民なら、ほとんどが知っている遊園地だ。
まさか豊島○が潰れて、こちらが生き残るとは……。
誰も予想しなかったであろう。
「ああ、でも四人分あるし。博には悪いことしたし」
「ん? ……何かされたかな?」
「いや、正直言って……少し忘れてたんだよ」
「ああ、そういうこと。それは仕方ないよ、冬馬は色々あったし」
「いや、それでも気が済まん。というわけで、遠慮なく使ってくれ」
「まだ短い付き合いだけど……なんか、冬馬らしいね。では、有り難く」
「じゃあ、ひとまずタブルデートの場所は決まったな」
「あとは、いつにするかと……」
「どう誘うかだな?」
「そこが問題だよね。まだ好きというわけにもいかないし……かといって、意識されないのも困るかな」
「俺が誘うか?」
「良いのかい? そこまでしてもらっても……」
「ああ、良いさ。上手くいくかはわからないが……」
「もし失敗でも、文句は言わないよ」
「おっけー、なら考えておくわ」
「ただ、贅沢を言うなら……」
「おう、なんだ?」
「申し訳ないけど、早めが良いかなと……」
「ん? 何かあるのか?」
「いや、ほら……クリスマスまでとかも近いしさ。それに、年が明ければ受験も考える年になるし」
「あぁーなるほど。もう十一月中旬も過ぎたしな。あと一ヶ月か……それまでに告白したいってところか? それともクリスマスに?」
「告白まで行けたら良いけど……クリスマスはないかな。もし振られたら——立ち直れないよ」
「まあ、ダメージはデカイわな」
俺もあんだけお膳立てして遊園地いって……。
綾に振られてたら……うん、考えたくもないわ。
「だから……」
「よし、明日にしよう。なら、出来るだけ早い方が良い」
振替休日で、明日は休みとなっている。
「はい?」
「ちよっと行ってくる!」
「ちょっ!?」
俺は急いで教室に戻ると……。
「ゼェ、ゼェ……」
「あれ? 冬馬君? どうしたの?」
「あら、どうしたの?」
「ちょうど良い。黒野、明日は暇か?」
「えっ?……デートの誘いかしら?」
「冬馬君!?」
「おい、ただでさえキャラが似てるんだから勘弁してくれ」
こいつ、小百合に近いものがあるからな。
腹黒いというか……こう、一癖ある感じが。
「会長さんね? 確かに、シンパシーは感じるわね。まあ、平気よ」
「綾も平気か?」
「う、うん……どうしたの?」
「いや、チケット四枚もらったろ? あれでいかないかと思ってな」
「西武遊園○かぁ~いいねっ!」
「懐かしいわね……行きたいわ。でも、吉野は一人になっちゃうわよ?」
「あん?」
「四枚なら、私と愛子、吉野と綾じゃないの?」
……しまった。
そりゃ、そうなるわな。
善は急げと思ってきたが……早くも失敗か?
「アタシは明日は無理だよ~剛真君と……デートするし」
「きゃー!? 良いねっ!」
「あら、素敵ね。初デートってことは……邪魔しちゃ悪いわね」
「ま、まあね……剛真君が二人が良いって言うし! だからタブルデートとかも無理かなーって」
よし! 剛真! よくやった!
「じゃあ、あと一人はどうするのかしら?」
よし……ここはジャブを打ってみるか。
「俺も女子だけだと気まずいな……黒野は誰だったら良い? 」
「男子で吉野と知り合い……田中君は私を怖がってるし、陸上部の加藤君は私が苦手だし……中野かしら? 何だかんだで付き合いは長いし」
何気にマサが可愛そうだな。
まあ、やかましいから黒野とは合わないか。
しかし、作戦は成功だ。
「博か……うん、それなら俺も良いな。あいつとは、一回遊んでみたかったし」
「中野は良い人よね。紳士的だし、落ち着いてるし」
「綾もいいか?」
「うんっ! 楽しみだねっ!」
良い人か……いいか悪いかは別として、ひとまず嫌われてはいないようだ。
あとは、博次第だな。
俺も、陰ながら応援するとしよう。
ちなみに、優勝者ということで地元の遊園地のチケットをもらった。
期限があるので、いつ行くか考えておかないとな。
ある程度教室を片付けたら、今度は校舎の外を掃除する。
教室には何十人もいらないしな。
「さて、ゴミ出しに行くか」
全く、ちゃんとゴミはゴミ箱に捨てろっての!
なんで、わざわざ草むらとかに捨てるかね。
「モラルの低下ってやつだよね。しかもこういうのに限って、大人とかがしてるんだよね」
「おっ、博」
振り向くと、ゴミ袋を抱えた博がいた。
「一緒に行くかい?」
「おう、そうするか」
二人でゴミの収集車へと向かう。
「それでさ……」
「まあ慌てるな。黒野のことだな?」
「まあ……ハァ、我ながらうざいな」
「いや、仕方ないことだ。片思い歴が長そうだしな?」
「かれこれ三年になるのかな?」
「だから、モテるのに彼女を作らないんだな」
スポーツマンで高身長。
性格は温和で、言葉遣いも柔らかい。
顔も爽やかだし、頭も悪くない。
まさしく、モテない要素がない。
「ハハ……まあ、否定はしないよ」
「黒野の件も解決したし、綾の件も解決したし……まあ、良いかもな」
「ほんと良かったよ。何もなくて」
「博もありがとな」
「いや、大したことはしてないよ」
「そんなことはないさ。怪しい奴がいるって教えてくれたし。俺一人では出来ることなんてたかが知れているからな。何かあってからでは遅いし」
そして、ゴミを収集車に預ける。
「あっ、これ使うか?」
これ、四人分になってるし。
「えっ? これってリニューアルオープンした西武遊園○? でも、優勝商品だよね? 俺達が行っても良いのかい?」
埼玉県民なら、ほとんどが知っている遊園地だ。
まさか豊島○が潰れて、こちらが生き残るとは……。
誰も予想しなかったであろう。
「ああ、でも四人分あるし。博には悪いことしたし」
「ん? ……何かされたかな?」
「いや、正直言って……少し忘れてたんだよ」
「ああ、そういうこと。それは仕方ないよ、冬馬は色々あったし」
「いや、それでも気が済まん。というわけで、遠慮なく使ってくれ」
「まだ短い付き合いだけど……なんか、冬馬らしいね。では、有り難く」
「じゃあ、ひとまずタブルデートの場所は決まったな」
「あとは、いつにするかと……」
「どう誘うかだな?」
「そこが問題だよね。まだ好きというわけにもいかないし……かといって、意識されないのも困るかな」
「俺が誘うか?」
「良いのかい? そこまでしてもらっても……」
「ああ、良いさ。上手くいくかはわからないが……」
「もし失敗でも、文句は言わないよ」
「おっけー、なら考えておくわ」
「ただ、贅沢を言うなら……」
「おう、なんだ?」
「申し訳ないけど、早めが良いかなと……」
「ん? 何かあるのか?」
「いや、ほら……クリスマスまでとかも近いしさ。それに、年が明ければ受験も考える年になるし」
「あぁーなるほど。もう十一月中旬も過ぎたしな。あと一ヶ月か……それまでに告白したいってところか? それともクリスマスに?」
「告白まで行けたら良いけど……クリスマスはないかな。もし振られたら——立ち直れないよ」
「まあ、ダメージはデカイわな」
俺もあんだけお膳立てして遊園地いって……。
綾に振られてたら……うん、考えたくもないわ。
「だから……」
「よし、明日にしよう。なら、出来るだけ早い方が良い」
振替休日で、明日は休みとなっている。
「はい?」
「ちよっと行ってくる!」
「ちょっ!?」
俺は急いで教室に戻ると……。
「ゼェ、ゼェ……」
「あれ? 冬馬君? どうしたの?」
「あら、どうしたの?」
「ちょうど良い。黒野、明日は暇か?」
「えっ?……デートの誘いかしら?」
「冬馬君!?」
「おい、ただでさえキャラが似てるんだから勘弁してくれ」
こいつ、小百合に近いものがあるからな。
腹黒いというか……こう、一癖ある感じが。
「会長さんね? 確かに、シンパシーは感じるわね。まあ、平気よ」
「綾も平気か?」
「う、うん……どうしたの?」
「いや、チケット四枚もらったろ? あれでいかないかと思ってな」
「西武遊園○かぁ~いいねっ!」
「懐かしいわね……行きたいわ。でも、吉野は一人になっちゃうわよ?」
「あん?」
「四枚なら、私と愛子、吉野と綾じゃないの?」
……しまった。
そりゃ、そうなるわな。
善は急げと思ってきたが……早くも失敗か?
「アタシは明日は無理だよ~剛真君と……デートするし」
「きゃー!? 良いねっ!」
「あら、素敵ね。初デートってことは……邪魔しちゃ悪いわね」
「ま、まあね……剛真君が二人が良いって言うし! だからタブルデートとかも無理かなーって」
よし! 剛真! よくやった!
「じゃあ、あと一人はどうするのかしら?」
よし……ここはジャブを打ってみるか。
「俺も女子だけだと気まずいな……黒野は誰だったら良い? 」
「男子で吉野と知り合い……田中君は私を怖がってるし、陸上部の加藤君は私が苦手だし……中野かしら? 何だかんだで付き合いは長いし」
何気にマサが可愛そうだな。
まあ、やかましいから黒野とは合わないか。
しかし、作戦は成功だ。
「博か……うん、それなら俺も良いな。あいつとは、一回遊んでみたかったし」
「中野は良い人よね。紳士的だし、落ち着いてるし」
「綾もいいか?」
「うんっ! 楽しみだねっ!」
良い人か……いいか悪いかは別として、ひとまず嫌われてはいないようだ。
あとは、博次第だな。
俺も、陰ながら応援するとしよう。
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