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彰編 夜明けのシフォンケーキ
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そして再び場面は変わり、
完全に意識を飛ばした恵を連れて
夜中の12時に帰宅を果たした彰はメッチャ嬉しそうな表情で
*****
(これはこれはスヤスヤと……
この様子じゃ暫くの間は起きないだろうから
とりあえず俺のTシャツを着せた後でベッドに運ぼうか
店の制服を着たままで寝かせたら可哀想だからな……)
と自分勝手な正論をかましながら、
小さな寝息を立てている恵の服をサッサと脱がせてLLサイズのTシャツに着替させ、
そして再びお姫様抱っこで眠り姫をベッドに運んで静かに寝室を出た後で、
もう二度とサファイアホテルの二の舞を踏まない為にも、
恵の鞄を書斎に隠してドキドキしながらバスルームに向かい、
本日二度目の熱いシャワーで髪と身体を綺麗に洗った後すぐに、
恵に着せたTシャツと同じタイプのホームウェアに着替えた彰はウキウキしながら寝室のベッドに戻り、
そしてスヤスヤと眠っている恵の隣で身体を横たえてみたら、
なぜかこの後あっと言う間に眠くなってきたのだが、
なんと彰は今までの人生で、唯の一度も女と一緒に眠った事がないので……
なんだかフワフワとしている不思議な安心感の中で瞳を閉じながら
(隣で女が寝ている時に眠気がきたのは初めての経験だよ恵……
じゃあ今から少しだけ…可愛いお前の隣で眠る事にしようかな……
おやすみ俺のシンデレラ…もう二度と…俺の腕から…逃げ…ないで…)
と心の中で呟いている最中に夢の世界へ直行したけれど、
*****
そうは言っても彰はやはり、
ほんの二日前まではバリバリの遊び人だったショートスリーパーなので
今日も元気に朝の6時に全然余裕で目を覚まし、
そして恵を起こさない為にそーっと寝室を出た彰は喉の渇きを潤す為に、
そのままキッチンに向かって冷蔵庫の中から冷えたお茶を一本出して、
勿論その場でゴクゴクとペットボトルのお茶を飲んでいたら
(ん?この箱は確か…ケーキの箱だよな?)
このタイミングで昨日の夜に買ったケーキを見つけたので
(じゃあ恵が目を覚ましたら、夜明けのケーキパーティーをして、
その後は食後の運動をする為に~、じゃなくて、キスの練習をする為に、
リビングのソファーで俺の膝に小さな恵を座らせて、フフフッ……)
こうして朝からトンデモナイ計画を立てていたのに
次の瞬間、彰の耳に届いた可愛らしい声は……!
「えっとあの、おはようございます彰さん
昨日の夜は酔っ払って迷惑をかけてごめんなさい……
それでそのぉ、実は私もメッチャ喉が乾いているから、
よかったら私もお水を飲んでいいですか?」
と朝の挨拶をしてくれた恵の声だったから
もちろん彰はこのまま急いで冷蔵庫の中から冷えたお茶をもう一本出しながら、
「お、おはよう恵さん、麦茶は買い置きがないから緑茶でいいかい?」
「あっ、はい、飲めるモンならお茶でも水でもなんでもいいでーす」
「はい、どうぞ恵さん、じゃあ今からこのお茶と一緒にケーキを食べませんか?
今ここにあるのは苺のタルトとモンブランと、それと紅茶のシフォンケーキと……」
「えっ?まさかココに……
紅茶の…シフォンケーキがあるの?」
「えぇココにありますよ?お前も冷蔵庫を覗いてごらん?
実は昨日の夜にね?可愛い恵と一緒に食べたいなぁと思いながら、
うちの近所の有名なお店に寄り道をして買ったんですよ、フフフッ……、
ところで恵さんは、紅茶味のシフォンケーキが好きなのかい?」
「はい、好きです…実は私……
紅茶のシフォンケーキが世界で一番大好きなケーキなんです!」
こうして奇跡的に恵のハートを掴む事が出来たので
善は急げと言わんばかりにこの後サッサとリビングのソファーに移動した彰は
自分と同じデザインの大きなTシャツ姿の恵と二人で、
人生初のケーキパーティーを喜んで開催したけれど……
*****
この後さっそくシフォンケーキを綺麗に切って、
備え付けのホイップクリームもタップリ添えて高価な皿にケーキを乗せた彰は優しく微笑みながら
「ほら恵さん、遠慮しないで沢山食べてくださいね?
飲み物はお茶以外にもコーラとサイダーがありますから
俺の家にあるものは全部飲んでも飲んでもいいですよ?フフフッ」
て感じのジョークを交えて広いリビングの豪華なテーブルに
大量のドリンクと可愛いケーキをたくさん並べて恵にフォークを渡してあげたのに
なぜか恵はシフォンケーキを一口食べたその瞬間に
「ぁぃ…ぁりがとぉ…です…
ぃだだきましゅ……ぉ、ぉぃしぃです…めっちゃぉぃしぃです……」
なんと突然大きな瞳を真っ赤にしながら泣きそうな声でケーキを食べたので、
もちろん彰は本気で一瞬ビックリしたが……
こう見えても彰は6年前までは
カリスマボーカリストと呼ばれた超~ナルシーの男だから
(ん?急にどうしたの恵さん。
きっとお前はシフォンケーキに特別な想い出があるんだよね?
それはどんな思い出なんだい?恥ずかしがらないで俺に教えてよ。
ん?俺?もちろん俺はお前の過去を何も知らないよ?でもこれからは……
長い長い時間を掛けて、お互いの事を知っていけばいいと思っているから…
だからもう泣かないで……俺の可愛い恵さん)
…と心の中でバラード的な即興曲を作りながらも暗い空気を一瞬で変える為に
「どれどれ、俺のモンブランも美味しいけど、
恵さんのシフォンケーキもとっても美味しそうだから
俺も紅茶のシフォンとやらをひと切れ食べてみようかな~?フフフッ」
こうして天性のコミュニケーション能力を発揮して、
初めてのケーキパーティーを明るい雰囲気に軌道修正したけれど
この時の彰は、太陽みたいに明るい恵がまさかの天涯孤独であり……
しかも お互い偶然に、交通事故で両親を失っていたと言う事を勿論まったく気付いていなかった。
完全に意識を飛ばした恵を連れて
夜中の12時に帰宅を果たした彰はメッチャ嬉しそうな表情で
*****
(これはこれはスヤスヤと……
この様子じゃ暫くの間は起きないだろうから
とりあえず俺のTシャツを着せた後でベッドに運ぼうか
店の制服を着たままで寝かせたら可哀想だからな……)
と自分勝手な正論をかましながら、
小さな寝息を立てている恵の服をサッサと脱がせてLLサイズのTシャツに着替させ、
そして再びお姫様抱っこで眠り姫をベッドに運んで静かに寝室を出た後で、
もう二度とサファイアホテルの二の舞を踏まない為にも、
恵の鞄を書斎に隠してドキドキしながらバスルームに向かい、
本日二度目の熱いシャワーで髪と身体を綺麗に洗った後すぐに、
恵に着せたTシャツと同じタイプのホームウェアに着替えた彰はウキウキしながら寝室のベッドに戻り、
そしてスヤスヤと眠っている恵の隣で身体を横たえてみたら、
なぜかこの後あっと言う間に眠くなってきたのだが、
なんと彰は今までの人生で、唯の一度も女と一緒に眠った事がないので……
なんだかフワフワとしている不思議な安心感の中で瞳を閉じながら
(隣で女が寝ている時に眠気がきたのは初めての経験だよ恵……
じゃあ今から少しだけ…可愛いお前の隣で眠る事にしようかな……
おやすみ俺のシンデレラ…もう二度と…俺の腕から…逃げ…ないで…)
と心の中で呟いている最中に夢の世界へ直行したけれど、
*****
そうは言っても彰はやはり、
ほんの二日前まではバリバリの遊び人だったショートスリーパーなので
今日も元気に朝の6時に全然余裕で目を覚まし、
そして恵を起こさない為にそーっと寝室を出た彰は喉の渇きを潤す為に、
そのままキッチンに向かって冷蔵庫の中から冷えたお茶を一本出して、
勿論その場でゴクゴクとペットボトルのお茶を飲んでいたら
(ん?この箱は確か…ケーキの箱だよな?)
このタイミングで昨日の夜に買ったケーキを見つけたので
(じゃあ恵が目を覚ましたら、夜明けのケーキパーティーをして、
その後は食後の運動をする為に~、じゃなくて、キスの練習をする為に、
リビングのソファーで俺の膝に小さな恵を座らせて、フフフッ……)
こうして朝からトンデモナイ計画を立てていたのに
次の瞬間、彰の耳に届いた可愛らしい声は……!
「えっとあの、おはようございます彰さん
昨日の夜は酔っ払って迷惑をかけてごめんなさい……
それでそのぉ、実は私もメッチャ喉が乾いているから、
よかったら私もお水を飲んでいいですか?」
と朝の挨拶をしてくれた恵の声だったから
もちろん彰はこのまま急いで冷蔵庫の中から冷えたお茶をもう一本出しながら、
「お、おはよう恵さん、麦茶は買い置きがないから緑茶でいいかい?」
「あっ、はい、飲めるモンならお茶でも水でもなんでもいいでーす」
「はい、どうぞ恵さん、じゃあ今からこのお茶と一緒にケーキを食べませんか?
今ここにあるのは苺のタルトとモンブランと、それと紅茶のシフォンケーキと……」
「えっ?まさかココに……
紅茶の…シフォンケーキがあるの?」
「えぇココにありますよ?お前も冷蔵庫を覗いてごらん?
実は昨日の夜にね?可愛い恵と一緒に食べたいなぁと思いながら、
うちの近所の有名なお店に寄り道をして買ったんですよ、フフフッ……、
ところで恵さんは、紅茶味のシフォンケーキが好きなのかい?」
「はい、好きです…実は私……
紅茶のシフォンケーキが世界で一番大好きなケーキなんです!」
こうして奇跡的に恵のハートを掴む事が出来たので
善は急げと言わんばかりにこの後サッサとリビングのソファーに移動した彰は
自分と同じデザインの大きなTシャツ姿の恵と二人で、
人生初のケーキパーティーを喜んで開催したけれど……
*****
この後さっそくシフォンケーキを綺麗に切って、
備え付けのホイップクリームもタップリ添えて高価な皿にケーキを乗せた彰は優しく微笑みながら
「ほら恵さん、遠慮しないで沢山食べてくださいね?
飲み物はお茶以外にもコーラとサイダーがありますから
俺の家にあるものは全部飲んでも飲んでもいいですよ?フフフッ」
て感じのジョークを交えて広いリビングの豪華なテーブルに
大量のドリンクと可愛いケーキをたくさん並べて恵にフォークを渡してあげたのに
なぜか恵はシフォンケーキを一口食べたその瞬間に
「ぁぃ…ぁりがとぉ…です…
ぃだだきましゅ……ぉ、ぉぃしぃです…めっちゃぉぃしぃです……」
なんと突然大きな瞳を真っ赤にしながら泣きそうな声でケーキを食べたので、
もちろん彰は本気で一瞬ビックリしたが……
こう見えても彰は6年前までは
カリスマボーカリストと呼ばれた超~ナルシーの男だから
(ん?急にどうしたの恵さん。
きっとお前はシフォンケーキに特別な想い出があるんだよね?
それはどんな思い出なんだい?恥ずかしがらないで俺に教えてよ。
ん?俺?もちろん俺はお前の過去を何も知らないよ?でもこれからは……
長い長い時間を掛けて、お互いの事を知っていけばいいと思っているから…
だからもう泣かないで……俺の可愛い恵さん)
…と心の中でバラード的な即興曲を作りながらも暗い空気を一瞬で変える為に
「どれどれ、俺のモンブランも美味しいけど、
恵さんのシフォンケーキもとっても美味しそうだから
俺も紅茶のシフォンとやらをひと切れ食べてみようかな~?フフフッ」
こうして天性のコミュニケーション能力を発揮して、
初めてのケーキパーティーを明るい雰囲気に軌道修正したけれど
この時の彰は、太陽みたいに明るい恵がまさかの天涯孤独であり……
しかも お互い偶然に、交通事故で両親を失っていたと言う事を勿論まったく気付いていなかった。
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