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彰編 春色のラブレター
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そしてこの後
お風呂をあがった彰は今日一日を恵と一緒に過ごす気マンマンで
*****
「じゃあ今日は俺の仕事も休みだから
午前中に家具と服を買いに行った後で、カーネリアンホールに寄ってみましょうか」
「えっ?家具と服って何?」
「もちろん恵さんの家具と服だよ?お前の欲しい物はなんでも買ってあげるから、
今日は俺に甘えて下さいね?じゃあ長い髪の俺が先にオシャレをしてくるから
ショートカットの恵さんはリビングのソファーでコーラを飲んで待っててね?フフフッ」
と眩しい笑顔でパウダールームに向かった後で、
さっそく出かける準備を始めたが……
誰よりも美しい元ミュージシャンの彰に怖いものなど何も存在しないから
(さてとー!今日は愛しの姫と初めてのデートをする記念日だから、たまにはオシャレをしてみるか)
なんて事を思いながら長い髪をブローした後で
いつもの様に大きな鏡をジーッと見つめながら……
(じゃあ今日の服はそうだなぁ……
久し振りにシャイニーグレーのイタリア製スーツでバシッと決めて、
髪型も久し振りのハーフトップで耳を見せて、ピアスはやっぱりダイヤだよな)
て感じのヤバいファッションを心の中に描きつつ
もしも常人がやれば罰ゲームになってしまう位のオシャレなアイテムを次々に装備して、
まるで科学消防隊みたいな姿で意気揚々とパウダールームを出た彰は
このままの勢いでリビングに戻ってメッチャ爽やかに微笑みながら
「おまたせ恵。じゃあお前もパウダールームで出掛ける準備をしておいで?」
「ありがとう彰さん、じゃあえっと、お言葉に甘えて洗面所をお借りしますね?」
「借りなくていいよ、ここは恵の家なんだから」
とカッコいい会話をバシッと決めて、
未だにTシャツ姿の恵をパウダールームに行かせてソファーに座り、
そろそろ辞めなきゃダメだよなぁと思い始めたタバコに火をつけたのだが
次の瞬間、彰が見たものは、
灰皿の隣に置かれた一枚の便箋だったから……
(ん?これは…なんだ?)
とドキドキしながらこの手紙を読んでみると、
可愛い手紙の内容は……
☆☆☆☆☆☆☆☆
『親愛なる彰さんへ……
不束者ですが今日から宜しくお願いします。
料理と掃除と自宅警備は是非とも私に任せて下さい。
では早速本題に入りますが、家賃と生活費はいくら入れたらいいですか?
なるべく5万以内でお願いします。
それと蛇対策として、玄関に鋭利な傘を置かせて下さいね。星野恵より』
と書かれた可愛い文章のラブレターだったから
昨日の夜に一人で青空荘に行った時の事を思い出した彰は勿論このタイミングで
(まぁ確かに鋭利な傘はあった方がいいよな?クックックックッ…)
なんて事を思いながらも
太陽みたいに明るい手紙の内容に思わず笑っていたけれど
そんな事よりも先程から彰はずっと、
初めての彼女が出来た高校生みたいにキュンキュンしている状態だから
(なんて可愛いラブレターなんだ、じゃあ生活費はそうだなぁ……
毎晩俺をベッドの上で満足させくれたらタダにしてもいいと言ってみようかな?フフフッ……)
な~んて事を密かに呟く彰の胸は今……
人生で初めての幸せな気持ちでいっぱいになっていた。
お風呂をあがった彰は今日一日を恵と一緒に過ごす気マンマンで
*****
「じゃあ今日は俺の仕事も休みだから
午前中に家具と服を買いに行った後で、カーネリアンホールに寄ってみましょうか」
「えっ?家具と服って何?」
「もちろん恵さんの家具と服だよ?お前の欲しい物はなんでも買ってあげるから、
今日は俺に甘えて下さいね?じゃあ長い髪の俺が先にオシャレをしてくるから
ショートカットの恵さんはリビングのソファーでコーラを飲んで待っててね?フフフッ」
と眩しい笑顔でパウダールームに向かった後で、
さっそく出かける準備を始めたが……
誰よりも美しい元ミュージシャンの彰に怖いものなど何も存在しないから
(さてとー!今日は愛しの姫と初めてのデートをする記念日だから、たまにはオシャレをしてみるか)
なんて事を思いながら長い髪をブローした後で
いつもの様に大きな鏡をジーッと見つめながら……
(じゃあ今日の服はそうだなぁ……
久し振りにシャイニーグレーのイタリア製スーツでバシッと決めて、
髪型も久し振りのハーフトップで耳を見せて、ピアスはやっぱりダイヤだよな)
て感じのヤバいファッションを心の中に描きつつ
もしも常人がやれば罰ゲームになってしまう位のオシャレなアイテムを次々に装備して、
まるで科学消防隊みたいな姿で意気揚々とパウダールームを出た彰は
このままの勢いでリビングに戻ってメッチャ爽やかに微笑みながら
「おまたせ恵。じゃあお前もパウダールームで出掛ける準備をしておいで?」
「ありがとう彰さん、じゃあえっと、お言葉に甘えて洗面所をお借りしますね?」
「借りなくていいよ、ここは恵の家なんだから」
とカッコいい会話をバシッと決めて、
未だにTシャツ姿の恵をパウダールームに行かせてソファーに座り、
そろそろ辞めなきゃダメだよなぁと思い始めたタバコに火をつけたのだが
次の瞬間、彰が見たものは、
灰皿の隣に置かれた一枚の便箋だったから……
(ん?これは…なんだ?)
とドキドキしながらこの手紙を読んでみると、
可愛い手紙の内容は……
☆☆☆☆☆☆☆☆
『親愛なる彰さんへ……
不束者ですが今日から宜しくお願いします。
料理と掃除と自宅警備は是非とも私に任せて下さい。
では早速本題に入りますが、家賃と生活費はいくら入れたらいいですか?
なるべく5万以内でお願いします。
それと蛇対策として、玄関に鋭利な傘を置かせて下さいね。星野恵より』
と書かれた可愛い文章のラブレターだったから
昨日の夜に一人で青空荘に行った時の事を思い出した彰は勿論このタイミングで
(まぁ確かに鋭利な傘はあった方がいいよな?クックックックッ…)
なんて事を思いながらも
太陽みたいに明るい手紙の内容に思わず笑っていたけれど
そんな事よりも先程から彰はずっと、
初めての彼女が出来た高校生みたいにキュンキュンしている状態だから
(なんて可愛いラブレターなんだ、じゃあ生活費はそうだなぁ……
毎晩俺をベッドの上で満足させくれたらタダにしてもいいと言ってみようかな?フフフッ……)
な~んて事を密かに呟く彰の胸は今……
人生で初めての幸せな気持ちでいっぱいになっていた。
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