Crimson Light~最強シンデレラと百戦錬磨の敬語的なイケメン副社長~

Pink Diamond

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初めてのカーネリアンホール

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そして尾行されている事を気付いていないフリをして、

真っ赤な屋根のカーネリアンホールに到着した恵は早くも密かに心の中で

*****

(…って言うか今回のグラサン男はさぁ、
どう考えても私を狙っているみたいだから
私も今すぐ男に会いたいし~、なんだかワクワクしてきたよ~)

こうして某サイヤ人の様にワクワクしながら

一刻も早く謎のグラサン男をボコりたいと思っていたが

今の状況で焦った行動を起こしても

肝心なルビーの在処ありかが今すぐに分かる可能性は極めて低いので


(じゃあ今回もいつもと同じ様に、
グラサン男をトイレに誘導しなきゃいけないけど……
そうは言っても初めての場所だから全く勝手が分からないし、
下手に騒いだらまたクビになるかも知れないから……
とりあえず今日はヘッドロックを噛まして挨拶をするだけにしとこうかな?)

そんな事を考えながらオシャレな店内をキョロキョロと見ていたら……


「……ん?ほらほら早くこっちにおいで、
ここが恵さんの職場になるカーネリアンホールだよ?
じゃあ早速今から一階のメインホールを見学しに行きましょうか」

と優しい彰の案内で、

メインホールの見学をさせてもらえる事になったから


(ありがとう彰さん……
じゃあ大急ぎで男を失神させてきますね!)

とは言えない最強シンデレラは大好きな彰を守る為……

そして今すぐ怪しいグラサン男にヘッドロックの挨拶をする為に!

いつもと同じく模範的なやり方で


「あのですねぇ彰さん、
えっとメインホールの見学をする前に~……
そのぉ、御手洗いに行ってきてもいいですか?
なんだか少し緊張しちゃって、手に汗をかいたから……」

「おやおや?コンサートホールは初めてだから緊張したのかな?
化粧室はこの奥を右に曲がった所にあるから早く行っておいで?
じゃあ俺はあそこのカウンターでゆっくりとお前を待つ事にするよ、フフフッ」

こうして今回も簡単に化粧室へと潜入した迄は良かったが、

*****

気合い充分の恵が広い化粧室に入ったその直後

あまりにも堂々とした態度で恵の前に現れた『その男』は意外な事に

全く悪意のない善玉の素人だったから、もちろん恵は拍子抜けをしたけれど

そんな恵に向かってスタスタと歩いてきたグラサン男は

突然サングラスを外して恵の顔をジロジロと見つめながら……


「いきなり女性用のトイレに入ってゴメンね……
でもハッキリ言って今は緊急事態だから、俺はお前に謝らないぜ?」

と訳の分からない事を言ったので

けっこう背が高いド派手な男を見上げた恵は今日も至って冷静に


(自分からサングラスを外してターゲットに近付く行為は
ラスボスと善玉キャラクターのどちらかしか居ないから、
勿論この人は普通の一般人って事になるけど……
そんな事よりも、そもそもこの男は私に何がしたいの?)

て感じの素朴な疑問を胸に隠して

まるでアルミホイルの様にピカピカと光る細いボトムスを履いた男の顔を無言で見ていたが

とにかく派手なこの男はジロッと恵を見下ろしたままの状態で


「今から2時間ほど前に、オブシディアンの信者から連絡を貰ったんだよ……
あの彰さんが小さな女を連れて、ハンバーガー屋で愛を語っているってね。
あぁ、もちろん街中まちじゅうが大騒ぎになってるさ…小さなミーハー女のせいでな!」

と不機嫌な様子で彰の名前を出しながら

何故かいきなりハンバーガー屋が大騒ぎになっているとイミフなケチをつけてきたので

思わず恵は今日も元気に最強の脳内で


(オブシディアンの信者って事はつまり……
この男はロックバンドのコスプレおたくって事になるけど、
どうして彰さんが朝のマフィンを食べただけで、
コスプレマニアが街で大騒ぎをしているの?こんな事をされても彰さんは何も嬉しくないじゃん!)

こうしてトンデモナイ推理でこの男をコスプレおたくだと思ったが

こんなふうに訳が分からない状況でも常に恵は優しいヒーローなので


「あのさぁ、オブシディアンの信者って、皆アンタみたいな過激派ばっかりなの?
マナーが悪いファンの男は彰さんに嫌われちゃうよ~?…って言うかアンタもさ?
彰さんの様に立派なコスプレイヤーになりたいなら、マフィンの話は今日で忘れて、
チンドン屋も顔負けの派手な化粧を開発してみなよ!毎日顔が痛くなるまで我慢して、
どんなに顔がヒリヒリしても!怪しい化粧品を塗りたくって毎日努力をしていれば……
いつの日か彰さんみたいに、全日本コスプレ選手権で優勝出来るかもしれないじゃん!」


…と久し振りに熱血的なアドバイスをした後で

爽やかに微笑みながら親指を立てて化粧室を出ようとしたのに

この後なぜか、いきなり唐突に、

「俺はシャノワールの早瀬翔だが、きっとアンタは俺の事を知らないよな?
まぁこれでアンタの全てをすっかり信用した訳じゃないけど……
あの彰さんがアンタに興味を持った理由だけはなんとなく分かったから……
もしも良ければ今ここで、きみの本名を俺に教えてくれないかな?」

なんと、謎のコスプレ軍団である

シャノワールの早瀬翔に名前を聞かれたから

もちろん恵は太陽みたいに明るい表情で


「私の名前は星野恵です。来週からこの店でコックさんをやる事になったから、
またドコかで御縁ごえんがあれば、化粧の合間にホットドッグでも食べに来てよ早瀬さん」

て感じの残念すぎる自己紹介をした後で

きっともう二度と逢う事はないであろう、

今どき珍しいチンドン屋の早瀬翔に手を振りながら化粧室を出たけれど……

まさかチンドン屋の早瀬翔が、プロデビュー間近の超有名なギタリストだったなんて、

もちろん恵は全く気付いていなかった。
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