Ray of Light ~コミュ障ぼっち女子高生と恋愛スキルゼロの寡黙な天然イケメン社長~

Pink Diamond

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璃音編 初めての熱い午後

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至上最高のデートで初めて玲を抱いた璃音は、

ちゃんと約束を守って、朝の5時までに玲を自宅へ送った後で

誰も居ないシーンと静かなペントハウスに一人で帰り、 そのままベッドで3時間ほど仮眠を取って、

そして昼の11時を過ぎたあたりで久し振りにゆっくりと、重役的な出社をする事にしたのだが……

*****

午後の3時になった頃には、もう玲に逢いたくて

とにかく玲に逢いたくて、今すぐ逢いたくてたまらない璃音は ふと気が付けば、

ここ最近、微妙に若返っている心の中で……

(はぁ…今すぐ玲に逢いたいが、もうすぐウザい期末が始まるからなぁ……)

初日は現国と日本史かぁ…と結構ヤバい独り言を密かに呟いていたけれど

なんだかんだで璃音はいつでも、仕事が最優先の真面目な社長なので……

今日もテキパキと仕事を済ませて、玲に逢えない無気力な一日を、トットとサッサと終わらせたのに

*****

一夜明けて翌日の朝……

「おはようございます社長」

「お疲れ様でございます龍崎社長」

といつもの様に次々と……

礼儀正しい挨拶をしてくれた社員と目が合った璃音はこの後なぜか、

とてつもなくヤバい感じでペラペラと……!


「あぁ、グンモーニン~…い、いや、そうではなくて、
えーっと今からドコへ行くのかね~諸君達は~…んん?」

なんと、いきなり!

どこぞのムスカみたいな訳のわからない挨拶をしていたので

あまりにも恥ずかしすぎた璃音はこの後、一目散いちもくさんに社長室へと避難して

とにかく一旦落ち着く為に、今日もまたまたオシャレな煙草に火をけながら


(いったい何が起きたんだ?突然なにを言っているんだ俺は!)

と先程の発言をただちに反省していたが、次の瞬間 聡明な璃音は僅か3秒で!


(いや ちょっと待て…もしかしてコレは…まさかの『アレ』なのか?)

どうやらこの現象がちまたで有名な……

今すぐ玲に逢いたくてたまらない禁断症状である事をはっきりと理解できたから


(じゃあ今すぐあの子に逢わないと……
大切な仕事に支障をきたす可能性があるから
とりあえず今日の仕事は昼までに全てを終わらせて、
そのあと午後は玲と一緒に…また俺のマンションで…フフフッ……)

こうして浮かんだエロい妄想をさっそく今から実現する為に、

午前中のコーヒータイムも昼のランチも一切取らずに必死で働いて

やっと仕事が終わった2時に玲を迎えに行った後、初めてのスーパーで買い物をして盛り上がり、

そしてそのまま一緒に帰って、初めての料理を二人で作って、またまた新婚夫婦みたいに盛り上がり、

しかもその後、最高に美味うまいオムライスとカニカマサラダを一緒に食べたから……

まるでパラダイスみたいに幸せな璃音はつい勢いで、玲に向かってプロポーズをしたけれど

まだ高校生の玲は少し困った表情でサラダを食べながら、適当に話を聞き流している感じがしたので

*****

このタイミングでサッサと頭を切り替えた璃音はこの後すぐに

(まぁ いま一人で焦っても、玲の卒業は半年以上も先だから
どんなに あがいても今すぐこの子と結婚するのは絶対に無理だし……
だったらいつもの様に冷静に落ち着いて、もっと気楽に玲と交際をしてみようか。
なんでもちまたの噂では、ベッドでの相性が最も重要な婚活のポイントらしいからな、フフフフフッ)


こうして早くもアダルティーなスイッチをオンにしながら高級ソファーに腰を下ろして

可愛い玲が作ってくれた、とんでもなく可愛いキャビアクラッカーと生ハムメロンをつまみながら

冷えたスパークリングワインを飲んで ゆったりと過ごしていたのだが……

これが以心伝心と言う物なのか、はたまた共鳴が起きたのか

まぁ この際、そんな事はどっちでもいいけれど、とにかく璃音の熱い欲望は……


「ぅぅ……ぅぐ…んん~…」

…って感じのセクシーな仕草でジンジャエールをごくごくと飲んで

いつもの様に真っ赤な顔でモジモジしている玲の様子を見ただけで、

あっと言う間にエネルギーの充電が120パーセントを超えてしまう訳だから

この勢いで玲の隣に向かった璃音はこの後すぐに、大きな瞳をキラキラと輝かせながら……


「なぁ玲…お前いま…何を考えてる?」

優しい手つきで玲の髪を撫でながら

そしてワザと耳元で、官能的な甘い言葉を囁きながら……

人生で初めての熱い午後を玲と一緒に過ごしたけれど……

*****

やはり玲はまだ高校生なので

甘い快楽の後は、あまり遅くならないうちに

桜ヶ丘の家まで彼女を送らなければならないから

いつ見ても恥ずかしそうな玲と一緒にバスルームを出た璃音はこの後すぐに

急いで冷蔵庫の中から玲が好きなアイスティーを一本出して、そのままリビングへと向かい、


「じゃあそろそろ家に送るけど、
その前にリビングでアイスティーを飲まないか?」

「あっ、いただきます!ありがとう璃音さん」

こそして早速リビングのソファーに座って冷たいドリンクを飲みながら

愛しい玲と本日最後の甘いひと時を過ごしていたけれど……

明後日から玲の高校は期末試験が始まるので、紅茶を飲み終わった玲と一緒に家を出た璃音は

後ろ髪を引かれる思いでいつもの白い車に乗って、本当は離したくない玲を桜ヶ丘の家に送り届けたその後で……


「じゃあ期末テスト頑張れよ」

「はい、もちろん頑張ります、えっと あの~……
毎日必ずメールを送りますね、おやすみなさい璃音さん」

「あぁ、毎日お前のメールを楽しみに待ってるよ
じゃあ今から俺は落成式典の打ち合わせがあるから
一旦会社に戻るけど、また一週間後に必ず逢おうな玲」


こうして家の前でもう一度玲にキスをしてから、

落成パーティーの打ち合わせをする為に、再び本社へと向かったが

そんな事よりも まさかこの後、誰よりも大人しい性格の玲が、

たった一人で早瀬地区の画廊に乗り込んでしまうとは、もちろん夢にも思っていなかった。
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