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早瀬地区の奇跡 後編
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こうして紆余曲折を経て……
まるで迷路の様な繁華街で迷子の子猫になった玲は
薄暗い公園の中で偶然見つけたリアルな猫達のおかげで
自分では全く探せなかった画廊に行ける希望が出てきたから
このあと塀の上からピョコンと降りてきた可愛い猫達に向かって心の中で
(もしも今夜、カツオとマグロに出会えなかったら、
きっと私は朝になっても画廊を見つける事が出来なくて
一人ぼっちで途方に暮れていたと思うから、だからもう一回、
この猫達にお礼を言ってもいいよね?今日は本当にありがとう皆!)
と再び感謝の気持ちを伝えてすぐに、
小さな公園のベンチから静かに立ち上がった後
*****
『さてとー、もうすぐ七夕も終わる事だし、
そろそろお待ちかねの画廊に行こうよマグロの兄貴』
『いいねぇ、いいねぇ、じゃあ今日もさぁ
秘密のエサ箱に入った高級ササミジャーキーを、
俺達だけでガッツリ食いまくろうぜカツオ、あのジャーキーって超うめーよな~』
と楽しそうな会話をしている最中に、意気揚々と公園を出ていった猫達の後ろを歩きながら
小さな彼らに気付かれない為に、一定の距離を保って慎重に尾行していたが
高級ササミジャーキーの会話で盛り上がっているカツオとマグロが同時にピタッと立ち止まった場所はなんと!
(えっとココはもしかして…異世界への入り口なのかな?)
と思う位にメチャクチャ複雑な細い路地を
何度も何度もジグザグに曲がった先でひっそりと立っている、
超~わかりにくい形の細長いビルだったから!
(じゃあまさか!あの変な樹木に囲まれた細いビルの中に画廊があって、
しかもあのビルの最上階に、ハリウッド映画みたいな防空シェルターがあるって事なの~?)
とは言えないスパイの玲は、
さらに慎重な態度でカツオとマグロの動向を見ていたけれど
次の瞬間、この猫達は、
『ねぇねぇマグロの兄貴~、俺いつも思ってたんだけど、
どうしてこのビルの玄関には、猫用のセンサーがあるの?』
『ん?突然どうしてって聞かれてもなぁ…つうかお前もしかして
玄関の前に立ってるヘンテコなオブジェのボタンが何かを知らないの?』
と大きな声で、またまたトンデモない会話をし始めたので……
もちろん玲もこのまま無言で、彼らの話に聞き耳を立てる事にしたのだが
『まぁ確かに あのボタンは、
猫の為に作られたセンサーのボタンだけどさ?
オブジェの底に付いてる『アレ』を押したら不思議な事に、
裏口のドアが1分だけ開くって事は~、つまり あれじゃね?
レイピアが夜中に、仲間を連れてきた時の為のセンサーって事なんじゃねぇの?』
『なる程ね~、やっぱ早瀬観光の飼い猫様は色々と凄いねぇ』
(…って言うか、凄すぎるでしょレイピア!)
確かに今回の貴重な情報は、とにかく凄いの一言に尽きるから
『まぁ、俺達の飼い主は魚屋の爺さんだからな。
早瀬観光のエリート猫と俺達を比べてもしょうがねぇべ?
じゃあ そろそろ庭のエサ箱から、高級ササミジャーキーを拝借しようやカツオ』
『もちろんっすよ~ マグロの兄貴!』
こうして貴重な情報を教えてくれた猫達が、早瀬ビルの玄関から離れて行った後すぐに、
まるで入れ替わるみたいな絶妙のタイミングで
怪しいオブジェが置かれたビルの玄関を目指して走った玲は このままの勢いで
あっと言う間にビルのオブジェに到着した途端、
(じゃあつまり、この変なオブジェは……
ビルの裏口のドアを開く為のセンサーって事なのね?
じゃあ早速今からセンサーのボタンを押す事にするけど、
肝心のボタンはドコなの?えっと、えーっと…ん?もしかして、これかな?)
…って感じの初歩的なゲームの要領で、いともたやすく5秒でボタンを発見できたので
そのままサッサと小さなボタンを押してすぐ、ダッシュでビルの裏口まで走ったその直後、
軽く深呼吸をしながら、そーっと勝手口のドアを開けてみたら……
カチャッ……!
(うわっ!ほんとにドアが一発で開いちゃったよー!)
やはり先程のカツオとマグロが教えてくれた通り、
なんとも簡単に勝手口の鍵が開いたので、さすがにこれには少々ビックリしたけれど
そんな事よりも画廊のドアが開いた以上は、今すぐ覚悟を決めて迅速に、
このビルの中へと入らなければならないので……
(じゃあ行ってきます璃音さん!)
と心の中で璃音に向かって挨拶をした玲はこの後ついに
まだ見ぬトラップだらけの危険な画廊の中へと足を踏み入れた。
まるで迷路の様な繁華街で迷子の子猫になった玲は
薄暗い公園の中で偶然見つけたリアルな猫達のおかげで
自分では全く探せなかった画廊に行ける希望が出てきたから
このあと塀の上からピョコンと降りてきた可愛い猫達に向かって心の中で
(もしも今夜、カツオとマグロに出会えなかったら、
きっと私は朝になっても画廊を見つける事が出来なくて
一人ぼっちで途方に暮れていたと思うから、だからもう一回、
この猫達にお礼を言ってもいいよね?今日は本当にありがとう皆!)
と再び感謝の気持ちを伝えてすぐに、
小さな公園のベンチから静かに立ち上がった後
*****
『さてとー、もうすぐ七夕も終わる事だし、
そろそろお待ちかねの画廊に行こうよマグロの兄貴』
『いいねぇ、いいねぇ、じゃあ今日もさぁ
秘密のエサ箱に入った高級ササミジャーキーを、
俺達だけでガッツリ食いまくろうぜカツオ、あのジャーキーって超うめーよな~』
と楽しそうな会話をしている最中に、意気揚々と公園を出ていった猫達の後ろを歩きながら
小さな彼らに気付かれない為に、一定の距離を保って慎重に尾行していたが
高級ササミジャーキーの会話で盛り上がっているカツオとマグロが同時にピタッと立ち止まった場所はなんと!
(えっとココはもしかして…異世界への入り口なのかな?)
と思う位にメチャクチャ複雑な細い路地を
何度も何度もジグザグに曲がった先でひっそりと立っている、
超~わかりにくい形の細長いビルだったから!
(じゃあまさか!あの変な樹木に囲まれた細いビルの中に画廊があって、
しかもあのビルの最上階に、ハリウッド映画みたいな防空シェルターがあるって事なの~?)
とは言えないスパイの玲は、
さらに慎重な態度でカツオとマグロの動向を見ていたけれど
次の瞬間、この猫達は、
『ねぇねぇマグロの兄貴~、俺いつも思ってたんだけど、
どうしてこのビルの玄関には、猫用のセンサーがあるの?』
『ん?突然どうしてって聞かれてもなぁ…つうかお前もしかして
玄関の前に立ってるヘンテコなオブジェのボタンが何かを知らないの?』
と大きな声で、またまたトンデモない会話をし始めたので……
もちろん玲もこのまま無言で、彼らの話に聞き耳を立てる事にしたのだが
『まぁ確かに あのボタンは、
猫の為に作られたセンサーのボタンだけどさ?
オブジェの底に付いてる『アレ』を押したら不思議な事に、
裏口のドアが1分だけ開くって事は~、つまり あれじゃね?
レイピアが夜中に、仲間を連れてきた時の為のセンサーって事なんじゃねぇの?』
『なる程ね~、やっぱ早瀬観光の飼い猫様は色々と凄いねぇ』
(…って言うか、凄すぎるでしょレイピア!)
確かに今回の貴重な情報は、とにかく凄いの一言に尽きるから
『まぁ、俺達の飼い主は魚屋の爺さんだからな。
早瀬観光のエリート猫と俺達を比べてもしょうがねぇべ?
じゃあ そろそろ庭のエサ箱から、高級ササミジャーキーを拝借しようやカツオ』
『もちろんっすよ~ マグロの兄貴!』
こうして貴重な情報を教えてくれた猫達が、早瀬ビルの玄関から離れて行った後すぐに、
まるで入れ替わるみたいな絶妙のタイミングで
怪しいオブジェが置かれたビルの玄関を目指して走った玲は このままの勢いで
あっと言う間にビルのオブジェに到着した途端、
(じゃあつまり、この変なオブジェは……
ビルの裏口のドアを開く為のセンサーって事なのね?
じゃあ早速今からセンサーのボタンを押す事にするけど、
肝心のボタンはドコなの?えっと、えーっと…ん?もしかして、これかな?)
…って感じの初歩的なゲームの要領で、いともたやすく5秒でボタンを発見できたので
そのままサッサと小さなボタンを押してすぐ、ダッシュでビルの裏口まで走ったその直後、
軽く深呼吸をしながら、そーっと勝手口のドアを開けてみたら……
カチャッ……!
(うわっ!ほんとにドアが一発で開いちゃったよー!)
やはり先程のカツオとマグロが教えてくれた通り、
なんとも簡単に勝手口の鍵が開いたので、さすがにこれには少々ビックリしたけれど
そんな事よりも画廊のドアが開いた以上は、今すぐ覚悟を決めて迅速に、
このビルの中へと入らなければならないので……
(じゃあ行ってきます璃音さん!)
と心の中で璃音に向かって挨拶をした玲はこの後ついに
まだ見ぬトラップだらけの危険な画廊の中へと足を踏み入れた。
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