3 / 62
1章
愚者の狂想曲 0 プロローグ
しおりを挟む
俺の名前は、葵 空。某大学に通う学生だ。年齢は20歳。18の時に両親を飛行機事故で無くし、天涯孤独の身となってしまった。
もともと親戚付き合いが無かったので、18歳と言う年齢もあり一人で生きて行く事にした。
幸い両親の保険金が3000万程入って来ていたので、大学の学費も十分補えている。なので普通の生活で困る事は無かった。
両親を無くして当時は悲しんでいたが、今はそれなりに楽しんで生活をしている。
そんな俺は休日である今日、近所にあるGEOGEOにDVDを借りようと足を運んでいた
「う~ん。何か良い物は無いかな…と」
そんな事を小さく口ずさみながら、借りる物を探していた
「…これにしようかな」
一本の映画を選んだ。B級映画のホラーである、229週目と言う名前のゾンビ系の映画である。全力でゾンビが追いかけてくると言う、なかなか面白そうなホラー系物であった。俺はそれを手に取り1Fに戻る。そして、ゲームコーナーに立ち寄り、何か面白そうなゲームは無いか探していた。
「…と、良いのは無いな…」
陳列されたゲームを見ながら、何気にふと視線を横にやった。
その時俺の目に、ワゴンセールのゲームの山が見えて来た。色々古いゲームや、売れ残りを山積みにしている。俺はそのワゴンセールの前に来ていた。
そして、徐にそのワゴンセールを漁り始めた。色々懐かしいゲームがそこにはあった。昔子供の頃に遊んだゲームだとか、クソゲーと言われるネタ物まで。俺は懐かしさを感じながら見て行くと、ふと一本のゲームが目に止まった。俺はそれを手に取って見た。
「ファンタジークエストランド☆Ⅸ~遥か彼方の世界~」
と、言うタイトルのゲームであった。ファンタジークエストランド…その有名なゲームは良く知っている。俺もそのゲームのファンであるからだ。
でもそのゲームは名前こそ似ているが、パッケージのデザイン等、俺の知っているゲームとは違っていた。良く名前を見たら☆も付いているし、そもそもあのゲームにⅨなんてシリーズは無い。副題の~遥か彼方の世界~なんてのも聞いた事が無い。ちょっとした戸惑いを感じながらパッケージの横を見ると、製造元が書いてある
「製造元 Ouroboros 」
とだけ書いてあった。株式会社なのか有限会社なのかさえ書いて無かった。それどころか、住所、連絡先、その他、会社に関わる事は何も書いて無かった。そんな事があって良いのか解らなかったが、現に売り出されているのだから、不思議には思ったが深くは考えない様にした。そして、パッケージの裏を見て、ゲームの内容を見てみる
「100種類を超える種族、1000種類を超える職業。10000種類を超えるアイテム。様々なダンジョン、遺跡、様々な国や街…貴方の知らない世界で繰り広げられる冒険世界」
と書いてあった。このゲームは俺の知っているファンタジークエストランドとは、似て非なる物であった。俗に言うパクリのゲームである。コンセプトは似ているが色々追加要素が有る様で、全く別のゲームだと思って良い。道理で知らないメーカーなはずだ。
しかし…このパクリゲームは、俺の心をくすぐった。何か俺のゲーム心を刺激する。ファンタジークエストランドのファンとしては複雑な気分であるが、興味は十分そそられるものであった。そして、再度パッケージを表に向けて見てみる。
「これ…パソコンのゲームなんだ…666円!安!」
思わず声を上げてしまった。周りを見回して誰もいなかった事に安堵した。
俺はこのゲームを買って見る事にした。ファンタジークエストランドのファンであると同時に、このパクリゲームの内容が知りたい。内容も俺向きだ。
もし面白くなくても666円である。話のネタ位にはなると思ったのである。俺はそのゲームを手に取りレジに向かい、支払いを済ませ家に帰ってきた。
そして、帰る途中に買ったハンバーガーセットを食べながら、借りてきたDVDを見る。B級映画と言えどかなり面白く、つい見入ってしまった。
そして、DVDを見終わり休憩している時に、ふと買ってきた例のゲームがある事を忘れていた。俺は袋からゲームを取り出しパソコンの前に行く。パソコンを立ち上げゲームをセットする。すると、ゲームが立ち上がって、画面が出てタイトルが出た。
「…Startっと…」
俺はスタートをクリックして始める事にした。すると、オープニングが始まり、色々な風景や、魔物、町や国、世界地図などが出て来た。そして、そのオープニングが終わると、画面が切り替わった
。そこには、一人の黒いスーツを来た悪魔っぽい男の二頭身キャラが立っていた。
「ヤ~ハハ!良く来たな!運命に導かれし、哀れな子羊ちゃんよ~!」
高笑いしながら言う悪魔のキャラ
「これ…声が出るんだな。…この時点で既に俺の知ってるファンタジークエストランドでは完全に別物だな。ま~とりあえず先に進めるか」
俺は先に進める事にした。
「とりあえず、貴様の名前をオレ様に教えろって、教えろって~!」
悪魔のキャラが言う。そして。名前を入れるスペースが出る。
「…葵 空…」
そう言って名前を入れる俺。すると悪魔キャラが
「アオイソラってえ~のか!よろしくな!」
声で喋る悪魔キャラ。そんな機能が付いているのにちょっとビックリしたが先に進める
「次に、お前はオスか?メスか?どっちなんだよはっきりしろや~!それと、歳は幾つだ!」
悪魔キャラが笑いながら言う
「…クチの悪い悪魔だな…」
軽く溜め息を付きながら性別の男を選ぶ。年齢は16歳にした。ファンタジークエストランドは高齢になると、老衰で死ぬ事があるからだ。
「じゃ~次は、お前の種族を決めやがれ!一杯あるからな!好きに選びやがりやがれ!」
高笑いする悪魔キャラ。俺はその種族を見て見る事にした。一覧を見てびっくりする。
ざっと見ただけで、100種類以上の種族がのっていた。一般的な俺と同じ人間から、ゲームにはお馴染みのエルフやもろもろ。ワーウルフやワードラゴン、悪魔や天使などもある。実に様々。巨人族なんてものもある。その種族の多さに見ているだけで楽しくなって来た。その様々な種族の特徴や能力を見ていると、気になる種族があった
「…ヴァンパイア…吸血鬼か…」
クリックして種族の特徴を見る。
「なになに…不死の王ヴァンパイア。究極の不老不死に近い種族。歳はとらず、特定の手段を取らないと殺せないし、死なない。超人的な身体能力と膨大な魔力を持ち、雷を操り、霧になったり、影に潜んだり、蝙蝠になったりする事が可能。飛行能力もある。自分の血を利用して、眷属にする事も出来る。但し日光には弱いので、日中は行動出来無い…か」
魅力的な種族ではあるが、日中行動出来無いが痛い。ヴァンパイアなので夜行性なのは解るが、能力が高いので行動制限が掛かるのかな?と、思いながら、とりあえずキープしておく。するとその下に、また気になる職業を見つけた
「ヴァンパイアハーフ…」
小さく呟きソレをクリックする
「なになに…不死の王ヴァンパイアと人間のハーフ。不死の王、ヴァンパイアと同じ様に、超人的な身体能力、膨大な魔力、限定的ではあるが不老不死の能力を持つ。別名、ダンピール。ヴァンパイアと人間のハーフの為、ヴァンパイアの弱点である物は効果が無いが、本家のヴァンパイアと比べると不死性は弱い。回復能力を上回る攻撃を受けると死ぬ。日中でも行動が可能なデイウォーカーでもある。闇属性や雷を操る事は出来るが、霧になったり、影に潜んだり、蝙蝠になったりは出来無い。普段は普通の人間とは変わらず、ヴァンパイアの能力を解放する事でその力を発揮する。開放状態時のみ飛行可能。能力の解放は一度使うと暫く使用出来無い。能力の高さはLVによって上がっていく。月に3回血を吸わないと死ぬ」
ヴァンパイアに比べて色々出来無い事があるが、日中行動できるのは魅力的だな。ま…月に3日最低血を吸わないとダメって事は否めないが、能力も高そうだし…これに決めた!種族を選ぶと、次の画面に切り替わる。
「種族はヴァンパイアハーフか!えらくマニアックなのを選びやがったな!じゃ~次は、お前にプレゼントだ!レアスキルを3個選びやがれ!やがれ~!」
と、悪魔キャラ。すると画面が切り替わりスキルの一覧が現れる
「ここから、3個選べばいいのか…」
俺は一覧からレアスキルとやらを選ぶ事とする。魔力増強、攻撃強化、防御強化…様々な物がある。癒しの声とか、不思議な踊りなんて物もあった。その中でまず目についたスキルを見る。
「闘気術…気を体内で練り戦いに使うスキル。生命力、精神力が続く限り使用可能。その使い方は多岐にわたる…か…。これにしよう!」
一つ目はこれにする事にした。そして次々見ていく。次に気になったのが
「霊視…相手の力や能力、状態を見ぬく能力。か…。」
初めて相手にする敵の能力や、その人の力、状態まで見抜ける。物体の力と本質も見極めれるのか…なんか便利そうだな。これに決めた!そして最後のレアスキルとやらを決める為に探す事にする。最後なので色々悩む。魅力的な能力が多いからだ。色々悩みながら見ていると、
「魅了…一時的に相手を従わせる能力。自意識を占拠し、操り人形にする事が出来る。操られている者は、操られている間の記憶は無い。操れる対象は1人のみ。但し、相手が意思の強い者や、魔力等が高い者には効き目が無い」
ふむふむ。強い相手には効かないって事だろう。使い方次第かな?そんな事を考えながら、このレアスキルにする事にした。そして、すべてのレアスキルを入れ終わると、
「闘気術、霊視、魅了この3つで良いんだな?もう決めちゃうぞ?決めるぞこのやろ~!」
と悪魔キャラ。すると、次の画面に切り替わり、
「最後に、あちらの世界に持って行きたい物を、3つ入力しやがれやがれ!」
悪魔キャラが言う。俺はこの質問の意味が解ら無かったが、入力しないと次の画面に行けそうにも無いので、入力を済ませる事にする。そして、しばし考慮して、仮定の設定で考えた3つを入力する
「とりあえず…一つ目は、最近買ったばかりのパソコンセットかな~。ゲーム用のかなりスペックの高いノートパソコン。デジカメ、スキャナー、にマウス、A4の用紙や、ボールペンまで付いている。そのセットが一つ目でいいや」
詳細を打ち込んで行く。
「2つ目は~タバコとジッポ。3つ目は…ま~適当に大きなダイヤの宝石!かな~。タバコは無いとイライラするし、ジッポがないとタバコは吸えないしな。宝石は売ったらお金になる?ま~仮定の話なんで適当でいいや!」
半ば何も考えずに入力する俺。すると画面がまた切り替わる。
「じゃ~これで全部選んで貰ったぞ!確認しやがれやがれ!確認が終わったらクリック押せや!」
と悪魔キャラ。そこに、選んだ項目が出てくる
「名前 葵 空」
「性別 男」
「年齢 16歳」
「種族 ヴァンパイアハーフ」
「レアスキル 闘気術、霊視、魅了」
「持ち込み品 ノートパソコンセット タバコセット ダイヤの指輪」
「これで、良いんだな?だな?変更はしなくて良いんだな?後悔するなよ?コノヤロ~!」
悪魔キャラが聞いてくる。ステータスのボーナスポイントの振り分けや、見た目を選んだりは出来無いのか…。それに職業はここでは選べないのか?ファンタジークエストランドなら、初めから高いボーナスポイントを振り分けて、高い職業、侍、聖騎士、忍者などの職業に就く事が出来るのに。流石にファンタジークエストランドで出来無い事が出来る代わりに、出来ていた物が減らされていると言った所か。成る程…
俺はYesをクリックして、この項目でOKする事にした。すると、チャッチャラ~と音がして
「良し!これで、OKだ!OKだ!」
踊りながら言う悪魔キャラ。そして、ひと通り踊ると、クルっと葵の方を見て真剣な顔で
「…では、最後の質問だ。お前は…このゲームに全てを捧げるか?」
今までと雰囲気の違う悪魔キャラ。その下に、Yes、Noが表示されている。
「全てを捧げるって大げさな。高々ファンタジークエストランドのパクリゲームに、捧げる奴なんていないよな。な~んて言ってもゲームなんだから、ここをYesにしないとゲームは出来無いだろうしな。ま、ゲームの雰囲気作りなのだろうから…当然Yesっと。」
俺はYesをクリックする。すると悪魔キャラが、再度本当に全てを捧げるか聞いて来た。当然Yesを選んで、次の画面に切り替わるのを待つ。すると、悪魔キャラがニヤっと寒気のする笑みを浮かべ言う。
「契約はなされた!お前の全ては…このゲームに捧げられた!さあ!行くが良い!新しい世界に!」
と言って、高笑いする悪魔キャラ。するとソレと同時に、パソコンの画面が激しく光り出す。
「うわあああ!な…なにこれ!?」
大きな声を上げる。その光は俺を包みこんだ。その光の中に吸い込まれていく俺。そして、俺の部屋には誰も居なくなった。
「…良き旅を。フフフ…アハハハハ~!」
高笑いする悪魔キャラ。そして、そのゲームは霧の様に消えてしまった。静寂に包まれる俺の部屋。
俺は訳の解らない所…グニャッとひん曲がった様な、奇妙なズレを感じさせる様な空間の中に居た。訳が解らずその光景を見ていると、空間から妙なプレッシャーを受けて気を失ってしまった。
これから、何が起こるのか解らずに…
もともと親戚付き合いが無かったので、18歳と言う年齢もあり一人で生きて行く事にした。
幸い両親の保険金が3000万程入って来ていたので、大学の学費も十分補えている。なので普通の生活で困る事は無かった。
両親を無くして当時は悲しんでいたが、今はそれなりに楽しんで生活をしている。
そんな俺は休日である今日、近所にあるGEOGEOにDVDを借りようと足を運んでいた
「う~ん。何か良い物は無いかな…と」
そんな事を小さく口ずさみながら、借りる物を探していた
「…これにしようかな」
一本の映画を選んだ。B級映画のホラーである、229週目と言う名前のゾンビ系の映画である。全力でゾンビが追いかけてくると言う、なかなか面白そうなホラー系物であった。俺はそれを手に取り1Fに戻る。そして、ゲームコーナーに立ち寄り、何か面白そうなゲームは無いか探していた。
「…と、良いのは無いな…」
陳列されたゲームを見ながら、何気にふと視線を横にやった。
その時俺の目に、ワゴンセールのゲームの山が見えて来た。色々古いゲームや、売れ残りを山積みにしている。俺はそのワゴンセールの前に来ていた。
そして、徐にそのワゴンセールを漁り始めた。色々懐かしいゲームがそこにはあった。昔子供の頃に遊んだゲームだとか、クソゲーと言われるネタ物まで。俺は懐かしさを感じながら見て行くと、ふと一本のゲームが目に止まった。俺はそれを手に取って見た。
「ファンタジークエストランド☆Ⅸ~遥か彼方の世界~」
と、言うタイトルのゲームであった。ファンタジークエストランド…その有名なゲームは良く知っている。俺もそのゲームのファンであるからだ。
でもそのゲームは名前こそ似ているが、パッケージのデザイン等、俺の知っているゲームとは違っていた。良く名前を見たら☆も付いているし、そもそもあのゲームにⅨなんてシリーズは無い。副題の~遥か彼方の世界~なんてのも聞いた事が無い。ちょっとした戸惑いを感じながらパッケージの横を見ると、製造元が書いてある
「製造元 Ouroboros 」
とだけ書いてあった。株式会社なのか有限会社なのかさえ書いて無かった。それどころか、住所、連絡先、その他、会社に関わる事は何も書いて無かった。そんな事があって良いのか解らなかったが、現に売り出されているのだから、不思議には思ったが深くは考えない様にした。そして、パッケージの裏を見て、ゲームの内容を見てみる
「100種類を超える種族、1000種類を超える職業。10000種類を超えるアイテム。様々なダンジョン、遺跡、様々な国や街…貴方の知らない世界で繰り広げられる冒険世界」
と書いてあった。このゲームは俺の知っているファンタジークエストランドとは、似て非なる物であった。俗に言うパクリのゲームである。コンセプトは似ているが色々追加要素が有る様で、全く別のゲームだと思って良い。道理で知らないメーカーなはずだ。
しかし…このパクリゲームは、俺の心をくすぐった。何か俺のゲーム心を刺激する。ファンタジークエストランドのファンとしては複雑な気分であるが、興味は十分そそられるものであった。そして、再度パッケージを表に向けて見てみる。
「これ…パソコンのゲームなんだ…666円!安!」
思わず声を上げてしまった。周りを見回して誰もいなかった事に安堵した。
俺はこのゲームを買って見る事にした。ファンタジークエストランドのファンであると同時に、このパクリゲームの内容が知りたい。内容も俺向きだ。
もし面白くなくても666円である。話のネタ位にはなると思ったのである。俺はそのゲームを手に取りレジに向かい、支払いを済ませ家に帰ってきた。
そして、帰る途中に買ったハンバーガーセットを食べながら、借りてきたDVDを見る。B級映画と言えどかなり面白く、つい見入ってしまった。
そして、DVDを見終わり休憩している時に、ふと買ってきた例のゲームがある事を忘れていた。俺は袋からゲームを取り出しパソコンの前に行く。パソコンを立ち上げゲームをセットする。すると、ゲームが立ち上がって、画面が出てタイトルが出た。
「…Startっと…」
俺はスタートをクリックして始める事にした。すると、オープニングが始まり、色々な風景や、魔物、町や国、世界地図などが出て来た。そして、そのオープニングが終わると、画面が切り替わった
。そこには、一人の黒いスーツを来た悪魔っぽい男の二頭身キャラが立っていた。
「ヤ~ハハ!良く来たな!運命に導かれし、哀れな子羊ちゃんよ~!」
高笑いしながら言う悪魔のキャラ
「これ…声が出るんだな。…この時点で既に俺の知ってるファンタジークエストランドでは完全に別物だな。ま~とりあえず先に進めるか」
俺は先に進める事にした。
「とりあえず、貴様の名前をオレ様に教えろって、教えろって~!」
悪魔のキャラが言う。そして。名前を入れるスペースが出る。
「…葵 空…」
そう言って名前を入れる俺。すると悪魔キャラが
「アオイソラってえ~のか!よろしくな!」
声で喋る悪魔キャラ。そんな機能が付いているのにちょっとビックリしたが先に進める
「次に、お前はオスか?メスか?どっちなんだよはっきりしろや~!それと、歳は幾つだ!」
悪魔キャラが笑いながら言う
「…クチの悪い悪魔だな…」
軽く溜め息を付きながら性別の男を選ぶ。年齢は16歳にした。ファンタジークエストランドは高齢になると、老衰で死ぬ事があるからだ。
「じゃ~次は、お前の種族を決めやがれ!一杯あるからな!好きに選びやがりやがれ!」
高笑いする悪魔キャラ。俺はその種族を見て見る事にした。一覧を見てびっくりする。
ざっと見ただけで、100種類以上の種族がのっていた。一般的な俺と同じ人間から、ゲームにはお馴染みのエルフやもろもろ。ワーウルフやワードラゴン、悪魔や天使などもある。実に様々。巨人族なんてものもある。その種族の多さに見ているだけで楽しくなって来た。その様々な種族の特徴や能力を見ていると、気になる種族があった
「…ヴァンパイア…吸血鬼か…」
クリックして種族の特徴を見る。
「なになに…不死の王ヴァンパイア。究極の不老不死に近い種族。歳はとらず、特定の手段を取らないと殺せないし、死なない。超人的な身体能力と膨大な魔力を持ち、雷を操り、霧になったり、影に潜んだり、蝙蝠になったりする事が可能。飛行能力もある。自分の血を利用して、眷属にする事も出来る。但し日光には弱いので、日中は行動出来無い…か」
魅力的な種族ではあるが、日中行動出来無いが痛い。ヴァンパイアなので夜行性なのは解るが、能力が高いので行動制限が掛かるのかな?と、思いながら、とりあえずキープしておく。するとその下に、また気になる職業を見つけた
「ヴァンパイアハーフ…」
小さく呟きソレをクリックする
「なになに…不死の王ヴァンパイアと人間のハーフ。不死の王、ヴァンパイアと同じ様に、超人的な身体能力、膨大な魔力、限定的ではあるが不老不死の能力を持つ。別名、ダンピール。ヴァンパイアと人間のハーフの為、ヴァンパイアの弱点である物は効果が無いが、本家のヴァンパイアと比べると不死性は弱い。回復能力を上回る攻撃を受けると死ぬ。日中でも行動が可能なデイウォーカーでもある。闇属性や雷を操る事は出来るが、霧になったり、影に潜んだり、蝙蝠になったりは出来無い。普段は普通の人間とは変わらず、ヴァンパイアの能力を解放する事でその力を発揮する。開放状態時のみ飛行可能。能力の解放は一度使うと暫く使用出来無い。能力の高さはLVによって上がっていく。月に3回血を吸わないと死ぬ」
ヴァンパイアに比べて色々出来無い事があるが、日中行動できるのは魅力的だな。ま…月に3日最低血を吸わないとダメって事は否めないが、能力も高そうだし…これに決めた!種族を選ぶと、次の画面に切り替わる。
「種族はヴァンパイアハーフか!えらくマニアックなのを選びやがったな!じゃ~次は、お前にプレゼントだ!レアスキルを3個選びやがれ!やがれ~!」
と、悪魔キャラ。すると画面が切り替わりスキルの一覧が現れる
「ここから、3個選べばいいのか…」
俺は一覧からレアスキルとやらを選ぶ事とする。魔力増強、攻撃強化、防御強化…様々な物がある。癒しの声とか、不思議な踊りなんて物もあった。その中でまず目についたスキルを見る。
「闘気術…気を体内で練り戦いに使うスキル。生命力、精神力が続く限り使用可能。その使い方は多岐にわたる…か…。これにしよう!」
一つ目はこれにする事にした。そして次々見ていく。次に気になったのが
「霊視…相手の力や能力、状態を見ぬく能力。か…。」
初めて相手にする敵の能力や、その人の力、状態まで見抜ける。物体の力と本質も見極めれるのか…なんか便利そうだな。これに決めた!そして最後のレアスキルとやらを決める為に探す事にする。最後なので色々悩む。魅力的な能力が多いからだ。色々悩みながら見ていると、
「魅了…一時的に相手を従わせる能力。自意識を占拠し、操り人形にする事が出来る。操られている者は、操られている間の記憶は無い。操れる対象は1人のみ。但し、相手が意思の強い者や、魔力等が高い者には効き目が無い」
ふむふむ。強い相手には効かないって事だろう。使い方次第かな?そんな事を考えながら、このレアスキルにする事にした。そして、すべてのレアスキルを入れ終わると、
「闘気術、霊視、魅了この3つで良いんだな?もう決めちゃうぞ?決めるぞこのやろ~!」
と悪魔キャラ。すると、次の画面に切り替わり、
「最後に、あちらの世界に持って行きたい物を、3つ入力しやがれやがれ!」
悪魔キャラが言う。俺はこの質問の意味が解ら無かったが、入力しないと次の画面に行けそうにも無いので、入力を済ませる事にする。そして、しばし考慮して、仮定の設定で考えた3つを入力する
「とりあえず…一つ目は、最近買ったばかりのパソコンセットかな~。ゲーム用のかなりスペックの高いノートパソコン。デジカメ、スキャナー、にマウス、A4の用紙や、ボールペンまで付いている。そのセットが一つ目でいいや」
詳細を打ち込んで行く。
「2つ目は~タバコとジッポ。3つ目は…ま~適当に大きなダイヤの宝石!かな~。タバコは無いとイライラするし、ジッポがないとタバコは吸えないしな。宝石は売ったらお金になる?ま~仮定の話なんで適当でいいや!」
半ば何も考えずに入力する俺。すると画面がまた切り替わる。
「じゃ~これで全部選んで貰ったぞ!確認しやがれやがれ!確認が終わったらクリック押せや!」
と悪魔キャラ。そこに、選んだ項目が出てくる
「名前 葵 空」
「性別 男」
「年齢 16歳」
「種族 ヴァンパイアハーフ」
「レアスキル 闘気術、霊視、魅了」
「持ち込み品 ノートパソコンセット タバコセット ダイヤの指輪」
「これで、良いんだな?だな?変更はしなくて良いんだな?後悔するなよ?コノヤロ~!」
悪魔キャラが聞いてくる。ステータスのボーナスポイントの振り分けや、見た目を選んだりは出来無いのか…。それに職業はここでは選べないのか?ファンタジークエストランドなら、初めから高いボーナスポイントを振り分けて、高い職業、侍、聖騎士、忍者などの職業に就く事が出来るのに。流石にファンタジークエストランドで出来無い事が出来る代わりに、出来ていた物が減らされていると言った所か。成る程…
俺はYesをクリックして、この項目でOKする事にした。すると、チャッチャラ~と音がして
「良し!これで、OKだ!OKだ!」
踊りながら言う悪魔キャラ。そして、ひと通り踊ると、クルっと葵の方を見て真剣な顔で
「…では、最後の質問だ。お前は…このゲームに全てを捧げるか?」
今までと雰囲気の違う悪魔キャラ。その下に、Yes、Noが表示されている。
「全てを捧げるって大げさな。高々ファンタジークエストランドのパクリゲームに、捧げる奴なんていないよな。な~んて言ってもゲームなんだから、ここをYesにしないとゲームは出来無いだろうしな。ま、ゲームの雰囲気作りなのだろうから…当然Yesっと。」
俺はYesをクリックする。すると悪魔キャラが、再度本当に全てを捧げるか聞いて来た。当然Yesを選んで、次の画面に切り替わるのを待つ。すると、悪魔キャラがニヤっと寒気のする笑みを浮かべ言う。
「契約はなされた!お前の全ては…このゲームに捧げられた!さあ!行くが良い!新しい世界に!」
と言って、高笑いする悪魔キャラ。するとソレと同時に、パソコンの画面が激しく光り出す。
「うわあああ!な…なにこれ!?」
大きな声を上げる。その光は俺を包みこんだ。その光の中に吸い込まれていく俺。そして、俺の部屋には誰も居なくなった。
「…良き旅を。フフフ…アハハハハ~!」
高笑いする悪魔キャラ。そして、そのゲームは霧の様に消えてしまった。静寂に包まれる俺の部屋。
俺は訳の解らない所…グニャッとひん曲がった様な、奇妙なズレを感じさせる様な空間の中に居た。訳が解らずその光景を見ていると、空間から妙なプレッシャーを受けて気を失ってしまった。
これから、何が起こるのか解らずに…
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ
シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。
だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。
かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。
だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。
「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。
国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。
そして、勇者は 死んだ。
──はずだった。
十年後。
王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。
しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。
「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」
これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。
彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
MP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる