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依存(冬夜side)
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午前3時、夜の街が眠りにつく頃、俺は自宅に戻った。
「お帰りなさいませ冬夜様。お風呂の準備ができていますのでお入りください。」
「ああ。あと軽食を作って部屋においておけ」
「かしこまりました」
『掃除』を終えた今の俺からは、恐らく血生臭いにおいがすることだろう。
こんな状態で大切な奏斗に会うことはできない。
風呂に入り、体についた返り血やその匂いを全て落としきる。しかし、『人間を殺した』という事実は決して拭い切ることができない。
組の若頭として、高校生ではあるものの、すでに両手では足りないほどの人間を殺してきた。
もう、人間を殺すことへの躊躇いなど無いに等しいはずだ。だが、人間をまた一人と殺すたび、自分がどんどん汚れていくような感覚が蓄積されていく。
昨晩、奏斗を抱いたとき、喜びで満たされていく感覚と同時にその汚れきった自分の汚い部分が浄化されていくような気がした。
奏斗さえいれば自分もきれいな存在に、幸せになれるかもしれないと本能が奏斗を求める。
俺はきっともう、奏斗を手放すなんてこと一生できないのだろう。
たった数時間、奏斗から離れていただけで、奏斗が逃げていないか、誰かに奪われやしないかと気が気ではなかった。
自室に戻り、置かれた軽食を食べてから睡眠を取る。若頭としての仕事ももちろんあるが、今はまだ高校生。今日も学校にいかなければいけない。そのために少しでも睡眠を取らなければ体が持たないだろう。
午前4時から3時間睡眠を取り、目を覚ましたのは午前7時だ。タブレットで地下にいる奏斗の様子を見れば酷く魘されているようだった。
急いでメイドに朝食を作らせ奏斗がいる部屋まで降りると、夜中に着替えさせた服はぐっしょりと汗で濡れ、苦しそうに顔をしかめながら唸っていた。
「・・ぁ」「ごめ・・さぃ」「・・・て」
奏斗は魘されながらも何かを必死に言っている。
「まま、、、」「いかないで」「やめて、、、たたかないで、」
ママ。自分を虐待していた母親の夢を見ているのだろうか。
暫くするとその悲痛な唸り声は増していき、流石に起こすことにした。
「奏斗~」 「奏斗起きろ」 「奏斗!」
「んぅ?」
奏斗がようやく目を覚ます
「起きたか奏斗」
寝ぼけているのか音がなった鎖を見ている
「魘されていたぞ。大丈夫か」
「朝ご飯を持ってきたぞ。食えるか」
朝ご飯を食べる気があるのか起き上がろうとした奏斗は表情を歪めた。恐らく昨晩の情事で体が痛むのだろう。
「無理させて悪かったな」
そう言って頭を撫でると、奏斗は怯えるような懐かしむようなよくわからない目でこちらを見つめてきた。
「俺はこれから学校に行ってくるから、良い子でお留守番してろよ」
「あ、学校。俺も学校いかないと」
奏斗は俺が学校に行くといえば、自分も学校に行くと言う。しかし俺はもうどんな理由でも奏斗を外に出すつもりはない。
「奏斗は留守番だ。もう外に出る必要はない。」
「で、でも!」
「いいからお前はこの部屋で大人しくしてろ。お前の行動は全部カメラで監視してるから逃げようなんて思うんじゃねーよ」
そう言うと、奏斗はまだなにか言いたげではあったが黙った。
気づけばもう家を出なければいけない時間だ。
「じゃあ行ってくる」
奏斗は不貞腐れたのかそっぽを向いていた。
「お帰りなさいませ冬夜様。お風呂の準備ができていますのでお入りください。」
「ああ。あと軽食を作って部屋においておけ」
「かしこまりました」
『掃除』を終えた今の俺からは、恐らく血生臭いにおいがすることだろう。
こんな状態で大切な奏斗に会うことはできない。
風呂に入り、体についた返り血やその匂いを全て落としきる。しかし、『人間を殺した』という事実は決して拭い切ることができない。
組の若頭として、高校生ではあるものの、すでに両手では足りないほどの人間を殺してきた。
もう、人間を殺すことへの躊躇いなど無いに等しいはずだ。だが、人間をまた一人と殺すたび、自分がどんどん汚れていくような感覚が蓄積されていく。
昨晩、奏斗を抱いたとき、喜びで満たされていく感覚と同時にその汚れきった自分の汚い部分が浄化されていくような気がした。
奏斗さえいれば自分もきれいな存在に、幸せになれるかもしれないと本能が奏斗を求める。
俺はきっともう、奏斗を手放すなんてこと一生できないのだろう。
たった数時間、奏斗から離れていただけで、奏斗が逃げていないか、誰かに奪われやしないかと気が気ではなかった。
自室に戻り、置かれた軽食を食べてから睡眠を取る。若頭としての仕事ももちろんあるが、今はまだ高校生。今日も学校にいかなければいけない。そのために少しでも睡眠を取らなければ体が持たないだろう。
午前4時から3時間睡眠を取り、目を覚ましたのは午前7時だ。タブレットで地下にいる奏斗の様子を見れば酷く魘されているようだった。
急いでメイドに朝食を作らせ奏斗がいる部屋まで降りると、夜中に着替えさせた服はぐっしょりと汗で濡れ、苦しそうに顔をしかめながら唸っていた。
「・・ぁ」「ごめ・・さぃ」「・・・て」
奏斗は魘されながらも何かを必死に言っている。
「まま、、、」「いかないで」「やめて、、、たたかないで、」
ママ。自分を虐待していた母親の夢を見ているのだろうか。
暫くするとその悲痛な唸り声は増していき、流石に起こすことにした。
「奏斗~」 「奏斗起きろ」 「奏斗!」
「んぅ?」
奏斗がようやく目を覚ます
「起きたか奏斗」
寝ぼけているのか音がなった鎖を見ている
「魘されていたぞ。大丈夫か」
「朝ご飯を持ってきたぞ。食えるか」
朝ご飯を食べる気があるのか起き上がろうとした奏斗は表情を歪めた。恐らく昨晩の情事で体が痛むのだろう。
「無理させて悪かったな」
そう言って頭を撫でると、奏斗は怯えるような懐かしむようなよくわからない目でこちらを見つめてきた。
「俺はこれから学校に行ってくるから、良い子でお留守番してろよ」
「あ、学校。俺も学校いかないと」
奏斗は俺が学校に行くといえば、自分も学校に行くと言う。しかし俺はもうどんな理由でも奏斗を外に出すつもりはない。
「奏斗は留守番だ。もう外に出る必要はない。」
「で、でも!」
「いいからお前はこの部屋で大人しくしてろ。お前の行動は全部カメラで監視してるから逃げようなんて思うんじゃねーよ」
そう言うと、奏斗はまだなにか言いたげではあったが黙った。
気づけばもう家を出なければいけない時間だ。
「じゃあ行ってくる」
奏斗は不貞腐れたのかそっぽを向いていた。
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