学園七不思議〜7人の幽霊と5人の研究会員〜

シロロ

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第壱章 屋上に

屋上へ

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レナ「このメモに書いてあるから屋上に行くの?」

レナは真木から話を聞いてとても困った顔をしながらびっくりしていた。

東貴もそりゃそうだよなという顔をしている。

明日香「何もなかったら残念だけど、あったらすごい発見でしょ!?行こ!!!」

真木「何も行動しなかったら何も起こらないからね!」

明日香と真木は目を輝かせながらレナに言った。

レナはしょうがないなーという顔で頷き、5人で行くことになった。

豪はこの世の終わりのような顔をしている。

5人は屋上の扉の前に着いた。

明日香がドアノブに手をかけようとした瞬間、真木が声をあげた。

真木「ちょっと待って!時間記録とボイスメモ起動しとこ!!」

そう言って真木は腕時計とスマホの時計を見比べ、ボイスメモをスタートした。

時計は両方とも16時40分を指している。

豪「そう言えば、めっちゃカラスの鳴き声うるさいね…。怖いわ…、帰りてえ…」

確かに、カラスはガァガァと泣き喚いていて結構うるさい。

だいたい夕方になると学校の裏の森の方に巣を作っているカラスが泣きわめくことが多い。

真木は豪の腕を掴み、明日香にOKサインを送る。

豪は嬉しいながらも恐怖に怯えながら引きずられる。

明日香は真木のOKサインを見て、屋上の扉をあけた。

----屋上----

五人は屋上に足を踏み入れた。

夕方の西日が差し込んでいて、とてもいい景色だ。

学校近辺は住宅街であり、その先に駅が見える。

屋上には基本的に何もない。

体育祭や学園祭がある場合、大きな物資の置き場になることはあるが、今は5月で特に行事もないため何も置いていない。

明日香「さあ、調べるぞー!」

真木「おー!!!」

二人はやる気満々である。

何もないのにとりあえず隅から見ていくつもりらしい。

東貴「調べなきゃ明日香と真木の気がすまなそうだな…、付き合うか…。」

東貴はやれやれと言いながら明日香と真木と一緒に調べ始めた。

豪はとりあえず真木と一緒に調べ始める。

レナは、調べている4人を見守りながら屋上の扉付近を調べている。

調べ始めて10分ほど経つが、何も見つからない。

あるのは屋上から落ちないように四方に張り巡らされたネットフェンスだけだ。

この学校の掃除担当のおじちゃんは屋上を毎回ピカピカにすると評判がすごい。

明日香「うーん、何も見つからないね~…」

東貴「そもそも屋上に何が潜んでるんだ?幽霊?」

豪「ゆゆゆゆゆゆうれい!?!?やっぱり早く出ようぜ帰ろうぜ!!!」

レナ「どんだけビビってるの!笑いそうになっちゃうよ!」

明日香が痺れを切らし、文句を垂れる。それに合わせて他のみんなも会話に参加していく。

その中で、真木がふと気づく。

真木「カラスの鳴き声聞こえなくなったね」

他四人はハッとする。

そう言えば、気づいたら静かになっている。

カラスどころ自分たちの会話以外全く音がしていない。

明日香「言われてみれば確かに…!これはもしかして心霊現象…?」

豪「いやいやいやいや!たまたまでしょ!!なななななんでもかんでも幽霊のせいにするのはよくないぞ!!!!!!!!!」

普段から幽霊のせいにしているのは自分だろと他のメンバー全員が心の中で思ったが口には出さなかった。

レナ「真木ちゃん、ボイスレコーダーで録音してたよね!?何も聞こえなくなったタイミング聞いてみようよ!」

レナは提案する。

真木はなるほどと頷き、スマホを取り出す。

真木はスマホの画面を見て固まる。

東貴「真木、どうしたんだ?」

真木は固まっているが、目が輝いている。

ニヤリとみんなを見たあと、スマホの画面を向ける。

その画面を見て同じくみんながギョッとする。

そして豪は気絶した。
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