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40話 ★
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『――――以上が今月の報告になります。前年比より大きく売り上げが伸びており、このままいけば今年度の業績は過去最高になる見通しです』
「ご苦労様です。大幅な黒字は従業員に臨時ボーナスとして還元します。ただし浮かれすぎないようにあなたから釘をさしておいて下さい。この間のようにお客様に殴りかかるなんてことは二度と起きないよう厳重に注意して下さい」
『うっ…、はい。その件は申しわけありませんでした。俺の教育不足です』
「結城を責めるつもりはありませんよ。あのキャストはヤクザから買い取りを依頼された人物です。随分粗暴なお馬鹿さんを押し付けられましたからね。先代からの付き合いがあるので引き取りましたが、結局ものにはなりませんでした。とんだ不良債権です。借金のカタに流された顔だけが取り柄の人間に、うちの店の従業員は勤まりません」
偶に賢い子もいますけど、そう言って仙崎は通話中のパソコンから顔を上げる。
広いリビングには燦々と日差しが差し込み、緑豊かな庭では小鳥が楽しそうに遊んでいる。大都会の一画にあるとは思えない静かで穏やかな風景。
物騒な会話とは正反対の世界が窓の外に広がっている。
「いい天気だ。青姦したいですね」
『仙崎オーナー……、報告に集中して下さいよ』
「ふふっ、失礼。あそこのヤクザは代替わりしてからそんなことも理解できない集団に成り下がりました。そろそろ潮時です。いつでも切れるように準備しておきなさい」
『はい。恩を売れそうな警察関係者をリストアップしておきます。それとそのキャストですが、お客様から自分で調教したいと申し出があり譲渡しました』
「寛容で有り難いことです。最大限の謝辞を送りなさい」
『はい。続いて藤村隼人の周辺についての報告に移ります』
悠然とした態度だった仙崎の目に獰猛な光が灯る。
『まず藤村隼人にストーカー行為、過激な誹謗中傷をしていた人物達を特定しました。身辺調査の結果、半数は行方不明になっても問題ありません。確保しますか?』
「ええ、早急にお願いします。捕まえたら最高ランクの会員に壊していいおもちゃが入荷したと告知し、店で使えないものは輸出しなさい。最終処分方法はいつも通りです」
『了解です。残りの半数は仕事もしていて家族、交友関係共にほどほどにあるようです。どうしますか?』
「人をやって薬でもギャンブルでも宗教でもいいので、隼人以外のことにはめて潰しなさい。ああ、裏社会に個人情報をばら撒いて犯罪に巻き込ませるものありですね」
『確実に終わらせるなら賞金でもつけますか?』
「いいですね、採用します」
一線を越えてしまった者達へ次々に鉄槌が用意されていく。
仙崎にとって人一人の人生を崩壊させるのは容易いこと。彼がどれだけ悪徳を行おうと、捕まることはないし裁かれることもない。
あらゆる業界関係者が利用する『アフロディーテ』。
そこには警察、司法関係者、政治家、マスコミも在籍しているが、彼等が動くことはない。むしろ積極的に隠匿の手伝いを申し出るだろう。
なぜなら『アフロディーテ』を敵にするということは、自分の性癖や店を利用した裏取り引きが暴露されるということ。なんなら親や祖父の代から利用しているものもいる。
全世界に向けて特大級の秘密が発信されるのと、行方不明者の数字が少し増えるのと、どちらを選ぶかと言えば当然後者。仙崎が帝王、という異名がつけれらた由縁でもある。
そんな彼の逆鱗に触れた者達に助かる術は何処にもない。
『藤村隼人の母親ですが、想定通りうちで遊びまくっています。連日キャストに粘着しては飲みまくってますが、彼女の引き取り先き見つかりました』
「よろしい。例の条件だけは守るようにお願いして下さい。それさえ守ってくれるのなら明日にでも構いません」
『わかりました。そう伝えます』
仙崎は社会の闇を凝縮したような打ち合わせを終えると、パソコンを閉じてリビングのテレビにスイッチを入れる。
大きなモニターにいくつも分割された映像が表示され、様々な角度からある一つの部屋の様子を映している。
コンクリートで固められ、太陽の光が絶対に届かないある部屋。
「おや、一人遊びですか。これは間近で見ないと」
「んっ……、んんっ、ん?」
隼人が深い眠りから目覚めると、隣に仙崎がいなかった。
覚醒しきらないまま部屋を見渡すが、やはり彼はいない。
「仕事かな?」
仙崎は隼人が眠っている間に殆どの事を終わらせてしまうので、いないのは珍しい。いつも彼は隼人が目を覚ます瞬間を観察していて、真っ先におはようと声をかけてくるのだ。
隼人は全裸のままベッドから抜け出すと、テーブルに用意されている軽食に手を付けた。
この地下室で隼人はいつも全裸だ。もう服を着ていないことに慣れてしまった。
隼人は自分の身体を見回すと、あらゆる部位にこれまでの行為の形跡が残っている。
薄くなりつつあるもの、つけられたばかりで濃くはっきりしているものと様々あるが、仙崎の所有の証がこんなにも沢山刻まれていて自然と口角が上がってしまう。
特に太ももの内側はキスマークや歯型がたくさん残っている。
隼人は初めて太ももを噛まれた時、おしっこを漏らしてしまった。
噛まれたと言っても血が出るようなものではなかったが、固い歯が肉に食込むイメージに隼人は最高に興奮して感極まってしまった。
たまたま溜っていただけだと思うが、それ以来仙崎に気に入られて攻められまくった結果、敏感な場所の一つになった。
我慢汁を溢す陰茎と仙崎を欲しがって収縮する穴を見られながら、柔らかい皮膚を舐められて吸われて、歯を立てられたあの感覚。
恥ずかしい思い出だ。
でもその時のことを思い出すだけで肌が粟立って興奮してしまう。
「はっ…、あっ…、ヤバい。修二さんいないのに――」
仙崎になぶられたいと乳首とペニスが勃ち上がる。犯されたいと後孔がヒクついて、昨夜の名残をこぼし出す。
「ダメだ…、我慢できないっ!」
仙崎に調教され続けた肉体は、元々の才能に更に磨きがかかり、一度発情しだすと簡単には収まらなくなっていた。
隼人は高ぶる身体を引きずって、壁際にあるチェストに手を伸ばす。中には色とりどりの様々な形をした大人のおもちゃがぎっしり詰まっている。
これらは全て仙崎が用意した隼人専用の玩具。
自慰をする時に使っていいと言われていたが、いつも彼に搾り取られるのでこれまで自分で使ったことはなかった。
(修二さんのがいいけど……)
仙崎はいない。ならこのおもちゃで発散するしかない。
隼人は肌色のディルドを取り出すと、ベッドに上がって潤滑剤をかける。
疼く身体を抑えて寝転び、自分の後孔にゆっくりと偽物のペニスを挿入した。
「あっ、はっ、あ…。ん、ふっ、これはこれで…」
ぬちゅ、ぬちゅ、と音をたてながら隼人はディルドを動かしていく。
悪くはない。
でも達せる程の気持ち良さには届かない。
仙崎がしてくれる時は本物でもおもちゃでも、良い所を的確に突いて簡単に隼人を鳴かせてくれる。
だがこれは自ら調節して当てにいかなければならないらしい。
「ふうっ、あっ、んんっ、はあっ…。んっ、ふっ…」
隼人は仙崎にしてもらう時の事を思い出しながら、シリコンで出来た竿と亀頭を肉洞に擦り付ける。
「あっ、あっ、んんっ! あっ、これ、こんな感じ…」
ようやく感じる場所を見つけると、そこを狙っておもちゃを動かす。
仙崎に与えられる快楽には程遠いが、今はこの細い快感を捕まえるしかない。
「あっ、あっ! はあっ、いい、かもっ! あっ、あっ――」
出し入れする手の動きが速くなり絶頂に届きそうだと思った次の瞬間、地下室の扉が開かれた。
「ふあっ!! しゅ、修二さん!?」
隼人はぱっと脚を閉じて、下半身を隠そうと布団に手を伸ばす。
しかし隼人の手が届く前に、仙崎に布団を奪われてしまう。
「ちょっ、ま、修二さん!」
「隠さないで。隼人のオナニーをもっと見せて」
「ええっ!? いや、そんな――」
「隼人の可愛いところをもっと見たいんです。そのまま続けて私の前でイってみて」
「……」
そんなのは恥ずかし過ぎる。
でもそれが最高に興奮することも、そのあと仙崎に激しく抱いてもらえることも今までの経験でよく分かっている。
「……じゃあ、見てて」
羞恥に体温が上がっていく。
隼人は息が上がるのを抑えて、おもちゃを動かす手を再開する。
「はっ、あっ…、ん、んんっ!」
仙崎に見られているというだけで、先程よりも身体の感度が良くなっているのが実感できる。
媚肉が収縮して偽物のペニスに絡みついていく。
疼いて主張する乳首を、自分で摘んで指で弾いて刺激する。
「ああっ! はあっ、あっ、あっ!」
仙崎の視線が身体中に突き刺さる。
愛する人に見られているということ。
後孔を弄るのがこんなにも上手くなった淫乱な自分。
何もかもが気持ちが良い。
「あっ、あっ、あっ! いくっ、でるっ! あっ、あっ、っ――――!」
隼人は少量の白濁を飛ばすと、玩具をぬるりと抜いて四肢を投げ出した。
心地良い疲労が隼人を包む。
仙崎はそんな隼人を抱き締めると、敏感になっている耳元に甘く囁く。
「上手に出来ましたね。偉いですよ。私もほら、隼人のエッチな姿を見てこんなになってしまいました」
「あっ……、んっ、ああっ」
仙崎は隼人の手を取ると、自分の股間を握らせた。
熱く固くなった仙崎のペニス。
隼人は手のひらに伝わる彼の欲望に、一度萎えてしまった身体がまた熱く燃え上る。
隼人は仙崎のものから手を離すことなく身を起こすと、発情した目で彼に訴える。
「修二さん、触ってもいい?」
「もちろん。駄目なことなんてありませんよ」
仙崎の許可が降りた途端、隼人は手早くズボンを緩めてたぎったものを解放する。
まだ完全に勃ち上がってはいないものの、大きく太くその威容さを見せつけてくる。
隼人は興奮に身を任せて仙崎の剛直に頬ずりする。
いつも隼人を気持ち良くしてくれるもの。
隼人をメスに変えてしまうもの。
「修二さん、修二さんっ! はあっ、これっ! やっぱりおもちゃより修二さんの方がいい!」
隼人はペニスにありったけのキスをして、舌を這わせて完全に勃ち上がらせていく。
「ふふっ、ほら落ち着いて。逃げたりしませんよ。さあ上手に咥えられますか?」
「ふうっ、ん、んんっ、んっ、んっ!」
隼人は仙崎に誘導されて、一息に喉の奥まで飲み込んだ。
フェラの仕方もしっかり躾けられた。昔のようにえずいて吐き出してしまうなんてことはもうない。
隼人は口をすぼめて吸い上げながら、頭を上下に動かしていく。もちろん舌を這わすのも忘れない。
「っ、いいですよ。すっかり上達しましたね」
陰茎の全体をしっかり刺激して、上顎に擦り付けて仙崎のものを絶頂に導いていく。
今はとにかく彼の精液を飲みたい。
飲まないと枯れてしまうと、と本能が訴えてくる。
「んっ、んっ、ふうっ、んんっ!」
「ああ、これは搾り取られる。もうイきそうですよ」
「ふっ、んんっ! んっ、んっ! んっ!」
口の中で、仙崎のものが限界まで膨らんでいくのがよく分かる。熱が最高潮に達しびくびくと震えている。
「ふう、そろそろ出ます。どこに出されたいですか?」
仙崎の問いに、隼人は深くペニスを呑み込んで手入された陰毛に鼻先を埋め仰ぎ見る。
「いいですよ。飲みなさい」
「んぐっ! ぐっ! んっ、ふ、んんっ!!」
仙崎は隼人の頭を掴むと、喉の奥を小刻みに犯していく。
隼人は身体が跳ねそうになるのを押さえ、しっかり口を開いて暴れる雄を受け入れた。
隼人を貫く雄が一気に膨らむと、胃に直接流し込むかのように深いところで射精される。
苦しい。
でもそれが気持ち良い。
隼人は目尻に涙を浮かべながら最後の一滴まで注がれる。
「うぐっ、んんっ、はっ、あっ、あっ…、はむっ、んんっ!」
隼人はずるりと引き出されていくペニスに追いすがった。
一匹足りとも無駄にしたくない。
仙崎の全てを享受したい。
舌と唇で扱いて亀頭を咥え、尿管に残っている精子を吸い出して飲み干した。
隼人はうっとりと仙崎を見上げると、彼は頭を撫でて褒めてくれる。
「いいこ。よく出来ました」
「んっ、美味しかった」
「でも隼人はこれだけでは満足出来ないでしょう?」
「うん!」
隼人は仙崎にまたがると、まだ萎えることない彼のペニスを手で固定し入り口に押し当てる。
「このまましていい?」
「隼人の好きなように。私は隼人のもので、隼人は私のものですから」
「えへへっ、嬉しい! 俺、もっと頑張って修二さんを気持ちよくするからね!」
隼人は欲情した笑顔を見せると、自ら腰を下ろして雄を受け入れた。
「ご苦労様です。大幅な黒字は従業員に臨時ボーナスとして還元します。ただし浮かれすぎないようにあなたから釘をさしておいて下さい。この間のようにお客様に殴りかかるなんてことは二度と起きないよう厳重に注意して下さい」
『うっ…、はい。その件は申しわけありませんでした。俺の教育不足です』
「結城を責めるつもりはありませんよ。あのキャストはヤクザから買い取りを依頼された人物です。随分粗暴なお馬鹿さんを押し付けられましたからね。先代からの付き合いがあるので引き取りましたが、結局ものにはなりませんでした。とんだ不良債権です。借金のカタに流された顔だけが取り柄の人間に、うちの店の従業員は勤まりません」
偶に賢い子もいますけど、そう言って仙崎は通話中のパソコンから顔を上げる。
広いリビングには燦々と日差しが差し込み、緑豊かな庭では小鳥が楽しそうに遊んでいる。大都会の一画にあるとは思えない静かで穏やかな風景。
物騒な会話とは正反対の世界が窓の外に広がっている。
「いい天気だ。青姦したいですね」
『仙崎オーナー……、報告に集中して下さいよ』
「ふふっ、失礼。あそこのヤクザは代替わりしてからそんなことも理解できない集団に成り下がりました。そろそろ潮時です。いつでも切れるように準備しておきなさい」
『はい。恩を売れそうな警察関係者をリストアップしておきます。それとそのキャストですが、お客様から自分で調教したいと申し出があり譲渡しました』
「寛容で有り難いことです。最大限の謝辞を送りなさい」
『はい。続いて藤村隼人の周辺についての報告に移ります』
悠然とした態度だった仙崎の目に獰猛な光が灯る。
『まず藤村隼人にストーカー行為、過激な誹謗中傷をしていた人物達を特定しました。身辺調査の結果、半数は行方不明になっても問題ありません。確保しますか?』
「ええ、早急にお願いします。捕まえたら最高ランクの会員に壊していいおもちゃが入荷したと告知し、店で使えないものは輸出しなさい。最終処分方法はいつも通りです」
『了解です。残りの半数は仕事もしていて家族、交友関係共にほどほどにあるようです。どうしますか?』
「人をやって薬でもギャンブルでも宗教でもいいので、隼人以外のことにはめて潰しなさい。ああ、裏社会に個人情報をばら撒いて犯罪に巻き込ませるものありですね」
『確実に終わらせるなら賞金でもつけますか?』
「いいですね、採用します」
一線を越えてしまった者達へ次々に鉄槌が用意されていく。
仙崎にとって人一人の人生を崩壊させるのは容易いこと。彼がどれだけ悪徳を行おうと、捕まることはないし裁かれることもない。
あらゆる業界関係者が利用する『アフロディーテ』。
そこには警察、司法関係者、政治家、マスコミも在籍しているが、彼等が動くことはない。むしろ積極的に隠匿の手伝いを申し出るだろう。
なぜなら『アフロディーテ』を敵にするということは、自分の性癖や店を利用した裏取り引きが暴露されるということ。なんなら親や祖父の代から利用しているものもいる。
全世界に向けて特大級の秘密が発信されるのと、行方不明者の数字が少し増えるのと、どちらを選ぶかと言えば当然後者。仙崎が帝王、という異名がつけれらた由縁でもある。
そんな彼の逆鱗に触れた者達に助かる術は何処にもない。
『藤村隼人の母親ですが、想定通りうちで遊びまくっています。連日キャストに粘着しては飲みまくってますが、彼女の引き取り先き見つかりました』
「よろしい。例の条件だけは守るようにお願いして下さい。それさえ守ってくれるのなら明日にでも構いません」
『わかりました。そう伝えます』
仙崎は社会の闇を凝縮したような打ち合わせを終えると、パソコンを閉じてリビングのテレビにスイッチを入れる。
大きなモニターにいくつも分割された映像が表示され、様々な角度からある一つの部屋の様子を映している。
コンクリートで固められ、太陽の光が絶対に届かないある部屋。
「おや、一人遊びですか。これは間近で見ないと」
「んっ……、んんっ、ん?」
隼人が深い眠りから目覚めると、隣に仙崎がいなかった。
覚醒しきらないまま部屋を見渡すが、やはり彼はいない。
「仕事かな?」
仙崎は隼人が眠っている間に殆どの事を終わらせてしまうので、いないのは珍しい。いつも彼は隼人が目を覚ます瞬間を観察していて、真っ先におはようと声をかけてくるのだ。
隼人は全裸のままベッドから抜け出すと、テーブルに用意されている軽食に手を付けた。
この地下室で隼人はいつも全裸だ。もう服を着ていないことに慣れてしまった。
隼人は自分の身体を見回すと、あらゆる部位にこれまでの行為の形跡が残っている。
薄くなりつつあるもの、つけられたばかりで濃くはっきりしているものと様々あるが、仙崎の所有の証がこんなにも沢山刻まれていて自然と口角が上がってしまう。
特に太ももの内側はキスマークや歯型がたくさん残っている。
隼人は初めて太ももを噛まれた時、おしっこを漏らしてしまった。
噛まれたと言っても血が出るようなものではなかったが、固い歯が肉に食込むイメージに隼人は最高に興奮して感極まってしまった。
たまたま溜っていただけだと思うが、それ以来仙崎に気に入られて攻められまくった結果、敏感な場所の一つになった。
我慢汁を溢す陰茎と仙崎を欲しがって収縮する穴を見られながら、柔らかい皮膚を舐められて吸われて、歯を立てられたあの感覚。
恥ずかしい思い出だ。
でもその時のことを思い出すだけで肌が粟立って興奮してしまう。
「はっ…、あっ…、ヤバい。修二さんいないのに――」
仙崎になぶられたいと乳首とペニスが勃ち上がる。犯されたいと後孔がヒクついて、昨夜の名残をこぼし出す。
「ダメだ…、我慢できないっ!」
仙崎に調教され続けた肉体は、元々の才能に更に磨きがかかり、一度発情しだすと簡単には収まらなくなっていた。
隼人は高ぶる身体を引きずって、壁際にあるチェストに手を伸ばす。中には色とりどりの様々な形をした大人のおもちゃがぎっしり詰まっている。
これらは全て仙崎が用意した隼人専用の玩具。
自慰をする時に使っていいと言われていたが、いつも彼に搾り取られるのでこれまで自分で使ったことはなかった。
(修二さんのがいいけど……)
仙崎はいない。ならこのおもちゃで発散するしかない。
隼人は肌色のディルドを取り出すと、ベッドに上がって潤滑剤をかける。
疼く身体を抑えて寝転び、自分の後孔にゆっくりと偽物のペニスを挿入した。
「あっ、はっ、あ…。ん、ふっ、これはこれで…」
ぬちゅ、ぬちゅ、と音をたてながら隼人はディルドを動かしていく。
悪くはない。
でも達せる程の気持ち良さには届かない。
仙崎がしてくれる時は本物でもおもちゃでも、良い所を的確に突いて簡単に隼人を鳴かせてくれる。
だがこれは自ら調節して当てにいかなければならないらしい。
「ふうっ、あっ、んんっ、はあっ…。んっ、ふっ…」
隼人は仙崎にしてもらう時の事を思い出しながら、シリコンで出来た竿と亀頭を肉洞に擦り付ける。
「あっ、あっ、んんっ! あっ、これ、こんな感じ…」
ようやく感じる場所を見つけると、そこを狙っておもちゃを動かす。
仙崎に与えられる快楽には程遠いが、今はこの細い快感を捕まえるしかない。
「あっ、あっ! はあっ、いい、かもっ! あっ、あっ――」
出し入れする手の動きが速くなり絶頂に届きそうだと思った次の瞬間、地下室の扉が開かれた。
「ふあっ!! しゅ、修二さん!?」
隼人はぱっと脚を閉じて、下半身を隠そうと布団に手を伸ばす。
しかし隼人の手が届く前に、仙崎に布団を奪われてしまう。
「ちょっ、ま、修二さん!」
「隠さないで。隼人のオナニーをもっと見せて」
「ええっ!? いや、そんな――」
「隼人の可愛いところをもっと見たいんです。そのまま続けて私の前でイってみて」
「……」
そんなのは恥ずかし過ぎる。
でもそれが最高に興奮することも、そのあと仙崎に激しく抱いてもらえることも今までの経験でよく分かっている。
「……じゃあ、見てて」
羞恥に体温が上がっていく。
隼人は息が上がるのを抑えて、おもちゃを動かす手を再開する。
「はっ、あっ…、ん、んんっ!」
仙崎に見られているというだけで、先程よりも身体の感度が良くなっているのが実感できる。
媚肉が収縮して偽物のペニスに絡みついていく。
疼いて主張する乳首を、自分で摘んで指で弾いて刺激する。
「ああっ! はあっ、あっ、あっ!」
仙崎の視線が身体中に突き刺さる。
愛する人に見られているということ。
後孔を弄るのがこんなにも上手くなった淫乱な自分。
何もかもが気持ちが良い。
「あっ、あっ、あっ! いくっ、でるっ! あっ、あっ、っ――――!」
隼人は少量の白濁を飛ばすと、玩具をぬるりと抜いて四肢を投げ出した。
心地良い疲労が隼人を包む。
仙崎はそんな隼人を抱き締めると、敏感になっている耳元に甘く囁く。
「上手に出来ましたね。偉いですよ。私もほら、隼人のエッチな姿を見てこんなになってしまいました」
「あっ……、んっ、ああっ」
仙崎は隼人の手を取ると、自分の股間を握らせた。
熱く固くなった仙崎のペニス。
隼人は手のひらに伝わる彼の欲望に、一度萎えてしまった身体がまた熱く燃え上る。
隼人は仙崎のものから手を離すことなく身を起こすと、発情した目で彼に訴える。
「修二さん、触ってもいい?」
「もちろん。駄目なことなんてありませんよ」
仙崎の許可が降りた途端、隼人は手早くズボンを緩めてたぎったものを解放する。
まだ完全に勃ち上がってはいないものの、大きく太くその威容さを見せつけてくる。
隼人は興奮に身を任せて仙崎の剛直に頬ずりする。
いつも隼人を気持ち良くしてくれるもの。
隼人をメスに変えてしまうもの。
「修二さん、修二さんっ! はあっ、これっ! やっぱりおもちゃより修二さんの方がいい!」
隼人はペニスにありったけのキスをして、舌を這わせて完全に勃ち上がらせていく。
「ふふっ、ほら落ち着いて。逃げたりしませんよ。さあ上手に咥えられますか?」
「ふうっ、ん、んんっ、んっ、んっ!」
隼人は仙崎に誘導されて、一息に喉の奥まで飲み込んだ。
フェラの仕方もしっかり躾けられた。昔のようにえずいて吐き出してしまうなんてことはもうない。
隼人は口をすぼめて吸い上げながら、頭を上下に動かしていく。もちろん舌を這わすのも忘れない。
「っ、いいですよ。すっかり上達しましたね」
陰茎の全体をしっかり刺激して、上顎に擦り付けて仙崎のものを絶頂に導いていく。
今はとにかく彼の精液を飲みたい。
飲まないと枯れてしまうと、と本能が訴えてくる。
「んっ、んっ、ふうっ、んんっ!」
「ああ、これは搾り取られる。もうイきそうですよ」
「ふっ、んんっ! んっ、んっ! んっ!」
口の中で、仙崎のものが限界まで膨らんでいくのがよく分かる。熱が最高潮に達しびくびくと震えている。
「ふう、そろそろ出ます。どこに出されたいですか?」
仙崎の問いに、隼人は深くペニスを呑み込んで手入された陰毛に鼻先を埋め仰ぎ見る。
「いいですよ。飲みなさい」
「んぐっ! ぐっ! んっ、ふ、んんっ!!」
仙崎は隼人の頭を掴むと、喉の奥を小刻みに犯していく。
隼人は身体が跳ねそうになるのを押さえ、しっかり口を開いて暴れる雄を受け入れた。
隼人を貫く雄が一気に膨らむと、胃に直接流し込むかのように深いところで射精される。
苦しい。
でもそれが気持ち良い。
隼人は目尻に涙を浮かべながら最後の一滴まで注がれる。
「うぐっ、んんっ、はっ、あっ、あっ…、はむっ、んんっ!」
隼人はずるりと引き出されていくペニスに追いすがった。
一匹足りとも無駄にしたくない。
仙崎の全てを享受したい。
舌と唇で扱いて亀頭を咥え、尿管に残っている精子を吸い出して飲み干した。
隼人はうっとりと仙崎を見上げると、彼は頭を撫でて褒めてくれる。
「いいこ。よく出来ました」
「んっ、美味しかった」
「でも隼人はこれだけでは満足出来ないでしょう?」
「うん!」
隼人は仙崎にまたがると、まだ萎えることない彼のペニスを手で固定し入り口に押し当てる。
「このまましていい?」
「隼人の好きなように。私は隼人のもので、隼人は私のものですから」
「えへへっ、嬉しい! 俺、もっと頑張って修二さんを気持ちよくするからね!」
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