4 / 7
4.悪役令嬢、コラボ配信する
しおりを挟む
「あっ……わわっ……ご、ごめんなさい!」
とにかく私は咄嗟に床に膝をついて、勢いよく頭を下げた。
「なぜセレノア様が謝るんです?」
穏やかで朗らかな声が降ってくる。
顔を上げると、ふっくらとした手が目の前に差し伸べられていた。
「だ、だ、だ……って、私が展開変えちゃったから……! 報復? 復讐……にきたのかと――」
「違いますよぅ。イヴェイン様と婚約解消したので、そのご報告を兼ねて遊びにきちゃいました」
キランと星が飛びそうな勢いでかわいらしく片目をつぶったエマは、ボストンバッグのようなものを掲げてみせた。
「や、やっぱり怒って――」
「私、他に推してるキャラがいるので!」
エマは私のセリフを遮った。
「ですから、婚約解消されて実はホッとしているんです」
「そ、それって……もしかして、あなたも、転生者……ってコト?」
「正解です!」
にこにこと笑いながらエマは私の手を取り、そっと立ちあがらせてくれる。
「そ、そうだったのね……。でも、どうやってここにまで?」
私の住む領地は、王都から馬車で5日ほどかかる所にある上に、いきなり彼女がこの部屋の前に現れる理屈がわからない。
「ヒロインの特権と言えばいいんでしょうか? 秘技・場面転換です!」
エマは、腰に両手を添えて、えっへんと得意げに胸を張ってみせた。
たしかにゲーム内では移動のシーンなんてない。いつの間にか別の場面にいるのが、ヒロインというものだ。
「一日に一回しか使えないみたいですけどね、行きたい所を念じるだけでいいんですよ」
エマは肩をすくめる。
「さすがヒロイン……チート過ぎる……」
「セレノア様はあそこで別行動をとった。その後登場した『Vtuberシエルノワール』。この世界にVtuberやスパチャなんて概念はありませんでしたからね。すぐにセレノア様とシエルノワール様が同一人物だって気づきましたよ」
「こ、このことは――」
「誰にも言ってませんから、安心してください」
顔色の悪い私を安心させるように、エマは自分の胸をポンと叩いてみせた。
「イヴェイン様のお心は今、一人の女性のことでいっぱいだそうですよ。名前はおっしゃらなかったけれど、それはセレノア様がよくご存じなのではありませんか?」
エマはあっけらかんと言い放った。
「あの方、大切にされていた蒐集物の古代精霊研究の蔵書を一式売却したんです。そのお金は何に使っているんでしょうねえ?」
エマはこちらの顔を覗き込んでくる。
「スパチャ……」
私はぽつりと呟いた。
「あの高額スパチャ、どうやって捻出しているのか気になっていたけど……そういうことだったの……?」
国庫からではなくて少し安心した。さすがに公私混同の線引きはできているようだ。
「この間、コメントで会いたいって書かれてたのに、どうして断っちゃったんですか?」
「だって無理だもの。私は『悪役令嬢』よ。今までさんざん勝手なことをしてきたんだから……正体が知られたら幻滅されるだけ」
そうだ。実はセレノアだと名乗り出ても、お互いに気まずいだけ。
「そうですかねぇ……?」
「もういいの。私はシエルノワールとして、生きていくと決めたんだから。それより、その荷物はなんなの?」
彼女の持っている大きなバッグに目を落として、私は首をかしげる。
「実は私も最近『黒猫リリン』として配信活動始めたんですけど、リスナーが増えなくて悩んでたんです。だから……ノワたんとコラボさせてもらえません?」
エマはきらきらと目を輝かせてバッグからミロワール・ヴィヴィアンを取り出すと、前のめりに提案してきた。
こっちが本当の訪問理由らしい。
報復とかざまぁ展開じゃなくて心底ほっとした。
「じゃあ早速、今夜の配信の打ち合わせでもする?」
それから私たちは二人でコラボ配信を行ったり、前世の話題で盛り上がったり、すっかり意気投合したのだった。
顔を見たいというリクエストをお断りしてからも、ポンコツ紳士さんからの相談や高額スパチャは続いていた。
ゲーム内のイヴェインの性格は『一途』という設定がある。けれど、いくらなんでも画面の向こうのキャラに沼るとは思わなかった。
《ノワたん。自分は間違っていたのかもしれません。大切なものを見失っていた気がするのです。けれど今さら戻っても、あの人には嫌われているかもしれない》
コメント欄では声は出ないけれど、なんとなくポンコツ紳士さんが落ち込んでいるような空気が伝わってきた。
――あの人って誰?
セレノアのことだろうか、エマのことだろうか、それとも知らない誰か?
胸がざわざわと落ち着かなくなる。もうセレノアとしての人生は終わったというのに。
「間違っていたかどうかは、わからない。でも――」
シエルノワールとしての私は、何も知らないふりをして答える。
「『ごめん』も『ありがとう』も、言葉にしなければ届かないわ。だから嫌われるのが怖くても、伝えなきゃ」
その瞬間、ポンコツ紳士さんから、また高額のスパチャが届いた。
《ありがとうございます。やっぱり……ノワたんの言葉は魔法みたいですね》
彼のコメントに続けて、他の視聴者も一斉に賛辞とスパチャを送ってくる。
ちなみに私は、集まったスパチャを利用して、イヴェインが売却したという蔵書をこっそり買い戻していた。
近いうち、エマに頼んで王宮に届けてもらおうと思う。
そんなこんなで、今夜も時計の針が25時を指した。
「夜空の片隅からこんばんは。子羊ちゃんたち、今日もいい子にしてたかしら?」
画面の中では、シエルノワールのアバターが柔らかな笑みを浮かべている。
「今夜も黒猫のリリンが遊びに来ているわ」
「こんばんにゃ~、リリンにゃす!」
そうやってエマとともにリスナーからの悩み相談に答えていると、スパチャと共にコメントが一つ送られてきた。
《今度、王都で開かれるチャリティバザーの様子をシエルノワール様に生配信していただけませんか?》
子羊の名前は『グランデルの庭』さん。これは前世のインターネット社会でいう『名無し』さんと同じ意味だ。
「チャリティーバザーの生配信……?」
私は思わず目を丸くして、ぱちぱちと瞬きを繰り返した。
とにかく私は咄嗟に床に膝をついて、勢いよく頭を下げた。
「なぜセレノア様が謝るんです?」
穏やかで朗らかな声が降ってくる。
顔を上げると、ふっくらとした手が目の前に差し伸べられていた。
「だ、だ、だ……って、私が展開変えちゃったから……! 報復? 復讐……にきたのかと――」
「違いますよぅ。イヴェイン様と婚約解消したので、そのご報告を兼ねて遊びにきちゃいました」
キランと星が飛びそうな勢いでかわいらしく片目をつぶったエマは、ボストンバッグのようなものを掲げてみせた。
「や、やっぱり怒って――」
「私、他に推してるキャラがいるので!」
エマは私のセリフを遮った。
「ですから、婚約解消されて実はホッとしているんです」
「そ、それって……もしかして、あなたも、転生者……ってコト?」
「正解です!」
にこにこと笑いながらエマは私の手を取り、そっと立ちあがらせてくれる。
「そ、そうだったのね……。でも、どうやってここにまで?」
私の住む領地は、王都から馬車で5日ほどかかる所にある上に、いきなり彼女がこの部屋の前に現れる理屈がわからない。
「ヒロインの特権と言えばいいんでしょうか? 秘技・場面転換です!」
エマは、腰に両手を添えて、えっへんと得意げに胸を張ってみせた。
たしかにゲーム内では移動のシーンなんてない。いつの間にか別の場面にいるのが、ヒロインというものだ。
「一日に一回しか使えないみたいですけどね、行きたい所を念じるだけでいいんですよ」
エマは肩をすくめる。
「さすがヒロイン……チート過ぎる……」
「セレノア様はあそこで別行動をとった。その後登場した『Vtuberシエルノワール』。この世界にVtuberやスパチャなんて概念はありませんでしたからね。すぐにセレノア様とシエルノワール様が同一人物だって気づきましたよ」
「こ、このことは――」
「誰にも言ってませんから、安心してください」
顔色の悪い私を安心させるように、エマは自分の胸をポンと叩いてみせた。
「イヴェイン様のお心は今、一人の女性のことでいっぱいだそうですよ。名前はおっしゃらなかったけれど、それはセレノア様がよくご存じなのではありませんか?」
エマはあっけらかんと言い放った。
「あの方、大切にされていた蒐集物の古代精霊研究の蔵書を一式売却したんです。そのお金は何に使っているんでしょうねえ?」
エマはこちらの顔を覗き込んでくる。
「スパチャ……」
私はぽつりと呟いた。
「あの高額スパチャ、どうやって捻出しているのか気になっていたけど……そういうことだったの……?」
国庫からではなくて少し安心した。さすがに公私混同の線引きはできているようだ。
「この間、コメントで会いたいって書かれてたのに、どうして断っちゃったんですか?」
「だって無理だもの。私は『悪役令嬢』よ。今までさんざん勝手なことをしてきたんだから……正体が知られたら幻滅されるだけ」
そうだ。実はセレノアだと名乗り出ても、お互いに気まずいだけ。
「そうですかねぇ……?」
「もういいの。私はシエルノワールとして、生きていくと決めたんだから。それより、その荷物はなんなの?」
彼女の持っている大きなバッグに目を落として、私は首をかしげる。
「実は私も最近『黒猫リリン』として配信活動始めたんですけど、リスナーが増えなくて悩んでたんです。だから……ノワたんとコラボさせてもらえません?」
エマはきらきらと目を輝かせてバッグからミロワール・ヴィヴィアンを取り出すと、前のめりに提案してきた。
こっちが本当の訪問理由らしい。
報復とかざまぁ展開じゃなくて心底ほっとした。
「じゃあ早速、今夜の配信の打ち合わせでもする?」
それから私たちは二人でコラボ配信を行ったり、前世の話題で盛り上がったり、すっかり意気投合したのだった。
顔を見たいというリクエストをお断りしてからも、ポンコツ紳士さんからの相談や高額スパチャは続いていた。
ゲーム内のイヴェインの性格は『一途』という設定がある。けれど、いくらなんでも画面の向こうのキャラに沼るとは思わなかった。
《ノワたん。自分は間違っていたのかもしれません。大切なものを見失っていた気がするのです。けれど今さら戻っても、あの人には嫌われているかもしれない》
コメント欄では声は出ないけれど、なんとなくポンコツ紳士さんが落ち込んでいるような空気が伝わってきた。
――あの人って誰?
セレノアのことだろうか、エマのことだろうか、それとも知らない誰か?
胸がざわざわと落ち着かなくなる。もうセレノアとしての人生は終わったというのに。
「間違っていたかどうかは、わからない。でも――」
シエルノワールとしての私は、何も知らないふりをして答える。
「『ごめん』も『ありがとう』も、言葉にしなければ届かないわ。だから嫌われるのが怖くても、伝えなきゃ」
その瞬間、ポンコツ紳士さんから、また高額のスパチャが届いた。
《ありがとうございます。やっぱり……ノワたんの言葉は魔法みたいですね》
彼のコメントに続けて、他の視聴者も一斉に賛辞とスパチャを送ってくる。
ちなみに私は、集まったスパチャを利用して、イヴェインが売却したという蔵書をこっそり買い戻していた。
近いうち、エマに頼んで王宮に届けてもらおうと思う。
そんなこんなで、今夜も時計の針が25時を指した。
「夜空の片隅からこんばんは。子羊ちゃんたち、今日もいい子にしてたかしら?」
画面の中では、シエルノワールのアバターが柔らかな笑みを浮かべている。
「今夜も黒猫のリリンが遊びに来ているわ」
「こんばんにゃ~、リリンにゃす!」
そうやってエマとともにリスナーからの悩み相談に答えていると、スパチャと共にコメントが一つ送られてきた。
《今度、王都で開かれるチャリティバザーの様子をシエルノワール様に生配信していただけませんか?》
子羊の名前は『グランデルの庭』さん。これは前世のインターネット社会でいう『名無し』さんと同じ意味だ。
「チャリティーバザーの生配信……?」
私は思わず目を丸くして、ぱちぱちと瞬きを繰り返した。
10
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢は婚約破棄されてからが本番です~次期宰相殿下の溺愛が重すぎて困っています~
usako
恋愛
侯爵令嬢リリアナは、王太子から公衆の面前で婚約破棄を告げられる。
「あなたのような冷酷な女と結婚できない!」
そう断罪された瞬間――リリアナの人生は終わりを迎えるはずだった。
だが彼女は知っている。この展開が“破滅フラグ”だと。
生まれ変わりの記憶を持つ彼女は、今度こそ幸せを掴むと誓う。
ところが、彼女を拾ったのは冷徹と名高い次期宰相殿下シオン。
「君は俺の庇護下に入る。もう誰にも傷つけさせない」
傲慢な王太子にざまぁされ、愛しすぎる殿下から逃げられない――
運命に抗う令嬢と、彼女を手放せない男の甘く激しい恋の再生譚。
婚約破棄は大歓迎! 悪役令嬢は辺境でぐうたらスローライフを送りたい ~二度寝を邪魔する奴は、王太子でも許しません~
小林 れい
ファンタジー
煌びやかな夜会で、婚約者であるジークフリート王太子から「婚約破棄」を突きつけられた公爵令嬢ユーラリア。 「身に覚えのない罪」で断罪される彼女に、周囲は同情の視線を向けるが——。
(((きたぁぁぁ! 自由だ! これで毎日、お昼過ぎまで寝られる!!)))
実は彼女、前世の記憶を持つ転生者。 過労死した前世の反省から、今世の目標は「絶対に働かないこと」。 王妃教育という名の地獄から解放されたユーラリアは、慰謝料として手に入れた北の果ての別荘へと意気揚々と旅立つ。
待っていたのは、フカフカの羽毛布団と、静かな森。 彼女はただ、お菓子を食べて、二度寝をして、ダラダラ過ごしたいだけだった。
しかし——。 「眩しいから」と魔法で空を曇らせれば、**『干ばつを救った聖女』と崇められ。 「動くのが面倒だから」と転移魔法でティーカップを寄せれば、『失伝した超魔法の使い手』**と驚愕される。
さらに、自分を捨てたはずの王太子が「君の愛が恋しい」と泣きつき、隣国の冷徹な軍事公爵までが「君の合理的な休息術に興味がある」と別荘に居座り始めて……!?
「お願いですから、私の睡眠を邪魔しないでいただけますか?」
勘違いと怠惰が加速する、最強ニート令嬢のスローライフ(?)物語!
無能な悪役令嬢は静かに暮らしたいだけなのに、超有能な側近たちの勘違いで救国の聖女になってしまいました
黒崎隼人
ファンタジー
乙女ゲームの悪役令嬢イザベラに転生した私の夢は、破滅フラグを回避して「悠々自適なニート生活」を送ること!そのために王太子との婚約を破棄しようとしただけなのに…「疲れたわ」と呟けば政敵が消え、「甘いものが食べたい」と言えば新商品が国を潤し、「虫が嫌」と漏らせば魔物の巣が消滅!? 私は何もしていないのに、超有能な側近たちの暴走(という名の忠誠心)が止まらない!やめて!私は聖女でも策略家でもない、ただの無能な怠け者なのよ!本人の意思とは裏腹に、勘違いで国を救ってしまう悪役令嬢の、全力で何もしない救国ファンタジー、ここに開幕!
悪役令嬢に婚約破棄された令嬢は、隣国の氷の公爵に拾われて溺愛される〜婚約者のざまぁは後日ゆっくりと〜
nacat
恋愛
社交界で「地味」と嘲られてきた公爵令嬢エレナは、婚約者に「退屈な女だ」と婚約破棄を宣告される。失意のなか、隣国の氷の公爵と呼ばれるアーヴィンに偶然助けられた彼女は、雪原の城へと迎え入れられる。無表情で近寄りがたい彼には、深い孤独と優しさが隠されていて——。
元婚約者と元親友が後悔に沈むころ、エレナは新たな愛に包まれていく。ざまぁも溺愛も、とびきり甘く。
【完結】婚約破棄したら『悪役令嬢』から『事故物件令嬢』になりました
Mimi
ファンタジー
私エヴァンジェリンには、幼い頃に決められた婚約者がいる。
男女間の愛はなかったけれど、幼馴染みとしての情はあったのに。
卒業パーティーの2日前。
私を呼び出した婚約者の隣には
彼の『真実の愛のお相手』がいて、
私は彼からパートナーにはならない、と宣言された。
彼は私にサプライズをあげる、なんて言うけれど、それはきっと私を悪役令嬢にした婚約破棄ね。
わかりました!
いつまでも夢を見たい貴方に、昨今流行りのざまぁを
かまして見せましょう!
そして……その結果。
何故、私が事故物件に認定されてしまうの!
※本人の恋愛的心情があまり無いので、恋愛ではなくファンタジーカテにしております。
チートな能力などは出現しません。
他サイトにて公開中
どうぞよろしくお願い致します!
転生『悪役』公爵令嬢はやり直し人生で楽隠居を目指す
RINFAM
ファンタジー
なんの罰ゲームだ、これ!!!!
あああああ!!!
本当ならあと数年で年金ライフが送れたはずなのに!!
そのために国民年金の他に利率のいい個人年金も掛け、さらに少ない給料の中からちまちまと老後の生活費を貯めてきたと言うのに!!!!
一銭も貰えないまま人生終わるだなんて、あんまりです神様仏様あああ!!
かくなる上はこのやり直し転生人生で、前世以上に楽して暮らせる隠居生活を手に入れなければ。
年金受給前に死んでしまった『心は常に18歳』な享年62歳の初老女『成瀬裕子』はある日突然死しファンタジー世界で公爵令嬢に転生!!しかし、数年後に待っていた年金生活を夢見ていた彼女は、やり直し人生で再び若いままでの楽隠居生活を目指すことに。
4コマ漫画版もあります。
離婚と追放された悪役令嬢ですが、前世の農業知識で辺境の村を大改革!気づいた元夫が後悔の涙を流しても、隣国の王子様と幸せになります
黒崎隼人
ファンタジー
公爵令嬢リセラは、夫である王子ルドルフから突然の離婚を宣告される。理由は、異世界から現れた聖女セリーナへの愛。前世が農業大学の学生だった記憶を持つリセラは、ゲームのシナリオ通り悪役令嬢として処刑される運命を回避し、慰謝料として手に入れた辺境の荒れ地で第二の人生をスタートさせる!
前世の知識を活かした農業改革で、貧しい村はみるみる豊かに。美味しい作物と加工品は評判を呼び、やがて隣国の知的な王子アレクサンダーの目にも留まる。
「君の作る未来を、そばで見ていたい」――穏やかで誠実な彼に惹かれていくリセラ。
一方、リセラを捨てた元夫は彼女の成功を耳にし、後悔の念に駆られ始めるが……?
これは、捨てられた悪役令嬢が、農業で華麗に成り上がり、真実の愛と幸せを掴む、痛快サクセス・ラブストーリー!
無事にバッドエンドは回避できたので、これからは自由に楽しく生きていきます。
木山楽斗
恋愛
悪役令嬢ラナトゥーリ・ウェルリグルに転生した私は、無事にゲームのエンディングである魔法学校の卒業式の日を迎えていた。
本来であれば、ラナトゥーリはこの時点で断罪されており、良くて国外追放になっているのだが、私は大人しく生活を送ったおかげでそれを回避することができていた。
しかしながら、思い返してみると私の今までの人生というものは、それ程面白いものではなかったように感じられる。
特に友達も作らず勉強ばかりしてきたこの人生は、悪いとは言えないが少々彩りに欠けているような気がしたのだ。
せっかく掴んだ二度目の人生を、このまま終わらせていいはずはない。
そう思った私は、これからの人生を楽しいものにすることを決意した。
幸いにも、私はそれ程貴族としてのしがらみに縛られている訳でもない。多少のわがままも許してもらえるはずだ。
こうして私は、改めてゲームの世界で新たな人生を送る決意をするのだった。
※一部キャラクターの名前を変更しました。(リウェルド→リベルト)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる