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12 食堂は食事をするところです
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食堂、それは学生の憩いの場。
…
まず、リリエットとお義兄様が挨拶をした。
ここは普通です。
「何を食べようか?」
「食事は奢らせてもらうよ」
「キャー」 (外側の女生徒の声)
まぁ、一応ここも普通です。
「美味しいね」
「そう言えば、ミランダちゃんの事なんだけど」
簡単な共通の話題、『ミランダ』をテーマ、これも恥ずかしいながら、正直仕方がない所だと思います。
普通です。
しかし、ここから、入学からの情報を引き出している義兄。
それはすでに尋問です。
リリエットの食事が進んでません。
質問の連続で、答えるのに必死すぎて、何も口に入れてないじゃありませんか。私も気になって食べれません。
そして、お義兄様は、しっかり食べ終わっているし。お料理が、冷めてしまうわ。
真面目なリリエットが、一生懸命考えたりして答えているのに、ご自分だけは!
全く。彼女は私の大切なお友達なのよ。
「もうその辺にしてください」
と言えば、
「怒らないでミランダちゃん。ごめんね、リリエット嬢。ついつい知りたい事が多すぎて質問攻めにしてしまったね。ゆっくり食べてね。今からデザートでも私が買ってこようか、お詫びの品として」
とお義兄様は、満足そうな顔をしていた。
もしかしたら、リリエットの代わりで攫われたことを根に持って、仕返しをしている、なんて事はないと思いたいのに、背中に冷や汗をかいた。アレは私の余計なお節介での事件ですから。
リリエットが、ニコニコ笑っているから、いいのかな?
「こんな所にいたのか、ディライド。アンドル様が何度か呼び出していただろう」
お耳に幸せの良い声を発するグレゴリー様が、怒りと呆れを伴った口調と溜息で会話に参入。
いえ、現れました。
食堂が、一気に人気者達のパーティー会場みたいになって、
「「キャー、キャー」」
賑やかな興奮状態になっている。ここは食堂で食事をしたいです…
グレゴリー様の後ろにいたアンドル王子様がいつも通りの少し笑み顔で、
「ディライド、話があると言ったはずだが?」
と圧を放ち、場の騒音が止んだ。
一喜一憂ですね、王子様パワー凄い!観客を黙らせた。
…
この隙に私は食べますよ。
しかし、また食堂の雰囲気を戻す者が現れた。サイファ様の左脇から顔を出したダイアナさん。
「わぁ~かっこいい先輩ですね~、ご紹介をお願いしてもいいですか?サイファ様!」
といつもの少し鼻にかけた甘え声。サイファ様単独になったのかと思いきや、次はグレゴリー様の背中まで移動して、わざわざ真正面でお義兄様を見ている。
今日は、私は睨まれていない…
ニヤニヤしているのは、見ていて不快だけど、私は無視する。
早く食べなきゃ。
溜息をついたお義兄様は、
「相変わらず直接的な王子殿下のお誘いだけど、こちらも勉強しなきゃいけないのですよ、そろそろ領地経営とか、ね。グレゴリーは次男、サイファは弟君が領地経営?と分担が決まったのかな、未来の宰相を目指しているかな?色々人には事情がありまして、殿下の思いばかり汲み取れないです。
この国のシステムも世知辛いんですよ」
手振りも入れてお義兄様は、アンドル王子に訴えている。
それを聞いても、アンドル王子の固定笑み顔、表情筋のまま、
「そうか、話が出来そうで良かったよ。すぐに応接室に来てもらおうか、ディライド」
言葉に圧を込めていた。
本当に表情変わらないですね。
怒っているなら、無表情になれば良いのにな。
あの少しの笑みがめちゃくちゃ人間味を奪っている。絵本の王子感出しちゃってるのよ、言わないけど。
早くみなさん揃って出て行ってください。
グレゴリー様が義兄の肩を掴んだ。
流石に逃げられない、お義兄様も両手を上げていた。
そこに、
「イズリー伯爵家のディライド様では、ありませんか?」
とわざとらしく大きな声で、走り寄るマリアーノ様。そんな勢いよく…
立ち見をしていた学生にぶつかり、そしてぶつけられた男子学生がテーブルに当たり揺らした…
ガチャ、ガシャーン
私とリリエットの食事のトレーがぶつかり合い中身が溢れてしまった。
「…すまない」
とテーブルにぶつかった方に言われたけれど…
「まぁ、何をやっているのかしら?それよりも私、マリアーノ・ファンド侯爵令嬢ですわ」
空気を読まない令嬢、じゃない…
食堂は食事をするところなんです。走っていい場所じゃない。
私達の食事が…
侯爵令嬢?何それ?何、関係ありませんみたいな顔しているのよ!
これは、許せないわ。
「マリアー」
「まぁ、マリアーノ様、今、アンドル王子様とディライド様がお話し中だったのですよ。割り込んでの発言、不敬じゃありませんか!」
は!?
発言被せてきました?
違うわ、話ではなく、私達の食事について物申しがあるのに、何故ダイアナさんが、義兄と王子様の代弁者顔で、マリアーノ様を注意しているの?
何故か再び会話に入ってきた男爵令嬢。
あなたも同様よ!!多分みんなの心は一つになったでしょう。
『食堂外でやってくれ』
義兄が私を見たが、彼女を紹介する気なんてサラサラない。友達じゃない!
紹介もされていないのに勝手にディライドの名を呼ぶなんて…
相変わらず、この方も自分勝手な人。
それよりも私達の食事が…
顔を真っ赤にしているマリアーノ様に言うタイミングを完全に逃してしまった。
もうーーー
「じゃあね、お義兄様」
「ミランダちゃん、冷たいな。ごめんね、食事。リリエット嬢も」
当たり前だよ。しっかり食事をしたお義兄様は良いわよ。
私達は、中々食べるタイミングもなく次から次へと問題人物達がゾロゾロやって来て、完全に食べ損ねましたから。
お義兄様は、グレゴリー様に制服を掴まれ連れて行かれた。アンドル王子はさっさと帰ってしまったし。
バタバタとみんな動き始めた。
「大変な人物相関図ね、疲れたわ」
とリリエット。
食堂にいた多くの生徒が頷く。
「何か追加で買う?私、買ってくるわ」
と申し訳なくて聞くと、
「デザートが無事で良かったわ、ミランダは何も悪くないじゃないの、そんな顔しないで。もう、今日はお腹いっぱいよ」
リリエットは言ってくれた。
「ねぇ、あなた…そんな野暮ったい眼鏡の地味顔のくせに、あんな美青年で素敵な人の隣に何故いるのよ!!」
えっ。ドンとテーブルを叩かれた。
顔を上げると、ダイアナさんがまだこの場にいた。
「なんなのこの眼鏡、なんか存在が気に入らないわ」
リリエットがすぐに立ち上がって
「待ちなさいよ、ダイアナさん、あなた不敬よー」
と言うよりも早く、走って逃げて行く後ろ姿。
あれ!?
なんかデジャヴ?見たことあるような…
でも私にも言わせて欲しい!
「ここは、食堂で食事をするところですから、走らないで下さいー」
…
まず、リリエットとお義兄様が挨拶をした。
ここは普通です。
「何を食べようか?」
「食事は奢らせてもらうよ」
「キャー」 (外側の女生徒の声)
まぁ、一応ここも普通です。
「美味しいね」
「そう言えば、ミランダちゃんの事なんだけど」
簡単な共通の話題、『ミランダ』をテーマ、これも恥ずかしいながら、正直仕方がない所だと思います。
普通です。
しかし、ここから、入学からの情報を引き出している義兄。
それはすでに尋問です。
リリエットの食事が進んでません。
質問の連続で、答えるのに必死すぎて、何も口に入れてないじゃありませんか。私も気になって食べれません。
そして、お義兄様は、しっかり食べ終わっているし。お料理が、冷めてしまうわ。
真面目なリリエットが、一生懸命考えたりして答えているのに、ご自分だけは!
全く。彼女は私の大切なお友達なのよ。
「もうその辺にしてください」
と言えば、
「怒らないでミランダちゃん。ごめんね、リリエット嬢。ついつい知りたい事が多すぎて質問攻めにしてしまったね。ゆっくり食べてね。今からデザートでも私が買ってこようか、お詫びの品として」
とお義兄様は、満足そうな顔をしていた。
もしかしたら、リリエットの代わりで攫われたことを根に持って、仕返しをしている、なんて事はないと思いたいのに、背中に冷や汗をかいた。アレは私の余計なお節介での事件ですから。
リリエットが、ニコニコ笑っているから、いいのかな?
「こんな所にいたのか、ディライド。アンドル様が何度か呼び出していただろう」
お耳に幸せの良い声を発するグレゴリー様が、怒りと呆れを伴った口調と溜息で会話に参入。
いえ、現れました。
食堂が、一気に人気者達のパーティー会場みたいになって、
「「キャー、キャー」」
賑やかな興奮状態になっている。ここは食堂で食事をしたいです…
グレゴリー様の後ろにいたアンドル王子様がいつも通りの少し笑み顔で、
「ディライド、話があると言ったはずだが?」
と圧を放ち、場の騒音が止んだ。
一喜一憂ですね、王子様パワー凄い!観客を黙らせた。
…
この隙に私は食べますよ。
しかし、また食堂の雰囲気を戻す者が現れた。サイファ様の左脇から顔を出したダイアナさん。
「わぁ~かっこいい先輩ですね~、ご紹介をお願いしてもいいですか?サイファ様!」
といつもの少し鼻にかけた甘え声。サイファ様単独になったのかと思いきや、次はグレゴリー様の背中まで移動して、わざわざ真正面でお義兄様を見ている。
今日は、私は睨まれていない…
ニヤニヤしているのは、見ていて不快だけど、私は無視する。
早く食べなきゃ。
溜息をついたお義兄様は、
「相変わらず直接的な王子殿下のお誘いだけど、こちらも勉強しなきゃいけないのですよ、そろそろ領地経営とか、ね。グレゴリーは次男、サイファは弟君が領地経営?と分担が決まったのかな、未来の宰相を目指しているかな?色々人には事情がありまして、殿下の思いばかり汲み取れないです。
この国のシステムも世知辛いんですよ」
手振りも入れてお義兄様は、アンドル王子に訴えている。
それを聞いても、アンドル王子の固定笑み顔、表情筋のまま、
「そうか、話が出来そうで良かったよ。すぐに応接室に来てもらおうか、ディライド」
言葉に圧を込めていた。
本当に表情変わらないですね。
怒っているなら、無表情になれば良いのにな。
あの少しの笑みがめちゃくちゃ人間味を奪っている。絵本の王子感出しちゃってるのよ、言わないけど。
早くみなさん揃って出て行ってください。
グレゴリー様が義兄の肩を掴んだ。
流石に逃げられない、お義兄様も両手を上げていた。
そこに、
「イズリー伯爵家のディライド様では、ありませんか?」
とわざとらしく大きな声で、走り寄るマリアーノ様。そんな勢いよく…
立ち見をしていた学生にぶつかり、そしてぶつけられた男子学生がテーブルに当たり揺らした…
ガチャ、ガシャーン
私とリリエットの食事のトレーがぶつかり合い中身が溢れてしまった。
「…すまない」
とテーブルにぶつかった方に言われたけれど…
「まぁ、何をやっているのかしら?それよりも私、マリアーノ・ファンド侯爵令嬢ですわ」
空気を読まない令嬢、じゃない…
食堂は食事をするところなんです。走っていい場所じゃない。
私達の食事が…
侯爵令嬢?何それ?何、関係ありませんみたいな顔しているのよ!
これは、許せないわ。
「マリアー」
「まぁ、マリアーノ様、今、アンドル王子様とディライド様がお話し中だったのですよ。割り込んでの発言、不敬じゃありませんか!」
は!?
発言被せてきました?
違うわ、話ではなく、私達の食事について物申しがあるのに、何故ダイアナさんが、義兄と王子様の代弁者顔で、マリアーノ様を注意しているの?
何故か再び会話に入ってきた男爵令嬢。
あなたも同様よ!!多分みんなの心は一つになったでしょう。
『食堂外でやってくれ』
義兄が私を見たが、彼女を紹介する気なんてサラサラない。友達じゃない!
紹介もされていないのに勝手にディライドの名を呼ぶなんて…
相変わらず、この方も自分勝手な人。
それよりも私達の食事が…
顔を真っ赤にしているマリアーノ様に言うタイミングを完全に逃してしまった。
もうーーー
「じゃあね、お義兄様」
「ミランダちゃん、冷たいな。ごめんね、食事。リリエット嬢も」
当たり前だよ。しっかり食事をしたお義兄様は良いわよ。
私達は、中々食べるタイミングもなく次から次へと問題人物達がゾロゾロやって来て、完全に食べ損ねましたから。
お義兄様は、グレゴリー様に制服を掴まれ連れて行かれた。アンドル王子はさっさと帰ってしまったし。
バタバタとみんな動き始めた。
「大変な人物相関図ね、疲れたわ」
とリリエット。
食堂にいた多くの生徒が頷く。
「何か追加で買う?私、買ってくるわ」
と申し訳なくて聞くと、
「デザートが無事で良かったわ、ミランダは何も悪くないじゃないの、そんな顔しないで。もう、今日はお腹いっぱいよ」
リリエットは言ってくれた。
「ねぇ、あなた…そんな野暮ったい眼鏡の地味顔のくせに、あんな美青年で素敵な人の隣に何故いるのよ!!」
えっ。ドンとテーブルを叩かれた。
顔を上げると、ダイアナさんがまだこの場にいた。
「なんなのこの眼鏡、なんか存在が気に入らないわ」
リリエットがすぐに立ち上がって
「待ちなさいよ、ダイアナさん、あなた不敬よー」
と言うよりも早く、走って逃げて行く後ろ姿。
あれ!?
なんかデジャヴ?見たことあるような…
でも私にも言わせて欲しい!
「ここは、食堂で食事をするところですから、走らないで下さいー」
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