17 / 46
17フランツ王子のお茶会
しおりを挟む
とうとう来てしまった。
お祖母様、お母様が、王都からわざわざ呼び寄せたドレス職人のオリジナル…私には不相応の美しいドレス。オレンジ色と黄色のグラデーションが妖精みたいだと思う。そう、私以外が着れば!
ドレスだけの一人歩きになる。絶対に。私は、いつもの若草色の綿生地ワンピースがお気に入りなのに。溜息をつきたくなる。このドレスを買うぐらいなら、さらに綿花工場の住み込み住宅をもう一棟建てればいいのにと思う。
ハァー。
伯爵領になって山の領地が加わった。綿花栽培にお母様が尽力し、お父様は、住宅地の整備をした。これによって女の子の職や住まいが安定して、もう売られるぐらいなら綿花工場に行くという人達が増えた。建築も盛んになり、男女共に職も結婚も増え、領民の数は、どの領地よりも増加しつつある。識字率も高くなり、税収が増え、学校もできることになった。
豊かになったことはいいし、嬉しい。
いろんな可能性が広がる。
自慢の領地だ。
しかし、ここは王都の宿。
「マリア、行きたくないわ。このドレス脱いでいつものドレスにならない?」
「もう馬車も来てます。無理です」
「病気ってことで通らないかしら?」
「今やドミルトン伯爵領は人気の領地。必ずお友達が出来ますよ」
「マリア、それはルイーゼ様に見つからなければね」
と言えば、マリアもその意味は理解している。従兄弟のハイド曰く、ルイーゼは、その評価の何もかもが許せないらしい。
我が領の悪口を言い回っていると報告しに来ていた。ハイドは、もうじき学園に入るため、お祖父様やお祖母様に挨拶に来た。
「学園か…」
王宮の門構えの立派さに、護衛のシンに
「シンさん、不相応すぎてお腹痛くなってきたわ」
「おや、アーシャ様でも城は怖いですか?」
「怖いと言うよりも縁がないかな」
「そうでしょうか?私にはいるべき場所のような」
と言った。いるべき場所?貴族の令嬢の就職先の一つは、王宮の侍女だけど。確かに伯爵領は、マークがいるから私に領地経営は無理だ。マークに頼んで学校の先生とか採用してくれないかしら。
ハァー。
薔薇のアーチが華やかで楽団の音楽まで聴こえてくる。
「アーシャ様!列が出来てますよ」
「挨拶ですか、やっぱり一人一人しているのね。ハァー」
「溜息つかないで下さい。マリアも悲しみます」
「だって…」
「アーシャ様らしくありませんよ、はい、いってらっしゃいませ」
馬車から降り、長い列にシンは私を誘導した。横を見ると沢山のメイドさんとタワーになっているお菓子の山。
噴水や庭園は、オレンジと青系の花が統一されていた。
美しい。ただ見ているだけなら。
青はフランツ王子の髪色に合わせているのかしら。バランスよく配置されていて、スケッチしたいと思った。
庭の美しさに見惚れてれば、前方から、
「ルイーゼ・ドミルトン公爵令嬢でございます。フランツ王子様、ご機嫌麗しくございます。兄エリオンからいつだって、フランツ王子様の話は聞いておりましたのよ。オッホッホ。第一王子を支えるのが、公爵家の勤め、私も微力ながら力添えをさせていただきたいですわ」
とルイーゼが言った。
高笑いが聞こえる。
後ろの事を考えずに、長い挨拶。相変わらず目立ちたいのか、真っ青なドレスにキラキラした髪飾り。とても10歳には見えない。ルイーゼの後はきっとサラとリリアンだろう。声が聞こえない。どれだけ大きな声で挨拶したのだろうか。声量が凄かった。
ルイーゼの位置を確認しながら前に進めば、少し離れた場所で三人組が挨拶の様子を見ている。
あれは、何の嫌がらせでしょう?
一人一人の王子様との挨拶チェック?
恐ろしい。
まだ席につかない。不思議な光景。執事に席に着くよう促されている。顔だけこっちを見て、無理矢理移動しているし。相変わらず、恥ずかしいし、巻き込まれたくないわ。
「アーシャ・ドミルトンでございます。本日は、お招きありがとうございます」
と端的に挨拶をしてその場を離れようとすれば、
「アーシャ嬢、良く来てくれたね」
と白い陶器みたいな肌に濃い青系の髪、冷たそうに見えるはずなのに、何故か優しい印象を受けた。
おや、氷の王子が笑っておりますぞ。
無表情の設定はどうしたのか?
頭を下げ、その場を去る。
何かめちゃくちゃ怖い。その場の視線だよ。令嬢の視線めちゃくちゃ怖いんだけど。
端のテーブルに着きお茶を入れてもらった。前の方のテーブルに真っ青なドレスが見えたので中々いい場所取りが出来たはずだ。フランツ王子様は一つ一つテーブルを回るらしい。カイル王子様もお菓子のタワーのケーキの場所にいたが、令嬢に囲われていた。
「あの、フランツ王子様と知り合いなんですの?私、あなたの挨拶の後ろだったので、フランツ王子様から返しがあるなんて羨ましいですわ」
と隣の席の令嬢に聞かれ、
「まさか、知らないです。従兄弟が、エリオン・ドミルトンですので、何年も前から王子殿下とは学友と聞いております。その関係でしょう」
と答えた。令嬢怖い。10歳でもみんな狙いにいっているんだ。もっとも睨みを利かしている悪役令嬢ルイーゼ様は、どのテーブルにも牽制を仕掛け始めて動いていた。
「さぁ、私も」
と立ち上がった。
まだ私には気づいてないようだし、今のうちにどこかへ…
「まだフランツ王子様がこちらのテーブルを回ってませんのよ」
と隣の席の子に言われたので、
「お菓子を取りに行ってきます。回ってこられたらそのようにお伝えください。オッホッホ」
とルイーゼが向かう方とは、逆に行く。カイル王子とも逆になるが仕方がない。ベンチも無ければ花もない。土が曝け出ている場所。
「隠れられないわね」
少し離れれば大きな木があった。ゴツっとした根元に腰をかけ、落ちている木の枝で蟻の巣を突いていた。
「少しお菓子を持ってから移動すれば良かったな」
「お腹が空きましたか?ご令嬢」
と後ろから声がして、振り返れば、
「カイル王子様!」
近くで見ると背が高くなり、黄色の髪は伸びて紐で括り、肌色は褐色で傷さえも精悍な感じでもう可愛さではなくカッコ良さになっていた。
「久しぶりだな。オレンジのドレス姿の令嬢がふらふら何もない場所に向かっていたからね、もしやと思ってな」
と笑って言う。
「よくわかりましたね」
「手紙で隠れ場所を聞くぐらいだからな。すぐに姿を消す事を考えるだろうと思って、ケーキを取っておいたぞ」
「なんと」
メイドの一人がサッと布を敷き、美しいケーキが並ぶ。思わず手を叩いてしまった。
「凄い!サプライズだわ」
「まぁ、アーシャが事前に知らせてくれたからな。こちらも用意しただけ」
「ありがとうございますカイル王子様」
あー、手紙を書いてて良かったと感動しながら、モグモグ食べていれば、
「今年は収穫祭行けそうだ」
とカイル王子が言った。
「本当ですか?それは楽しみですね、カイル王子様が武術大会に参加してくれれば活気が出ますね。後夜祭のダンスパーティーまで参加出来そうですか?」
「あぁ、三日ほど泊まらせてもらう予定だから」
「あの時以来、村人達が、お祝い事とかもイノシシの丸焼きを囲うようにダンスをするのが、流行りなんです。今や狩猟の儀式みたいですよ」
「なんだ、それ」
「ダンスして肉を食べるお祝いって事です」
と言えば、また後ろからスッと現れた影。
「お二人さん、第一王子のお茶会をサボるなんて酷いな」
と青い髪が揺れた。
「兄様」
「フランツ王子様」
と私達が後ろを振り向くと
「何の話?」
「今年の収穫祭」
カイル王子が答えた。
「あぁ、私も行きたいな」
と白い顔で言う王子の表情からは本気かどうか読み取れない。
「難しいでしょうね、第一王子が一つの領地に肩入れしては争いや噂を作る元になります」
とカイル王子が言えば
「そうだね」
とフランツ王子は、やっぱり表情を変えない。だけど、なんとなくだが、私は、
「行きたいんですね、カイル王子様が羨ましいと」
と言って笑ってしまった。
表情は作らずとも声のトーンでいじけているのがわかる。やはりまだ子供で、氷の王子ではない、これからなのかもしれないけど。
あんなに茶会にも行きたくなかったし、会いたくなかった第一王子様が、私達と同じで我慢もしている。私の今日の我慢を帳消しにするように、
「さぁ立ち上がって、ランララランララ…ララはい、お互い手を合わせて叩き合う、ランララランララ…」
木の影で子供が踊っている。
言葉はいらない。
社交ダンスでもない。村人のダンス。
フッフフ
「アーシャ、君には御礼を言わなければならない。あの日、見つけてくれてありがとう。命の恩人だ」
フランツ王子様が言った。私は、人差し指を口に当て、顔を振った。
そしてフランツ王子を探しているメイド達の方に指をさして
「あなた様の好きなように羽ばたいて下さいませ。せっかくの人生、囲われ羽も押さえつけられるかもしれませんが、こうやって羽ばたかせる場所をカイル王子様が作ってくれます。あなた様は一人じゃありません」
と言って別れた。最後こちらを一切見なかったけど、あの事件を気に病まないでカイル王子は生きているんだからとの思いは伝わっただろうか?
その後カイル王子は、なんか不機嫌だったし、茶会の会場では令嬢達が揉めているしで、この隙に横を通ってさっさと馬車で帰った。
フランツ王子様には断りを入れなかったが、踊ったし、話したし、今日の役割は果たしただろうと逃げた。
結局、お茶は、口をつけた程度でケーキはかなり食べれたから良しとした。
お祖母様、お母様が、王都からわざわざ呼び寄せたドレス職人のオリジナル…私には不相応の美しいドレス。オレンジ色と黄色のグラデーションが妖精みたいだと思う。そう、私以外が着れば!
ドレスだけの一人歩きになる。絶対に。私は、いつもの若草色の綿生地ワンピースがお気に入りなのに。溜息をつきたくなる。このドレスを買うぐらいなら、さらに綿花工場の住み込み住宅をもう一棟建てればいいのにと思う。
ハァー。
伯爵領になって山の領地が加わった。綿花栽培にお母様が尽力し、お父様は、住宅地の整備をした。これによって女の子の職や住まいが安定して、もう売られるぐらいなら綿花工場に行くという人達が増えた。建築も盛んになり、男女共に職も結婚も増え、領民の数は、どの領地よりも増加しつつある。識字率も高くなり、税収が増え、学校もできることになった。
豊かになったことはいいし、嬉しい。
いろんな可能性が広がる。
自慢の領地だ。
しかし、ここは王都の宿。
「マリア、行きたくないわ。このドレス脱いでいつものドレスにならない?」
「もう馬車も来てます。無理です」
「病気ってことで通らないかしら?」
「今やドミルトン伯爵領は人気の領地。必ずお友達が出来ますよ」
「マリア、それはルイーゼ様に見つからなければね」
と言えば、マリアもその意味は理解している。従兄弟のハイド曰く、ルイーゼは、その評価の何もかもが許せないらしい。
我が領の悪口を言い回っていると報告しに来ていた。ハイドは、もうじき学園に入るため、お祖父様やお祖母様に挨拶に来た。
「学園か…」
王宮の門構えの立派さに、護衛のシンに
「シンさん、不相応すぎてお腹痛くなってきたわ」
「おや、アーシャ様でも城は怖いですか?」
「怖いと言うよりも縁がないかな」
「そうでしょうか?私にはいるべき場所のような」
と言った。いるべき場所?貴族の令嬢の就職先の一つは、王宮の侍女だけど。確かに伯爵領は、マークがいるから私に領地経営は無理だ。マークに頼んで学校の先生とか採用してくれないかしら。
ハァー。
薔薇のアーチが華やかで楽団の音楽まで聴こえてくる。
「アーシャ様!列が出来てますよ」
「挨拶ですか、やっぱり一人一人しているのね。ハァー」
「溜息つかないで下さい。マリアも悲しみます」
「だって…」
「アーシャ様らしくありませんよ、はい、いってらっしゃいませ」
馬車から降り、長い列にシンは私を誘導した。横を見ると沢山のメイドさんとタワーになっているお菓子の山。
噴水や庭園は、オレンジと青系の花が統一されていた。
美しい。ただ見ているだけなら。
青はフランツ王子の髪色に合わせているのかしら。バランスよく配置されていて、スケッチしたいと思った。
庭の美しさに見惚れてれば、前方から、
「ルイーゼ・ドミルトン公爵令嬢でございます。フランツ王子様、ご機嫌麗しくございます。兄エリオンからいつだって、フランツ王子様の話は聞いておりましたのよ。オッホッホ。第一王子を支えるのが、公爵家の勤め、私も微力ながら力添えをさせていただきたいですわ」
とルイーゼが言った。
高笑いが聞こえる。
後ろの事を考えずに、長い挨拶。相変わらず目立ちたいのか、真っ青なドレスにキラキラした髪飾り。とても10歳には見えない。ルイーゼの後はきっとサラとリリアンだろう。声が聞こえない。どれだけ大きな声で挨拶したのだろうか。声量が凄かった。
ルイーゼの位置を確認しながら前に進めば、少し離れた場所で三人組が挨拶の様子を見ている。
あれは、何の嫌がらせでしょう?
一人一人の王子様との挨拶チェック?
恐ろしい。
まだ席につかない。不思議な光景。執事に席に着くよう促されている。顔だけこっちを見て、無理矢理移動しているし。相変わらず、恥ずかしいし、巻き込まれたくないわ。
「アーシャ・ドミルトンでございます。本日は、お招きありがとうございます」
と端的に挨拶をしてその場を離れようとすれば、
「アーシャ嬢、良く来てくれたね」
と白い陶器みたいな肌に濃い青系の髪、冷たそうに見えるはずなのに、何故か優しい印象を受けた。
おや、氷の王子が笑っておりますぞ。
無表情の設定はどうしたのか?
頭を下げ、その場を去る。
何かめちゃくちゃ怖い。その場の視線だよ。令嬢の視線めちゃくちゃ怖いんだけど。
端のテーブルに着きお茶を入れてもらった。前の方のテーブルに真っ青なドレスが見えたので中々いい場所取りが出来たはずだ。フランツ王子様は一つ一つテーブルを回るらしい。カイル王子様もお菓子のタワーのケーキの場所にいたが、令嬢に囲われていた。
「あの、フランツ王子様と知り合いなんですの?私、あなたの挨拶の後ろだったので、フランツ王子様から返しがあるなんて羨ましいですわ」
と隣の席の令嬢に聞かれ、
「まさか、知らないです。従兄弟が、エリオン・ドミルトンですので、何年も前から王子殿下とは学友と聞いております。その関係でしょう」
と答えた。令嬢怖い。10歳でもみんな狙いにいっているんだ。もっとも睨みを利かしている悪役令嬢ルイーゼ様は、どのテーブルにも牽制を仕掛け始めて動いていた。
「さぁ、私も」
と立ち上がった。
まだ私には気づいてないようだし、今のうちにどこかへ…
「まだフランツ王子様がこちらのテーブルを回ってませんのよ」
と隣の席の子に言われたので、
「お菓子を取りに行ってきます。回ってこられたらそのようにお伝えください。オッホッホ」
とルイーゼが向かう方とは、逆に行く。カイル王子とも逆になるが仕方がない。ベンチも無ければ花もない。土が曝け出ている場所。
「隠れられないわね」
少し離れれば大きな木があった。ゴツっとした根元に腰をかけ、落ちている木の枝で蟻の巣を突いていた。
「少しお菓子を持ってから移動すれば良かったな」
「お腹が空きましたか?ご令嬢」
と後ろから声がして、振り返れば、
「カイル王子様!」
近くで見ると背が高くなり、黄色の髪は伸びて紐で括り、肌色は褐色で傷さえも精悍な感じでもう可愛さではなくカッコ良さになっていた。
「久しぶりだな。オレンジのドレス姿の令嬢がふらふら何もない場所に向かっていたからね、もしやと思ってな」
と笑って言う。
「よくわかりましたね」
「手紙で隠れ場所を聞くぐらいだからな。すぐに姿を消す事を考えるだろうと思って、ケーキを取っておいたぞ」
「なんと」
メイドの一人がサッと布を敷き、美しいケーキが並ぶ。思わず手を叩いてしまった。
「凄い!サプライズだわ」
「まぁ、アーシャが事前に知らせてくれたからな。こちらも用意しただけ」
「ありがとうございますカイル王子様」
あー、手紙を書いてて良かったと感動しながら、モグモグ食べていれば、
「今年は収穫祭行けそうだ」
とカイル王子が言った。
「本当ですか?それは楽しみですね、カイル王子様が武術大会に参加してくれれば活気が出ますね。後夜祭のダンスパーティーまで参加出来そうですか?」
「あぁ、三日ほど泊まらせてもらう予定だから」
「あの時以来、村人達が、お祝い事とかもイノシシの丸焼きを囲うようにダンスをするのが、流行りなんです。今や狩猟の儀式みたいですよ」
「なんだ、それ」
「ダンスして肉を食べるお祝いって事です」
と言えば、また後ろからスッと現れた影。
「お二人さん、第一王子のお茶会をサボるなんて酷いな」
と青い髪が揺れた。
「兄様」
「フランツ王子様」
と私達が後ろを振り向くと
「何の話?」
「今年の収穫祭」
カイル王子が答えた。
「あぁ、私も行きたいな」
と白い顔で言う王子の表情からは本気かどうか読み取れない。
「難しいでしょうね、第一王子が一つの領地に肩入れしては争いや噂を作る元になります」
とカイル王子が言えば
「そうだね」
とフランツ王子は、やっぱり表情を変えない。だけど、なんとなくだが、私は、
「行きたいんですね、カイル王子様が羨ましいと」
と言って笑ってしまった。
表情は作らずとも声のトーンでいじけているのがわかる。やはりまだ子供で、氷の王子ではない、これからなのかもしれないけど。
あんなに茶会にも行きたくなかったし、会いたくなかった第一王子様が、私達と同じで我慢もしている。私の今日の我慢を帳消しにするように、
「さぁ立ち上がって、ランララランララ…ララはい、お互い手を合わせて叩き合う、ランララランララ…」
木の影で子供が踊っている。
言葉はいらない。
社交ダンスでもない。村人のダンス。
フッフフ
「アーシャ、君には御礼を言わなければならない。あの日、見つけてくれてありがとう。命の恩人だ」
フランツ王子様が言った。私は、人差し指を口に当て、顔を振った。
そしてフランツ王子を探しているメイド達の方に指をさして
「あなた様の好きなように羽ばたいて下さいませ。せっかくの人生、囲われ羽も押さえつけられるかもしれませんが、こうやって羽ばたかせる場所をカイル王子様が作ってくれます。あなた様は一人じゃありません」
と言って別れた。最後こちらを一切見なかったけど、あの事件を気に病まないでカイル王子は生きているんだからとの思いは伝わっただろうか?
その後カイル王子は、なんか不機嫌だったし、茶会の会場では令嬢達が揉めているしで、この隙に横を通ってさっさと馬車で帰った。
フランツ王子様には断りを入れなかったが、踊ったし、話したし、今日の役割は果たしただろうと逃げた。
結局、お茶は、口をつけた程度でケーキはかなり食べれたから良しとした。
231
あなたにおすすめの小説
目指せ、婚約破棄!〜庭師モブ子は推しの悪役令嬢のためハーブで援護します〜
森 湖春
恋愛
島国ヴィヴァルディには存在しないはずのサクラを見た瞬間、ペリーウィンクルは気付いてしまった。
この世界は、前世の自分がどハマりしていた箱庭系乙女ゲームで、自分がただのモブ子だということに。
しかし、前世は社畜、今世は望み通りのまったりライフをエンジョイしていた彼女は、ただ神に感謝しただけだった。
ところが、ひょんなことから同じく前世社畜の転生者である悪役令嬢と知り合ってしまう。
転生して尚、まったりできないでいる彼女がかわいそうで、つい手を貸すことにしたけれど──。
保護者みたいな妖精に甘やかされつつ、庭師モブ子はハーブを駆使してお嬢様の婚約破棄を目指します!
※感想を頂けるとすごく喜びます。執筆の励みになりますので、気楽にどうぞ。
※『小説家になろう』様にて先行して公開しています。
公爵令嬢は、どう考えても悪役の器じゃないようです。
三歩ミチ
恋愛
*本編は完結しました*
公爵令嬢のキャサリンは、婚約者であるベイル王子から、婚約破棄を言い渡された。その瞬間、「この世界はゲームだ」という認識が流れ込んでくる。そして私は「悪役」らしい。ところがどう考えても悪役らしいことはしていないし、そんなことができる器じゃない。
どうやら破滅は回避したし、ゲームのストーリーも終わっちゃったようだから、あとはまわりのみんなを幸せにしたい!……そこへ攻略対象達や、不遇なヒロインも絡んでくる始末。博愛主義の「悪役令嬢」が奮闘します。
※小説家になろう様で連載しています。バックアップを兼ねて、こちらでも投稿しています。
※以前打ち切ったものを、初めから改稿し、完結させました。73以降、展開が大きく変わっています。
悪役令嬢の名誉を挽回いたします!
みすずメイリン
恋愛
いじめと家庭崩壊に屈して自ら命を経ってしまったけれど、なんとノーブル・プリンセスという選択式の女性向けノベルゲームの中の悪役令嬢リリアンナとして、転生してしまった主人公。
同時に、ノーブル・プリンセスという女性向けノベルゲームの主人公のルイーゼに転生した女の子はまるで女王のようで……?
悪役令嬢リリアンナとして転生してしまった主人公は悪役令嬢を脱却できるのか?!
そして、転生してしまったリリアンナを自分の新たな人生として幸せを掴み取れるのだろうか?
虚弱体質?の脇役令嬢に転生したので、食事療法を始めました
たくわん
恋愛
「跡継ぎを産めない貴女とは結婚できない」婚約者である公爵嫡男アレクシスから、冷酷に告げられた婚約破棄。その場で新しい婚約者まで紹介される屈辱。病弱な侯爵令嬢セラフィーナは、社交界の哀れみと嘲笑の的となった。
【完結】悪役令嬢の断罪から始まるモブ令嬢の復讐劇
夜桜 舞
恋愛
「私がどんなに頑張っても……やっぱり駄目だった」
その日、乙女ゲームの悪役令嬢、「レイナ・ファリアム」は絶望した。転生者である彼女は、前世の記憶を駆使して、なんとか自身の断罪を回避しようとしたが、全て無駄だった。しょせんは悪役令嬢。ゲームの絶対的勝者であるはずのヒロインに勝てるはずがない。自身が断罪する運命は変えられず、婚約者……いや、”元”婚約者である「デイファン・テリアム」に婚約破棄と国外追放を命じられる。みんな、誰一人としてレイナを庇ってはくれず、レイナに冷たい視線を向けていた。そして、国外追放のための馬車に乗り込むと、馬車の中に隠れていた何者かによって……レイナは殺害されてしまった。
「なぜ、レイナが……あの子は何も悪くないのに!!」
彼女の死に唯一嘆いたものは、家族以上にレイナを知る存在……レイナの親友であり、幼馴染でもある、侯爵令嬢、「ヴィル・テイラン」であった。ヴィルは親友のレイナにすら教えていなかったが、自身も前世の記憶を所持しており、自身がゲームのモブであるということも知っていた。
「これまでは物語のモブで、でしゃばるのはよくないと思い、見て見ぬふりをしていましたが……こればかりは見過ごせません!!」
そして、彼女は決意した。レイナの死は、見て見ぬふりをしてきた自身もにも非がある。だからこそ、彼女の代わりに、彼女への罪滅ぼしのために、彼女を虐げてきた者たちに復讐するのだ、と。これは、悪役令嬢の断罪から始まる、モブ令嬢の復讐劇である。
【完結】ど近眼悪役令嬢に転生しました。言っておきますが、眼鏡は顔の一部ですから!
As-me.com
恋愛
完結しました。
説明しよう。私ことアリアーティア・ローランスは超絶ど近眼の悪役令嬢である……。
気が付いたらファンタジー系ライトノベル≪君の瞳に恋したボク≫の悪役令嬢に転生していたアリアーティア。
原作悪役令嬢には、超絶ど近眼なのにそれを隠して奮闘していたがあらゆることが裏目に出てしまい最後はお約束のように酷い断罪をされる結末が待っていた。
えぇぇぇっ?!それって私の未来なの?!
腹黒最低王子の婚約者になるのも、訳ありヒロインをいじめた罪で死刑になるのも、絶体に嫌だ!
私の視力と明るい未来を守るため、瓶底眼鏡を離さないんだから!
眼鏡は顔の一部です!
※この話は短編≪ど近眼悪役令嬢に転生したので意地でも眼鏡を離さない!≫の連載版です。
基本のストーリーはそのままですが、後半が他サイトに掲載しているのとは少し違うバージョンになりますのでタイトルも変えてあります。
途中まで恋愛タグは迷子です。
悪役令嬢ですが、ヒロインの恋を応援していたら婚約者に執着されています
窓辺ミナミ
ファンタジー
悪役令嬢の リディア・メイトランド に転生した私。
シナリオ通りなら、死ぬ運命。
だけど、ヒロインと騎士のストーリーが神エピソード! そのスチルを生で見たい!
騎士エンドを見学するべく、ヒロインの恋を応援します!
というわけで、私、悪役やりません!
来たるその日の為に、シナリオを改変し努力を重ねる日々。
あれれ、婚約者が何故か甘く見つめてきます……!
気付けば婚約者の王太子から溺愛されて……。
悪役令嬢だったはずのリディアと、彼女を愛してやまない執着系王子クリストファーの甘い恋物語。はじまりはじまり!
せっかく転生したのにモブにすらなれない……はずが溺愛ルートなんて信じられません
嘉月
恋愛
隣国の貴族令嬢である主人公は交換留学生としてやってきた学園でイケメン達と恋に落ちていく。
人気の乙女ゲーム「秘密のエルドラド」のメイン攻略キャラは王立学園の生徒会長にして王弟、氷の殿下こと、クライブ・フォン・ガウンデール。
転生したのはそのゲームの世界なのに……私はモブですらないらしい。
せめて学園の生徒1くらいにはなりたかったけど、どうしようもないので地に足つけてしっかり生きていくつもりです。
少しだけ改題しました。ご迷惑をお掛けしますがよろしくお願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる