いかでか

栗菓子

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掃き溜めに鶴

第5話 高級娼婦カリンのお披露目

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処女の値段は、わりと高価だった。娼館の主がふくよかな顔をほくほくさせて満面の笑みを浮かべていたから間違いないだろう。主は正直に顔に出る。わかりやすい人だから好きだ。
ここでは、お金で人の価値を決められる。単純だが分かりやすい。
破瓜の儀式は、大仰に行われた。暴れないように、先輩の娼婦がやんわりと押さえつけて、誰も触ったことがない秘所の穴にぬるりととろみのついた液体を流し込む。破瓜の痛みが軽減されるようにしている。
媚薬と麻酔の効果もあるらしい。体が熱くなってきた。未知の経験だ。
股を大きく上げられるのは恥かしいが、アイラもこの儀式を乗り越えて高級娼婦になったのだ。耐えよう。
わたしの処女を買った物好きな男が、穴を大きく広げる。処女膜があるかどうか確かめているのだ。騙されて傷物を売らされたら悔しいからだろう。男はどうして処女が好きなのか?
男の本能だからしょうがないとアイラは言ったが、子どもなんでつくらないのに、娼婦は子どもができたら堕胎する。穴は穴だ。膜があるかないかだ。
なんかしょうもない話だな。男って情けないと思った。
男の顔を見ようと思ったが、なぜか男の顔は無貌だった。のっぺらぼう。ないもない顔。
先輩の心配そうな顔はわかるのに、なぜ男の顔はないのだろう。わたしはおかしいのか?
頭がおかしいとおもわれるのは嫌だから、黙っていた。
男の男根が、わたしの穴の膜を破ろうと侵入した。半ば強引に入り込んだ。みちりと音がした。
痛みはあったが、麻酔と媚薬の効果ですぐに男の男根は穴を蹂躙し始めた。
大人しくしていると、男がぴしゃりと太ももをたたいた。穴を締めろ。娼婦らしく男を悦ばせろと窘めているのだ。
カリンは、アイラに教わった通り、男根を柔らかく締めたり子宮の奥深くまで誘った。膣を動かす技術を見せた。
揺れる乳房。本当は生まれてくる子供に与える乳房なのかもしれない。だが、今は男のモノだ。
まだ硬い乳房は男に執拗に舐められ、吸いつかれる。玩具の様に揉まれ乳首も舐められ齧られる。少し痛い。
長い間、カリンは男に蹂躙された。嬲られた。お金の元は取るぞというように餓鬼みたいに貪られた。
カリンは人間ではない。男のための玩具。それも高級な玩具だ。
男の男根から精液が穴に流し込まれた。少し不愉快だった。
これで終わりかと思ったら、一日中、休みなしで男根が膣の中を勝手に動き回る。体勢も変わった。四つん這いにさせて背後から入れられたり、男の上に乗って男根を自分で自分の穴に入れる行為を見せろとも言われた。はじめてでカリンは戸惑った。先輩の娼婦が震えるカリンの手をつかみ、男根に触らせた。屹立する棒を、カリンの開いたばかりの穴にカリンの体重で入るように調整した。子宮の奥まで入った。コツンとなにか音がした。男は動かせと言った。カリンは唯機械的に体を上下に揺らした。
火照る貌、涙ぐむ美しい瞳。綺麗な髪。美しい肢体。それらが揺れて、カリンは女神のように、男を淫蕩に溺れさせるように仕向けた。
男はカリンに溺れた。最後には満足げに娼館の主に追加料金を払った。予想以上の快楽だったのだろう。
欲望を満たしきった顔で、主人にお金を再度払った。主人は驚いた。いいのですかと問うと、かまわないと男は一番良かったよ。とカリンを褒めた。
一番良い芸を見せた犬のような扱いだったが、ともあれカリンはこの破瓜の儀式を乗り越え、しかも気に入られたようである。
どうやら男はお金持ちであるらしい。
カリンの顧客になるかも知れない。
先輩の娼婦や娼館の主人は「お前よくやったな。」と満面の笑みを浮かべた。
「これでアイラも肩の荷が下りるわ。アイラも引退したがっていたのよ。」
「貴方はアイラのはじめてで最後の教え子よ。」
 高級娼婦カリンのお披露目は成功した。
どうしてだろう。カリンは思った。何も感じない。唯乗り越えたのだということだけは分かった。

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