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掃き溜めに鶴
オキナとアサミの会話①
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オキナは子どものような顔をしながら豊満な胸と肢体をもった娼婦を嬉しそうに眺めた。
アサミという娼婦は怯えながらも、精一杯媚びようとしていた。多分アサミと仲間の保護を求めてオキナに媚びようとしているのだ。殺伐とした盗賊団の中で暮らしているオキナにはアサミの考えが良く読めた。
可愛いひとだ。健気に仲間を守ろうとしている。オキナにとって仲間はどうでもいい存在だった。偶々一緒に仕事をしているドライな関係だ。
「どうして、仲間をかばったのだ。お前にとって何もならないのに。」
あえて冷淡に尋ねたら、アサミは激昂した子猫のように威嚇した。「貴方には分らない。私の仲間です。一緒に仕事をしていたのです。カリンには特にお世話になりました。それなのに。」
アサミは恨めし気にオキナを見た。ああ俺たちが彼女の日常を奪ったんだなと相当恨まれているなと思った。
今までなんとも思っていなかった仕事が少し辛くなった。
「そういうなよ。仲間を庇ったお前を見て興味がわいたんだ。どんな女かなって。おっとこっちも仕事でやったことだよ。」
怒りのままにアサミはオキナを叩こうとした。でもその手は握りしめられた。
柔らかな手。娼婦らしい手。オキナの手は傷だらけでゴツゴツしている。力が強くて痛がっている。泣きそうな顔をみてオキナは思わず抱きしめた。嫌悪でアサミは体をこわばらせた。
「悪かった。お前勇気あるな。仲間のためにやるとはな。」
「お前気に入ったよ。」
「お前の魂胆は分かっている。自分と仲間の保護を求めているんだろ。統領に言ってやる。」
オキナはくつくつと笑いながら、子猫のような女の髪を撫でた。ふるりと女は恐怖に震えたが、構わずに撫でた。
猫のように体中を撫でまわし、舐め回した。嫌悪と恐怖に震えながらもアサミは健気に耐えた。
次第にゆっくりと緊張状態から逃れて、アサミは自分に惚れた男を当惑気に見た。オキナは肩をすくめて言った。
「何簡単なことだ。俺の女になればいい。俺を慰めてくれたら保護してやる。仲間もな。」
「お前は娼婦だったろ。できるだろ。」
アサミは複雑な顔でオキナを見た。
「死んだ奴らが気になるか。それは仕方がない。俺たちも仕事だったから。今は生き延びるために俺たちに気に入られた方が良い。」
アサミはぐうの音も出ない顔だった。彼は正しい。
「その内、追手もくるだろ。束の間の恋人ごっごやろうぜ。」
アサミはどうしてと思った。盗賊団はなぜ娼館街を狙ったのだろう。きまぐれ?前から狙ってた?
疑問をオキナに問うと、オキナもわからないと言った。
統領なら知っているかもしれないな。
「いつか聞いてやる。その代わり俺を悦ばせろ。」
冷酷な色をした目のオキナが現われた。惚れた女であっても代償は必要だ。
盗賊としてのオキナがあらわれてアサミはぞっと背中を震わせた。
恐ろしかったが、娼婦として働いた自尊心が彼女を逃げるのを許さない。これは自分で自分の命のみならずカリン達の命も左右する選択だ。
アサミは「わかったわ。何でもする。貴方の望み通りする。貴方の子を孕んでもいい。」
オキナは少し目を見開いた。「子ども。子どもか。」
思いもよらないことを言われたように彼は当惑した。
「でも、お前はその子を嫌うだろう。女は嫌な奴の子を愛せない生き物だと聞いたことがある。」
オキナにも彼女の好意は期待していなかった。
「あたしだけのこどもにするから」
アサミはきっぱりと決心したように言った。弱いけど頑固な面がある女。子どものような女。
飽きない女だ。
「わかった。」
オキナとアサミは約束をした。敵対同士でありながら恋人になろうというのだ。
馬鹿げた関係。でもどうせ、こんな世の中だ。こんな関係もあるだろう。
アサミという娼婦は怯えながらも、精一杯媚びようとしていた。多分アサミと仲間の保護を求めてオキナに媚びようとしているのだ。殺伐とした盗賊団の中で暮らしているオキナにはアサミの考えが良く読めた。
可愛いひとだ。健気に仲間を守ろうとしている。オキナにとって仲間はどうでもいい存在だった。偶々一緒に仕事をしているドライな関係だ。
「どうして、仲間をかばったのだ。お前にとって何もならないのに。」
あえて冷淡に尋ねたら、アサミは激昂した子猫のように威嚇した。「貴方には分らない。私の仲間です。一緒に仕事をしていたのです。カリンには特にお世話になりました。それなのに。」
アサミは恨めし気にオキナを見た。ああ俺たちが彼女の日常を奪ったんだなと相当恨まれているなと思った。
今までなんとも思っていなかった仕事が少し辛くなった。
「そういうなよ。仲間を庇ったお前を見て興味がわいたんだ。どんな女かなって。おっとこっちも仕事でやったことだよ。」
怒りのままにアサミはオキナを叩こうとした。でもその手は握りしめられた。
柔らかな手。娼婦らしい手。オキナの手は傷だらけでゴツゴツしている。力が強くて痛がっている。泣きそうな顔をみてオキナは思わず抱きしめた。嫌悪でアサミは体をこわばらせた。
「悪かった。お前勇気あるな。仲間のためにやるとはな。」
「お前気に入ったよ。」
「お前の魂胆は分かっている。自分と仲間の保護を求めているんだろ。統領に言ってやる。」
オキナはくつくつと笑いながら、子猫のような女の髪を撫でた。ふるりと女は恐怖に震えたが、構わずに撫でた。
猫のように体中を撫でまわし、舐め回した。嫌悪と恐怖に震えながらもアサミは健気に耐えた。
次第にゆっくりと緊張状態から逃れて、アサミは自分に惚れた男を当惑気に見た。オキナは肩をすくめて言った。
「何簡単なことだ。俺の女になればいい。俺を慰めてくれたら保護してやる。仲間もな。」
「お前は娼婦だったろ。できるだろ。」
アサミは複雑な顔でオキナを見た。
「死んだ奴らが気になるか。それは仕方がない。俺たちも仕事だったから。今は生き延びるために俺たちに気に入られた方が良い。」
アサミはぐうの音も出ない顔だった。彼は正しい。
「その内、追手もくるだろ。束の間の恋人ごっごやろうぜ。」
アサミはどうしてと思った。盗賊団はなぜ娼館街を狙ったのだろう。きまぐれ?前から狙ってた?
疑問をオキナに問うと、オキナもわからないと言った。
統領なら知っているかもしれないな。
「いつか聞いてやる。その代わり俺を悦ばせろ。」
冷酷な色をした目のオキナが現われた。惚れた女であっても代償は必要だ。
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恐ろしかったが、娼婦として働いた自尊心が彼女を逃げるのを許さない。これは自分で自分の命のみならずカリン達の命も左右する選択だ。
アサミは「わかったわ。何でもする。貴方の望み通りする。貴方の子を孕んでもいい。」
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思いもよらないことを言われたように彼は当惑した。
「でも、お前はその子を嫌うだろう。女は嫌な奴の子を愛せない生き物だと聞いたことがある。」
オキナにも彼女の好意は期待していなかった。
「あたしだけのこどもにするから」
アサミはきっぱりと決心したように言った。弱いけど頑固な面がある女。子どものような女。
飽きない女だ。
「わかった。」
オキナとアサミは約束をした。敵対同士でありながら恋人になろうというのだ。
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