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掃き溜めに鶴
第16話 超高級娼館の秘密
しおりを挟む少年は、時折見世物のように、カリンと性交させられた。
盗賊たちも、その時は、他の人と性交していて、誰も注目しない。
その時、ひそひそとカリンの耳に囁いた。
「ぼくは超高級娼館。あの大きな炎が燃えた館にいたんだよ。あそこは、貴族と超高級娼婦が夜の営みをする場所だったんだよ。貴族の落とし胤も多くいるんじゃないかな。ぼくもそうだったもの。時折、父様が来て、母様と一緒にいるんだ。母様は娼婦だけどとても綺麗で、聡明だったから父様のお気に入りになったんだ。
でも正妻が居て、母様を父様の館に連れて行くと殺されるかもしれないからと母様はあそこにずっと父様だけの娼婦でいると住んでいたんだ。
自分でいうのもなんだけど、貴族並みに豪奢な部屋だったよ。母様のお気に入りの家具やオルゴールやとても高価なものもあった。あそこは父様と母様だけの部屋だったよ。」
「ぼくは幸いにも父様に瓜二つの顔を持って生まれたからまぎれもなく父様の子と分かったから溺愛されたよ。」
「それを面白くない人もいたかもしれない。例えば正妻とかね。」
「もしかしたらあの大きな炎はぼくのせいかも。」
少年はとんでもないことを言った。
まさか正妻が嫉妬に狂ってあの事件を起こしたというのか?そんな馬鹿な。
「実は正妻には子どもは生まれなかったんだ。他の女たちには生まれたのにね。正妻は父様より格上の貴族なんだよ
とても自尊心が高くて貴族意識が強くて苛烈な面があるって。彼女にとって正式な子が生まれないのは耐えがたい屈辱だったのかもしれない。」
それがもし真相だったら嫌だ。狂った女がなまじ権力をもつと質が悪い。浮気をすると悋気する女はよくいるが、そこまでやる女はいない。
もしいたとしたら女としてユルセナイ。ちゃんと内輪だけで解決してほしい。巻き込まれた者達はたまったものじゃない。
「これがあの大災の原因かはわからないけどね・・」
私も、違ってあってほしい。でないとあまりにも情けなくて可哀相だ。巻き込まれて殺された娼婦たちの姿が脳裏に浮かんだ。
カリンは思わず涙を流した。はっと少年はカリンの涙を見て「ごめん」と呟いた。
助けは必ず来るよとカリンを猫のように宥めた。こういうところが貴族めいていた。
カリンは貴族が怖くなった。盗賊も怖いが、そんな貴族には会いたくない。
カリンは弱気になっていた。アサミは大丈夫だろうか?カリンも疲れているらしい。
こどもの言うことに翻弄されるなんでカリンらしくない。
しっかりしろ。カリン。すべてが明らかになるまで負けるな。カリン。彼女は自分を励ました。
ここまで生き延びたんだ。しっかりと生きなきゃ。
神様しっかりと生きさせてください。 カリンは祈った。
少年は申し訳なさそうにカリンを見た。
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