いかでか

栗菓子

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掃き溜めに鶴

第26話 急変

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エドの行動は迅速だった。優秀な人材を登用し、大貴族と超高級娼館を調べ上げた。
貴族社会の歪みや、腐敗につながっている証拠がいっぱい出た。図らずも貴族社会の膿をとったわけだ。
多くの権力を持つ貴族が、証拠と証言者、被害者の言論で裁かれた。勿論、干渉や圧力もあったが、
エドとカリンの力を併せたら多くの欺瞞が暴かれるようになった。
人身売買、人を壊す薬の売買、洗脳 ありとあらゆる悪の所業が暴かれた。
カリンも辟易するほど貴族の悪行は山盛りだった。
エドはまるでトラウマを克服するかのように、鬼の形相で、貴族たちと盗賊たちエドの敵を葬ってきた。
これで多くの人の運命が急変したことには変わりない。

エドは、王族に衆目され、爵位を賜った。
以前よりはるかに豪奢な館と広大な地を与えらた。
その中で娼館や犠牲者になった遺族たちは街を創り始めた。
いつしかカリンは生存者の希望の星となり、打ちのめされた人たちに光を希望を与えた。
エドも鬼のような活躍は英雄と呼ばれた。
いつしかその地はエデイアルド 正式名として貴族の名として改められた。
その土地もエデイアルドである。 そこは肥沃な地で食べ物や果実を人工栽培しやすい土地で、果実酒や食べ物を
各地に運版するのは、シンのような隊商であった。カリンの贔屓もありシンはその土地の雇用隊商となった。
シンもアイラのためにカリンを探してくれたのだ。恩義は返さなければならない。
エデイアルドは何を考えたのか、色々大農家の主人と作物の研究者、環境の研究家を登用し、新しい品種を試みた。
この地の特産物を創ろうとした。何事だろうとカリンは見守ったが、エドは淡い黄色の縞毛様の果実をカリンに渡した。カリンはおそるおそる食べてみた。とても豊潤で美味しかった。一番おいしい果実だった。
カリンは目を輝かせて凄い凄いとこどものように褒めた。
エデイアルドはわずかにほほ笑んでこの果実の名はカリンだよ。
君の名がついた果実の木がこの地に長く生き続けるんだ。
エデイアルドという土地に多くのカリンという果実の木が植生されるんだ。

ここは僕と君の地なんだよ。エドは夢見るようにカリンに話した。
カリンはなんだか温まる者を感じた。嬉しや。何故こんなに胸がなるのか。
エドは言った。ここが君の故郷だよ。
もうどこにもいかなくていい。

カリンは涙があふれて止まらなかった。運命はいつも非情にカリンをさらう。
もうどこにも行かなくていい。
ここに安住できる。
ここにいていいの。エド。
泣かないでずっとずっとここにいていいんだよ。君は僕の領主婦人になるのだから。
でも私は娼婦だったから。無理よ。とカリンは断った。
エドは片目をつぶって大丈夫。どこその没落貴族の養子にさせて花嫁にするから。
爵位なんで案外手にはいるんだよ。

君は領主婦人らしく館の一番気持ちいいふっくらしたソファで猫のようにねそべってもいいんだよ。
私は猫なの?
そうとも特別な大事な大事なこの土地の守り神 猫神だよ。
それもいいわね。

カリンはエドとエドの提案が気に入った。

運命のようにカリンはエドの正式な夫婦となった。

年老いてカリンは灰色の猫になっていた。

嗚呼あたしは死んだのか。エドも幸福そうに死んだ。

麗しき女が現われた。あなたは女神ですか?
彼女は首をかしげて人は私をそう呼びますが、私は土地の女神です。
カリンをそっと抱えてカリンよ。貴方は不思議な力を使ってこの地を豊かにしました。
貴方も十分に神の眷属ですよ。
私と一緒に神の世界へ行きましょう。
お待ちください。エドはどうなるんのですか。
エドの魂は天国へ行くでしょう。貴方は神になったのだから神の世界へ。

嗚呼、カリンは悲しかった。いつか会えるかな。バイバイ私のかつての夫。
その前に女神は微笑んでいった。過去に戻ってかつての貴方に私の幻を見せましょう。
そうすればあなたはここまでこれる。
えっ? 貴方が私をここまでこさせたの。あまりにも残酷な人生だったわ。狂わないのが不思議だったわよ。
カリンは抗議した。あんまりだと憤慨した。

麗しき女神は涼やかにほほ笑んだ。でも貴方はエドと幸福な人生を歩んだ。代償はあった。
カリンはそれを言われると弱いわね。
女神は大丈夫。死んだ人たちはもう転生して酷い目にあった人たちほど幸福になる人生をあゆむでしょう。
貴女は誰よりも美しくなった。絶世の美猫よ。
よくぞ乗り越えたね。
それは貴方も無意識に望んでいた事。

さあ、過去のあなたを今のあなたが導くのです。
神は時空を超える。
カリンは頷いた。地獄も味わったけど最後は幸福だった。
嗚呼エド。いつかはまた会えるよね。
猫となったカリンは大人しく麗しき女神に抱かれた。
光となり消滅した。

気づけば過去のボロボロの子ども。過去のあたし。目を開いて呆然とみている。
無知なあたしはふらふらと幻影をたどって放浪する。
過去のあたしは無謀だ。子どもだったから仕方がない。

あたしはハラハラして過去のあたしを導いた。
さよなら。過去のあたし。頑張って。
あたしだけが応援するよ。最後にこんな意外な結末があったとわかるよ。
待っているよ。過去のあたし。今のあたし。これからのあたし。
あまりにも不思議な人生だったから。
あたしも頑張るよ。貴方も頑張ってね。

また会おうね。バイバイ。


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