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第1章~あなたを目指して~
第6話~フレイン目線~
「ていうか、お前さんがそこまで汚されるなんて珍しいな。誰にやられたんだ?」
「アクセルだよ。三ヶ月前に入ってきた新人の」
「えー、マジか。そりゃすげぇな。彼、今何位だっけ?」
「ええと……何位だったかな。細かい数字は忘れちゃった。でも最近100位以内に入っていたのは確かだよ」
「へえ、そうなのか。なかなかのスピード出世だな」
「まあね。ぼんやりしていると追い抜かれそうだ。三ヶ月で『狂戦士』になれる人は滅多にいないし」
「何? 狂戦士にまでなったのか?」
「未遂だけどね。多分、本人も自覚してない」
エインヘリヤルは、ある一定の強さに達すると「狂戦士モード」に入ることがある。身体が軽くなり、痛みに怯まなくなり、視界がクリアになって、戦闘力が飛躍的に向上するのだ。
この「狂戦士モード」は本来かなりの練度が必要であり、三ヶ月程度では到底身に付くものではない。そういう意味では、弟はかなりの才能を持っていると認められる。
すると、ジークが苦笑して言った。
「自覚してないなら、狂戦士なんてなるもんじゃないぜ。下手したら魂壊されて蘇生できなくなっちまう」
「まあね。だからそうなる前に止めておいた。狂戦士モードを楽しむにはまだ早いからさ」
それに……と、フレインは思う。
せっかく弟がヴァルハラに来てくれたのだ。生前の功績が認められ、エインヘリヤルとしてここで暮らすことを許されたのだ。
ならば存分に楽しまなければ。血と愛にまみれた狂闘を、永遠に。
「それじゃ、私は怪我を治してくるよ」
「おう。じゃ、また宴でな」
ジークと別れた後、フレインは「オーディンの泉」に向かった。
広々とした滝壺に、岩場から透明な水が流れ落ちている。死ぬほどの怪我ではない場合、ここで水浴びして傷を癒すのだ。さしずめ「禊ぎ」のようなものか。
「アクセルだよ。三ヶ月前に入ってきた新人の」
「えー、マジか。そりゃすげぇな。彼、今何位だっけ?」
「ええと……何位だったかな。細かい数字は忘れちゃった。でも最近100位以内に入っていたのは確かだよ」
「へえ、そうなのか。なかなかのスピード出世だな」
「まあね。ぼんやりしていると追い抜かれそうだ。三ヶ月で『狂戦士』になれる人は滅多にいないし」
「何? 狂戦士にまでなったのか?」
「未遂だけどね。多分、本人も自覚してない」
エインヘリヤルは、ある一定の強さに達すると「狂戦士モード」に入ることがある。身体が軽くなり、痛みに怯まなくなり、視界がクリアになって、戦闘力が飛躍的に向上するのだ。
この「狂戦士モード」は本来かなりの練度が必要であり、三ヶ月程度では到底身に付くものではない。そういう意味では、弟はかなりの才能を持っていると認められる。
すると、ジークが苦笑して言った。
「自覚してないなら、狂戦士なんてなるもんじゃないぜ。下手したら魂壊されて蘇生できなくなっちまう」
「まあね。だからそうなる前に止めておいた。狂戦士モードを楽しむにはまだ早いからさ」
それに……と、フレインは思う。
せっかく弟がヴァルハラに来てくれたのだ。生前の功績が認められ、エインヘリヤルとしてここで暮らすことを許されたのだ。
ならば存分に楽しまなければ。血と愛にまみれた狂闘を、永遠に。
「それじゃ、私は怪我を治してくるよ」
「おう。じゃ、また宴でな」
ジークと別れた後、フレインは「オーディンの泉」に向かった。
広々とした滝壺に、岩場から透明な水が流れ落ちている。死ぬほどの怪我ではない場合、ここで水浴びして傷を癒すのだ。さしずめ「禊ぎ」のようなものか。
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