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第二章 さみしがりやのジュブナイル6
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「え、本当ですか!? ジュブナイルさん!?」
「ああ。それに、『夜の底の使い』もセットだ」
え? と奥のほうに目を凝らす。
等間隔に並んだ机とパソコンの向こうに、なにか黒いものが見えた。
暗い中なのに、真っ黒な布みたいなものが、教室の奥に張ってあるのが見える。布は何十にもランダムに重なっていて、蜘蛛の巣が布でできてるみたいな見た目だった。
その真ん中に、人影が見えた。布にくるまれて、宙づりになってる。……あれが!?
「ジュブナイル!」
ファンタジーさんが剣を抜いた。ジュブナイルさんに駆け寄っていく。
すると、黒い布が生き物みたいにぶわっと広がって、ファンタジーさんを包もうとした。
「ファンタジーさん!」
「花音、下がってろ! こいつらが『夜の底の使い』だ!」
あ、あの布が!?
「こいつらにつかまると、身動きが取れなくなり、やがて気力も失っていく! おれのことは心配いらない!」
そう言いながら、ファンタジーさんは上下左右に鋭く剣を振るった。
布は――「夜の底の使い」は、たちまち細切れになって床に落ちていく。
よく見ると、それは布なんかじゃなかった。アメーバみたいにうごめきながら形を変えて、ぐにゃにゃと這いずり回ってる。
「花音さん、もっと離れるですう!」
「こいつらの一匹につかまると、一気に密集してくるからな! ミーたちもうっかり触れちまうとやばい!」
でも、ファンタジーさんに切られた「使い」たちは、しばらくはもぞもぞ動いてたけど、すぐにおとなしくなっていった。
やがてファンタジーさんがジュブナイルさんにたどりついた。ジュブナイルさんをくるんでた「使い」を切り破って、とうとうジュブナイルさんの体がどさりとファンタジーさんの腕の中に倒れてきた。
見た感じ、意識がないみたいだ。
床の上の「使い」の体がチリみたいに細かくなって空気中に消えていく中、ファンタジーさんが大声で言った。
「ジュブナイル! おい、しっかりしろ! 司書が来たぞ! ミシマエルは図書室から出られないが、新しい司書が来てくれたんだ! 『使い』は追い払った、さあ起きるんだ!」
ファンタジーさんはジュブナイルさんを背負って、パソコン室の入り口にいた私たちのところまで戻ってきた。
まだ目を閉じてるジュブナイルさんの顔を覗き込んでみる。
ファンタジーさんより、ちょっと幼い顔立ちだった。身長は私より高くてファンタジーさんよりちょっと低いくらい。服装は――ファンタジーさんと違って――現実世界でもいそうな、白いワイシャツと黒いズボン。……ほぼ中三か高校生くらいの、制服姿だ。ズボンにサスペンダーがついてるのが、数少ない個性で。
ただ、ミディアムな長さの髪の毛が、鮮やかな緑色で、ごく普通の服装をしてる首から下に対して、すごく個性的に見えた。
ファンタジーさんがきつめな顔をしてるからつい比べちゃうんだけど、ジュブナイルさんはずいぶん優しそうというか、穏やかそうな顔つきに見える。
「う……ん」
「目が覚めたか、ジュブナイル!」
「……ファンタジー……? それに、童話と絵本……」
「ジュブナイルさん! お久しぶりでうすう!」
「ああ、ジュブナイル! 無事でよかったァ!」
ゆっくりと開かれたジュブナイルさんの瞳は、髪と同じ緑色だった。
夜世界の暗さの中で、その鮮やかさがまぶしくて、めまいを起こしちゃいそうになる。
「そうだ、おれが分かるか!? ほら、ここにいるのが花音。新しい司書だ。花音に、お前の望みを言え。司書がそれをかなえてくれれば、力が戻って、もうそうそう『使い』なんぞに後れを取らなくなる! さあ、なんでも言え! いくつでも言え! 思いつく限りに言え!」
「あ、あの、ファンタジーさん。あんまりハードルが上がっちゃうと、その」
そろそろと手を伸ばしつつ、一応、そうは言ったんだけど。
「僕の……望み……」
「そうだ! 早くしないと、『使い』どもが復活してくるぜ! さあ、お前の望みはなんだ!?」
「友達が……欲しい……」
そう言われて、はたと、私たちの動きが止まった。
「……友達?」とファンタジーさん。
「そう……友達……」
「ほおっほう。そうすると、このおれは、お前にとって今の今まで、なんだったのかねえ? ただの知り合いか? それもおれはお前の手下かなんかか? おお?」
まだ朦朧としてるように見えるジュブナイルさんが、頬に冷や汗を浮かべながら首を横に振った。
「ち、違う、ファンタジーは確かに友達だよ。でも僕が欲しいのは、人間の友達なんだ……。だって僕たちは、人間に読まれるために生まれてきたんだから……。でも図書館の活力が減るにつれて来る子も減って、僕たちも『使い』に力を奪われて、だんだん誰にも読まれなくなって……」
「……そうだな。ミシマエルの力も、衰退の速度を緩めることはできても、根本的な解決はできなかった……『夜の図書室』の司書がたった一人じゃ、あいつがいくら頑張ってももともと無理な話なんだ」
「ファンタジー、僕だってまだ寿命を迎えたくなんかないよ。でも、報われない日々に、少し疲れてしまったんだ。ミシマエルは優れた司書だ、でもこの学校の生徒じゃない。生徒に見向きもされない本なんて、それは……」
緑色の瞳が、輝きを増したように見えた。
でも、違う。あれは光がともったんじゃない。
涙だ。
「あ、あのっ!」
いきなり私が大声を出したので、二人が私のほうを向いた。
「私、人間です。それに、『夜の図書館』の司書になれてるみたいなんです。……私じゃ、だめですか? 友達って」
「君、が……?」
「はいっ。七月花音です。ファンタジーさん、それに三島さんや童話さんに絵本さんとは、もう友達です! ……だから、ジュブナイルさんも!」
ジュブナイルさんが目をぱちくりさせる。
「司書? あの子が?」
「今さっきおれもそう言っただろうが。聞いてなかったのか」
「人間の、友達……。本当に?」
ジュブナイルさんが体を起こした。
私は、思いつくままに言葉を続ける。
「私たちが読もうとしてない本って、きっと学校の図書室の中にたくさんあるんだと思います。物語だけじゃなくて、資料みたいな本でもそうですし。でも、ほんのたまにしか読まれなくったって、そのたまに手に取る人にとっては、どれもすごく大事な本のはずですっ」
「それは……そうかもしれない。でも僕は、物語としての魅力をもう失っていて……あの図書室から消えてしまっても、誰も悲しまないんだ」
私は両手を握ってこぶしにした。
なんて悲しいことを言うんだろう。絶対にそんなことはないのに。
「図書室でも本屋さんでも、なにか理由があって、廃棄されちゃう本はあります。でも今のジュブナイルさんは、たぶん違うじゃないですかっ」
ジュブナイルさんが息をのむ。
「そうだ、ジュブナイル。おれだって、もうここの図書室にあり続けるのをあきらめようかと、つい昨日まで思っていた。けど、花音が救ってくれたんだ。だからお前も……」
その時、パソコン室の入り口に、なにか動くものが見えた。
振り返ると、それは黒い蛇だった。さっきの布と同じ材質に見える。
いや、よく見ると、布が丸まって蛇みたいな形になってる。頭の部分には、太くて長い牙が上下二本ずつで四本、きらりと光って見えた。
ということは、これは……。
「『使い』か!? まだいやがったか! 伏せろ、花音!」
ファンタジーさんが剣を抜いて、私のほうへ駆け出した。
私は言われたとおり、頭を抱えてその場に伏せる。
で、でもこれ、間に合う!?
背中の上に、凄い勢いでなにかが降りかかってくる気配がする。
ぞっとして、体中に鳥肌が立った。なんとか伏せはしたけど、それ以上は怖くて動けない。
がぶっ……!
嫌な音が聞こえた。
そしてそのすぐ後に、
ざんっ!
これはたぶん、「夜の底の使い」が切られた音。
私は体を起こした。
横を見ると、やっぱり、二つに切られた蛇が落ちていて、すぐにぐったりとなって、やっぱりチリみたいに消えていく。
よかった。
あれ、でも、私どこを噛まれたんだろう。
どこも痛くないんだけど……?
「ジュブナイル! お前!」
えっ、と思って「使い」がいたのとは逆のほうを見た。
ジュブナイルさんが、左手で右腕を抑えてうずくまってる。
その手のひらから、赤い筋がすうっと流れて、床に落ちた。
「ジュ、ジュブナイルさん!?」
「花音、ちゃん、だったね……けがはない?」
「お前、大して戦闘能力もないのに無茶するな。傷を見せろ」
「はは、ひどいな。僕は平気だよ。それより――」
ジュブナイルさんが体を起こして、私に向き直った。
「――それより、せっかくできた人間の友達が、無事でよかった」
そう言って微笑む。
「ジュブナイルさん!」
「ああ。それに、『夜の底の使い』もセットだ」
え? と奥のほうに目を凝らす。
等間隔に並んだ机とパソコンの向こうに、なにか黒いものが見えた。
暗い中なのに、真っ黒な布みたいなものが、教室の奥に張ってあるのが見える。布は何十にもランダムに重なっていて、蜘蛛の巣が布でできてるみたいな見た目だった。
その真ん中に、人影が見えた。布にくるまれて、宙づりになってる。……あれが!?
「ジュブナイル!」
ファンタジーさんが剣を抜いた。ジュブナイルさんに駆け寄っていく。
すると、黒い布が生き物みたいにぶわっと広がって、ファンタジーさんを包もうとした。
「ファンタジーさん!」
「花音、下がってろ! こいつらが『夜の底の使い』だ!」
あ、あの布が!?
「こいつらにつかまると、身動きが取れなくなり、やがて気力も失っていく! おれのことは心配いらない!」
そう言いながら、ファンタジーさんは上下左右に鋭く剣を振るった。
布は――「夜の底の使い」は、たちまち細切れになって床に落ちていく。
よく見ると、それは布なんかじゃなかった。アメーバみたいにうごめきながら形を変えて、ぐにゃにゃと這いずり回ってる。
「花音さん、もっと離れるですう!」
「こいつらの一匹につかまると、一気に密集してくるからな! ミーたちもうっかり触れちまうとやばい!」
でも、ファンタジーさんに切られた「使い」たちは、しばらくはもぞもぞ動いてたけど、すぐにおとなしくなっていった。
やがてファンタジーさんがジュブナイルさんにたどりついた。ジュブナイルさんをくるんでた「使い」を切り破って、とうとうジュブナイルさんの体がどさりとファンタジーさんの腕の中に倒れてきた。
見た感じ、意識がないみたいだ。
床の上の「使い」の体がチリみたいに細かくなって空気中に消えていく中、ファンタジーさんが大声で言った。
「ジュブナイル! おい、しっかりしろ! 司書が来たぞ! ミシマエルは図書室から出られないが、新しい司書が来てくれたんだ! 『使い』は追い払った、さあ起きるんだ!」
ファンタジーさんはジュブナイルさんを背負って、パソコン室の入り口にいた私たちのところまで戻ってきた。
まだ目を閉じてるジュブナイルさんの顔を覗き込んでみる。
ファンタジーさんより、ちょっと幼い顔立ちだった。身長は私より高くてファンタジーさんよりちょっと低いくらい。服装は――ファンタジーさんと違って――現実世界でもいそうな、白いワイシャツと黒いズボン。……ほぼ中三か高校生くらいの、制服姿だ。ズボンにサスペンダーがついてるのが、数少ない個性で。
ただ、ミディアムな長さの髪の毛が、鮮やかな緑色で、ごく普通の服装をしてる首から下に対して、すごく個性的に見えた。
ファンタジーさんがきつめな顔をしてるからつい比べちゃうんだけど、ジュブナイルさんはずいぶん優しそうというか、穏やかそうな顔つきに見える。
「う……ん」
「目が覚めたか、ジュブナイル!」
「……ファンタジー……? それに、童話と絵本……」
「ジュブナイルさん! お久しぶりでうすう!」
「ああ、ジュブナイル! 無事でよかったァ!」
ゆっくりと開かれたジュブナイルさんの瞳は、髪と同じ緑色だった。
夜世界の暗さの中で、その鮮やかさがまぶしくて、めまいを起こしちゃいそうになる。
「そうだ、おれが分かるか!? ほら、ここにいるのが花音。新しい司書だ。花音に、お前の望みを言え。司書がそれをかなえてくれれば、力が戻って、もうそうそう『使い』なんぞに後れを取らなくなる! さあ、なんでも言え! いくつでも言え! 思いつく限りに言え!」
「あ、あの、ファンタジーさん。あんまりハードルが上がっちゃうと、その」
そろそろと手を伸ばしつつ、一応、そうは言ったんだけど。
「僕の……望み……」
「そうだ! 早くしないと、『使い』どもが復活してくるぜ! さあ、お前の望みはなんだ!?」
「友達が……欲しい……」
そう言われて、はたと、私たちの動きが止まった。
「……友達?」とファンタジーさん。
「そう……友達……」
「ほおっほう。そうすると、このおれは、お前にとって今の今まで、なんだったのかねえ? ただの知り合いか? それもおれはお前の手下かなんかか? おお?」
まだ朦朧としてるように見えるジュブナイルさんが、頬に冷や汗を浮かべながら首を横に振った。
「ち、違う、ファンタジーは確かに友達だよ。でも僕が欲しいのは、人間の友達なんだ……。だって僕たちは、人間に読まれるために生まれてきたんだから……。でも図書館の活力が減るにつれて来る子も減って、僕たちも『使い』に力を奪われて、だんだん誰にも読まれなくなって……」
「……そうだな。ミシマエルの力も、衰退の速度を緩めることはできても、根本的な解決はできなかった……『夜の図書室』の司書がたった一人じゃ、あいつがいくら頑張ってももともと無理な話なんだ」
「ファンタジー、僕だってまだ寿命を迎えたくなんかないよ。でも、報われない日々に、少し疲れてしまったんだ。ミシマエルは優れた司書だ、でもこの学校の生徒じゃない。生徒に見向きもされない本なんて、それは……」
緑色の瞳が、輝きを増したように見えた。
でも、違う。あれは光がともったんじゃない。
涙だ。
「あ、あのっ!」
いきなり私が大声を出したので、二人が私のほうを向いた。
「私、人間です。それに、『夜の図書館』の司書になれてるみたいなんです。……私じゃ、だめですか? 友達って」
「君、が……?」
「はいっ。七月花音です。ファンタジーさん、それに三島さんや童話さんに絵本さんとは、もう友達です! ……だから、ジュブナイルさんも!」
ジュブナイルさんが目をぱちくりさせる。
「司書? あの子が?」
「今さっきおれもそう言っただろうが。聞いてなかったのか」
「人間の、友達……。本当に?」
ジュブナイルさんが体を起こした。
私は、思いつくままに言葉を続ける。
「私たちが読もうとしてない本って、きっと学校の図書室の中にたくさんあるんだと思います。物語だけじゃなくて、資料みたいな本でもそうですし。でも、ほんのたまにしか読まれなくったって、そのたまに手に取る人にとっては、どれもすごく大事な本のはずですっ」
「それは……そうかもしれない。でも僕は、物語としての魅力をもう失っていて……あの図書室から消えてしまっても、誰も悲しまないんだ」
私は両手を握ってこぶしにした。
なんて悲しいことを言うんだろう。絶対にそんなことはないのに。
「図書室でも本屋さんでも、なにか理由があって、廃棄されちゃう本はあります。でも今のジュブナイルさんは、たぶん違うじゃないですかっ」
ジュブナイルさんが息をのむ。
「そうだ、ジュブナイル。おれだって、もうここの図書室にあり続けるのをあきらめようかと、つい昨日まで思っていた。けど、花音が救ってくれたんだ。だからお前も……」
その時、パソコン室の入り口に、なにか動くものが見えた。
振り返ると、それは黒い蛇だった。さっきの布と同じ材質に見える。
いや、よく見ると、布が丸まって蛇みたいな形になってる。頭の部分には、太くて長い牙が上下二本ずつで四本、きらりと光って見えた。
ということは、これは……。
「『使い』か!? まだいやがったか! 伏せろ、花音!」
ファンタジーさんが剣を抜いて、私のほうへ駆け出した。
私は言われたとおり、頭を抱えてその場に伏せる。
で、でもこれ、間に合う!?
背中の上に、凄い勢いでなにかが降りかかってくる気配がする。
ぞっとして、体中に鳥肌が立った。なんとか伏せはしたけど、それ以上は怖くて動けない。
がぶっ……!
嫌な音が聞こえた。
そしてそのすぐ後に、
ざんっ!
これはたぶん、「夜の底の使い」が切られた音。
私は体を起こした。
横を見ると、やっぱり、二つに切られた蛇が落ちていて、すぐにぐったりとなって、やっぱりチリみたいに消えていく。
よかった。
あれ、でも、私どこを噛まれたんだろう。
どこも痛くないんだけど……?
「ジュブナイル! お前!」
えっ、と思って「使い」がいたのとは逆のほうを見た。
ジュブナイルさんが、左手で右腕を抑えてうずくまってる。
その手のひらから、赤い筋がすうっと流れて、床に落ちた。
「ジュ、ジュブナイルさん!?」
「花音、ちゃん、だったね……けがはない?」
「お前、大して戦闘能力もないのに無茶するな。傷を見せろ」
「はは、ひどいな。僕は平気だよ。それより――」
ジュブナイルさんが体を起こして、私に向き直った。
「――それより、せっかくできた人間の友達が、無事でよかった」
そう言って微笑む。
「ジュブナイルさん!」
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