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第三章 謎解きミステリと不思議のホラー6
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思わず悲鳴を上げちゃった。
天井に、人が貼りついてる。
見た目は、歳は私と同じくらいの男の子。
楽しそうににんまりと笑うその人の姿は、だいぶ風変りな格好をしてる。
ピンク色の、セミロングの長さの髪。目もピンク色。
顔は、きれい。目は切れ長だけど瞳が大きくて、唇は薄くて形がよくて、頭が小さくて細おもてで。
精霊さんは、やっぱり見た目がすごくかっこいい。
……んだけど、首から下の手も足も胴体も、全身が包帯に包まれてる。
そしてなぜか、着物みたいに巻きつけるタイプの服を下半身に穿いてた。
「上が、は……裸!? 暑いんですか!?」
「しっつれいだねー、小生のどこが裸なの。ちゃんと包帯着てるでしょ。下は着物着てるし。ねえ、ミステリ?」
そうは言うけど、包帯は体にぴっちり巻きついてるので、上半身は体の線がそのまま出てる。
シルエット的には裸と変わらないよ、もう。
「ホラー、包帯を着るとは言いません。それに卿のは着物を着ているのではなく、ただ布を巻いているのと変わりませんな」
「もう、そういうこと言うー」
ホラーさんは、ふわふわと天井から降りてきて、廊下に立った。
身長は、私より少し高いくらい。ピンクの髪はちょっと外側に跳ねてて、
「ホラーさん……なんですね? 私、七月花音って言いますっ。『夜の図書室』の司書として――」
「ああだいじょーぶ、分かってるから!」
「……分かってる?」
どういうことだろ?
「だあって、もうあんまりここじゃ面白いことなさそうだなーと思っておとなしく『夜の底の使い』につかまってたんだよ? そしたら、急にファンタジーとかジュブナイルがばたつきだしてるからさー。なにかあったのかと思ったら、こーんなからかいがありそう……ゲフン、小生らと気の合いそうな女の子がよる世界に来たんだもん! そりゃ、すぐにチェックするよね!」
「……今、からかいがいがあるって」
「細かいことは気にしなーい! あんまり楽しそうだから、小生、『使い』らを残ったありったけの力で叩きのめして、今日のドッキリを仕掛けたんだよ!」
ドッキリにしては、かなり脅かされた気がするけど。
でも、正直言って、ホラーさんて……
「あー、カノカノ、小生のこと、ホラーってジャンルからイメージしてたのとキャラ違うなって思ってるでしょ!」
「カノカノって私のことですか……じゃなくて、な、なんで分かったんですか!?」
ミステリさんが横でぼそっと、
「花音殿は、分かりやすいので……」
なんて遠慮がちにつぶやいたのが聞こえた。
「でもねーカノカノ。ホラーってさ、安全に生きてるはずの人間が、わざわざ怖い思いしたくて読むわけ。恐怖を楽しみたくて、ページをめくっちゃうわけ。そうすると、ちょーっとあまのじゃくというか、ひとくせある精霊が生まれるのも納得いくでしょ?」
「い、いくような、いかないような」
すると、ミステリさんがずいっと私の前に進み出た。
「ホラー、その辺にしておきなさい。いくら君でも、あの弱り切った状態で『使い』らを倒したのなら、もう体力の限界が近いだろう」
限界?
そう言われてホラーさんをよく見ると、顔には汗の玉が浮いてる。
それに髪の色がピンクだから分かりにくいけど、顔色も悪い……ような。
「あっはっはあ。ミステリはなんでもお見通しだなあ。じゃ、久しぶりに『夜の図書室』にお邪魔して、ミシマエルの紅茶でも飲ませてもらおうか。砂糖をどっさり入れてね」
ホラーさんがふらっとよろめいて、私たち二人と二匹は、がしっとその体を支えた。
「だ、大丈夫ですか!? そ、そこまでして私たちに七不思議ドッキリみたいなの仕込んだんですか?」
「へへへ、それが小生の、願いだもの……安全に、でも日常では味わえない恐怖を、人間に楽しんでもらおうっていうね……」
私は、はっとして顔を上げた。
そっか、それがホラーさんの願いだから、ミステリさんたちはそれを最後までやり遂げさせようとして。
「だからね、カノカノ。小生は、ほんとに君に感謝してるよ。まさかまた、人間が驚きおののいて大口開けて悲鳴を上げるところが、見られるなんて思わなかったから」
「……どういたしまして……?」
な、なんだか複雑な気分なんですが?
「わたくしもです、花音殿。身内の仕掛けたいたずらとはいえ、久しぶりに謎に挑むことができましたからな。わたくしの願いもかなえていただきました。本当に……卿が来てくれて、よかった。今少しで、わたくしたちはこの学校から消え去るところでしたのに。なんとお礼を言っていいのか。卿は、素晴らしい司書です」
ホラーさんを横から支えてるせいで、ミステリさんとホラーさんが、すぐ近くに顔を寄せて口々にお礼を言ってくる。
……ホラーさんも、ミステリさんとはタイプが違うけど、かなり顔立ちが整ってるから、美形二人に顔を覗き込まれるとかなり迫力があるのだった。
「い、いえ、私はただ校舎の中あっちこっち行ってただけですから!」
ミステリさんが、ぐいっと顔を寄せてきた。
「なにをおっしゃるのか。花音殿がいなければ、今夜の謎は解けなかったといっても過言ではありますまい」
「過言だと思いますけど!? ミステリさんたち、かなり早い段階で、ホラーさんの仕業だって分かってたんでしょ!?」
「あっはっは、そうだろうねえ。カノカノ、小生みたいな精霊もいるんだって知って驚いたんじゃない?」
ホラーさんが含み笑いした。……この人、悪い顔で笑うのがすごく似合うなあ。
「それはびっくりしましたよ。ファンタジーさんやジュブナイルさんは、こんなことしませんよね」
「そうだよ。精霊はいろいろ。だって、本がいろいろだから。聞いてるかもしれないけど、ほかの学校の本の精霊は、こことは種類も姿もぜーんぜん違ったりする。物語はね、この世に出尽くすことはない。そして同じジャンルでも、似たような話でも、同じ物語はなくて必ず全部違うってことを分かってくれたら、それが一番うれしいかな」
ホラーさんが、最後のほうはまじめな顔になった。
ずるい。急にそんな顔されると、思わず聞き入っちゃう。
でも、ホラーさんはすぐにまたふざけた表情になった。
「あー。そういえばミステリ、小生は一個だけ不満だなー。なんだって、最後の秘密たる『犯人はホラーだった』を、ほかの六つの不思議を解く前に暴いちゃったわけ?」
……え?
「なんですと? ほかの六つは解きましたよ、わたくしは」
「なに言ってんだよー。六つ目の、『校庭の隅の池に浮かぶ怪人』を見に行ってないだろー。池まで行くのが面倒だったのか? ちゃんと、人体模型を大急ぎで直して池の真ん中に立たせといたのに」
「……なんの話でしょうか、それは?」
そう言われて、ホラーさんも首をかしげる。
童話さんが、ホラーさんのお尻のあたりを支えながら言った。
「そういえばあ、七不思議って時代とか人によって結構違うって話ですよねえ」
絵本さんが続く。
「あー、じゃあミーたちは六つ目を『無限階段』だと思ってたけど、ホラーは『池に浮かぶ怪人』のつもりだったってことか?」
私は、なんの気なしにつぶやいた。
「え。じゃあ、さっきの『無限階段』はなんだったんですか……?」
「『無限階段』? 小生は、そんなの知らないよ……?」
私たちの後ろには、二階に続く階段がある。
でも、誰もそっちに振り替える気はしなかった。
「み、ミステリさん、ホラーさん、じゃあこのまま、図書室に行きましょうか!」
「そそそそうですな花音殿、さあ、ホラーどうだろう、歩けますかな?」
「あ、歩ける歩ける、だけど図書室まで一生に行こうねー! 小生を一人にしないでほしいなー!」
「ですうー!」
「だなー!」
その後、無事に図書室に着いた私たちは、三島さんに甘い紅茶を入れてもらった。
ホラーさんは、三島さんとファンタジーさんとジュブナイルさんに迎えられて、再会を喜び合ったのだった。
「おれたち、すぐに『使い』は倒せたんだけど、花音と合流するとホラーの『人間を怖がらせたい』っていう願いをかなえることができないだろ? 心強くなっちまうから。だからあの後、『夜の底の使い』が花音たちを襲わないよう、こっそり後をつけながら遠くからボディガードしてたんだ。怖い目に遭わせて悪かったな、花音」
「いえいえいえ、いいんです。ホラーさんの七不思議は、無事に解決しましたから」
ジュブナイルさんが紅茶のカップを持ったまま、聞いてきた。
「ホラーのは? じゃあ、ほかにもなにかあったの?」
「なんにもない!」と、私と、ミステリさんとホラーさんの声がかぶった。
「あ、僕たちみんなの後をつけてたんだけど、みんながさっき二階に上がったあたりで急に見失っちゃったんだよね。なんだったの、あれ?」
私たちはもう一度、、声をそろえて、
「なんでもない!」
天井に、人が貼りついてる。
見た目は、歳は私と同じくらいの男の子。
楽しそうににんまりと笑うその人の姿は、だいぶ風変りな格好をしてる。
ピンク色の、セミロングの長さの髪。目もピンク色。
顔は、きれい。目は切れ長だけど瞳が大きくて、唇は薄くて形がよくて、頭が小さくて細おもてで。
精霊さんは、やっぱり見た目がすごくかっこいい。
……んだけど、首から下の手も足も胴体も、全身が包帯に包まれてる。
そしてなぜか、着物みたいに巻きつけるタイプの服を下半身に穿いてた。
「上が、は……裸!? 暑いんですか!?」
「しっつれいだねー、小生のどこが裸なの。ちゃんと包帯着てるでしょ。下は着物着てるし。ねえ、ミステリ?」
そうは言うけど、包帯は体にぴっちり巻きついてるので、上半身は体の線がそのまま出てる。
シルエット的には裸と変わらないよ、もう。
「ホラー、包帯を着るとは言いません。それに卿のは着物を着ているのではなく、ただ布を巻いているのと変わりませんな」
「もう、そういうこと言うー」
ホラーさんは、ふわふわと天井から降りてきて、廊下に立った。
身長は、私より少し高いくらい。ピンクの髪はちょっと外側に跳ねてて、
「ホラーさん……なんですね? 私、七月花音って言いますっ。『夜の図書室』の司書として――」
「ああだいじょーぶ、分かってるから!」
「……分かってる?」
どういうことだろ?
「だあって、もうあんまりここじゃ面白いことなさそうだなーと思っておとなしく『夜の底の使い』につかまってたんだよ? そしたら、急にファンタジーとかジュブナイルがばたつきだしてるからさー。なにかあったのかと思ったら、こーんなからかいがありそう……ゲフン、小生らと気の合いそうな女の子がよる世界に来たんだもん! そりゃ、すぐにチェックするよね!」
「……今、からかいがいがあるって」
「細かいことは気にしなーい! あんまり楽しそうだから、小生、『使い』らを残ったありったけの力で叩きのめして、今日のドッキリを仕掛けたんだよ!」
ドッキリにしては、かなり脅かされた気がするけど。
でも、正直言って、ホラーさんて……
「あー、カノカノ、小生のこと、ホラーってジャンルからイメージしてたのとキャラ違うなって思ってるでしょ!」
「カノカノって私のことですか……じゃなくて、な、なんで分かったんですか!?」
ミステリさんが横でぼそっと、
「花音殿は、分かりやすいので……」
なんて遠慮がちにつぶやいたのが聞こえた。
「でもねーカノカノ。ホラーってさ、安全に生きてるはずの人間が、わざわざ怖い思いしたくて読むわけ。恐怖を楽しみたくて、ページをめくっちゃうわけ。そうすると、ちょーっとあまのじゃくというか、ひとくせある精霊が生まれるのも納得いくでしょ?」
「い、いくような、いかないような」
すると、ミステリさんがずいっと私の前に進み出た。
「ホラー、その辺にしておきなさい。いくら君でも、あの弱り切った状態で『使い』らを倒したのなら、もう体力の限界が近いだろう」
限界?
そう言われてホラーさんをよく見ると、顔には汗の玉が浮いてる。
それに髪の色がピンクだから分かりにくいけど、顔色も悪い……ような。
「あっはっはあ。ミステリはなんでもお見通しだなあ。じゃ、久しぶりに『夜の図書室』にお邪魔して、ミシマエルの紅茶でも飲ませてもらおうか。砂糖をどっさり入れてね」
ホラーさんがふらっとよろめいて、私たち二人と二匹は、がしっとその体を支えた。
「だ、大丈夫ですか!? そ、そこまでして私たちに七不思議ドッキリみたいなの仕込んだんですか?」
「へへへ、それが小生の、願いだもの……安全に、でも日常では味わえない恐怖を、人間に楽しんでもらおうっていうね……」
私は、はっとして顔を上げた。
そっか、それがホラーさんの願いだから、ミステリさんたちはそれを最後までやり遂げさせようとして。
「だからね、カノカノ。小生は、ほんとに君に感謝してるよ。まさかまた、人間が驚きおののいて大口開けて悲鳴を上げるところが、見られるなんて思わなかったから」
「……どういたしまして……?」
な、なんだか複雑な気分なんですが?
「わたくしもです、花音殿。身内の仕掛けたいたずらとはいえ、久しぶりに謎に挑むことができましたからな。わたくしの願いもかなえていただきました。本当に……卿が来てくれて、よかった。今少しで、わたくしたちはこの学校から消え去るところでしたのに。なんとお礼を言っていいのか。卿は、素晴らしい司書です」
ホラーさんを横から支えてるせいで、ミステリさんとホラーさんが、すぐ近くに顔を寄せて口々にお礼を言ってくる。
……ホラーさんも、ミステリさんとはタイプが違うけど、かなり顔立ちが整ってるから、美形二人に顔を覗き込まれるとかなり迫力があるのだった。
「い、いえ、私はただ校舎の中あっちこっち行ってただけですから!」
ミステリさんが、ぐいっと顔を寄せてきた。
「なにをおっしゃるのか。花音殿がいなければ、今夜の謎は解けなかったといっても過言ではありますまい」
「過言だと思いますけど!? ミステリさんたち、かなり早い段階で、ホラーさんの仕業だって分かってたんでしょ!?」
「あっはっは、そうだろうねえ。カノカノ、小生みたいな精霊もいるんだって知って驚いたんじゃない?」
ホラーさんが含み笑いした。……この人、悪い顔で笑うのがすごく似合うなあ。
「それはびっくりしましたよ。ファンタジーさんやジュブナイルさんは、こんなことしませんよね」
「そうだよ。精霊はいろいろ。だって、本がいろいろだから。聞いてるかもしれないけど、ほかの学校の本の精霊は、こことは種類も姿もぜーんぜん違ったりする。物語はね、この世に出尽くすことはない。そして同じジャンルでも、似たような話でも、同じ物語はなくて必ず全部違うってことを分かってくれたら、それが一番うれしいかな」
ホラーさんが、最後のほうはまじめな顔になった。
ずるい。急にそんな顔されると、思わず聞き入っちゃう。
でも、ホラーさんはすぐにまたふざけた表情になった。
「あー。そういえばミステリ、小生は一個だけ不満だなー。なんだって、最後の秘密たる『犯人はホラーだった』を、ほかの六つの不思議を解く前に暴いちゃったわけ?」
……え?
「なんですと? ほかの六つは解きましたよ、わたくしは」
「なに言ってんだよー。六つ目の、『校庭の隅の池に浮かぶ怪人』を見に行ってないだろー。池まで行くのが面倒だったのか? ちゃんと、人体模型を大急ぎで直して池の真ん中に立たせといたのに」
「……なんの話でしょうか、それは?」
そう言われて、ホラーさんも首をかしげる。
童話さんが、ホラーさんのお尻のあたりを支えながら言った。
「そういえばあ、七不思議って時代とか人によって結構違うって話ですよねえ」
絵本さんが続く。
「あー、じゃあミーたちは六つ目を『無限階段』だと思ってたけど、ホラーは『池に浮かぶ怪人』のつもりだったってことか?」
私は、なんの気なしにつぶやいた。
「え。じゃあ、さっきの『無限階段』はなんだったんですか……?」
「『無限階段』? 小生は、そんなの知らないよ……?」
私たちの後ろには、二階に続く階段がある。
でも、誰もそっちに振り替える気はしなかった。
「み、ミステリさん、ホラーさん、じゃあこのまま、図書室に行きましょうか!」
「そそそそうですな花音殿、さあ、ホラーどうだろう、歩けますかな?」
「あ、歩ける歩ける、だけど図書室まで一生に行こうねー! 小生を一人にしないでほしいなー!」
「ですうー!」
「だなー!」
その後、無事に図書室に着いた私たちは、三島さんに甘い紅茶を入れてもらった。
ホラーさんは、三島さんとファンタジーさんとジュブナイルさんに迎えられて、再会を喜び合ったのだった。
「おれたち、すぐに『使い』は倒せたんだけど、花音と合流するとホラーの『人間を怖がらせたい』っていう願いをかなえることができないだろ? 心強くなっちまうから。だからあの後、『夜の底の使い』が花音たちを襲わないよう、こっそり後をつけながら遠くからボディガードしてたんだ。怖い目に遭わせて悪かったな、花音」
「いえいえいえ、いいんです。ホラーさんの七不思議は、無事に解決しましたから」
ジュブナイルさんが紅茶のカップを持ったまま、聞いてきた。
「ホラーのは? じゃあ、ほかにもなにかあったの?」
「なんにもない!」と、私と、ミステリさんとホラーさんの声がかぶった。
「あ、僕たちみんなの後をつけてたんだけど、みんながさっき二階に上がったあたりで急に見失っちゃったんだよね。なんだったの、あれ?」
私たちはもう一度、、声をそろえて、
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