4 / 13
一章
自己紹介
しおりを挟む
「よし、全員席に着け!」
恐らくこのクラスの全員が集まったのだろう。杉山先生が声を張り上げる。
…やはり感情が見えないのは九重さんだけだな。彼女に何かあるのかもしれない。
「まずは、初めまして。このクラスの担任を任された、『杉山 透』だ。一年間よろしく頼むよ。」
「えと、初めまして、皆さん。私は『松本 愛子』と言います。まだ教師歴は二年目ですが、このクラスの副担任を務めさせていただきます。頼りないかもしれませんが、一生懸命、頑張りますので!よろしくお願いします!」
杉山先生の隣に中学生くらいの女性がお辞儀をしている。副担任らしい。男子生徒が騒めく。
「お、おい、めっちゃ可愛くねえか?」
「身長低い~、顔ちっちぇ~。」
「おい、あそこはでけぇぞ。」
「今、揺れたよな?」
「あれが本物の巨乳合法ロリか…(ボソッ)」
…言いたい放題だな。まあ、俺のそういう感情は壊れているのだろう。
今まで言っていなかったが、そして今も言いたくはないのだが、言おう。言わねばなるまい。
『僕』は、母に虐待されたからか、心のどこかで女性を恐れている。そのため、…なのだ。(ボソッ)
え?聞こえなかった?もう一回言えって?ああ、もう、あと一回しか言わねえぞ?よく聞けよ?俺は、勃起不全なんだ…
なあ、満足か?
いや、別に使うかどうかの話じゃねえんだ。ただ、ひたすらに虚しさが溢れるんだよ。これ。
はあ、もういい。さっさと帰って寝よう。どうせ今日は昼までに終わるんだ。
「はい、静かに!それでは一人ずつ、簡単な自己紹介をしてもらう。最初は、新城からだ。」
杉山先生がそう言った。
「皆さん初めまして。俺は『新城 翼』だ。よろしく。」
俺はこう言って座った。
「え!?カッコよくない?ね、ね、後で声掛けに行こうよ。」
「うん…」
「あれ?どしたの?」
「うん…」
「まさか、ガチ惚れしちゃったの!?」
「うん…」
「マジか…」
「うん…」
騒々しい。俺は女に興味が無い!…いや、強いて言うなら九重さんか。なぜ彼女の感情が見れないのか、今はそのことで頭がいっぱいだ。色々調べてみるか?
「はい、次。」
杉山先生が九重さんに視線を送って言う。
「はい。皆さん、初めまして。私は『九重 咲良』と申します。これから一年間、よろしくお願いします。」
九重さんが見事なお辞儀をする。…やはりどこかのお嬢様だったりするのかね?
「え!?九重って、まさか、九重財閥じゃないよね?」
「あ、でも、聞いたことある。この学校にお偉いさんの子供が来るって。」
「わ~、綺麗~。」
「素敵ね~。『お姉さま』って呼ぼうかしら。」
…調べるまでもなかったな。九重財閥か。まさに大手の企業だな。
簡単に家まで尾行するか、と思ったが、止めておいた方がよさそうだ。
「じゃあ、次は私かな。私は…」
さて、いきなり手詰まりか。…まあ、せっかくだ。彼女とは親しくなっておいた方が良いだろう。表向きだけだけどな。
…とはいえ、俺は彼女の感情が見えない。ゆえに、どう話せばいいのかがよく分からなくなっていた。いつもは感情を見て、気分が良いときに話しかけ、面倒だと思われる前に話を終わらせていた。
この話し方が全く通用しない。そもそも見えないからな。
…まあ、初日から焦ることは無い。時間はあと一年もあるんだ。ゆっくり、じわじわと、距離を詰めていくとするかね。
言い訳とかじゃないよ?ホントダヨ?
その後、俺は施設に帰り、早めに寝た。
恐らくこのクラスの全員が集まったのだろう。杉山先生が声を張り上げる。
…やはり感情が見えないのは九重さんだけだな。彼女に何かあるのかもしれない。
「まずは、初めまして。このクラスの担任を任された、『杉山 透』だ。一年間よろしく頼むよ。」
「えと、初めまして、皆さん。私は『松本 愛子』と言います。まだ教師歴は二年目ですが、このクラスの副担任を務めさせていただきます。頼りないかもしれませんが、一生懸命、頑張りますので!よろしくお願いします!」
杉山先生の隣に中学生くらいの女性がお辞儀をしている。副担任らしい。男子生徒が騒めく。
「お、おい、めっちゃ可愛くねえか?」
「身長低い~、顔ちっちぇ~。」
「おい、あそこはでけぇぞ。」
「今、揺れたよな?」
「あれが本物の巨乳合法ロリか…(ボソッ)」
…言いたい放題だな。まあ、俺のそういう感情は壊れているのだろう。
今まで言っていなかったが、そして今も言いたくはないのだが、言おう。言わねばなるまい。
『僕』は、母に虐待されたからか、心のどこかで女性を恐れている。そのため、…なのだ。(ボソッ)
え?聞こえなかった?もう一回言えって?ああ、もう、あと一回しか言わねえぞ?よく聞けよ?俺は、勃起不全なんだ…
なあ、満足か?
いや、別に使うかどうかの話じゃねえんだ。ただ、ひたすらに虚しさが溢れるんだよ。これ。
はあ、もういい。さっさと帰って寝よう。どうせ今日は昼までに終わるんだ。
「はい、静かに!それでは一人ずつ、簡単な自己紹介をしてもらう。最初は、新城からだ。」
杉山先生がそう言った。
「皆さん初めまして。俺は『新城 翼』だ。よろしく。」
俺はこう言って座った。
「え!?カッコよくない?ね、ね、後で声掛けに行こうよ。」
「うん…」
「あれ?どしたの?」
「うん…」
「まさか、ガチ惚れしちゃったの!?」
「うん…」
「マジか…」
「うん…」
騒々しい。俺は女に興味が無い!…いや、強いて言うなら九重さんか。なぜ彼女の感情が見れないのか、今はそのことで頭がいっぱいだ。色々調べてみるか?
「はい、次。」
杉山先生が九重さんに視線を送って言う。
「はい。皆さん、初めまして。私は『九重 咲良』と申します。これから一年間、よろしくお願いします。」
九重さんが見事なお辞儀をする。…やはりどこかのお嬢様だったりするのかね?
「え!?九重って、まさか、九重財閥じゃないよね?」
「あ、でも、聞いたことある。この学校にお偉いさんの子供が来るって。」
「わ~、綺麗~。」
「素敵ね~。『お姉さま』って呼ぼうかしら。」
…調べるまでもなかったな。九重財閥か。まさに大手の企業だな。
簡単に家まで尾行するか、と思ったが、止めておいた方がよさそうだ。
「じゃあ、次は私かな。私は…」
さて、いきなり手詰まりか。…まあ、せっかくだ。彼女とは親しくなっておいた方が良いだろう。表向きだけだけどな。
…とはいえ、俺は彼女の感情が見えない。ゆえに、どう話せばいいのかがよく分からなくなっていた。いつもは感情を見て、気分が良いときに話しかけ、面倒だと思われる前に話を終わらせていた。
この話し方が全く通用しない。そもそも見えないからな。
…まあ、初日から焦ることは無い。時間はあと一年もあるんだ。ゆっくり、じわじわと、距離を詰めていくとするかね。
言い訳とかじゃないよ?ホントダヨ?
その後、俺は施設に帰り、早めに寝た。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
17歳男子高生と32歳主婦の境界線
MisakiNonagase
恋愛
32歳の主婦・加恋。冷え切った家庭で孤独に苛まれる彼女を救い出したのは、ネットの向こう側にいた二十歳(はたち)と偽っていた17歳の少年・晴人だった。
「未成年との不倫」という、社会から断罪されるべき背徳。それでも二人は、震える手で未来への約束を交わす。少年が大学生になり、社会人となり、守られる存在から「守る男」へと成長していく中で、加恋は自らの手で「妻」という仮面を脱ぎ捨てていく…
なお、スピンオフもございます。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる