【白銀の黒帝：17】女神の紋章と紋章なし王子

3章：学園編

長期休暇 後編

一方、ここは王国の王宮。
王妃がニーナからの報告をきいている。　
「アレク王子は、あまり他人興味がないようで、他の侍女いわくお独りで過ごしているようです。　ただ、ギルドがつけてくれた従者にはいろいろ相談しているみたいです。」と寂しそうにいうニーナ。

「そう。　でもニーナ、聞いてアレクの王城での一部評価も上がってるの」と嬉しそうにいう王妃。
「私も詳しくは知らないのだけど、文官が見落としていた数字だったかしら、そのあたりも的確に訂正してきたんですって。　きっと、将来、武芸ができなくても文官としてアンドレを支えてくれればいいのに」
「王妃様、たぶんそれは難しいかと。　王国に戻る気はないとはっきりいってます」というニーナ。
「なんとかならないかしら」と悩むの王妃である。

◇◇◇
王妃がニーナからアレクの話を聞いている頃、国王とアンドレ王子が会話している。

「お前、第一王子だというのに、総合成績が3位とはどういう事だ。　しかも、1位はアレクときく。　何をしている」と怒りをあらわにする国王。
「執務もあってなかなか勉強にさく時間が」と言い訳をするアンドレ。
「アレクにも、執務をわたしている。　文官いわく、いつも提出期限通りらしく、文官が見落としていた内容も訂正してきたそうじゃ。　お前には優秀な臣下何名もをつけている。　どうしてじゃ！」と怒鳴るの国王だった。
「父上、では、アレクについている従者を是非私に。　彼は優秀だという噂を耳にしました」というのだった。

「そうか。優秀ならば、第一王子の従者という事で、従者も喜ぶだろう。　儂のほうから、いってきかそう」というと、アンドレ王子も嬉しいそうに「お願いします」というのであった。

シリルは第一王子の従者になってしまうのだろうか。