【白銀の黒帝:4】精霊と無能者

八木恵

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2章:孤児院編

辺境の孤児院にて 前編

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翌朝、目を覚ましたリオンは、隣でまだ眠る茶髪の男の子を起こして、「ねぇ、ここどこ?」と聞く。
寝ぼけながらも起きた茶髪の子も周りを見渡し首を振りながら「僕もわからない。 教会で無能者って言われて。。。 孤児院に。。 ヘッグ、ヘッグ」と泣き始めた。 

「え、お前も? お俺も、無能者っていわれたよ」といって思い出し、
悔し涙を流し「へっぐ へっぐ、お俺たち一緒だね」というのだった。 
その言葉を聞いた茶髪の子レイモンドも、泣きながら「そ、そう、そうみたいだね」とお互い見あって「「わーん」」と大泣きするのだった。

2人が泣き止んだ頃に、部屋の扉が開き、濃紺でショートヘアの町人風の30代半ばの長身痩躯の男が入ってきた。  
男は、トレイを持ち、トレイの上にはスープとパンが2人分のっている。 
4人が座れるテーブルの上に、スープとパンを並べると、男は、泣き止み目が真っ赤になっている子供たちのほうを向いて「起きたみたいですね。 お話は食べながらね。 お腹すいたでしょ」と優しくほほ笑むのであった。

スープとパンの匂いで、子供達のお腹が鳴る。
男は優しい声で「ほらね、こちらで食べましょう」と言われ、2人はお互い目をあわせて頷き、テーブルのほうへ行き席に座り食べ始める。

食べながら、少し落ち着いたレイモンドが、目の前で座り優しく微笑んでコーヒーを飲んでいる男のほうを向いて聞く。
「あの、ここは孤児院なんですか?」
「ええ、孤児院ですよ。」

それを聞いた、レイモンドがテーブルに両手をついて立ち上がって、目を輝かしていう。
「精霊と契約させてくれるっていうのは本当なんですか?」

すると、その言葉を聞いたリオンが、驚き、目を輝かしているレイモンドの腕を掴み、揺らしながら聞く。
「そうなのか! 俺、知らなかった。 じゃぁ、ここにいれば精霊と契約できるんのか? なぁ、本当なのかよ。」
「うん、僕を蹴った教会の人が言っていた。 でも、嘘かもしれない。」

昨日の状況を思い出し、自信を無くしたレイモンドの表情は暗くなって、座るのであった。 
それを見て、リオンも、レイモンドから掴んだ手を離して、同じく暗い表情になり、下を俯く。

「落ち着きましょうね。 私はカールといいます。 
 ここは、先程いいましたが、孤児院で、辺境にありまして、私はここの院長をしています。 
 昨日、気絶しているあなた達を保護しました。 あなたたちはのお名前は?」

「俺は、リオン・マクレーンです。 精霊の儀で精霊と契約できないので、捨てられたので、リオンです。 気付いたらここにいました。」 
隣で聞いていたレイモンドは、リオンの名字に驚くが何も言わずにいう。
「僕は、レイモンド・ポーターです。 僕も同じで、精霊と契約できなくて捨てられたので、レイモンド。 
 精霊と契約できるほど魔力がないからだって言われて、ここにたぶん送られました。」

シュンさん、やっぱり、ポーター君とライ君の子孫のようです。 と心の中でつぶやくカール。

「リオン君にレイモンド君ですね。」と名前を確かめる。 優しい声で説明する。
「ここは、確かに精霊の儀で契約ができなかった子供が送られてきます。 
 そういう場所ではなかったのですが、勝手に教会が送ってくるんですよね。」
そういうカールの顔は困った顔をしている。
「あ、でも私は教会の人間じゃありませんよ。」

教会で散々な目にあったリオンとレイモンドは、カールが教会の人ではないという言葉に反応する。
「「ここで頑張れば、精霊と契約できるんですか!」」と2人同時にハモって勢いよく立ち上がるのだった。
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