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第6章 少年期〜青年期 学園6学年編
37話 “学園祭“・・・家庭事情は人それぞれ・・・
しおりを挟むどうも、僕です。前回、騒動を起こした“オーク王子“、ん、ん゛っ、じゃなくて、“ベイノルデンの第4王子“をジュールがポーイッと追い出した後、食堂内には通常通りの賑わいが戻ってきて、予約客も順調に訪れており、お昼の食事時のピークがおさまった昼過ぎ頃、そろそろ、クラスメイト皆んなにお昼休憩をする様にと、担任のヘリー姉様からのお達しで、今回は食堂を一旦閉めて、皆んなで休憩をする事になったクラスメイト全員、おかげでまったり昼食を取る事になった僕です・・・・
「はぁ~、最終日にこんなのんびり休憩できるようになったのは良いけど、休憩終わりの再開が怖いなぁ・・・」
と、食堂の入り口から感じる外の人の気配の多さに、ドン引きしている僕。今は、食堂内の食事スペースでクラスメイト全員と食事をしているのだが、何故か、僕だけは食堂備え付けの食卓ではなく、誰かが用意していた優美なテーブルセットで、ジュール達に囲まれながら食事をとっているところです・・・
「・・・て事とも気になるけど、なんで、僕達だけ別のテーブルなの?」(後、なんで僕の椅子だけ装飾が違うんだろうか?(・・?))
ソル「アトリー様が備え付けの食卓をお使いになっているのを、外でお待ちの招待客の皆様が目撃すると、そこの席だけで取り合いが始まる可能性があるだろうと、予想されたので、その事に最初にお気づきになってくださった方からのご厚意で、こちらで食卓をお借りして、お食事して頂いてます」
と、僕の横でそんな説明をしながら、僕の食事の給仕をし、自分もゆっくり食事をしているソル、今はこのテーブルセットにはソルの他にもヘリー姉様もいるが、最初は僕も皆んなと同じように備え付けのテーブルセットで食べようとしたのだ、だが、いつの間にかこのテーブルセットを用意されていて、クラスメイト全員からここに座ってください、と言う圧を受けて、渋々座る事にした、でも、せめていつものように皆んなと食べたくて、イネオス達のいる備え付けの大きなテーブルに寄せて食事をし出したのだが、違和感しかないこの配置に説明を求めて聞いてみると、そのソルの説明を聞いてもこの扱いの意味が納得できない僕はちょっと不満げだ・・・(そうそう、なぜ僕の椅子だけ装飾が違うのかと後で聞いたら、どうやら、元々彼女の国からの贈答品として、僕に送られる予定だった椅子らしいよ(*´Д`*)、テーブルと他二つの椅子は彼女が店で見つけてきた一点物だとか・・・)
(誰がどこに座ったとしてもどうでも良いだろうに( ̄^ ̄)・・・)と内心でぶつくさ愚痴っていると、
ヘリー姉様「アトリー、せっかくのご好意を無碍にしてはいけませんよ?」
「・・・はい、ヘリー姉様・・・」
まだ少々不満げな僕を見て“やれやれ仕方ない子ねぇ“と言った表情で見た後に、ヘリー姉様はこのテーブルセットを用意してくれた生徒に声をかけていた。
ヘリー姉様「ノリエラさん、わざわざ今日のために用意してくれてありがとう、あなたがあの事に気づいていなかったら、この後の食堂の再開時にはすごい混乱状態になるところでした。でも、朝早くからこんな立派な食卓を用意しに行っていたと聞いたけど、大変だったでしょう?」
ノリエラ?「い、いいえ、デュ、デューキス様が気兼ねなくお食事できるならと思って、そ、それに、先程、我が兄が騒動を起こした際にお助けいただいたので、そのお礼にもなればと・・・」
(あぁ、あの“ベイノルデンのオーク王子“の妹さんだったな、(*´ー`*)確か名前は“ノリエラ・ヴァスィリス・ベイノルデン“、第6王女だったかな?・・・そう言えば、今朝の馬車渋滞の際に歩道を歩いてるのを見たな、この昼休憩の閉店は昨日の夜、急遽決まったって言ってから、(この休憩時間に関しては初日から取り入れていても良かったと思うな( ・∇・))今日の朝のあの時にこのテーブルセットを買いに行ってたのか、しかも自費で?(・Д・)・・・)
天華『よく覚えていましたね、アトリー、いつもなら私が説明しないと思い出さないのに・・・』
(いや、流石によく差し入れしてくれる人の名前ぐらいは記憶封印してないよ?それに、昼前の騒動の時にあの“オーク王子“の説明を聞いて、彼女の立場も思いだしてたし・・・( ̄▽ ̄)・・・しかし、彼女を朝に見かけた時、彼女の周りに侍女とか側近?的な人って一緒にいなかったな?一人で出かけてたのか?お供も連れずに??・・・ん、と言うか、彼女の侍女らしき使用人や護衛らしき騎士などを見かけた事ないな、・・・それに、このクラスの人達以外と会話してるところも見た事ないな・・・もしかして、彼女には最低限の護衛や使用人達も同じ年の同郷の人もこの学園にいないのか?(・・?))
天華に意外そうに言われた僕だが、流石の僕でも何回か接触してきた人の名前ぐらいは思い出すよと言いながら、“ベイノルデン“の王女である彼女にそれ相応の使用人等が付いて来ているものだろうと常識的に考えたが、今ままで自分が知っている限り彼女が使用人を連れているところを一度も見たことはなかった、そうなると、どうやら、彼女の母国での待遇はあまり、というか、かなり良くないようだ・・・
(あそこの国って兄弟が多いとは聞いていたけど、僕が見た所だけで言えば、彼女の状況って、ほぼ末っ子の“第6王女“だから扱いが雑になるという次元のものじゃない気がするんだけど(*´ー`*)・・・家の方針?って感じではないよね?あの“オーク王子“にでさえお付きの人はいたし・・・( ̄▽ ̄))
ジュール『確かに、あの子、普段から学園の人以外の匂いはあんまりしたことないかも?むしろ決まった人の匂いってクラスの人だけかも、たまに先生達とかだったし・・・』
やはり冷遇されているのだろうとなんとなく予想していると、ジュールがそう言うのを聞いて、普段から周囲の人の匂いを良く覚えていた事に関心したと同時に、ジュールの言葉で彼女の状況があまりにも大変な状況だった事が確信に変わった。
(って事はまじで普段からお世話してくれる人がいないってこと?だよね?(・・?)普通、王女様ってお着替えや食事の用意とか、身の回りの事をお世話してくれる人が数人いて良いはずだよね?食事は学園の食堂とかがあるから良いとしても、着替えとかお風呂の用意とか、他にも色々とあると思うけど、そんな事をしてくれる人がいないとなると、彼女はそれを全部一人でこなしているって事になるよね?・・・王女様って一人でそんなことできるっけ?普通・・・(*´Д`*))
天華『母親の身分が低く、後ろ盾がなくて、幼い頃から冷遇されていたなら、全て自分でできるように躾けられていた可能性はあります・・・』
自分が貴族の普通をあまり知らないので、普通の王女が受けられる待遇がどう言ったものかはあまり自信はないが、普通に考えて、王族と言われる人達が少なくとも自分一人だけで身の回りの事を全てする事はないはず、なのに彼女がそれを普通にできているのは不思議だと思っていると、天華がそうならざる得ない、最もあり得る状況を推察した。
(うーん、そうなるのか、やっぱ、王族の中での権力争いとかあるんだろうなぁ、彼女の母親が第何側妃かは知らんけど、面倒なこって・・・(*´-`)まぁ、自分で身の回りの事が出来ていれば、学園内で不自由する事はほとんどないからな、それに、このテーブルセットを買ってこられた事からして、資金だけは結構もらってるみたいだし、そう思うと、監視役がいない分ある程度自由にさせて貰ってるって感じかもなぁ~(*´Д`*)・・・)
天華『普段の彼女をみる限り、困ってる感じは見受けられませんでしたから、自国にいるより自由度は高そうではありますね』
雪花『私がたまに見かけた時でも、なんか伸び伸びしている印象がありますね』
(確かに、悲壮感があるような感じもないし、まぁ、僕が今ここで心配しても何もできないし、彼女がこの学園で楽しく過ごせているなら良いか( ・∇・))
ジュール達『『『『『そうだね』』』』だな』
天華の推察があまりにも納得がいくモノだったので、“魔導大国ベイノルデン“と言っても他の国同様、権力争いやお家騒動というモノがあるのだなと思うと、心底面倒だと言う感情しか湧かなかった。でも、そんな状況でも、彼女がこの学園で悲壮感を見せることもなく、楽しく過ごせているのなら、自分達が首を突っ込むことではないな、と、天華達と念話しながら食事を済ませて、お茶の時間で、うちから持ってきたお茶請けをクラス全員に配り、まったり堪能し終わる頃・・・
ヘリー姉様「では、そろそろ、後片付けをして、午後の開店の準備に入りましょう。午後もかなりの人がお越しになるでしょうが、焦らず、確実に一つ一つ丁寧にこなしていってください!」
クラスメイト全員「「「「「はい!!」」」」」
と、休憩の終わりを告げて、全員が昼食の後片付けを始め出した時、僕とソルはヘリー姉様に今使ったテーブルセットを、裏の休憩スペースに運ぶように言われて、ソルとヘリー姉様と一緒に運び込んだ、すると・・・
ヘリー姉様「“遮音結界“「「!!?」」アトリー、ソル、あなた達だけに話しておく事があるから、手を止めずにこのまま聞いてちょうだい・・・」
僕&ソル「「…はい」」
運んできたテーブルセットをどこに配置しようかとそれぞれが椅子を持って動かしている時に、急にヘリー姉様が休憩所全体を囲むように“遮音結界“を展開したので驚いていると、ヘリー姉様は周囲の視線を警戒しながら、今している事を止めずに話を聞くように言ってきたので、僕達も少し周囲の気配を警戒しながら、言われた通りに椅子の配置に悩んでいるフリをしながら返事をした。
ヘリー姉様「さっき、“ベイノルデン“の予約客が来る前に、私が教員棟に呼ばれたのは知ってるでしょう?「「はい」」その、呼ばれた理由はね、あの時来ていた“ベイノルデン“の王子が、事前に申請があった王子とは別の王子が来たと言う知らせが来て、「「!!?」」門前で揉めていると言った理由で呼ばれたのだけど、私が教員棟に着いた時にはあの王子、“第4王子“だったかしら?が、すでに学園内に無理やり入った後だったのよ。
だから、その時は無理やり入ってきた“第4王子“の処遇をどうするかで話し合いがあって、話し合った結果、“致命的な騒動、国際問題になりそうな行動をしない限り、無理やり退場させる事はしない“と言う方向でまとまったのだけど、入って早々にここで騒動を起こしたから、後一回でもどこかで騒動を起こせば強制退場になると思うわ、でも、その強制退場に納得いかずに暴れる可能性があるの、ここには“身内である彼女“がいるし、もしかしたらここに戻ってきて“彼女“にどうにかさせようとしてくるかもしれないから、なるべく周囲に警戒していて」
僕&ソル「「・・・はい!」」
と、予想外の情報に少し困惑しつつも、ヘリー姉様は僕達を信頼して話してくれたようなので、その信頼に応えられるように僕達は互いに納得して、頷き合い、気合の入った返事をするのだった・・・
ソル「・・・ヘリー様、質問をいいでしょうか?「どうぞ?」はい、今のお話で少々気になる事があるのですが、本来お越しになられる方は第何王子?だったのですか?」
「あ、それ僕も気になりました。あの“オーク王子“じゃ、なかった、“第4王子“は本来こられる方の招待状を持ってきたのでしょう?ご病気か何かで来られなくなったなら、事前に知らせが来ても良いと思うのですけど、その知らせ等はなかったのですか?」
ヘリー姉様の話を聞いて、少し気になった事があった僕と同じように、ソルも気になっている事があったようで、少しした後にそっと手を上げて、ヘリー姉様に質問をした。それに乗っかるように僕も気になった事を聞いてみると、
ヘリー姉様「…“オーク王子“ってアトリー・・・「えへっ♪」・・・はぁ、その事は今はいいわ、そうね、質問の答えね…、本来こられる予定だった“ベイノルデンの王族“は“ノリエラさん“の同母のお兄様である、“ノルベル・ヴァスィリス・ベイノルデン第5王子殿下“よ、その方の招待状をあの“第4王子“が持ってきたのだけど、事前に招待客の変更などの知らせはなかったし、門前でのやり取りでも“第4王子“から、ご病気等の来られなくなった理由などの明確な説明は一切なかったそうよ・・・」
と、ヘリー姉様は僕の“オーク王子“発言をあえてスルーして(僕の渾身のテヘペロが効いたのだろう!ふははははっ!!(°▽°)・・・あ、調子に乗りましたごめんなさいm(_ _)m)、僕達の質問に簡潔に答えてくれたのだけど、
「・・・変、ですね?普通、来られなくなった理由の詳しい説明ぐらいあっても良いと思うんですけど・・・」
ソル「そうですね・・・もしかして、勝手に招待状を持ち出してきたとか?・・・」ボソッ
ヘリー姉様&僕「「あり得そう・・・むしろ、それ以外あり得なさそう・・・」」
どう見ても怪しさしかない“第4王子“の言動に、ソルが1番あり得そうな“第4王子“のやらかしをボソッと言うと、僕とヘリー姉様は凄く納得した表情で、頷きながら声を揃えてそう言ってしまった。
「だとしたら、今頃、招待状を勝手に持って行かれた第5王子から知らせが入ってそうですね・・・、いや、ご本人が到着した頃かも・・・」
ヘリー姉様「あぁ~・・・それは・・・」
時間の流れと状況からして、今頃、盗難の知らせが来てるか、招待状を盗まれたご本人が来る頃合いじゃないか?と僕が言うと、“遮音結界“を解きながらヘリー姉様も“「本当に来てそう」“と、言いかけた、その時、
ピンポンパンポンッ♪
「[デューキス先生、至急、教員棟までお越しください]」
と、学園内の放送でヘリー姉様の呼び出しのアナウンスが流れたのだった・・・
僕達「「「っ!!・・・はぁ~・・・」」」
まさに、今していた会話が現実となったと思った僕達は、全員で深いため息を吐いた、その後すぐにヘリー姉様は、僕達に先程と同じように警戒を怠らないように念押ししてから、周囲の生徒達にも午後の開店を頼んで、急いで教員棟に向かった。
(頑張れ!ヘリー姉様!٩( 'ω' )و)
この時、僕はこの後も様々な騒動が起こる事など思いも寄らないまま、ヘリー姉様に軽いエールを送っただけだった・・・・
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