間違い転生!!〜神様の加護をたくさん貰っても それでものんびり自由に生きたい〜

舞桜

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第3章 少年期 学園編

197話 嫌なサプライズ??

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「ねぇ、オーリー、僕のお手伝いはお断りしたよね?」

オーリー「はい、アトリー様がこちらにご滞在される間の使用人の派遣は、キッパリと旦那様がお断りなさったと伺ってます。なので、こちらのお部屋には王城の使用人が来る事は無いはずですが・・・」

 そう、僕は最初から、自分の専属以外の使用人を部屋には入れないように頼んでいたのだが、なぜか今頃になって支度の手伝いをする為と言って、王城付きの使用人がやって来ているのだ。その事を不審に思ったソルが速攻で再び〈守護の短剣“改“〉に、魔力を込めて結界魔法を発動。今度は部屋全体ではなく僕を中心に支度を手伝っているオーリーやアミやダン、その他重要な衣装や装飾品も囲う箱型の結界を展開させた。

(僕やジュール達に取り入ろうとしてくる人を排除する意味と、腕にある精霊達との“契約の証“を身内以外に見られない様にしてるから、どこに行っても僕は専属の皆んな以外のお世話はお断りしてるんだけどなぁ。(*´Д`*)そこの所もサフィアス叔父様達はちゃんと知ってるから、そんな命令を出すはずないんだけど、コレはちょっと厄介ごとの予感・・・(。-∀-))

 と、そんな嫌な予感をひしひし感じる僕だった・・・・・

 “送還儀式“の為の衣装を着付けて貰っている時に急に来た厄介ごと、僕達はまだ部屋の扉の前で護衛騎士と、僕の専属使用人のカインを巻き込み、押し問答している“自称、王城の使用人“達、最初は普通の話し声程度の音量だったのにヒートアップして来たのか、今は怒鳴るような大声でカインや護衛騎士達に中に入れるように言っている。

?「いい加減にそこをおどきなさい!ただの平民の使用人ごときが私達の職務を妨害すると許されませんわよ!」ドンッ!

カイン「っ!許可できないと言ってるではないですか!待ちなさい!」

 とうとう、入り口を遮っていたカインを押し除けて入ってきたのは、王城の使用人の制服を着た40代と思わしき目つきの悪い女性、この人を先頭に3名ほどの若い女性達もついて入ってきた。

(先頭の性格きつそうな女性は他の若い人達と少し違う服装してるな、彼女達の上役?直属の上司かな?メイド長って感じの服装でもないしな?侍女長?んな訳ないか、こんな礼儀がなってない人が女性使用人達の長なんてありえないし(*´ー`*))

天華『そうですね、流石にこんな方が女性使用人方の長だったら、この王城の評判はすでにガタ落ちになってるはずですよ』

(だよね~(*´Д`*))

 流石に・・・と思ってる間にソルやオーリー、アミやダンが僕を隠すように女性達の前に立ちはだかった。ジュール達も臨戦体制だ。

?「・・・なんて事かしら、もう、お召し物を着付けられていたのですね?」

カイン「貴女達!なんと無礼な!すぐに出ていきなさい!」

?「まぁ!私に向かって無礼だなんて!貴方のような平民が私に無断で話しかける方が無礼ですわよ!」

(な、なんじゃありゃ?Σ(-᷅_-᷄๑))

天華『ん?へんな感じがしますね?』

(ん?どうしたの?天華?( ´∀`))

 天華が首を傾げ違和感を感じているようだ。だがそれ以上何も言わないので僕はまた女性に意識を向けた。

?「さぁ、それより、そこの貴女方、おどきなさい、私達が来たのですから貴女方は不要です。あとは私達に任せて即刻、部屋を出ていきなさいな」

 入ってきて早々挨拶もせず、周囲を見渡した後、人の話も聞かずに好き勝手言ってくる、話を聞いていたオーリー達も流石に顔を顰めてかなりお怒りだ。

オーリー「何を言っているのです?出ていくのは貴女方です!護衛騎士達!何をしているのです!すぐにこの者達を捕まえて牢に入れなさい!」

 と、オーリーの一喝に、後ろの方でまごまごしていた王城勤務の護衛騎士達が動き出し、あっという間に女性達が捕まっていく。

?「は、離しなさい!私に触れるなんて無礼ですよ!私は子爵夫人なのですから!」

 とか、喚きながら連行されていく女性達。

(いや、しかし、急に入って来て挨拶も何もなしに、騒ぐだけ騒いですぐさま退場していったな・・・マジ何がしたかったんだ?あの人達・・・(。-∀-)それにしても、王城の護衛騎士達は使い物になんなかったね、あの人達に押し切られるとは・・・カインは突き飛ばされてたし・・・意外と力持ち?だったのかな?(*´ー`*))

 同じ王城仕えとはいえ、部署が異なれば誰の命令で動いているか分からなくて、判断の難しい所だったのだろうが、今のはどう見ても、王城に来た賓客に対しての正しい態度ではない彼女達を、ちゃんと追い返せないのはどうかと思うぞ、と思っていると、騒ぎを聞きつけて来たのであろう、騎士達の上司らしき人達がやって来て、カイン達に謝罪していた。

護衛騎士の上司?「ご不快な思いをさせてしまい申し訳ございません。先程の者達に代わり私が護衛を勤めますのでご容赦ください」

 と、着替えている最中で、衝立が設置された向こう側にいる僕にまで真面目に謝ってくる上司さん。

(僕の姿なんて見えてないだろうに、真面目な人のようだね・・・うーん、でも失態を犯した部下の尻拭いもするとはね、部下にしてみれば良い上司なんだろうけど、少し甘い気がするな(*´Д`*)・・・)

「分かりました。先程の騎士達の失態は水に流しますが、次はないですよ。僕が無事に“儀式の場“に辿り着かなかった場合は、あなた方の立場はないと思ってください」

上司さん「っ、・・・・肝に銘じます・・・・」

 きついと思われるだろうがこの警告の内容は純然たる事実なので、僕もあえてかなりきつい言い方をしたのだった。

(僕は今回の“儀式“において重要な役割をしているのはちゃんと自覚しているからな・・・それにしてもあの女性達は何をしに来たんだろうか、そこら辺はちゃんと調べてもらわないとな、もしかしたら、どこからかの“儀式“の妨害の可能性があるし・・・(*´ー`*))

 突撃してきた相手の目的を推察していると、部屋の扉がノックされ、1人の騎士が慌てた様子で入室し、上司騎士さんに何かコソコソと報告し出した。僕は衝立の内側で髪を結っている最中なので動けずにいるが、手の空いていたカインが衝立の向こう側に顔を出しその様子を見ていた。自分の顔の角度から僅かに見えたカインの顔は険しくなっていき、深刻な事態を報告してきたのだろうと僕は察した。

(これは、他にも何かあったのか?)

天華『アトリー、さっきの女性、多分ですけどアトリーに何かしようとした可能性があります』

(僕に?(。-∀-)“儀式“の妨害以外に何かあったの?)

 先程から黙り込んでいた天華が急にそう言い出した。僕に何かをするとは?と不思議に思っていると・・・

天華『ええ、各国の“儀式“妨害とは別です』

夜月『アトリー、今、神々から知らせが入った。“邪神教が動き出した、十分に警戒せよ“、と』

(!!・・・・邪神教、あの真マルモーヴェ教のこと?今、その知らせが入ったって事は、さっきの女性達はそこの信者だったの?)

天華『はい、そうです』

(そう、やっぱり、今日、何かしら仕掛けてくるんだね・・・・)

 急な神様達からの警告に僕は警戒レベルをもう1段階あげた。

(そう言う事ならさっき無理矢理にでも“真眼“と“情報開示“をしとけば良かったな・・・何か詳細が見えたかもしれないし・・・(*´Д`*))

天華『アトリー、今日は“禊の後は魔力の使用は禁止“だと約束したでしょう?』

(むぅ、そうだった・・・・)

 そう、前日の寝る前に天華達を通じて、神々とそう約束していたのだった、今日の“送還儀式“の為だとか何とか言って、理由ははっきりしてはいないが・・・その事を言われて少し拗ねモード、使いたい時に魔法が使えないのは正直不便である。この世界に生まれてはや10年、魔法が使えるようになって3年、たった半日ほどとはいえ、もう魔法を使わない日常は考えられないほどにこの世界に馴染んでいる僕は、今日の“魔法禁止“に不満タラタラなのだ。

天華『アトリー、そう拗ねないでください、“送還儀式“が終わるまでの間ですから、ね?』

(・・・うん・・・)

 天華に宥められて渋々頷く。

(んん?なんだあの箱??(・Д・))

 そんなやり取りをしているうちに髪のセットが終わり、最後に見覚えのない豪華な作りの四角い箱が出て来たのを見て、頭にハテナを浮かべていると。

オーリー「アトリー様、こちらの“サークレット“は今回の“歌い手“であるアトリー様の為に、イエロザーパト聖教国から送られて来ました。なんでも、本国の“聖女・オラクル“様に主神様から御神託があったそうで、こちらを着用して“儀式“にあたってほしいとのことです。こちら、一応ですが、お借りしていることになってますので、そこはご留意してください・・・」

 そう言って恭しく開けられた箱の中身は、オーリーが言う通り凄く繊細な意匠が施された、金色の“サークレット“だった。

(ほぇ~、金にあれ真ん中のってダイアモンドじゃない?それにゆったりチェーンが垂れてる感じすごいキレー(・Д・))

 少し細身で後ろから前に向けて波打つ形ではあるが、しっかりと頭に固定できる感じの金属製の輪は、額の中心部分は少し間が空いていて、そこの間にはチェーン通っている、そのまた真ん中には大きめのダイアモンドがハマった装飾がぶら下がり、キラキラと輝いていた。側面もチェーンが等間隔でいくつもゆったりぶら下げてあり、その合間にも所々に何かしらの宝石がついていて、後ろに行くほどチェーンは長く垂れていて頭全体が網状に覆われる形になっていた。

(これよく見たら、チェーンの重なってる所は下のチェーンともくっついてる、これで形が崩れないようになってるのかー、凄い細かい!(*゚∀゚*))

 ほぇ~、と見惚れていると、オーリーが“サークレット“を慎重に持ち上げ、アミやダンが持ってきた薄手のベールを広げて、僕の頭に優しくかけてきた、そこにいつの間にか僕の目の前に戻って来ていたカインが、僕の髪型をの兼ね合いを見ながらベールの位置を指示しており、ベールの位置が決まるとゆっくりとオーリーが僕の頭の上に“サークレット“をつけた。

(うわっ、これって・・・)

天華『この“サークレット“はリトス教が保有する“神器“の1つですね』

(マジか・・・、昨日見せられた杖だけじゃなかったんだな・・・リトス教の“神器“・・・)

 自分の予想があたって驚き、昨日、リハーサル時に見せられた杖型の“神器“のことも思い出しため息が出た。

(あれはあれでなんとなく使うのは理解ができるけど、この“サークレット“は何の意味があるんだろうね?てかさ、これとこの“祭事服“を含めると僕、今日1日で“神器“3つも使用することになるんだけど?いいの?それ?使って大丈夫?)

 いくら“儀式“の為といっても“神器“を3つも使って大丈夫なのか?と少し不安になってきた僕だった。そんな僕をジュール達は『大丈夫、大丈夫』と軽く宥める。そんなやり取りをしている時に、僕の着付けを担当していたオーリー達は、仕事をやり切ったことに安堵しながらも、僕の姿を見て何故か手を組み祈り出した。

(・・・・僕は新手の宗教団体の教祖かな?・・・)

 とか、思って少し凹んだ・・・・

ソル「アトリー様、凄くお似合いです」

 と、静かに支度が整うのを見て、手伝いもちょいちょいしていたソルが1番まともな反応を返してくれた。

「ふふっ、ありがとう、ソル、でも予想よりだいぶ豪華になってしまったよ・・・」

ソル「ふふっ、そうですね」

 2人で笑い合ってると、また部屋の扉が叩かれる音がして、少し焦った様子の父様とサフィアス叔父様、その他数人の騎士達が入ってきた。

サフィアス叔父様「アトリー、大丈夫か?」

父様「アトリー、無事かい?」

「?どうかしましたか?陛下、父様?」

 心配そうな声を出しながら入って来た2人に、僕は通常通りの声で返すと2人は僕が衝立の向こう側にいることに気づきこちらを見た。そこでさっきまで僕に向かって祈りを捧げていた4人が素早い動きで衝立をどかした。

「「「「「っ・・・・・・」」」」」

 今入ってきた人達と中で護衛をしていた騎士達全員が固まり、息を詰めた。

 ザッ!!

 そして、急に跪き祈りのポーズをした。

(うーん、今回はそこまでするかー、これはあれだね?“神器“のせいだね?)

天華『まぁ、そうですね・・・』

(てか、父様は僕のこの“祭事服“姿は見てるはずなのに、なんでまた固まったかな?それに、オーリー達、君達さっきも僕を拝んでたでしょう?何でまた拝み始めたかな!?)

 急な展開に現実逃避気味に思い当たる原因を予想すると、天華のあやふやな感じの返事をする。そんな状況の中でも気になったことにツッコミを入れるのを僕は忘れなかった。















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