【R18】初恋が実る時 ー対立する財閥令嬢と子息の密かな恋愛ストーリーー

奏音 美都

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決意

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「これは、その罰......」

 悠の唇が薫子のうなじに寄せられる。

「ッハァ!!」

 ぬるりとした感触をそこに感じ、薫子は艶を帯びた声を漏らした。覆いかぶさる悠の体温が薄い布を通じて薫子に伝わってくると、躰の奥から熱が上がってくる。

 悠の熱を、感じる......

 深く長い吐息を吐きながら、愛おしさに涙が込み上がってくる。

 すると、悠の熱が離れた。

 薫子の頭の横に手を置いた悠が、漆黒の瞳を切なく揺らした。

「ごめん...悪戯が過ぎた」

 涙目になった薫子を見て、嫌がっているのだと思った悠は、そう口にした。

「違う、違う、の!!」

 悠が、目を見張る。

 薫子は悠の首に手を掛けて引き寄せると、自ら唇を重ねていた。

 香西のことで嫉妬して、思わず「罰だ」なんて薫子のうなじに口づけたけど......自分の部屋で淫らな行為をするなんて、薫子がそんなこと望むはずがない。

 そう思っていた悠は、自ら激しく求めるように薫子が唇を重ねたことに驚きを隠せなかった。

「これ、は...嫌で涙が出たんじゃ、ないの。悠への、愛おしい感情が溢れすぎて......自然に、涙が...滲んでしまって......」

 恥ずかしそうに顔を真っ赤に染め、囁くように告げる薫子に、悠の自制心は、今にも崩れそうだった。

「なんで君は...そんなに可愛いの。そんなこと言われたら......今すぐにでも君の全てが欲しくなる......」

 そう言った悠の表情は匂い立つほどの色香を纏っていながらも、どこか寂しく切なげだった。

 これ以上、俺を煽らないで。君を感情のままに求めそうになる自分を、抑えられなくなるから......

 薫子は、悠の言葉と表情に激しく動揺した。以前ならばそう言われても、ただ嬉しいとしか思わなかった。

 けれど、今なら......その言葉に、躰を重ねたいという意味が含まれていることを分かっているから。

 ......ここは、私の部屋。お父様とお母様はしばらく帰って来ないとはいえ、屋敷にはまだ人もいる。もしここで私と悠がいることが見つかれば、私たちの関係は終わってしまう......
 そして悠も、それが分かっているからこそ、そう言いながらもそれ以上手を出そうとはしない。

 わかってる。わかってる、けど......

「お、願い......私の躰に刻印を刻みつけて。
 私が貴方のものだという証が......欲しいの」

 貴方の熱を、もっと感じたい。
 貴方の肌に、もっと触れたい。

 ずっと押さえ込み、固く鍵をかけていた欲情が、解き放たれる。

---悠に、愛して欲しい......
 
 悠の頬を手で包み込み、蕩けるような眼差しで見上げる薫子の美しさに悠は目も心も奪われた。

 信じ、られない......あの、慎重で内気な薫子がそんなことを言うなんて。
 それほどに、俺は君に思われていると自惚れてもいいのか......

「薫子、愛してる......」

 悠は、「本当に、いいの?」という問いかけを飲み込むと、滑らかな絹の肩紐を落とし、胸元に唇を寄せた。そして、そこをきつく吸い上げる。

「ンンッ....ッハァ......」

 薫子の胸元に咲く鮮やかな山茶花......俺たちの愛の刻印。
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