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過ち ー美姫sideー
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悠の力強い言葉に安心するものの、どうやって迎えに来るつもりなのだろうという新たな不安が薫子の心を占める。
『ちょっと美姫に代わってくれる?』
その声に、美姫が薫子の耳に当てていたスマホを自分の耳へと移した。
「悠?美姫だよ」
『これから、計画話すから協力してくれるかな?』
「うん、分かった」
悠の言葉に、美姫は喉をゴクリと鳴らした。
悠の計画はこうだった。
美姫がスーツケースに頑丈な紐をくくりつけて下ろす際に、バルコニーの手すりにも紐をしっかりと結びつけておく。
これから悠が空港から薫子の家へと向かい、近くに着いたら陽子に連絡する。連絡を受けた陽子は、忘れ物をしたからと一旦屋敷の外に出て、そこで待っている悠を拾う。
悠は陽子の車のトランクに身を隠し、彼女の運転で屋敷内に入ったら素早く裏門へ移動。
美姫がスーツケースを下ろしておいた紐を伝って、薫子の部屋のバルコニーへと入る。前回の時は警備が手薄だったが、今日はもっと厳しいので、警備の目がよそに向くように美姫がその際に何らかのアクションを起こす。
悠が薫子の部屋に着いたら彼女を連れてバルコニーから紐を伝っており、美姫がそれに続く。
急いで陽子の車に乗り、表門から外へ出る。門は入る時にはインターホンを通じて開けてもらわなければならないが、出る時には車が近づくと自動で開くようになっている為、そのまま外へ出ることが出来る。
そこから、空港へ向かう。
『美姫と平川さんは俺たちの駆け落ちに協力したことで責められることになるし、かなりリスクが高いから強制することは出来ない......
けど、薫子がひとりで来られない以上、俺が迎えに行くしかないんだ』
美姫は悠の声を聞きながら、横で泣いて震えている薫子の頭を優しく撫でた。
「分かってる......私は大丈夫だから。きっと、陽子さんも分かってくれると思う」
『ありがとう。なるべく急いで行くから...どうか、薫子を守っていて欲しい』
それから美姫は、再び薫子の耳にスマホを当てた。
「悠...ごめ、ごめんッグ...ね......」
『薫子...言ったでしょ。俺は何があろうと、どんな時でも全力で君を守るからって。
すぐに会えるから、待ってて』
「う、ん...ヒグッ......」
『じゃ、また後で』
甘い余韻を残し、通話が切れた。
悠が、悠が......来てくれる......
薫子はそう思うだけで、希望の光が射し込んできた気がした。
しばらくして、悠から連絡が入ったと、陽子がLINEを通じて美姫に知らせた。彼女はこのまま車中で、悠の到着を待機することになった。
悠、お願い...薫子のために早く来てあげて......
美姫は祈りながら薫子の背中をそっと包み込んだ。
薫子の気持ちが落ち着くのを待った後、悠に指示された通り、用意してあった頑丈な紐をスーツケースの持ち手に結んでバルコニーへと運ぶ。
スーツケースは意外な程軽かった。以前一緒に旅行した際に、引っ越しかと思うほどの大荷物を持ってきた薫子と同一人物の荷物だとは、とても思えなかった。
『ちょっと美姫に代わってくれる?』
その声に、美姫が薫子の耳に当てていたスマホを自分の耳へと移した。
「悠?美姫だよ」
『これから、計画話すから協力してくれるかな?』
「うん、分かった」
悠の言葉に、美姫は喉をゴクリと鳴らした。
悠の計画はこうだった。
美姫がスーツケースに頑丈な紐をくくりつけて下ろす際に、バルコニーの手すりにも紐をしっかりと結びつけておく。
これから悠が空港から薫子の家へと向かい、近くに着いたら陽子に連絡する。連絡を受けた陽子は、忘れ物をしたからと一旦屋敷の外に出て、そこで待っている悠を拾う。
悠は陽子の車のトランクに身を隠し、彼女の運転で屋敷内に入ったら素早く裏門へ移動。
美姫がスーツケースを下ろしておいた紐を伝って、薫子の部屋のバルコニーへと入る。前回の時は警備が手薄だったが、今日はもっと厳しいので、警備の目がよそに向くように美姫がその際に何らかのアクションを起こす。
悠が薫子の部屋に着いたら彼女を連れてバルコニーから紐を伝っており、美姫がそれに続く。
急いで陽子の車に乗り、表門から外へ出る。門は入る時にはインターホンを通じて開けてもらわなければならないが、出る時には車が近づくと自動で開くようになっている為、そのまま外へ出ることが出来る。
そこから、空港へ向かう。
『美姫と平川さんは俺たちの駆け落ちに協力したことで責められることになるし、かなりリスクが高いから強制することは出来ない......
けど、薫子がひとりで来られない以上、俺が迎えに行くしかないんだ』
美姫は悠の声を聞きながら、横で泣いて震えている薫子の頭を優しく撫でた。
「分かってる......私は大丈夫だから。きっと、陽子さんも分かってくれると思う」
『ありがとう。なるべく急いで行くから...どうか、薫子を守っていて欲しい』
それから美姫は、再び薫子の耳にスマホを当てた。
「悠...ごめ、ごめんッグ...ね......」
『薫子...言ったでしょ。俺は何があろうと、どんな時でも全力で君を守るからって。
すぐに会えるから、待ってて』
「う、ん...ヒグッ......」
『じゃ、また後で』
甘い余韻を残し、通話が切れた。
悠が、悠が......来てくれる......
薫子はそう思うだけで、希望の光が射し込んできた気がした。
しばらくして、悠から連絡が入ったと、陽子がLINEを通じて美姫に知らせた。彼女はこのまま車中で、悠の到着を待機することになった。
悠、お願い...薫子のために早く来てあげて......
美姫は祈りながら薫子の背中をそっと包み込んだ。
薫子の気持ちが落ち着くのを待った後、悠に指示された通り、用意してあった頑丈な紐をスーツケースの持ち手に結んでバルコニーへと運ぶ。
スーツケースは意外な程軽かった。以前一緒に旅行した際に、引っ越しかと思うほどの大荷物を持ってきた薫子と同一人物の荷物だとは、とても思えなかった。
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