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彼女の決意、私の思い
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美姫が全て話すつもりだと分かり、薫子は週刊誌を見た時に感じた最大の疑問を投げかけた。
「あの......週刊誌。どうして、美姫と秀一さんの関係、が......暴露されて、しまったの?」
美姫の表情が歪むが、唇を引き結んだ後、しっかりとした口調で答えた。
「わた、しが......記者会見で......凌辱されたって言ったでしょ?」
「ぅ...ん......」
まさか、美姫がレイプされた時の話が持ち出されるとは思いも寄らなかった薫子は、急に心臓がバクバクと早まるのを感じながら、ゴクリと唾を飲み込み、頷いた。
「その......男、は......礼音、なの......」
「ぇ......」
『レオン』と言われても、薫子には誰のことかすぐにはピンとこなかった。だが、美姫の言い方からすると、薫子も会ったことのある人物なのだろう。青海学園関係の友人であれば名前を把握しているので、思い当たるのは美姫の大学の友人だ。
美姫と同じ大学の子なんて、会ったことあったかな、私......?
そう思った時、以前美姫の大学の食堂でランチした時に、男子学生がいきなり話に割り込んできたことを思い出した。
プラチナアッシュにニュアンスパーマのかかった髪、ヘーゼルグリーンの猫目の瞳......
あの瞳で見つめられた時、薫子はゾクリとしたのだった。
薫子は、物心ついた頃から人の心の奥底に秘められた狂気を、なんとなく感じることが出来た。そんなこともあり、薫子は秀一が好きになれずにいた。
それは、礼音に対してもそうだった。
そう、だ......同じテニスサークルの『レオン』だって、美姫が紹介してた。
もし、私があの時......美姫に、強く警告をしていれば。
そんな思いが薫子の胸を過る。
だが、薫子にもその感覚は上手く説明が出来ないし、一目あっただけで人のことを悪く言うようなことは気が引けた。それよりも、あの時の薫子は美姫が充実した大学生活を送っていることに嫉妬し、寂しく思っていて、そんな余裕などなかった。
「その時、礼音から助け出してくれたのが、大和だったの。
大和は......秀一さんから、私が危機にあるって知らせを受けて駆けつけてくれたの」
「秀一、さんが!?」
薫子は、信じられないというように目を丸くした。秀一にとって蹴落としたいライバルであるはずの大和に美姫を助けて欲しいと頼むなど、到底ありえないことだと思えたからだ。
だが、もし美姫が礼音に襲われたのが大和の父のパーティーの日であるのなら、全て説明がいく。急に大和が姿を消したのは、秀一から連絡が入り、美姫が襲われているから助けてくれと依頼されたからだろう。
そして......美姫が凌辱されたことにショックを受けた大和は、その夜、悠の家を訪れたのだ 。
美姫は、パニックを起こすまではいかなかったが、蒼白な表情を浮かべ、小刻みに震えていた。薫子は、心配そうにそんな彼女の顔を見上げた。
「美、姫......」
「だい、じょうぶ。大丈夫、だから......」
そう言うと、鞄から小さめの水の入ったボトルと薬を出した。テーブルには何種類もの薬がばら撒かれ、その多さに薫子は思わず息を呑んだ。
錠剤やカプセルを全て出して左手の掌に乗せると、慣れた手つきで口に入れ、右手のボトルを口に含み、一気に流し込んだ。
「凄い量の薬でしょ......これ全部、心療内科で処方されたものなの」
気持ちを落ち着かせた美姫は、再び話し始めた。
「実は.....私は、その時は知らなかったんだけど......」
それから、深く重い沈黙。薫子は何も言わず、ただ美姫の言葉を待った。
美姫が、睫毛を伏せ、それから決心したように瞳を開く。
「秀一さんが......礼音に、復讐したの」
「あの......週刊誌。どうして、美姫と秀一さんの関係、が......暴露されて、しまったの?」
美姫の表情が歪むが、唇を引き結んだ後、しっかりとした口調で答えた。
「わた、しが......記者会見で......凌辱されたって言ったでしょ?」
「ぅ...ん......」
まさか、美姫がレイプされた時の話が持ち出されるとは思いも寄らなかった薫子は、急に心臓がバクバクと早まるのを感じながら、ゴクリと唾を飲み込み、頷いた。
「その......男、は......礼音、なの......」
「ぇ......」
『レオン』と言われても、薫子には誰のことかすぐにはピンとこなかった。だが、美姫の言い方からすると、薫子も会ったことのある人物なのだろう。青海学園関係の友人であれば名前を把握しているので、思い当たるのは美姫の大学の友人だ。
美姫と同じ大学の子なんて、会ったことあったかな、私......?
そう思った時、以前美姫の大学の食堂でランチした時に、男子学生がいきなり話に割り込んできたことを思い出した。
プラチナアッシュにニュアンスパーマのかかった髪、ヘーゼルグリーンの猫目の瞳......
あの瞳で見つめられた時、薫子はゾクリとしたのだった。
薫子は、物心ついた頃から人の心の奥底に秘められた狂気を、なんとなく感じることが出来た。そんなこともあり、薫子は秀一が好きになれずにいた。
それは、礼音に対してもそうだった。
そう、だ......同じテニスサークルの『レオン』だって、美姫が紹介してた。
もし、私があの時......美姫に、強く警告をしていれば。
そんな思いが薫子の胸を過る。
だが、薫子にもその感覚は上手く説明が出来ないし、一目あっただけで人のことを悪く言うようなことは気が引けた。それよりも、あの時の薫子は美姫が充実した大学生活を送っていることに嫉妬し、寂しく思っていて、そんな余裕などなかった。
「その時、礼音から助け出してくれたのが、大和だったの。
大和は......秀一さんから、私が危機にあるって知らせを受けて駆けつけてくれたの」
「秀一、さんが!?」
薫子は、信じられないというように目を丸くした。秀一にとって蹴落としたいライバルであるはずの大和に美姫を助けて欲しいと頼むなど、到底ありえないことだと思えたからだ。
だが、もし美姫が礼音に襲われたのが大和の父のパーティーの日であるのなら、全て説明がいく。急に大和が姿を消したのは、秀一から連絡が入り、美姫が襲われているから助けてくれと依頼されたからだろう。
そして......美姫が凌辱されたことにショックを受けた大和は、その夜、悠の家を訪れたのだ 。
美姫は、パニックを起こすまではいかなかったが、蒼白な表情を浮かべ、小刻みに震えていた。薫子は、心配そうにそんな彼女の顔を見上げた。
「美、姫......」
「だい、じょうぶ。大丈夫、だから......」
そう言うと、鞄から小さめの水の入ったボトルと薬を出した。テーブルには何種類もの薬がばら撒かれ、その多さに薫子は思わず息を呑んだ。
錠剤やカプセルを全て出して左手の掌に乗せると、慣れた手つきで口に入れ、右手のボトルを口に含み、一気に流し込んだ。
「凄い量の薬でしょ......これ全部、心療内科で処方されたものなの」
気持ちを落ち着かせた美姫は、再び話し始めた。
「実は.....私は、その時は知らなかったんだけど......」
それから、深く重い沈黙。薫子は何も言わず、ただ美姫の言葉を待った。
美姫が、睫毛を伏せ、それから決心したように瞳を開く。
「秀一さんが......礼音に、復讐したの」
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