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初めての共同作業
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クロードの端正な顔が近づくと、鼻と鼻が触れ合い、その近さにルチアの胸が高鳴り、耳元にまで響いてくる。
「今すぐ、ルチアが欲しい」
クロードの甘い囁きが媚薬のようにルチアの耳元にトロリと入り込んで、躰の芯が熱くジンジンと痺れる。
「クロード、様……」
こんな場所で、ダメって思うのに……クロード様の言葉に、抗うことができませんわ。私も、そうなることを心のどこかで望んでいたのかもしれません。
ルチアの欲情を灯した潤んだ瞳に、それ以上に欲の籠もった瞳で見つめるクロードの姿が映し出された。
これほど、余裕がないとはな……
クロードは心の中で自嘲するものの、もうこの欲は抑えきれそうになかった。
愛らしすぎる、お前の罪だ。
クロードは鼻先だけで触れ合っていた距離から更に近づくと、唇を重ねる。ルチアの柔らかく艶やかな唇を味わうように角度を変えながら、食んでいく。
「ん……」
ルチアの切ない吐息に更に煽られ、唇の隙間に舌を捩じ込むとルチアが応えるように僅かに口を開いた。
厨房に似つかわしくない艶かしい水音をたてながらルチアの口内を貪るように味わい、彼女の舌を絡め取るとクロードは溢れる蜜ごときつく吸った。
「んんんぅ……」
激しい接吻の勢いに押され、ルチアの腰が後ろにあった既に綺麗に片付かれた調理台にトン、とついた。
「ん…」
ルチアの瞳が切なく揺れる。
単に、戸惑っているだけだとは分かっているが、こんな瞳で見つめられると誘われているのかと錯覚してしまいそうになるな……
クロードがルチアの裏腿へ手を回し、ぐいっと持ち上げると、調理台の上へと載せる。
「え……」
ルチアが、戸惑いの目でクロードを見下ろした。
そんな風に戸惑う姿も、可愛く思えるな。しかし、身に纏う衣服が変わるだけで、なぜこれ程までに欲情してしまうのだ。
目の前に座るメイド服姿のルチアを見ていると、クロードは堪らなく触れたい気持ちにさせられた。
今までメイド服とはただの制服でしかなかったが、ルチアが着ることによってこんな気持ちになるとは……
外からでも分かるほど、胸の膨らみを見せる白いブラウスのボタンを一つ一つ丁寧に外していく。
「あ。クロード様……」
ルチアの手がクロードの手に重なり、そっと制すような眼差しを向けられる。
そんな弱い制し方では、煽っているとしか思えぬぞ。
心の中で、クロードが苦笑する。
「気が変わった。ルチアを、デザートではなく、オードブルで頂くことにしよう」
「……っ」
目の前で全身真っ赤にして、困ったように縮こまって座っている愛らしいルチアの指先を、クロードはそっと咥えた。咥えた指先を舌で絡め取るように舐めると、ルチアの美しく華奢な指が震えた。
「今すぐ、ルチアが欲しい」
クロードの甘い囁きが媚薬のようにルチアの耳元にトロリと入り込んで、躰の芯が熱くジンジンと痺れる。
「クロード、様……」
こんな場所で、ダメって思うのに……クロード様の言葉に、抗うことができませんわ。私も、そうなることを心のどこかで望んでいたのかもしれません。
ルチアの欲情を灯した潤んだ瞳に、それ以上に欲の籠もった瞳で見つめるクロードの姿が映し出された。
これほど、余裕がないとはな……
クロードは心の中で自嘲するものの、もうこの欲は抑えきれそうになかった。
愛らしすぎる、お前の罪だ。
クロードは鼻先だけで触れ合っていた距離から更に近づくと、唇を重ねる。ルチアの柔らかく艶やかな唇を味わうように角度を変えながら、食んでいく。
「ん……」
ルチアの切ない吐息に更に煽られ、唇の隙間に舌を捩じ込むとルチアが応えるように僅かに口を開いた。
厨房に似つかわしくない艶かしい水音をたてながらルチアの口内を貪るように味わい、彼女の舌を絡め取るとクロードは溢れる蜜ごときつく吸った。
「んんんぅ……」
激しい接吻の勢いに押され、ルチアの腰が後ろにあった既に綺麗に片付かれた調理台にトン、とついた。
「ん…」
ルチアの瞳が切なく揺れる。
単に、戸惑っているだけだとは分かっているが、こんな瞳で見つめられると誘われているのかと錯覚してしまいそうになるな……
クロードがルチアの裏腿へ手を回し、ぐいっと持ち上げると、調理台の上へと載せる。
「え……」
ルチアが、戸惑いの目でクロードを見下ろした。
そんな風に戸惑う姿も、可愛く思えるな。しかし、身に纏う衣服が変わるだけで、なぜこれ程までに欲情してしまうのだ。
目の前に座るメイド服姿のルチアを見ていると、クロードは堪らなく触れたい気持ちにさせられた。
今までメイド服とはただの制服でしかなかったが、ルチアが着ることによってこんな気持ちになるとは……
外からでも分かるほど、胸の膨らみを見せる白いブラウスのボタンを一つ一つ丁寧に外していく。
「あ。クロード様……」
ルチアの手がクロードの手に重なり、そっと制すような眼差しを向けられる。
そんな弱い制し方では、煽っているとしか思えぬぞ。
心の中で、クロードが苦笑する。
「気が変わった。ルチアを、デザートではなく、オードブルで頂くことにしよう」
「……っ」
目の前で全身真っ赤にして、困ったように縮こまって座っている愛らしいルチアの指先を、クロードはそっと咥えた。咥えた指先を舌で絡め取るように舐めると、ルチアの美しく華奢な指が震えた。
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