【R18】退廃的な接吻を ー美麗な双子姉弟が織りなす、切なく激しい禁断愛ー

奏音 美都

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44.露呈

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 美羽の心臓が凍りつく。

 目にも止まらぬ速さでガバッと類から離れ、乱れたスカートを直し、下ろされたブラジャーを引き上げ、胸の上で止まっていた制服を力任せに捲り下ろす。そんなことをしたところで、何もなかったと言い切れるはずなどないのは分かっている。

 どんな言い訳すら通用しない。

 一気に血の気が引いて冷や汗が全身の毛穴中から吹き出し、心臓がバクンバクンと激しく鳴り響き、躰が小刻みに震え、両親と目を合わせられず俯いた。

 母の華江はなえがツカツカと類に歩み寄ると頬を思い切り殴りつけ、ヒステリックに金切り声を上げた。

「自分たちが何してるのか分かってるの!? あなたたちは姉弟なのよっっ!!」

 華江は更に美羽にも迫り、胸ぐらを掴んで激しく揺さぶる。

「どうしてっ!? どうしてこんなことになってるの!?」

 グラグラと揺さぶられながら、華江の怒りの言葉がマグマの剣となって美羽の心臓を一瞬で焼き尽くす。

「ウッ、ウグッ……ご、ごめんなさ……ウッ、ウッ……」

 美羽は息苦しさで大きく表情を歪め、過呼吸になりながら嗚咽を漏らし、肩を激しく震わせた。



 いつか、ふたりの関係が露呈するんじゃないかって恐れてたけど、こんな最悪な形で知られるなんて……



 羞恥と恐怖と罪悪感と後悔が一気に美羽の足首を掴んで奈落の底へと引き摺り込んでいく。美羽はなす術もなく、ただただ怯えて震えた。

 そんな美羽とは対照的に、類は全裸のまま、勢いを失いつつある欲の行き場を失った雄杭を隠そうともせず、平然と言い放った。

「ねぇ、なんで帰ってきてるの? 明日って言ってたじゃん」
「っっ……あなたって子は!!」

 華江がガバッと後ろを振り返る。

 蒼白だった顔色が真っ赤に変わり、夜叉のような恐ろしい形相で目をひん剥き、唇を戦慄わななかせながら、怒りに震える手を再び振り上げた。だが、その手首は類によってしっかりと掴まれた。

「離しなさいっっ!!」

 感情を剥き出しにする華江に対し、類は恐ろしいほどに冷静な表情だが、手首を掴む力だけは爪が食い込むほどに強く、ギリギリと締め付ける。

「どうして? 別に悪いことしてないし。
 僕はミューを愛してるし、ミューだって僕を愛してる。これは合意の上でのセックスだし、ちゃんと避妊もしてる」
「類、あなた自分が何を言ってるか分かってるの!? 美羽はあなたの姉なのよ!? あなたたたちは双子で、こんなこと許されるはずがない……」
「フフッ、ミューが僕の双子の姉だなんてもちろん分かってるに決まってるじゃん。
 僕たちは双子だからこそ、惹かれ合うんだ」

 類からは、背徳心や罪悪感は一切感じられない。華江は唖然として言葉を失った。

 華江が宏典を急かして予定よりも出張を一日早く切り上げて帰ってきたのは、出発前のふたりの態度になんとなく胸騒ぎがしたからだった。けれど、まさかという気持ちだったし、信じられない、信じたくないという思いが何よりも大きかった。ほら、何もなかったじゃない、考え過ぎよ……そんな風に安堵する自分を想像していた。

 だがいまこうして自分の息子が、自分の腹から出てきて生み育てたはずの息子がこんな発言をすることに、驚きと衝撃がグルグルと頭を巡る。
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