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452.長い夜
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美羽は、ギュッと類を抱き締め返した。
「類、キスして……」
「ミュー……」
ゆっくりと類の腕が解かれ、彼の瞳に美羽の切ない表情が映し出される。美羽の覚悟を受け止め、類の瞳が潤んだ。
「ミューの辛い気持ちも、苦しい気持ちも、僕が全部受け止めるから。
だからもう、疑わないで。たとえ僕が誰か他の人と話していようと、触れていようと、抱いていようと……僕の心も躰も、ミューのためだけにあるんだ。
ミューだけを、愛してる」
「ッッ……分かってる。分かってるよ、類」
ごめ、ごめんなさい。こんな自分勝手なこと……天罰を受けても、当然だ。それでも、大切な人を利用して、貶めてまでも、私は……この人が、欲しい。
「ずっと僕に、囚われていて……他のことなんて考えられないくらい、僕だけを見つめて」
視界いっぱいに広がった類の美麗な顔を、じっと見つめる。類の手が、美羽の頬を包み込む。
「好き。好き。好き、だよ……ミュー、好き」
類に「好き」と言われるごとに、体温が上がっていく。重ならない唇が、もどかしい。
「す、き……大好き。ミュー、好き」
「ぁ、類」
類の鼻息がかかり、全身がゾクゾクと震える。まだ唇が触れてさえいないのに、もう愛蜜が溢れ出してきている。キュンキュンと切なく、膣奥が締め付けられる。
昨日も、数え切れないほどキスしてるのに……緊張してくる。まるで、初めて唇を重ねるみたいに、躰が震える。
性急で激しく奪うような昨日の口づけの余韻がまだ残っている。それとは真逆な緩くてじれじれとした口づけは、じわじわと官能を高められていく。
類の唇に触れたい。その熱を感じたい。舌を絡ませあって、味わいたい……
熱の籠もった美羽の瞳に、類が蕩けたような笑みを浮かべる。
「可愛い、ミュー。僕が欲しくて堪らないって顔、してる」
「ほし、ほしい……類、ちょうだい?」
類の瞳が細められる。その瞬間、柔らかくて温かな彼の唇の感触が伝わってきた。
ハァッ、気持ちいい。
唇同士をただ重ねるだけの行為が、どうしてこうも快楽を与えるのだろう。
類の唇が離れ、何度も唇を押しつけらる。その度に、「ハァッ」と漏れる彼の吐息に濡れていく。
類が顎を軽く上げ、上唇と下唇を優しく滑らせていく。無理な体勢を余儀なくされていた美羽のシートベルトが外され、するすると胸元を通って上がっていく。
更にふたりの躰の距離が縮まる。類が美羽の下唇を甘く食み、軽く吸った。
「ぁ、ぁぁ……」
膣奥がキューッと絞られ、ビクビクと震える。軽く、達してしまった。
その時、美羽の瞳に強い光が飛び込んできた。視線を遠くに移すと、どうやら懐中電灯を持って犬の散歩をしている人のようだ。
美羽が躰を引いて拒絶の態度を取ると、類は素直に躰を離した。
シートベルトをするとギアをチェンジし、ハンドルを握る。
「帰ろっか」
「うん……」
美羽もシートベルトをし、座り直した。まだ、躰の深奥が燻っている。熱が、消えない。
スマホが鳴った。LINE着信のお知らせだ。
美羽はバッグから取り出して読み、類に伝えた。
「今日、義昭さん……遅くなるみたい。たぶん、終電で帰ることになるって」
「仕事、忙しくなるって言ってたもんね」
「うん……」
一見、普通に聞こえる会話に、別の意味が含まれていることを、ふたりは知っている。感じて、いる。
信号が停止し、類が美羽に手を伸ばす。
美羽は、彼の手を受け入れ、自ら指を絡めた。
再び、長い夜が始まる。
「類、キスして……」
「ミュー……」
ゆっくりと類の腕が解かれ、彼の瞳に美羽の切ない表情が映し出される。美羽の覚悟を受け止め、類の瞳が潤んだ。
「ミューの辛い気持ちも、苦しい気持ちも、僕が全部受け止めるから。
だからもう、疑わないで。たとえ僕が誰か他の人と話していようと、触れていようと、抱いていようと……僕の心も躰も、ミューのためだけにあるんだ。
ミューだけを、愛してる」
「ッッ……分かってる。分かってるよ、類」
ごめ、ごめんなさい。こんな自分勝手なこと……天罰を受けても、当然だ。それでも、大切な人を利用して、貶めてまでも、私は……この人が、欲しい。
「ずっと僕に、囚われていて……他のことなんて考えられないくらい、僕だけを見つめて」
視界いっぱいに広がった類の美麗な顔を、じっと見つめる。類の手が、美羽の頬を包み込む。
「好き。好き。好き、だよ……ミュー、好き」
類に「好き」と言われるごとに、体温が上がっていく。重ならない唇が、もどかしい。
「す、き……大好き。ミュー、好き」
「ぁ、類」
類の鼻息がかかり、全身がゾクゾクと震える。まだ唇が触れてさえいないのに、もう愛蜜が溢れ出してきている。キュンキュンと切なく、膣奥が締め付けられる。
昨日も、数え切れないほどキスしてるのに……緊張してくる。まるで、初めて唇を重ねるみたいに、躰が震える。
性急で激しく奪うような昨日の口づけの余韻がまだ残っている。それとは真逆な緩くてじれじれとした口づけは、じわじわと官能を高められていく。
類の唇に触れたい。その熱を感じたい。舌を絡ませあって、味わいたい……
熱の籠もった美羽の瞳に、類が蕩けたような笑みを浮かべる。
「可愛い、ミュー。僕が欲しくて堪らないって顔、してる」
「ほし、ほしい……類、ちょうだい?」
類の瞳が細められる。その瞬間、柔らかくて温かな彼の唇の感触が伝わってきた。
ハァッ、気持ちいい。
唇同士をただ重ねるだけの行為が、どうしてこうも快楽を与えるのだろう。
類の唇が離れ、何度も唇を押しつけらる。その度に、「ハァッ」と漏れる彼の吐息に濡れていく。
類が顎を軽く上げ、上唇と下唇を優しく滑らせていく。無理な体勢を余儀なくされていた美羽のシートベルトが外され、するすると胸元を通って上がっていく。
更にふたりの躰の距離が縮まる。類が美羽の下唇を甘く食み、軽く吸った。
「ぁ、ぁぁ……」
膣奥がキューッと絞られ、ビクビクと震える。軽く、達してしまった。
その時、美羽の瞳に強い光が飛び込んできた。視線を遠くに移すと、どうやら懐中電灯を持って犬の散歩をしている人のようだ。
美羽が躰を引いて拒絶の態度を取ると、類は素直に躰を離した。
シートベルトをするとギアをチェンジし、ハンドルを握る。
「帰ろっか」
「うん……」
美羽もシートベルトをし、座り直した。まだ、躰の深奥が燻っている。熱が、消えない。
スマホが鳴った。LINE着信のお知らせだ。
美羽はバッグから取り出して読み、類に伝えた。
「今日、義昭さん……遅くなるみたい。たぶん、終電で帰ることになるって」
「仕事、忙しくなるって言ってたもんね」
「うん……」
一見、普通に聞こえる会話に、別の意味が含まれていることを、ふたりは知っている。感じて、いる。
信号が停止し、類が美羽に手を伸ばす。
美羽は、彼の手を受け入れ、自ら指を絡めた。
再び、長い夜が始まる。
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