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463.浩平の思い
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香織と一緒に戻ると、ビニールシートには浩平と萌が隣同士で座っていた。浩平が重箱を手に、箸を軽く振る。
「美羽さ~ん、ちーっす。
さっき来たんすよー。みんないなくて、寂しかったっす」
さっき来たと言っているが、萌が浩平のために取り分けておいた紙皿は綺麗に食べられ、重箱の料理もかなり減っていた。
美羽は香織と隼斗に続いて座りながら、浩平にお礼を言った。
「浩平くん、場所取りありがとね」
浩平が瞳を輝かせ、笑顔いっぱいで答える。
「ここ、穴場じゃないっすか? 萌たんと頑張って探したんっすよ!!」
それから萌と顔を見合わせて、
『ねーっ』
と首を傾げる。
フフッ、可愛いなぁ。
美羽の心が、ほんわかと温かくなった。
「うん、いいとこ見つかって良かった」
萌がまだ料理の残っている重箱を手に取り、紙皿に取り分けると美羽に渡す。
「ほらほら美羽たん、いっぱい食べて元気つけるたーん♪ 美羽たんは食べなすぎたんっっ。栄養つけないとっ!」
美羽のことを心配しながらも、明るく声をかけてくれる萌に救われる。
「ありがとう、萌たん」
そんな中、浩平が他の重箱を手に取り、それに気づいた萌が声を上げた。
「あ、こうたんはもうダメッ! 食べすぎたんっっ!!」
重箱を取り上げようとする萌から守るように、浩平が重箱を抱えた。
「えーっ、甘いものばっか食ってると、こういう飯に餓えるんだよー。
萌たん、あと1個! お願いっっ!!」
浩平に迫られ、萌は顔を赤らめて、自分の紙皿を差し出した。
「じゃ、じゃぁ……萌たんの、あげるから。こうたん、これで我慢……するたん」
「やったぁ! いただきまーす」
まるでカップルのようなやりとりに、美羽は頬を緩めた。
これでふたり……付き合ってないんだ。
もう、付き合っちゃえばいいのに。
しばらくして、類と龍也がビニール袋を提げて帰ってきた。ふたりの距離は、微妙に空いている。
「ただいま」
「あ、類くん、龍也さんおかえりなさい! 何買ってきたの?」
香織が声を掛けると、類がビニール袋を彼女に渡した。
「これ、みんなで食べよ」
こんな何気ない仕草にも、傷ついてしまう。
香織は袋の中身を覗き込むと、歓声を上げた。
「わぁ、焼き鳥いいね! 鶏皮もつくねもあるー! 隼斗さんのお弁当でお腹いっぱいになってたけど、見たら食べたくなっちゃった。
美羽、あんまり食べてないでしょ? 1本もらおうよ」
「うん……」
すると、萌からもらった料理を食べ終わった浩平が高々と手を挙げた。
「あ、俺も食べたいっす!!」
龍也が持っていた紙袋をフリフリした。
「女子が好きなベビーカステラもあんで」
「ベビカス、俺も好きっす!!」
浩平がすぐさま飛びつく。
「自分、製菓学校でようさんお菓子食べてきたんちゃうん?」
「へへっ、これは別腹っす」
やっぱり浩平くんがいると、場が明るくなるなぁ。
龍也が萌の隣に座り、ビニールを被せられたりんご飴をほっぺに押し付けた。
「ほんで、これは自分に」
「むきゃっ!?」
突然りんご飴を押し付けられた萌は、驚いて目を瞠った。
「飴さん、好きやろ?」
「へっ!? ふわー、あ、ありが……」
手を差し伸べようとした萌に、龍也が目を細める。
「お子ちゃまには、飴さんがよう似合うわ」
揶揄われてると分かった萌は、途端に頬を膨らませた。
「ッッ……いらないたん!!」
「アハハ、そう言わんと受け取ってや。せっかく自分のために買うてきたのに」
龍也が笑いながら、何度もりんご飴で萌のほっぺを突っつく。
「い、いらないったら、いらないたんっっ!!」
萌は龍也の攻撃を両手でバタバタしてかわしたが、どう見てもそれは猫がおもちゃで遊んでいるようにしか見えなかった。
浩平が食べていた手を止め、龍也と萌を見つめている。複雑そうな表情を浮かべ、それから視線を逸らした。
「美羽さ~ん、ちーっす。
さっき来たんすよー。みんないなくて、寂しかったっす」
さっき来たと言っているが、萌が浩平のために取り分けておいた紙皿は綺麗に食べられ、重箱の料理もかなり減っていた。
美羽は香織と隼斗に続いて座りながら、浩平にお礼を言った。
「浩平くん、場所取りありがとね」
浩平が瞳を輝かせ、笑顔いっぱいで答える。
「ここ、穴場じゃないっすか? 萌たんと頑張って探したんっすよ!!」
それから萌と顔を見合わせて、
『ねーっ』
と首を傾げる。
フフッ、可愛いなぁ。
美羽の心が、ほんわかと温かくなった。
「うん、いいとこ見つかって良かった」
萌がまだ料理の残っている重箱を手に取り、紙皿に取り分けると美羽に渡す。
「ほらほら美羽たん、いっぱい食べて元気つけるたーん♪ 美羽たんは食べなすぎたんっっ。栄養つけないとっ!」
美羽のことを心配しながらも、明るく声をかけてくれる萌に救われる。
「ありがとう、萌たん」
そんな中、浩平が他の重箱を手に取り、それに気づいた萌が声を上げた。
「あ、こうたんはもうダメッ! 食べすぎたんっっ!!」
重箱を取り上げようとする萌から守るように、浩平が重箱を抱えた。
「えーっ、甘いものばっか食ってると、こういう飯に餓えるんだよー。
萌たん、あと1個! お願いっっ!!」
浩平に迫られ、萌は顔を赤らめて、自分の紙皿を差し出した。
「じゃ、じゃぁ……萌たんの、あげるから。こうたん、これで我慢……するたん」
「やったぁ! いただきまーす」
まるでカップルのようなやりとりに、美羽は頬を緩めた。
これでふたり……付き合ってないんだ。
もう、付き合っちゃえばいいのに。
しばらくして、類と龍也がビニール袋を提げて帰ってきた。ふたりの距離は、微妙に空いている。
「ただいま」
「あ、類くん、龍也さんおかえりなさい! 何買ってきたの?」
香織が声を掛けると、類がビニール袋を彼女に渡した。
「これ、みんなで食べよ」
こんな何気ない仕草にも、傷ついてしまう。
香織は袋の中身を覗き込むと、歓声を上げた。
「わぁ、焼き鳥いいね! 鶏皮もつくねもあるー! 隼斗さんのお弁当でお腹いっぱいになってたけど、見たら食べたくなっちゃった。
美羽、あんまり食べてないでしょ? 1本もらおうよ」
「うん……」
すると、萌からもらった料理を食べ終わった浩平が高々と手を挙げた。
「あ、俺も食べたいっす!!」
龍也が持っていた紙袋をフリフリした。
「女子が好きなベビーカステラもあんで」
「ベビカス、俺も好きっす!!」
浩平がすぐさま飛びつく。
「自分、製菓学校でようさんお菓子食べてきたんちゃうん?」
「へへっ、これは別腹っす」
やっぱり浩平くんがいると、場が明るくなるなぁ。
龍也が萌の隣に座り、ビニールを被せられたりんご飴をほっぺに押し付けた。
「ほんで、これは自分に」
「むきゃっ!?」
突然りんご飴を押し付けられた萌は、驚いて目を瞠った。
「飴さん、好きやろ?」
「へっ!? ふわー、あ、ありが……」
手を差し伸べようとした萌に、龍也が目を細める。
「お子ちゃまには、飴さんがよう似合うわ」
揶揄われてると分かった萌は、途端に頬を膨らませた。
「ッッ……いらないたん!!」
「アハハ、そう言わんと受け取ってや。せっかく自分のために買うてきたのに」
龍也が笑いながら、何度もりんご飴で萌のほっぺを突っつく。
「い、いらないったら、いらないたんっっ!!」
萌は龍也の攻撃を両手でバタバタしてかわしたが、どう見てもそれは猫がおもちゃで遊んでいるようにしか見えなかった。
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