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4.星まわり
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「あなたが扉に触れたら開いたの?」
フィガロ皇子は投げかけられた質問には答えられず、呆然と目の前の女性を見てしまった。
歳の頃はレリオと同じくらいだろうか。そんなところまでマリエッタと共通してしまい、フィガロ皇子は少し悔しかった。
「じゃあ、名前は? 教えてくれる?」
視界に入った開かれた窓からは、月と星の輝く美しい夜空が見えた。
あんなに眩い星空は初めて見た気がする。
その窓から秋風が入り、優しくカーテンを揺らせば、彼女の美しい漆黒の長い髪が、カーテンの動きにあわせてふわりと揺れた。
彼女の知的な鋭い眼差しは、見つめ合うと心臓ごと持っていかれそうになり、思わず目が泳いでしまう。
風に乗って漂ってきた彼女の香りに、皇子は胸を更に高鳴らせる。
この高鳴りは生まれて初めて感じるのに、胸が高鳴るほど、この感情が遺伝子に刻まれているかのように、郷愁を誘った。
黙りこくったままのフィガロ皇子の前で、女性は目線を合わせるように膝をついた。窓から鷹のように大きな漆黒の鳥がスッと軽やかに飛び込んで来て、女性の肩に止まった。
「怖がらないで。別にあなたをどうにかしたりしないわ」
フィガロ皇子は質問されていた事にやっと意識を向けることができ、彼女の興味を逃さないよう慌てて答える。
「フィガロ・ヴァレリアーニですっ」
視線を合わせて答えれば、自分の名を聞いた彼女の瞳が揺れたのがわかった。
フィガロ皇子は瞳の奥を探ろうとしたが、すぐに彼女が年齢にはそぐわない大人びた笑顔を見せる。不意打ちの笑顔に、フィガロ皇子はまた胸が激しく騒ぎ、視線が合わせられなくなる。だがその笑顔は、自分を通り越した遠くの誰かに向けられているように感じてもいた。
「私はセラフィーナ・モレッティ」
女性が自己紹介すれば、フィガロ皇子はふと頭に浮かぶ。
「セラフィーナ・モレッティ……どこかで聞き覚えが……」
フィガロ皇子が記憶を巡らせているそばから、セラフィーナは質問を続けた。
「フィガロのお父様は皇帝陛下?」
「え? ああ、はい、そうです」
「そう……」
セラフィーナの表情が途端につまらそうな少しむくれた顔に変わった。
「あの、セラフィーナ嬢はこの学校の生徒ですか?」
「違うわ」
やはり少し機嫌が悪くなったようで、言葉が刺々しく素っ気なくなった。
「じゃあ、なぜここに?」
「それは長くなる話だから、また今度」
「ずっと、この部屋にいたんですか?」
「ええ、そうよ」
フィガロ皇子は考えていた事を、恐る恐る聞いてみた。
「じゃあ……幽霊?」
セラフィーナは目を丸くして皇子を見てから、思わず吹き出してしまった。
「違うわよ。生身の人間よ」
セラフィーナの答えを聞き、フィガロ皇子は安堵のため息を吐いた。
「さあ、もう帰った方がいいわ」
「また、会えますか?」
「もう会えないわ。私、あなたの顔が嫌いなの」
「そんな……」
どうにか気を惹きたくて、無意識に両手でポケットを探ると、昼間レリオから渡されたクッキーの小袋が入ったままだったことに気づく。
「あっ、あの、これ、凄く美味しいんです……たぶん」
「たぶんって何? あなたが作ったんじゃないの?」
「すいません……お菓子作りが上手な先輩が作ったものです」
「私、お菓子は食べないの」
「ああ……そうだったんですね……」
まだ幼い姿が残るフィガロ皇子が酷くがっかりした様子を見て、セラフィーナは何だか子供を虐めているような気持ちになり、罪悪感が湧いてきた。
セラフィーナはフィガロ皇子に手のひらを差し出す。
「あー……ちょっとお腹空いたかも。それ貰える?」
途端にフィガロ皇子の目は輝き、両腕をピンと伸ばしてセラフィーナにクッキーを差し出した。
セラフィーナがクッキーの袋を開けて一枚口に入れると、驚愕した表情でぴたりと動きを止めた。
フィガロ皇子は、あまりの美味しさに感動してくれたのだと思った。
「ね、美味しいですよね?」
前のめりで嬉しそうに聞くフィガロ皇子に、セラフィーナは笑うことなく聞いた。
「これを作った者の名は?」
「名前ですか? レリオ先輩です」
「家名よ」
「ティベリオです。この寄宿学校の理事長のご子息です」
「血は争えないわね……」
セラフィーナは立ち上がって手を差し伸べ、フィガロ皇子を立ち上がらせた。
そして自分よりも背の低いフィガロ皇子の頭をポンポンと触れる。
「この部屋には入ってはいけない決まりでしょ?」
「はい……」
「しかも、こんな時間に校舎に侵入したのがバレたら大変じゃない?」
「はい……」
「なら、もう帰りなさい。今日の事は忘れてしまったらいいわ」
セラフィーナに扉を開けられてしまい、フィガロ皇子は狼狽えるも、彼女の圧に負けてとぼとぼと部屋を出て行く。
「さようなら、ヴァレリアーニ」
フィガロ皇子が振り返った瞬間、扉はパタンと閉まった。
手を伸ばそうとしたが、初対面の女性にすがるなんてみっともないと思い直し、諦めた。フィガロ皇子は、後ろ髪を引かれる思いで薄暗い廊下を歩き出す。さすがにバルコニーから木に飛び移れる自信がなかったので、一階まで降りて適当な部屋の窓を開けて外に出た。
そこはちょうど封印の部屋の窓が見える場所で、フィガロ皇子は立ち止まってあの部屋を見上げる。開かれた窓は、秋風に乗ってカーテンが相変わらず揺れている。
フィガロ皇子はセラフィーナの姿を思い出しながら溜息をついた。
「これで良いんだ。一目惚れなんて危険すぎる」
次の瞬間、誰かに背後から両腕を掴まれる。
「こんな所で何をしている!」
フィガロ皇子が咄嗟に振り返れば、自分の腕を掴む学校の警備員と、その隣でランプを持つ宿直の先生がフィガロ皇子の顔を見て愕然とした。
そして、見失ったジェズアルドが、先生の後ろでほくそ笑んでいた。
フィガロ皇子は投げかけられた質問には答えられず、呆然と目の前の女性を見てしまった。
歳の頃はレリオと同じくらいだろうか。そんなところまでマリエッタと共通してしまい、フィガロ皇子は少し悔しかった。
「じゃあ、名前は? 教えてくれる?」
視界に入った開かれた窓からは、月と星の輝く美しい夜空が見えた。
あんなに眩い星空は初めて見た気がする。
その窓から秋風が入り、優しくカーテンを揺らせば、彼女の美しい漆黒の長い髪が、カーテンの動きにあわせてふわりと揺れた。
彼女の知的な鋭い眼差しは、見つめ合うと心臓ごと持っていかれそうになり、思わず目が泳いでしまう。
風に乗って漂ってきた彼女の香りに、皇子は胸を更に高鳴らせる。
この高鳴りは生まれて初めて感じるのに、胸が高鳴るほど、この感情が遺伝子に刻まれているかのように、郷愁を誘った。
黙りこくったままのフィガロ皇子の前で、女性は目線を合わせるように膝をついた。窓から鷹のように大きな漆黒の鳥がスッと軽やかに飛び込んで来て、女性の肩に止まった。
「怖がらないで。別にあなたをどうにかしたりしないわ」
フィガロ皇子は質問されていた事にやっと意識を向けることができ、彼女の興味を逃さないよう慌てて答える。
「フィガロ・ヴァレリアーニですっ」
視線を合わせて答えれば、自分の名を聞いた彼女の瞳が揺れたのがわかった。
フィガロ皇子は瞳の奥を探ろうとしたが、すぐに彼女が年齢にはそぐわない大人びた笑顔を見せる。不意打ちの笑顔に、フィガロ皇子はまた胸が激しく騒ぎ、視線が合わせられなくなる。だがその笑顔は、自分を通り越した遠くの誰かに向けられているように感じてもいた。
「私はセラフィーナ・モレッティ」
女性が自己紹介すれば、フィガロ皇子はふと頭に浮かぶ。
「セラフィーナ・モレッティ……どこかで聞き覚えが……」
フィガロ皇子が記憶を巡らせているそばから、セラフィーナは質問を続けた。
「フィガロのお父様は皇帝陛下?」
「え? ああ、はい、そうです」
「そう……」
セラフィーナの表情が途端につまらそうな少しむくれた顔に変わった。
「あの、セラフィーナ嬢はこの学校の生徒ですか?」
「違うわ」
やはり少し機嫌が悪くなったようで、言葉が刺々しく素っ気なくなった。
「じゃあ、なぜここに?」
「それは長くなる話だから、また今度」
「ずっと、この部屋にいたんですか?」
「ええ、そうよ」
フィガロ皇子は考えていた事を、恐る恐る聞いてみた。
「じゃあ……幽霊?」
セラフィーナは目を丸くして皇子を見てから、思わず吹き出してしまった。
「違うわよ。生身の人間よ」
セラフィーナの答えを聞き、フィガロ皇子は安堵のため息を吐いた。
「さあ、もう帰った方がいいわ」
「また、会えますか?」
「もう会えないわ。私、あなたの顔が嫌いなの」
「そんな……」
どうにか気を惹きたくて、無意識に両手でポケットを探ると、昼間レリオから渡されたクッキーの小袋が入ったままだったことに気づく。
「あっ、あの、これ、凄く美味しいんです……たぶん」
「たぶんって何? あなたが作ったんじゃないの?」
「すいません……お菓子作りが上手な先輩が作ったものです」
「私、お菓子は食べないの」
「ああ……そうだったんですね……」
まだ幼い姿が残るフィガロ皇子が酷くがっかりした様子を見て、セラフィーナは何だか子供を虐めているような気持ちになり、罪悪感が湧いてきた。
セラフィーナはフィガロ皇子に手のひらを差し出す。
「あー……ちょっとお腹空いたかも。それ貰える?」
途端にフィガロ皇子の目は輝き、両腕をピンと伸ばしてセラフィーナにクッキーを差し出した。
セラフィーナがクッキーの袋を開けて一枚口に入れると、驚愕した表情でぴたりと動きを止めた。
フィガロ皇子は、あまりの美味しさに感動してくれたのだと思った。
「ね、美味しいですよね?」
前のめりで嬉しそうに聞くフィガロ皇子に、セラフィーナは笑うことなく聞いた。
「これを作った者の名は?」
「名前ですか? レリオ先輩です」
「家名よ」
「ティベリオです。この寄宿学校の理事長のご子息です」
「血は争えないわね……」
セラフィーナは立ち上がって手を差し伸べ、フィガロ皇子を立ち上がらせた。
そして自分よりも背の低いフィガロ皇子の頭をポンポンと触れる。
「この部屋には入ってはいけない決まりでしょ?」
「はい……」
「しかも、こんな時間に校舎に侵入したのがバレたら大変じゃない?」
「はい……」
「なら、もう帰りなさい。今日の事は忘れてしまったらいいわ」
セラフィーナに扉を開けられてしまい、フィガロ皇子は狼狽えるも、彼女の圧に負けてとぼとぼと部屋を出て行く。
「さようなら、ヴァレリアーニ」
フィガロ皇子が振り返った瞬間、扉はパタンと閉まった。
手を伸ばそうとしたが、初対面の女性にすがるなんてみっともないと思い直し、諦めた。フィガロ皇子は、後ろ髪を引かれる思いで薄暗い廊下を歩き出す。さすがにバルコニーから木に飛び移れる自信がなかったので、一階まで降りて適当な部屋の窓を開けて外に出た。
そこはちょうど封印の部屋の窓が見える場所で、フィガロ皇子は立ち止まってあの部屋を見上げる。開かれた窓は、秋風に乗ってカーテンが相変わらず揺れている。
フィガロ皇子はセラフィーナの姿を思い出しながら溜息をついた。
「これで良いんだ。一目惚れなんて危険すぎる」
次の瞬間、誰かに背後から両腕を掴まれる。
「こんな所で何をしている!」
フィガロ皇子が咄嗟に振り返れば、自分の腕を掴む学校の警備員と、その隣でランプを持つ宿直の先生がフィガロ皇子の顔を見て愕然とした。
そして、見失ったジェズアルドが、先生の後ろでほくそ笑んでいた。
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