助平親父×侯爵令息②試し読み

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助平親父×侯爵令息②試し読み

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俺は不良貴族と呼ばれている。
罪人の息子であり、両親が亡きあとは莫大な遺産を食い潰すように遊び呆けているからだ。
城に仕えていた父親が犯した罪は横領。
税金管理の責任者として任されていた役得から、国庫から何回もちょろまかしたらしい。
が、これは罠にはめられての冤罪。
能力主義の王に目をかけられ、貴族としての地位に見あわない宰相の座が与えられようとしていたから潰されたのだ。

そうとは知らず「お前を買っていたのに!」と王は激怒したとはいえ、横領の額はすくなく、父親が返金という形で埋めあわせたから、城から追放されただけ。
とはいっても、ない罪を押しつけられ、それを信じた王に幻滅されたのが、かなり堪えたのだろう。
城に仕えずとも領地の営みや貿易商の仕事があり、金に困らなかったものを、城から追放後、父親は心労から臥せってしまい、そのまま衰弱してあの世へ。
母親もあとを追うように逝って、広大な屋敷に一人のこされた俺はなにもかも虚しくなり、不良貴族に落ちぶれたわけだ。

父親が城から追放されたばかりのころは「父を陥れた人間を見つけだし、名誉挽回をしてみせる!」と息巻き、犯人の目星をつけたのだが。
証拠を集めようと調べているうちに政治を操り権力を欲する連中の醜悪さ、卑しさ、腐った性根を思い知らされて、ほとほと嫌気がさし、父親を亡くしたときには「魔窟のような城で働かせなければよかった」と後悔をするも、汚名をそそぐ意気がすっかり失せてしまった。
どうせ国の中心が腐敗しているのなら真面目に生きるのが阿呆らしく、これまた歪みのある貴族社会で上品ぶって馴れあうのも虫酸が走るように思えて。
屋敷の執事が息子の代も忠誠心を持ち、非常に優秀で、仕事を任せても安心だったのもあり、日々、放蕩三昧。
とことん酒と色に溺れて、たまに酔っぱらったまま社交界に顔をだし、高貴な方々の醜聞を吹聴したり、貴族社会に対しての風刺や皮肉を利かせた歌を披露したり、ダンスホールの中心で裸になって踊ったり、下品全開に大暴れ。




「ん?どうした?貴族はがっついちゃいけないから、まだまだ」と知らんふりをして、むしろ股間から手を退ける。
「あぁ・・・」と悲しそうな顔をするから笑いそうになりつつ、両手で胸を揉んで指先で突起を焦らし、ひたすらリヒャルトの顔を見つめて無言。
恥ずかしそうに目を逸らすも、胸の突起を爪でかるく引っかくと「ん、んぅ♡ふくぅ・・・♡」と恨めしげに涙目で睨み、急に指で弾けば「ひゃいぃ・・♡」とたまらず、だらしない顔にだらしない鳴き声。
焦らしてたまに強い刺激を与えれば、たまらないといったように俺の股間に固いのを押しつけて「はぁぅ、あぁ♡あふぅ、んんぁ・・・♡」と腰を揺らしだす。

「ああ、こらだめだめ、高貴な貴族ご令息たるものが、そんな下品で淫らな自慰行為に浸って人に見せつけるなんて。
まったく・・・こんなに胸も張っちゃって、まだ孕ませていないのに、お乳だしたくてたまんないのかね?」

「なんて卑しい体をしたご令息だ」と冷笑して囁くと「ふぅぁ♡ご、ごめん、なしゃあぁ・・・♡」と泣きながら濡れた股から、はしたなく水音を立ててやまず。
それでも「あぁ、ああぅ♡孕む、なんてぇ、俺ぇ、男お・・♡」と口答えするから「じゃあお乳でるか試してみる?」と片方をつねって、もう片方を強く吸ったなら、お乳をださずとも「んひゃいぃぃ!」と精液を噴出。
みっともなく鳴き、顔をしわくちゃにして泣き叫んだのに、俺もつられそうになったが、どうにか堪えて、ベッドに沈み呼吸を乱すリヒャルトをご満悦に眺める。




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