(完結) 転生して16歳から人生やり直し

灰色 猫

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検査を受けてみた

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「脳波、MRI共に、全く異常はありません。
記憶障害は、精神的ショックによるものだと思われます」

検査に行った、大学病院の医師は断定した。
診断書を貰って、高校に提出する。

学校に行って、担任に会った。

「記憶障害ですか。
勉強は大丈夫なのか?」
俺の生死より、成績が気になる男だった。

「一応、家では自習してました」

「兄ちゃんは、勉強も運動もよく出来た。
お前もやれば、出来る」

こいつも、兄弟仲の足を引っ張っていた奴の一人か。

「名前が出てこないぐらいで、生活に問題無いと診断です。
2学期から、よろしくお願いします」
挨拶する母と一緒に、俺も頭を下げた。

「光希の事なんか、全然考えてない」
帰りの車を運転しながら、母親が怒っている。

「俺が成績上げて、黙らせるから」
あの手の教師には、それが一番手っ取り早い。

自宅で、英語に取り組む。
光希が覚えている単語や文法を、俺が上手く使えてない。
Listeningの無料アプリを入れて、イヤホンで暇さえあれば聞いている。

数学は、俺の得意分野で問題は無い。
2学期初めに、小テストがある。

ちょっと、本気になった。

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