【完結】 悪女は今日もパンを焼く 【R18】

灰色 猫

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「魚市場に、行きませんか?」

何と魅力的な誘いだろう。
こっちの足元を見られている。

「是非、同行したいです」
私は、返事をした。

生理期間中は、バイトと学校の往復だった。
部屋でゴロゴロしてnetを検索してると、TVタレントのスキャンダル記事があった。
相手は一般人ということで、顔は出ていないが高代氏だ。
肩書が投資家となっているが、FIREの実践者と書かれている。
経歴が略して書いてあるが、アメリカの大学を出ていた。
シンガポールの投資ファンドを退社後、日本在住とある。

意外なほど、大物だった。
ただ、これで事件に巻き込まれない安心感は出来た。

デート当日、東京駅近くのカフェで待ち合わせた。
私は早めに着くつもりで来たが、高代氏はもう来ていた。

「ここのパンケーキが食べたかったので、早めに来ました」

「どうでした?」

「たまに、無性に食べたくなる味ですね。
堪能できましたよ」

一緒に店を出て、タクシーに乗る。
10分程度で、魚市場に着いた。
今日は、アクアパッツアを作ってくれるようだ。
好きな魚を選んでいいというので、店を見て回る。

私が住んでいた九州とは、魚種が違う。
生き締めの天然真鯛がある、1キロ以上で8000円。
さすがに東京、地元の2倍もする。

「鯛一匹買って、色々作りませんか?
私もお手伝いします」
鯛を3枚におろしてもらい、頭を半分にしてもらう。
他の店で、ハマグリも買いました。

「鱗落としありますか?」

「さすがに無いですね」
金物屋で鱗落としも買って、タクシーで彼の部屋に行く。

日本橋にほど近い、10階建てのマンションの3階だった。
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