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朝目覚めて
しおりを挟むポカポカとした暖かな光。
それが突き刺さって、僕は重たい瞳を上げる。
今何時だろう。
時計を見ようと体を持ち上げようとして驚く。
「いっ、た」
全身を巡る電気のような痛みに体を包むだるさ。気づかないうちに枯れてしまっていた声も合わさり全身が痛みを訴える。
「ル、ルジェ!大丈夫!?」
バタバタと音を立ててルイゾンが僕の部屋になだれ込んできた。悲しそうな、心配そうな、歪めた顔をさらに痛ましく動かしていく。
「ごめん……痛いよね。とりあえずお水。」
「ルイ、ありがとう」
彼に体を支えてもらいながら起き上がり彼の手で水を口に含んでいく。じわじわと染み渡っていく気分に頭が少しづつ冴えてくる。
「僕、昨日……ごめん」
「い、いや、俺が悪くって!こっちこそ本当にごめん!」
「いやいや、僕がさせたんだから」
自分が作った薬のことは自分が1番理解している。あれは我慢すればするほど色欲に狂い、沈み、そしてやめられなくなる。だから薬の効果を終わらせるには発散させることが必要だし、もし何も対処しないとなると人格が可笑しくなってしまう。僕はそれを分かっていて作ったんだから、尋問とかそういう目的で使うはずだと思って作ったから。
自分がさせたのは理解していた。
「そ、そうじゃなくて、あの…… 」
「いいよ。気にしないで。ほら、ご飯食べてないよね?ルイ、食べな?」
「……っ。うん。ルジェも食べれそうなの持ってくるから」
ルイゾンが踵を返してキッチンの方へ向かっていく。その姿を見て昨日のことを思い出した。欲求不満が齎した夢みたいな思春期を持て余した人が見る野望のようなあの夜は本当にあったんだ。
ドキドキと身に覚えのない拍動が聞こえる。
何故そんな音がするんだろう。
自分のことが自分でもよく分からなかった。
「僕にとってのルイってなんなんだろう」
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