どんな者でも堕とす媚薬を作成した研究者は同居の騎士に慰められる

月下 雪華

文字の大きさ
3 / 4

朝目覚めて

しおりを挟む

 ポカポカとした暖かな光。
 それが突き刺さって、僕は重たい瞳を上げる。

 今何時だろう。
 時計を見ようと体を持ち上げようとして驚く。

「いっ、た」
 全身を巡る電気のような痛みに体を包むだるさ。気づかないうちに枯れてしまっていた声も合わさり全身が痛みを訴える。

「ル、ルジェ!大丈夫!?」
 バタバタと音を立ててルイゾンが僕の部屋になだれ込んできた。悲しそうな、心配そうな、歪めた顔をさらに痛ましく動かしていく。

「ごめん……痛いよね。とりあえずお水。」
「ルイ、ありがとう」
 彼に体を支えてもらいながら起き上がり彼の手で水を口に含んでいく。じわじわと染み渡っていく気分に頭が少しづつ冴えてくる。


「僕、昨日……ごめん」
「い、いや、俺が悪くって!こっちこそ本当にごめん!」
「いやいや、僕がさせたんだから」
 自分が作った薬のことは自分が1番理解している。あれは我慢すればするほど色欲に狂い、沈み、そしてやめられなくなる。だから薬の効果を終わらせるには発散させることが必要だし、もし何も対処しないとなると人格が可笑しくなってしまう。僕はそれを分かっていて作ったんだから、尋問とかそういう目的で使うはずだと思って作ったから。
 自分がさせたのは理解していた。


「そ、そうじゃなくて、あの…… 」
「いいよ。気にしないで。ほら、ご飯食べてないよね?ルイ、食べな?」
「……っ。うん。ルジェも食べれそうなの持ってくるから」

 ルイゾンが踵を返してキッチンの方へ向かっていく。その姿を見て昨日のことを思い出した。欲求不満が齎した夢みたいな思春期を持て余した人が見る野望のようなあの夜は本当にあったんだ。
 
 ドキドキと身に覚えのない拍動が聞こえる。
 何故そんな音がするんだろう。
 自分のことが自分でもよく分からなかった。




「僕にとってのルイってなんなんだろう」



しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

逃げた弟のかわりに溺愛アルファに差し出されました。抱かれたら身代わりがばれてしまうので初夜は断固拒否します!

雪代鞠絵/15分で萌えるBL小説
BL
隣国の国王キリアン(アルファ)に嫁がされたオメガの王子リュカ。 しかし実は、結婚から逃げ出した双子の弟セラの身代わりなのです… 本当の花嫁じゃないとばれたら大変! だから何としても初夜は回避しなければと思うのですが、 だんだんキリアンに惹かれてしまい、苦しくなる…という お話です。よろしくお願いします<(_ _)>

身代わり召喚された俺は四人の支配者に溺愛される〜囲い込まれて逃げられません〜

たら昆布
BL
間違って異世界召喚された青年が4人の男に愛される話

婚約破棄を提案したら優しかった婚約者に手篭めにされました

多崎リクト
BL
ケイは物心着く前からユキと婚約していたが、優しくて綺麗で人気者のユキと平凡な自分では釣り合わないのではないかとずっと考えていた。 ついに婚約破棄を申し出たところ、ユキに手篭めにされてしまう。 ケイはまだ、ユキがどれだけ自分に執着しているのか知らなかった。 攻め ユキ(23) 会社員。綺麗で性格も良くて完璧だと崇められていた人。ファンクラブも存在するらしい。 受け ケイ(18) 高校生。平凡でユキと自分は釣り合わないとずっと気にしていた。ユキのことが大好き。 pixiv、ムーンライトノベルズにも掲載中

従僕に溺愛されて逃げられない

大の字だい
BL
〈従僕攻め×強気受け〉のラブコメ主従BL! 俺様気質で傲慢、まるで王様のような大学生・煌。 その傍らには、当然のようにリンがいる。 荷物を持ち、帰り道を誘導し、誰より自然に世話を焼く姿は、周囲から「犬みたい」と呼ばれるほど。 高校卒業間近に受けた突然の告白を、煌は「犬として立派になれば考える」とはぐらかした。 けれど大学に進学しても、リンは変わらず隣にいる。 当たり前の存在だったはずなのに、最近どうも心臓がおかしい。 居なくなると落ち着かない自分が、どうしても許せない。 さらに現れた上級生の熱烈なアプローチに、リンの嫉妬は抑えきれず――。 主従なのか、恋人なのか。 境界を越えたその先で、煌は思い知らされる。 従僕の溺愛からは、絶対に逃げられない。

一人の騎士に群がる飢えた(性的)エルフ達

ミクリ21
BL
エルフ達が一人の騎士に群がってえちえちする話。

「大好きです」と言ったらそのまま食べられそうです

あまさき
BL
『「これからも応援してます」と言おうと思ったら誘拐された』のその後のお話 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ リクエストにお答えしましてその後のお話🔞を書きました。 ⚠︎ ・行為に必要な色んな過程すっ飛ばしてます ・♡有り

後輩が二人がかりで、俺をどんどん責めてくるー快楽地獄だー

天知 カナイ
BL
イケメン後輩二人があやしく先輩に迫って、おいしくいただいちゃう話です。

幼馴染の勇者に「魔王を倒して帰ってきたら何でもしてあげる」と言った結果

景華
恋愛
平和な村で毎日を過ごす村娘ステラ。 ある日ステラの長年の想い人である幼馴染であるリードが勇者として選ばれ、聖女、女剣士、女魔術師と共に魔王討伐に向かうことになる。 「俺……ステラと離れたくない」 そんなリードに、ステラは思わずこう告げる。 「そうだ‼ リードが帰ってきたら、私がリードのお願い、一つだけなんでも叶えてあげる‼」 そんなとっさにステラから飛び出た約束を胸に、リードは村を旅立つ。 それから半年、毎日リードの無事を祈り続けるステラのもとに、リードの史上最速での魔王城攻略の知らせが届く。 勇者一行はこれからたくさんの祝勝パーティに参加した後、故郷に凱旋するというが、それと同時に、パーティメンバーである聖女と女剣士、そして女魔術師の話も耳にすることになる。 戦いの昂りを鎮める役割も担うという三人は、戦いの後全員が重婚の認められた勇者の嫁になるということを知ったステラは思いを諦めようとするが、突然現れたリードは彼女に『ステラの身体《約束のお願い》』を迫って来て──? 誰がどう見ても両片思いな二人がお願いをきっかけに結ばれるまで──。

処理中です...