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34昨晩の事は…
しおりを挟む翌朝プリムローズは何もなかった事にしていつものように朝食の支度をてつだっていた。
今朝はダイルの当番だ。
「プリムローズ大丈夫ですか?何だか歩き方変ですが…」
「いえ、何でもありません。さすがに昨日の婚活パーティーで疲れたせいかもしれません」
「そうですね。昨日はお疲れさまでした。それなのに今朝もこうやって手伝っていただいて、そんなに気を使わなくていいのに…あなたは本当にいい奥様になれますよ」
「ダイルありがとう」
プリムローズがおかしいのは昨晩のあの行為のせいだった。
あれからすぐに自分の部屋に駆け戻り急いでシャワーをしてベッドにもぐりこんだ。
いつものように起きたのはみんなに感づかれたらと思ったからで…
本当は身体じゅうが重だるく、あっちはほんとに久しぶりの事だったので何だかおかしな感覚が残っていて歩き方がおかしかったのはそのせいだろう。
(ったく、アルナンドったら激しいんだもの。あんな事やこんな事。想定外でしたから)
そこにみんながいつものように起きて来た。
「「「「おはよう。プリムローズ」」」」
「みなさんおはようございます」
そこにはアルナンドもいた。
彼と目を合わさないように、何もなかったふりでプリムローズは平然を装う。
「アルナンド。大丈夫なんですか?昨晩はかなり熱があって…」ダイルが心配して聞いた。
「ああ、いつもはこんなに早く良くはならないはずなんだが…今朝はすこぶる気分が良くてな。自分でも驚いているんだ。それになにより腹が減った」
「それは良かった。さあ、みんな食べましょう。プリムローズも座って、後は私がやりますから」
ダイルが気を利かしてプリムローズを座らせる。
「プリムローズどうかしたの?」さすがピックは鋭い。
「プリムローズは疲れてるんです。なのに無理して今朝も手伝いに起きてくれたんです」
「そうなのか?」ブレディが聞いて来る。
「いえ、昨日は気が張っていたので少し疲れただけですから」
「後で俺が回復薬を持って来てやる」
「ああ、それがいいですね。ブレディはゼフェリス国では医者をしてるんです。これが意外と評判がいいんですよ」
「ダイル。以外ってなんだよ。俺はれっきとした医者なんだからな」
「そんなのみんなわかってるよ。そうでなきゃ番認識阻害薬なんか作れるはずないじゃないか」ピックがブレディをなだめる。
「お前らうるさいぞ。少しは静かに食べれないのか。俺の爽快な気分が崩れるだろう」
アルナンドがしっしっとばかりに手を振る。
「おい、アルナンド大丈夫か?お前なんか変だぞ。魔力過多の性で頭でもおかしくなったんじゃ?」
今度はレゴマールが余計なことを言う。
「もういい、低俗なお前らにはわからん。俺は…そうだ。庭で食べる」
アルナンドが立ち上がる。それに合わせてプリムローズも立ちあがった。
「あ、アルナンド一緒に行ってもいいですか?私少しお話が…」
プリムローズもアルナンドの様子がおかしいと思い昨晩の事ではと思った。
(さすがにこのまま知らん顔をするというわけにもいかないわよね。昨晩の事は間違いだったし気にしていないって伝えなきゃ)
「いや、困る。プリムローズはここでゆっくり食べてくれ。じゃあ」
アルナンドは足早にダイニングルームを後にした。
「アルナンドほんとに大丈夫か?」
レゴマールがパンを頬張りながら言う。
「まさか魔力過多で脳が侵されたなんて事はないのですか?」
ダイルまで心配してブレディに聞く。
「そんな話は聞いた事がないから、ほら、きっと昨日の暴走でばつが悪いんだろう」
ブレデイの意見にみんなが納得した。
みんなそのまま朝食が終わり仕事に向かったがプリムローズはアルナンドの部屋に出向いて行った。
「アルナンド。少し話があるんだけど」
アルナンドはベッドのそばのひとり掛の椅子に座っていた。プリムローズは部屋に入ってゆっくり扉を閉めた。
「な、なんだ話って」
扉から一歩ほど進んだところで立ち止まって話をする。
「昨日の事だけど」
アルナンドがいきなりすっと立ち上がった。一歩前に歩み出そうとして足がもつれ転びそうになるが何とか踏みとどまった。
そしてかすれた声で一言。
「き、きのう?って」
プリムローズはぎゅっと唇を噛んでいたが、何とか言葉を発しようとはしたが…(やぱっり言えない…)
「や、やっぱりいいの」
「いや、やり過ぎたと思ってる」
「う、ううん。いいの。私ぜんぜん気にしてないから…これからも私たち今まで通りでお願いねアルナンド。じゃあ、私仕事に行ってきます」
プリムローズはアルナンドの返事も聞かずにそそくさと部屋を飛び出した。
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