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しおりを挟むくららは蜂に刺された経験はなかった。
初めての事で痛みと驚きでちょっとしたパニックに陥っていた。
どうしていいのかわからないままマクシュミリアンの言う通りに脚を開いた。
そして彼が内もも吸い付いた時、最初は驚きの声を上げた。
だが、これは治療であって決して変なことをしているわけでもないのだと思い直した。
じっとしたまま彼に内ももを吸われていくうちに、痛みは次第に薄れて行った。
それでもまだ吸い出すのをやめない彼にどうしていいかわからない。
それに蜂の毒がいかほど皮膚に残っているのかさえもわからないのだ。
くららは、次第にマクシュミリアンの舌先が肌をくすぐるような感触に体が熱くなっていく。
「はぁ‥‥」
甘い吐息が漏れる。
「くらら?」
マクシュミリアンは、言葉をはきだすときでさえくららの内ももに息を吹きかける。
「うんっ……んぅっ」
くららはたまらない感触に声を上げた。
マクシュミリアンは、くららの膝の裏に舌先を伸ばしてチロチロ舐めあげ始めた。彼の舌の突起が肌をくすぐり何とも言えない気持ち良さが込み上げていく。
「痛みはどう?‥‥もっとして欲しい?」
くららは目を開けて彼を見た。
彼のグリーンの瞳は美しく澄んでいる。
その瞳はとても釈然としていて、じっと見つめられると今している行為がとても正しい事のように思えて来た。
くららはゆっくりうなずく。
彼はまたくららの脚の間に顔をうずめた。
今度は反対側の内ももに指を添わせた。その指は肌に触れるか触れないか程度に内ももを下っていく。そしてひざの裏を伝ってふくらはぎに伸びて行き、指先の柔らかな感触が肌に触れる。
「んっ、ぁあ…」
ぞくりとした感触はそのまま内ももの中心部に這いあがって来た。
あわいの奥がひくひくしてくららは思わず唇を噛んだ。
マクシュミリアンは、同時に舌を這わせ始めた。
ゆっくりと舌先で内ももに沿って舌を這わされ始めると、秘めやかな部分が艶めいて熱を帯びて行く。
「やっ、‥‥‥‥んぅっ‥あぁ」
くららの鼓動は次第に早まり血液がどんどん押し出されて行く。体中が熱を帯びて甘い欲望に火がつけられて行く。
いやがおうにも気持ちも高ぶって行き、蕾がピクリと震え割れ目からとろりとした潤いが湧いて来る。
「あっ…‥もう、っん…‥‥」
「くららもっと?」
くららは腰を揺らした。
もちろん彼を誘った訳ではない。あわいが濡れていることが恥ずかしかったからで……
だがマクシュミリアンは、完全にこれを勘違いした。
そうでなくても欲情をきたしている彼が、こんなサインを見逃すはずがなかった。
彼の手はすぐにくららの下履きに伸ばされた。
下履きは現代のショーツのようにぴったりした物ではなく、ゆったりしたコットンで出来た下着で、隙間から指を滑り込ませるなどと言うことは簡単に出来る下着だった。
それでもマクシュミリアンの手は下履きの上から割れ目の部分をそっとなぞる。
するとすでに濡れていたあわいは薄っすらと下履きを濡らして、くららの卑猥な部分の形が現れた。
院唇が薄っすらと見えて彼はその間を下着越しにこすり始める。
「やん、…‥‥あぁ‥‥だ、めぇ…‥」
くららは慌てる。
こんなつもりではなかったはずで……でも、体はもっと欲しい言っている。
彼の指は生地越しに割れ目の溝に沿って探るように指を押し込みながら、確実に一番膨らんでいる部分を探しだそうとしている。
そしてついに膨らみを探り出すと、その一点を集中してこすり始めた。
絶え間ないその刺激に、思わずくららは腰を揺らす。
とめどない快感が押し寄せてきて、くららは逃げようと体をくねらせると、マクシュミリアンがだめだと言わんばかりに、彼女の脚を片足で押さえつける。
「逃げようなんて無理だくらら、前回は逃がしたけど本当は君だって欲しいんだろう?」
マクシュミリアンはもう少しで自分たちは天の定めた相手なんだと言いそうになった。
そんな事くららが望んでいるはずがない。でも、もし彼女が僕を欲しがったらもう迷いたくない。
ひょっとしたら、交わったら本当に天命の人かどうかが分かるかもしれない。
そんな言い訳が頭をよぎる。
その間もマクシュミリアンは指の動きを絶え間なく続け、とうとう下着の間から指を潜り込ませた。
とろりと濡れた二枚の襞はまるで彼を求めていたかのように、するりと彼の指を受け入れる。
「あんっ…‥」
くららが甘い声を上げる。
まるでもっと奥に欲しいかのようにくららはすっと腰を浮かせてマクシュミリアンの指をもっと奥に引き入れようとする。
マクシュミリアンのかすかに残っていた理性は、くららの膣口に指を押しあてたときに完全に失われた。
彼女の甘い蜜の匂いが鼻から脳に抜けて、激しい欲望が燃え上がる。
「ほら、くらら、こんなに濡れている‥‥はぁ…‥指が吸い込まれて行く…」
彼の指はくららの内襞に吸い付くようにずぶずぶと引き込まれて行く。
もう、マクシュミリアンは夢中になって指を押し込み始めた。
爪をしっかりと自分の指の中に入れ込んで、慎重にゆっくりゆっくりと長い指が隘路を進んで行く。
そして唇はくららの内ももを優しく愛撫し始めた。
くららは、この感覚を何年も閉じ込めて来た。
それが一昨日思わぬ形で欲情して、男性から与えられる甘い快感を味わってしまった。
そしてさっきまた彼がそのスイッチを押してしまった。
まるでパンドラの箱を開けたみたいに、一斉に快感を求めて体が反応してしまった。
もう、自分でも止めるすべがないほどあの疼きを体は求め始めていた。
「ああぁ‥‥もう、マ、クシュ…ミッ、…ン…さ、‥‥だっ」
好きな人意外とこのようなことをする訳には参りません。
でも‥‥わたしは彼の事が…‥
甘い疼きを感じながら、自分は彼に惹かれ始めていることに気づいた。
くららの手は彼に触れたくてたまらなくなる。
指先が自然と伸びて彼のその柔らかそうな金色の髪に顔に触りたくてたまらない。
でも、彼は‥‥彼はどうなんでしょうか?
ふっと、そのことが頭をよぎると伸ばしかけた腕はいきなり折り曲げられて、指先が枕をぎゅっとつかんだ。
その間にも、下半身は与えられる快感に甘く痺れてもっと欲しいと蜜を垂らしている。
彼は空いたもう片方の手で下履きを脱がせようとする。
「だ、…‥め!」
「どうして?こんなに濡れてる。それに中は‥‥」
くららは下履きの端をもって死守しようと試みる。
彼の指はまだくららの陰唇の間を行ったり来たりしたが、その指がぷっくり膨らんだ蕾を小刻みに揺すった。
「も、っや……だぁ、あああぁん…‥」
興奮しきっていた蕾は、一瞬でその衝撃に耐えきれず痙攣をおこした。
蕾はぴくぴく痺れ甘い快感がひくひく駆けあがる。
くららは絶頂の快楽に酔いしれる。
その間に下履きは脱がされてしまう。
ねっとりと蜜で濡れた下履きをマクシュミリアンが脱がせてその匂いを嗅いだ。
「くらら可愛い。こんなに濡れてる‥‥」
彼がうれしそうな顔でくららを見た。
脚を閉じようにも彼の体が邪魔をしている。
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