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第41話 異世界の女達は恐ろしい
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「側室ども、喧嘩を止めろ」
アイリーンは高らかに叫んだ。
あれ? これ戦いを止めてるようで、火に油を注いでない?。
「何言ってるニャ。マモルのパートナーは、初めからあたいニャ」
「マモルが領主となるためには、わたしと結婚するしかないのよ。だからわたしが正妻なのです」
「わたくしは、マモルにお母様共々助けられた恩があります」
「ボクはずっと、マモルくんを見てたんだよ」
四人の女どもは俺を囲んで、自分がいかに俺との絆が強いか言い合い始めた。
言い合うだけでは良いのだが、ヒートアップして誰かが実力行使をし始めたら収拾が付かなくなる。
ヨシ、ここは俺がビシッと言うしかない。
「ちょっと皆、聞いてくれ」
俺の言葉に、皆ビシッと静かに……しなかった。
まるで俺の言葉など、全く耳に届かないように四者四様に言い合っていた。
いかん、俺の威厳が全くないみたいじゃ無いか。
俺は手を叩いて、皆の注意を引きつけることにした。
「はいはい、皆、静かにして、先生の話を聞いてください。話を聞かない子は先生、嫌いになっちゃいますよ~」
「ニャ!?」
「うそ!」
「えっ」
「……」
俺の『嫌いになっちゃいますよ~』が聞いたのか、四人は驚きの声をあげて黙った。
そして、八つの瞳が俺に釘付けになった。
「えー、皆が俺のことを好きなことは、よく分かったし、俺も皆のことが好きだ。しかし、まだ俺たちの国も、王国のことも、魔王軍のことも片付いていない。そこで、皆に提案がある」
「提案?」
四つの声が重なり、俺の言葉を待っていた。
まあ、クリスに関しては出会ってすぐのため、好きかどうかも分からないが、ここは嘘も方便ということで話を進めよう。
「皆の活躍に応じて、褒美を出そうと思う」
「褒美?」
また、四人の声が綺麗に重なる。実はあんたら、仲いいやろ。と心の中でツッコみながら、彼女たちの疑問に答える。
「ああ、褒美だ。俺とデートだったり、食事だったり……ちゅーだったり」
俺は顔を真っ赤にしながら、ご褒美の内容を発表した。
「ちゅーって、あのちゅーかニャ!?」
「私はもう、してもらったけどね」
「本気のキスで良いのですか?」
ノアールの目が据わっている気がするのは、気のせいだよな。そういえば、ノアールは半サキュバスなんだよな。メイが解放されてから、なんだか、明るくなり、メイに似て色気が出てきた気がする。
そのノアールが妖しげな瞳で俺に確認を取る。
「働き次第でお願いします」
「み、みんな、そんなに大胆なの?」
元々いる三人の言葉に、クリスは驚きを隠せない。
いや~、やっぱりそう思うでしょう。俺もなんだか麻痺してたんだな。まあ、ずっとクリスは王国側にいたんだから仕方が無いか。ん? そういえば、コイツは王国側の人間なんだよな。つまり、俺たちの敵。ここは立場をはっきりさせた方が良いな。
「ちなみに、これは俺たちの仲間にしか適用されません。どうする? クリス」
「え!?」
「あ、王国に対して義理があるなら、無理にとは言わないが」
「いいの? なる! 仲間に入る!」
何の躊躇もなく、即答でクリスは答えた。
そのクリスに走り寄る人影がひとつ。
「お姉様!」
そうだった、異世界から呼び出されて、王国に何の思い入れのないクリスは俺たちの仲間になっても、王女たるアイレはそうはいかない。王女には勇者を王国に引き留める役目も担っているはずだ。
「お姉様だけ、ずるい! お姉さまだけ、恋人ができて、私にできないなんて不公平です」
「なんだ、王女も恋人が欲しいのか? でも、王女なら選り取り見取りじゃないのか?」
「私に寄ってくる来るのは軽薄で、体の一つも鍛えていないひょろっとしたイケメンばかりなのよ。真面目で大きくて。筋肉質ながっしりしたマッチョが私の好みなの!!」
アイレの言葉に自然と一人の人物が、思い浮かんだ。
「もしかしたら、王女の条件に合った男を紹介できるかもしれないぞ」
「本当に!?」
「ただし、顔はお世辞にもイケメンとは言えないが、いいか?」
「何言ってるのよ! 男には性格と筋肉以上に大事な部分なんてないのよ」
アイルはそう、きっぱりと言った。
だったら、彼は理想的じゃないだろうか? まあ、彼の方が王女を気に入るかどうかは、別の問題だが、そこは王女に頑張ってもらおう。
「なあ、マモル。もしかして、マモルが言ってる人って、あの人かニャ?」
「それ以外に誰がいる? 仲介役よろしく!」
「いやニャ~!!!」
アイリーンは高らかに叫んだ。
あれ? これ戦いを止めてるようで、火に油を注いでない?。
「何言ってるニャ。マモルのパートナーは、初めからあたいニャ」
「マモルが領主となるためには、わたしと結婚するしかないのよ。だからわたしが正妻なのです」
「わたくしは、マモルにお母様共々助けられた恩があります」
「ボクはずっと、マモルくんを見てたんだよ」
四人の女どもは俺を囲んで、自分がいかに俺との絆が強いか言い合い始めた。
言い合うだけでは良いのだが、ヒートアップして誰かが実力行使をし始めたら収拾が付かなくなる。
ヨシ、ここは俺がビシッと言うしかない。
「ちょっと皆、聞いてくれ」
俺の言葉に、皆ビシッと静かに……しなかった。
まるで俺の言葉など、全く耳に届かないように四者四様に言い合っていた。
いかん、俺の威厳が全くないみたいじゃ無いか。
俺は手を叩いて、皆の注意を引きつけることにした。
「はいはい、皆、静かにして、先生の話を聞いてください。話を聞かない子は先生、嫌いになっちゃいますよ~」
「ニャ!?」
「うそ!」
「えっ」
「……」
俺の『嫌いになっちゃいますよ~』が聞いたのか、四人は驚きの声をあげて黙った。
そして、八つの瞳が俺に釘付けになった。
「えー、皆が俺のことを好きなことは、よく分かったし、俺も皆のことが好きだ。しかし、まだ俺たちの国も、王国のことも、魔王軍のことも片付いていない。そこで、皆に提案がある」
「提案?」
四つの声が重なり、俺の言葉を待っていた。
まあ、クリスに関しては出会ってすぐのため、好きかどうかも分からないが、ここは嘘も方便ということで話を進めよう。
「皆の活躍に応じて、褒美を出そうと思う」
「褒美?」
また、四人の声が綺麗に重なる。実はあんたら、仲いいやろ。と心の中でツッコみながら、彼女たちの疑問に答える。
「ああ、褒美だ。俺とデートだったり、食事だったり……ちゅーだったり」
俺は顔を真っ赤にしながら、ご褒美の内容を発表した。
「ちゅーって、あのちゅーかニャ!?」
「私はもう、してもらったけどね」
「本気のキスで良いのですか?」
ノアールの目が据わっている気がするのは、気のせいだよな。そういえば、ノアールは半サキュバスなんだよな。メイが解放されてから、なんだか、明るくなり、メイに似て色気が出てきた気がする。
そのノアールが妖しげな瞳で俺に確認を取る。
「働き次第でお願いします」
「み、みんな、そんなに大胆なの?」
元々いる三人の言葉に、クリスは驚きを隠せない。
いや~、やっぱりそう思うでしょう。俺もなんだか麻痺してたんだな。まあ、ずっとクリスは王国側にいたんだから仕方が無いか。ん? そういえば、コイツは王国側の人間なんだよな。つまり、俺たちの敵。ここは立場をはっきりさせた方が良いな。
「ちなみに、これは俺たちの仲間にしか適用されません。どうする? クリス」
「え!?」
「あ、王国に対して義理があるなら、無理にとは言わないが」
「いいの? なる! 仲間に入る!」
何の躊躇もなく、即答でクリスは答えた。
そのクリスに走り寄る人影がひとつ。
「お姉様!」
そうだった、異世界から呼び出されて、王国に何の思い入れのないクリスは俺たちの仲間になっても、王女たるアイレはそうはいかない。王女には勇者を王国に引き留める役目も担っているはずだ。
「お姉様だけ、ずるい! お姉さまだけ、恋人ができて、私にできないなんて不公平です」
「なんだ、王女も恋人が欲しいのか? でも、王女なら選り取り見取りじゃないのか?」
「私に寄ってくる来るのは軽薄で、体の一つも鍛えていないひょろっとしたイケメンばかりなのよ。真面目で大きくて。筋肉質ながっしりしたマッチョが私の好みなの!!」
アイレの言葉に自然と一人の人物が、思い浮かんだ。
「もしかしたら、王女の条件に合った男を紹介できるかもしれないぞ」
「本当に!?」
「ただし、顔はお世辞にもイケメンとは言えないが、いいか?」
「何言ってるのよ! 男には性格と筋肉以上に大事な部分なんてないのよ」
アイルはそう、きっぱりと言った。
だったら、彼は理想的じゃないだろうか? まあ、彼の方が王女を気に入るかどうかは、別の問題だが、そこは王女に頑張ってもらおう。
「なあ、マモル。もしかして、マモルが言ってる人って、あの人かニャ?」
「それ以外に誰がいる? 仲介役よろしく!」
「いやニャ~!!!」
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